三びきのやぎのがらがらどん
さんびきのやぎのがらがらどん
ノルウェー語の原題は「De tre bukkene Bruse」
原作者は、ノルウェーの民話作家にして、自然科学者、民俗学者、動物学者であるペテル・クリスティン・アスビョルンセン。および、彼の友人の聖職者ヨルゲン・モー。
二人はノルウェーの民話を集めた「ノルウェー民話集」を1841年に出しており、本作はその中に含まれる一作である。
後に、イギリスの弁護士で翻訳家の、ジョージ・W・ダセントが、ノルウェー民話集を1859年に英訳。本作は「Three Billy Goats Gruff」というタイトルに訳された。
この英訳された民話集を元にした本作の絵本は、1957年に出版されている。
ダセントの文章はリズムを尊重しており、それに力強さを特徴とするマーシャ・ブラウンの絵が付けられている。
この英訳版絵本を、日本の福音館が1965年に、瀬田貞二の訳で、『三びきのやぎのがらがらどん』として発刊された。
日本語訳では、他に『ふとりたくて丘にゆく三びきの牡ヤギ・ブルーセ』、『ふとろうと山に行く三匹のヤギのドンガラン』という翻訳が存在する。
また、ブダベスト出身の米国の絵本作家・イラストレーターのポール・ガルトンが1973年に発刊した本作も、日本では2005年、小峰書店から『やぎのブッキラボー 3きょうだい』(青山南・訳)として翻訳され発刊している。
日本語版、瀬田貞二訳の「がらがらどん」という名称は、英訳版の『Gruff』から翻案したもの。
「Gruff」とは『荒っぽい低音の声』の意味で、そこから「がらがら」のオノマトペに、日本における田舎の方便で使われている尊称「~どん」を付ける事で「がらがらどん」という翻訳となった。
なお、この英訳のGruffは、ノルウェー語版の『Bruse(ブルーセ)』から訳されたものだが、Gruffというのは誤訳で、正しくは「ヤギの額から生えた前毛の房」のことだとされる。
「Bruse」 の定義は文献によって異なり、ブリニルセン編『ノルウェー=英語辞典』では、「シュワシュワ」とか「発泡」の意味を持つ「fizz」という定義もあれば、応用例では「縮れ毛」を意味する 「frizz」の定義もあるとしている。
またここから、『ノルウェー百科事典』と、ノルウェーの言語学者・詩人のイヴァル・オーセンによる事典とを比較すると、第一義は若干のずれがみられるが、第二義は「馬や雄ヤギの額の毛の房」の意であると、ほぼ一致する。
※なので、ノルウェー版のタイトルを無理やり邦訳するとしたら「三匹の縮れ毛山羊」といったところか。
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ノルウェーに伝わる昔話の1つ、[三びきのやぎのがらがらどん] 皆さまもご存じの通り主人公のやぎ達はトロルをやり過ごす為に[小→中→大]の順番で橋を渡り、そして最終的には大きいやぎが圧倒的な攻撃力でトロルを粉砕します。 これを見た皆さんはこう思いませんか? [だったら、大きいやぎが最初から行けばよくないか?]と 確かにその通りです。 でも、彼らはそうはしなかった。 では、なぜ 彼らはそうしなかったのか? そこには こんなやり取りがあったのではないでしょうか… ※"深刻なキャラ崩壊"及びに"原作にはない脚色"が追加されています そのような表現が苦手な方は今すぐUターンした方が無難です [そんなの気にしないぜ]と言う方だけどうぞお進みください( ゚∀゚)つ2,969文字pixiv小説作品