(この物語{せかい}が、神様{アンタ}の作った奇跡{システム}の通りに動いてるってんなら─────)
(─────まずは、その幻想をぶち殺す!!)
「歯を食いしばれよ、最強(さいじゃく)──────」
「─────俺の最弱(さいきょう)は、ちっとばっか響くぞ」
「だったら、俺がお前を助けてやる。世界の全てと戦ってでも!!」
「良いか、ルーキー。どこにでもいる平凡な高校生ってのはな、本当に困っているヤツを見ちまったら最後、たったそれだけでいつでもヒーローになれるヤツの事を言うんだよッッッ!!!!!!」
「おれはなあっ」
「自分より不幸な人間なんか一人も見たくはねえんだよ!! 文句があるのか!!!???」
プロフィール
年齢 | 15歳 |
---|---|
身長 | 168cm |
星座 | 水瓶座 |
一人称 | 俺 |
CV | 阿部敦 |
概要
『とある魔術の禁書目録』シリーズの主人公。ファンからの敬称・愛称は「上条さん」
学園都市のとある高校に通う、(自称)どこにでもいる平凡な高校生。
家族構成は父に上条刀夜、母に上条詩菜。兄弟はおらず、従姉妹に竜神乙姫がいる。
無能力者だが、それはただ学園都市の計測器が計測できないだけで、実際には超能力や魔術などの異能の力を無効化させる特殊な力『幻想殺し(イマジンブレイカー)』を右手に宿す。詳しくは該当項目参照。
(主人公ゆえ当然だが)長い歴史を持つとあるシリーズの中でも屈指の人気キャラで、御坂美琴が主人公の外伝・とある科学の超電磁砲にも準レギュラーとして度々登場する。
略歴
この時点で既に幻想殺しを宿していたのか、それともある少年のように時間をかけて右手にチカラが宿ったのかは不明。
生まれついての不幸体質が原因で『疫病神』と謗られ、他にも「同い歳くらいの子供から石を投げられる」「大人達も止めはせず寧ろ嘲笑う」「借金を抱えた男に包丁で刺される」「無断でテレビ局の人間に顔を映されて化け物のように扱われる」など凄惨な幼少期を過ごす。
「このままでは息子が迷信と不幸に殺される」と確信じみた危機感を抱いた刀夜は、上条が幼稚園を卒園すると共に学園都市……オカルトが存在しない科学の世界へと彼を送る。
残念ながら学園都市に来ても、変わらず不幸な日々を過ごすが、幸いにも昔のような陰湿な暴力や理不尽は無くなったらしい。
以降の経緯は、旧約4巻、SS2巻、新約11巻、バイオハッカー編において断片的に語られる程度で、詳細は不明。
上条自身が、どのタイミングで幻想殺しを知ったのかも未だ語られていない。
しかし救えなかった少女の件があってか、自身を『偽善使い(フォックスワード)』と称したりなど、思考が現在と比べてマイナス寄りに偏っている節が見られる。
やがてとある高校に入学。
夏休みを迎えた無能力者の上条は、落雷のせいでエアコン等の電化製品が一切止まってしまった蒸し暑い学生寮の部屋で目を覚ます。相変わらず不幸な目に遭いながら半ば空元気に布団を干そうとベランダに出た───その時。
白い修道服を身に纏った銀髪の少女がいた。
彼女の名は禁書目録(インデックス)。
魔術(オカルト)の世界から逃げてきたシスター。
この出会いが切っ掛けとなり、上条当麻は数々の事件へ身を投じる事になる。
人物
ウニのようなツンツンヘアーが特徴だが、これは天然ものではなく整髪料によるもの。
顔つきはよく冴えない・パッとしないと言われるが、父の刀夜曰く「考え込む時の表情は母親似」との事なので、そこまで悪くないと思われる。
とある事情で7月25日から以前の記憶を失っている。
基本的にぶっきらぼうで気怠げな態度が目立ち、些細な面倒事も避けようとする怠惰でいい加減な態度が目立つが、ドの付くほどお人好しかつ世話焼きで義理堅く、他者への面倒見も良い。
どのくらいお人好しなのかと言うと、行動原理の優先順位が他人>越えられない壁>自分となっているほどで、目の前に困っている人がいればそれがどんなにハイリスクで、かつ相手が敵対者であったとしても、全力で救済しようとする。
