投擲の槌
みょるにる
ラジオゾンデ要塞の浮力を管理していた『グレムリン』の異形の魔術師。
基本的な形状は直径55cm・高さ1m程度の、重たい石材で作られた飛翔する円筒。また、形状は意思一つで自在に変更され、立方体や球の形を取ったり内部にボウガンや無数の火縄銃を形成して射撃を行う事も可能。
十字架の形状を取った際には、表面に大小無数の人間の唇を浮かび上がらせ外見に反し、唇から発せられるのは華奢なソプラノボイス。
マリアン=スリンゲナイヤーによって与えられた雷神トールの武器『雷神の槌』を解析し、自身の身体に徹底的な改造を加えた。
飛翔の能力や「円筒・球・立方体・十字架」の形状への変化はミョルニルという『飛翔する鉄槌』に対応であり、ボウガンや火縄銃も『飛び道具』の性質を利用した物。
また、最大の武器はトールの伝承通り雷撃で十字架形態から400m超の広域に高圧電流を放射する他、
一撃でラジオゾンデ要塞の3分の1を吹き飛ばす威力を誇る術式『ミョルニル』を持つ。
マリアン曰く、世界を覆う蛇を丸焼きにする程の出力を誇る。
ヒトの形を捨て極限まで強化されたその能力は、聖人相手であっても立ち回ることが可能。
弱点は飛行する相手に絶大な効果を持つ『撃墜術式』の対象になってしまう事。霊装とも兵器とも取れる異様な外見を持って敵対者に「人間である事」を意識させないようにすることで術の対象にされないよう仕向ける防御策を講じているが、一度気付かれてしまえば防ぐ手段はない。
新約二巻
ラジオゾンデ要塞の地表落下を阻止するために乗り込んだ神裂火織と激戦を繰り広げたが「飛翔しているのは魔術師本人」である事に気付いた神裂の『撃墜術式』によって敗北。
その異様な形態から神裂は、既に目的(魔法名)を失ったのであろうと推測していた。
新約四巻ではマリアンと共にハワイに訪れサンドリヨンを迎撃した。
新約五〜六巻
フロイライン=クロイトゥーネ奪取のため一端覧祭開催中の学園都市へ潜入、マリアンと共に行動するも上条当麻とトールの策謀で一時的に撤退。
遠隔地からトールへ力の供給を行っていた。
新約10巻ではオティヌスに怒りを燃やすマリアンと共に上条らの前に現れたが、彼女自身は最初から最後まで一切手を出さなかった。
戦闘を終えた上条から
「なんかあったら掛けてこい。今度はお前達の側に立ってやるよ」
と伝えられ、電話番号を渡されている。