概要
正しくは、「Where the Wild Things Are」
恐ろしげな外見のかいじゅうたちが住む島にやってきた少年マックスは、そこでかいじゅうたちの王様になる。楽しい時間を過ごすも、家族が恋しくなったマックスは家に帰ることを決める。
本作に登場する「かいじゅう」はゴジラのような怪獣ではなく、二足歩行をする巨大で毛むくじゃらの生き物達である。原題では「the Wild Things」。
1966年に、日本語訳としてウエザヒル出版社から出版されたタイトルは、「いるいる おばけが すんでいる」だった。この時は本文も五七五調である。
1975年に冨山房より、神宮輝夫による『かいじゅうたちのいるところ』のタイトルで、新訳が出版された。神宮氏によると、原題の「Wild Things」の翻訳に関し、「子どもが読みやすくて言いやすく、絵のイメージにも合う」事から、「かいじゅう」にしたという。この神宮による翻訳は約100万部のベストセラーとなっている。
2009年にスパイク・ジョーンズ監督により、実写映画化された。
登場人物
- マックス
主人公の少年。狼の着ぐるみを着て、自分が「かいじゅう」になりきっている。
その姿で家で大あばれし。母親にその事を叱られ、夕飯抜きで自室に閉じ込められた。しかしそこからいつしか「かいじゅうたちが住む島」に辿り着き、かいじゅうたちと出会い、彼等の王様になる。
かいじゅうたちに祭り上げられるも、ふと実家が恋しくなり、かいじゅうたちの懇願から逃れ自室に戻る。
映画では、悪戯好きよりも想像力豊かな点を強調。自室に(シーツなどを用い)、自分の秘密基地のような場所を作っていた。また、母親はシングルマザー(原作では台詞のみで姿も出ていない)で、姉がいる設定変更が為されている。
着ぐるみを着たのも、多忙な母と、思春期を迎えて遊んでくれなくなった姉に、もっと構って欲しくて行った事としている。
かいじゅうたちの島に赴くのも、原作では「自室にいると部屋が森と化し、そこを抜けると海岸に辿り着き、そこからボートに乗って島に赴く」となっているが、
映画では「恋人の男性を連れてきた母と喧嘩し、家から飛び出すといつしか海岸のボートに辿り着き、それに乗る事で島に辿り着く」と変更されている。
- かいじゅうたち
※上からブル、ダグラス、キャロル。
原作の絵本では、名前は無く、その性格も決められていなかった。
映画公開前の2000年には、マクファーレン・トイより原作の絵柄を再現した、かいじゅうたちのフィギュアが発売された。その際には、独自の名称を付けられている。マックスも、GOAT BOY(下記のアレグサンダー)とセットでラインナップに加えられている。
また、2009年に実写映画化された際、かいじゅうたちには独自の名前と性格とを付けられている。
- キャロル
かいじゅうたちのリーダー格。上半身は縞模様の体毛で覆われており、原作絵本ではセーターを着ているように見える。遊ぶ事や面白い事が好きだが、やや気難しい一面も有する。マックスとは気が合うが、彼が別れを決意した時には離れてしまった。
2000年のフィギュアの名称は「Moishe」。
- K.W.
性別は女性で、マックスには姉の様に優しく接している。マックスが帰還する時も「食べちゃいたいくらいに、あなたが好き」と別れを惜しんでいた。マックスに王様の冠を与えたのも彼女である。
2000年のフィギュアの名称は「TZIPPY」。
- ジュディス
同じく女性のかいじゅうだが、やや意地が悪く、マックスは苦手。アイラとは夫婦。長髪と、鼻先に角を持つ。
2000年のフィギュアの名称は「AARON」
- アイラ
ジュディスの夫で、最も大柄な年長者のかいじゅう。ジュディスと異なり紳士的だが、やや抜けた一面も。人間に近い顔をしている。
2000年のフィギュアのラインナップには入っていない。
- アレグサンダー
山羊が直立したような姿のかいじゅう。目立ちたがり屋で、マックスと張り合っている。
2000年のフィギュアの名称は「GOAT BOY」。マックスとセットで発売された。
- ダグラス
ニワトリのような、くちばしととさかを持つかいじゅう。キャロルとは友人同士で、信頼を寄せられている。
2000年のフィギュアの名称は「EMIL」
- ブル
青い毛におおわれたかいじゅう。牛のような頭部を持ち、脚(足首)は人間のそれと同じ形状をしている。原作絵本でも、表紙を飾っていた。控えめな性格で、一歩引いた立場にいる。
2000年のフィギュアの名称は「BERNARD」
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