常識人ではあるものの規律に疎いところもあり、良くも悪くもおおらかな気性なので、出会い頭に歳下のお嬢様からビリビリされようと居候シスターに家中の食料を食べられようと「不幸だ」で済ます。どれだけ害を被ったとしても謝罪や見返りを求めず、大体その一言で片づけるので、もはや献身性は異常の域に達している。
妙に自己評価が低く、逆に他者には大きめな期待を寄せている部分があり、無能力者で平凡な高校生の自分にも出来るなら他の人間にも同じ事が出来るし、それこそ超能力者や聖人といった特別な存在ならそれ以上の結果を叩き出せる、と本気で思っている節が見られ、全体的に自分の評判には無頓着な様子。
ちなみに目上の人などには敬語はある程度は使うものの、普段通りの言葉遣いで接する事も珍しくなく、イギリスの王女様とかアメリカの大統領とタメ口で渡り合っている。どうやら真面目で堅苦しいタイプは苦手らしい。
善悪の境界を超えて片っ端から救いあげる性質を持つ故に、作中ではよくヒーローと称される事がある。
なお、この事もあって上条を知る人間の中には、彼を善人と評価する者もいるが、これは「自身の内から湧き出る精神活動に従った行動が、他人からは勝手に善と評価されているだけ」に過ぎない。上条本人も、誰かを助けるために戦う理由に「自分のため」「俺がそうしたいから」と答えている。
そんな少年をエイワスは「誰に教えられなくても、自身の内から湧く感情に従って真っ直ぐに進もうとする者」と評価している。
精神・メンタル
上述にも書かれているが色々とおかしい。普段はそこまででは無いが、一度腹を括れば世界を自在に破壊・創造できる魔神でさえ手こずるほどの強靭なメンタルと化すため、精神を折る事は大変難しい。
なお、その戦いでは無限ループの中で兆を超える年月を負け続けた(精神攻撃+殺された)にもかかわらず、発狂するどころか勝機を信じて積み上げて反撃の糸口を作る、という不屈どころか悟りでも開けそうな経験をしている。
しかし彼女が創造した「救いようがなかった者も含め全てが救われた世界」では、これまで積み重ねてきたものが崩れ、幸せそうに笑うインデックスがとどめとなって死を決意するまでに追い詰められた。これが唯一、上条の心が完全に挫けた場面である。
その後、人間らしい生の感情を爆発的に吐露し、総体の説得を経た事で再び立ち上がり、そしてもう彼の人格がブレる事はなくなった。この無間地獄の出来事は、流石の上条当麻でもトラウマになった模様。
オティヌスと和解した直後、今度は世界(今まで自分が守ってきたもの全て)を敵に回すなど、その精神的耐久度や献身性はもはや狂気を通り越して一種のカリスマにまで昇華されている。それ故に男女問わずファンが多い。
勿論、最初からそこまでだった訳ではなく、新約前半では精神的な方向性の危うさを露し、自分の意思で動く事が少なくなっていたが後に吹っ切れ、世の中の様々な異端を見てきたバードウェイも絶句するレベルのメンタルになった。
新約10巻後設定のゲーム版『とある魔術の電脳戦機』でも、何度負けようが立ち上がる異常なタフさを発揮し、敵対した「ある人物」を恐怖のどん底に突き落とした。その「ある人物」の視点から上条と連戦する事になるため、新約9巻のオティヌスの気分を少しだけ体験できるかもしれない。
なお、普通の高校生(仮)にしては異質過ぎたのか、最終的にタングラムにも気に入られている。
一応フォローしておくと、上条は決して究極の自己犠牲マンではない。歳頃の少年らしい欲望はあるし、死に対する恐怖もちゃんと存在する。
ただ「人を助けたい」という感情が、そのまま自分の欲求(幸せ)に直結しているだけなのだ。
不幸体質
「不幸だ」が口癖であるほど、先天的に何らかのトラブルに巻き込まれやすい不幸体質。
小さな不幸ならまだしも、命に関わる様な荒事にさえ何度も巻き込まれており、そのレベルはもはや「異常」の域。それ故、年齢に比して潜った修羅場の数は非常に多い。
父・刀夜の職業からして家庭こそ裕福と思われるが、幼少期からそうした災難に会っていたらしく、その異常さから陰湿ないじめに遭い大人達からも『疫病神』と忌避され、果てには見世物扱いされたり見殺しにされかけた事もあった模様。それを危惧した事により、「迷信を信じない科学の街」である学園都市に送られた。
