ミョルニルとは――
- 北欧神話の主神・トールが武器とするハンマー。
- 大久保篤の漫画『ソウルイーター』の登場人物。→マリー・ミョルニル
- 虎虎 (著)と逢坂望美 (絵)のライトノベル『中二病でも恋がしたい!』のキャラクターである凸守早苗の使う武器。→ミョルニルハンマー
- ソーシャルゲームのモンスターストライクに登場するキャラクター。→ミョルニル(モンスト)
- 鎌池和馬 (著)と灰村キヨタカ (絵)のライトノベル『新約とある魔術の禁書目録』に登場するキャラクター。→投擲の槌(ミョルニル)
- ソーシャルゲームの逆転オセロニアに登場するキャラクター闘化トールが使う、ぶっ壊れスキル。→雷鎚ミョルニル
概要
北欧神話の雷と農耕の神であり最強の戦神かつ主神トールが愛用する武器。古ノルド語で「打ち砕くもの」を意味する。
大きさは片手で握れる程度であるが、凄まじく重い上に熱エネルギーの塊であるため、使用の際には鉄の手袋のヤールングレイプルと、剛力を授ける帯(ベルト)メギンギョルズが必須(かつ、資料によっては “前述の2点を装備した上でトールが自らを巨大化させる” とも)であり、たとえトールでも生身では使うのは難しかったようである。
その威力は凄まじく、オーディンの神槍グングニル以上に強力でグングニルと同様に投げれば手元に返ってくる機能を有し、さらに豪腕で知られるトールの腕力をメギンギョルズが増幅されているのもあって、巨人族の頭蓋骨さえ砕く一撃必殺の破壊力を生み出す。ひとたびトールが振るえば、単身で巨人の群れを壊滅させられる超兵器である。逆に万一にも失われれば神々の覇権をも揺るがしかねない。
伸縮自在であり、普段はポケットサイズほどに小さくして持ち歩ける。また知られざる能力として死者蘇生の力もあり、トールはこれを利用して自身の戦車を引かせている2頭の黒山羊タングリスニル(「葉のある食用家畜の子」)、タングニョースト(「歯ぎしりする者」)を食糧として平らげた後、ミョルニルを振るって生き返らせて再び使役していたとされる(ちなみに、この山羊達こそアメコミ映画「ソー:ラブ&サンダー」に出て来た超うるさい2匹の山羊の元ネタである)。
その他にも、夫婦には子宝を、子供には健やかな成長を、死者には安息を与える聖なる力があったとされ、「スリュムの歌」では花嫁を清める神器として登場する。北欧ではそのレプリカが数多く出土し、お守りとして使われたと解釈されているListverse.com2015/08/09参照。
ラグナロクでトールがミドガルズオルムと相打ちになった後は、トールの息子で力の神マグニに受け継がれた。
創作での扱い
伝説のアイテムや、パワーファイター系のキャラクターの上位・最強武器となることが多い。またSFなどでも電磁砲やミサイルなどの強力な兵器の愛称としてよく用いられる。
また、トールと北欧神話をモチーフとしたMARVELの作品『マイティ・ソー』でも、主人公ソーの武器として登場している。
本作の邦訳では「ムジョルニア」の名称となっている。往々にして「ムジョルニア」が「ミョルニル」の英語読みであると紹介されているが、これは間違いで「マイティ・ソー」の映画やソーが出演しているゲームでは「ミョルニル(より近い発音表記だと「ミョルニア」)」と発音されている(日本語吹き替えや字幕では「ムジョルニア」となっている)。
なぜ日本語表記が「ムジョルニア」となったかの詳細は不明であるが、ミョルニルの表記が「Mjöllnir」であるため、発音しない「j」を翻訳の際にそのまま読んでしまった可能性がある。
アブソリュート・デュオの九重透流の必殺技に名前が用いられている。
なお、グランブルーファンタジーの星晶獣であるトールも振るうハンマーは『ムジョルニア』である。