学園都市に来てからも不幸な日々を送っているが、級友達は不幸の避雷針として重宝していたり、後に上条自身も「不幸だからこそ、事件に巻き込まれてそこで苦しむ人を助ける機会に恵まれる」と思えるようになり、むしろ自分の誇りとしている。
インデックスによると、この不幸体質は「上条の右手が神様の加護を打ち消している」との事だが推測(有力説)の域を出ず、新約15巻では本当にその力が不幸の原因なのか疑問を呈しているが、今の彼には記憶が無いため立証できていない。
しかし新約終盤で登場した『先代』は、幸運だけではなく不幸すら打ち消していたようで伝説の魔術師達から重宝されていた。
なお土御門元春が言うに上条は「地獄のような不幸に何度遭遇しても、それを常に乗り越えていく強運の持ち主」とのこと。事実、今までいつ死んでもおかしくない事件に何度も巻き込まれながらも、何だかんだ毎回生き残っている事がそれを裏付けている。
『神の子』の奇跡や恩恵を味方につけていたフィアンマでさえ上条のこの強運には驚愕し、曰く「幸運も不幸も関係ない、上条当麻はそういった『曖昧なもの』を全部自分の足で踏破する力を持っている」と戦慄していた。
記憶喪失
無印1巻の最後で、上条はそれ以前の記憶を全て失った。
それもまだ復活の余地がある記憶喪失ではなく、正確には二度と記憶が戻らない記憶破壊である。
だが、インデックスや周囲には隠し続けおり、これは自分が記憶喪失だと知ったインデックスの涙を見たくないためについた嘘が起因している。
続く無印2巻でもそれが尾を引いている状態で、上条自身も記憶を失う前と後の自分のズレを気にしていた。だがアウレオルスとの戦いが、そのズレを整える切っ掛けとなった事で気にする事は無くなる。
しかし14巻で左方のテッラから指摘され、たまたま通話越しに聞いていた御坂美琴にバレてしまう。16巻で彼女からもその事を触れられるが、後に秘密にするように頼んだ。
これでひとまず安心かと思われたが、無印20巻にてインデックスを苦しめる右方のフィアンマから「記憶は失っていないとずっと嘘をついているお前に自分を責める資格があるのか」「その自己満足な嘘が本当にインデックスにとっての救いになっているのか」という旨の言葉を突きつけられて、今までの自分の行動に疑問を持つようになる。が、後に一方通行との再戦を経てその迷いを断ち切り、今度こそ上条は自分の心と向き合う。
そして22巻、ついに上条は「インデックスが自分から離れてしまう事を恐れていた」と認め、囚われたインデックスの意識体を前に、自身が記憶喪失である事を懺悔した。
また、新約11巻では本編開始前から食蜂操祈の事を思い出すための記憶の呼び出し経路が破壊されていた事が判明。
ようは記憶の中の顔と名前が一致しないようなもので、会った事は朧気に覚えてるが彼女がどんな顔で、声で、名前なのかを思い出せない(何度会っても食蜂が離れたらすぐに忘れてしまう)。
ちなみに記憶喪失以前の彼は、自らを偽善使い(フォックスワード)と自称し、卑下する一面があったが、それはおそらく蜜蟻愛愉などの救えなかったヒロインがいたためと思われる。
能力
幻想殺し(イマジンブレイカー)
無能力者ではあるが、それは学園都市の計測器が計測できないだけで、実際は超能力や魔術などの異能の力を打ち消す『幻想殺し』という特殊能力を持っている。詳しくは該当項目参照。
ただし効果が適用されるのは右手のみのため、それ以外の箇所に異能を当てられたら普通に食らう。
他にも銃や剣などの通常兵器には無力。さらに異能が相手でも、常時発動するものには効果が無かったり、異能か物理かの定義が曖昧だったり、あまりにも膨大な量を受けると処理が追いつかなくなるなどの欠点が多々ある。
だが、それを踏まえても異能の力に対しては『究極のアンチ』『切り札』と呼べるほどに強力であり、理論上は神とその存在が作った法則すら打倒できる。
最近ではそれ以外にも何かしらの超常的な力も見せつつある。
身体能力
肩書は普通の高校生ではあり、旧約3巻によると喧嘩慣れした不良2人では勝てるか怪しい、それが3人なら迷わず逃げると説明されているが、正拳突き一撃で身長2mもあるステイルを一回転させ、小柄とはいえアニェーゼに至ってはストレートパンチ一発で車にはねられたかのように吹っ飛ばすなど、明らかに常人より身体能力が高く描かれている。→男女平等パンチ
普段から不幸な事態に遭遇し、路地裏でスキルアウトや能力者との戦いが絶えない事もあってなのか、あくまで素人止まりだが大変ケンカ慣れしている。
物語開始時からずっと右手一本の徒手空拳で戦っているので、一部の読者から「せめて護身用の武器くらい持ったら良いのでは?」と言われたりするが、上条当麻をよく理解しているオティヌスによれば、格闘技や武器などの安易な暴力(切り離す力)を習得するほど上条自身の性質(繋がる力)を否定して弱くなるらしい。詳細は下記の項目に記載。
新約15巻以降は上条もその言葉を意識している様子が見られ、実際に武器を頼れば勝てる・自分の命は助かる場面でも、自分からその選択を捨てている描写が確認できる。
昔から不幸な出来事に巻き込まれてきた影響なのか、やたら肉体強度が高くて頑丈。これは作中の登場人物からもたびたび言及され、「君の体ってファンタジー?」「お前を見てると人間って神秘の塊なんだなあって感じる」と言われる始末。
このように、色々と凡人の域を超えかけている節があり、度重なるトラブルから否が応にも色々と“まとも”を超えた存在になりつつある。
一方で何かと無茶をやらかすため大怪我が絶えず、無印ではエピローグを病院のベッドの上で迎えてインデックスから噛みつかれるのは、ほぼお約束のパターンと化していた。
だが数々の戦いを経た新約からは入院する頻度は減り、この事からも上条の成長振りを確認できたりする。
ただ、異能に頼らずとも身体能力が高い者、格闘術や武器術を嗜む相手、またはその両方を備えている相手には滅法弱く、敗北もしている。
作者もあくまでも高校生という点は念頭に置いてるとの事で、身体能力は普通の高校生よりもある程度は高めだが、肉体を鍛え技術を磨いた軍人や格闘家などと比較すれば明確に及ばない。
頭脳
進学レベルとしては凡庸な学校(とある高校)に通っており、そこでも赤点の常連となっている事からお世辞にも学力が高いとは言えない。
担任の月詠小萌でさえ馬鹿と認めており、サボりも多いので補習も受けるよう教員から指示されている。一方で、学園都市住民として平均的な科学知識は備えている。しかし歴史学に関しては伊能忠敬が何者なのか分からないレベル。
もっとも勉強をしていない、あるいは素行不良なだけで、やる気があれば平均点以上は取れるのかもしれない。
作中の人物と比べて思考自体はかなり常識的で、上記の性格もあってか他者への気配りもそこそこ上手く、とっさの際における判断力や機転には優れている。
それまで全く知識も経験も皆無だった魔術師戦に対しても、経験値を積むに連れて相手の魔術を看破したり、工夫を凝らした戦術を編み出すに至っている。プロの魔術師のステイルが言うには「戦闘センスは天才」
特に新約に入ってからはバードウェイを罠に引っ掛けたりサンジェルマンを論破したりなど、到底バカとは思えない戦法を駆使して勝利をもぎ取っている。
ついでにアクロバイクの分厚いマニュアルを覚え、(機能としての補助があるとは言え)高レベルな動きを人一人乗せた状態でやってのけている。
バカ設定は学業面のみ……と思いきや、共闘相手と相談するつもりで第三者に余計な情報を与えてしまい、意図せずして大事の引き金を引く事がままあるなど、多少なりともうっかりミスはある模様。
新約終盤の高等魔術のオンパレードでは、流石に知識が追い付かず置いてけぼりになっていた。
前兆の感知
ロシアで上条と戦った一方通行(アクセラレータ)によると、上条は異能を発する際に生じる微細な余波を「前兆」として「感知」し、対処を早めているのだという。
上条の経験則に基づく戦闘技術のような扱いで、キレた御坂美琴から毎日のように放たれる『雷撃の槍』等の超高速攻撃に反応できる事への理由付けと思われる。
しかし、あまりにも情報量が多いパターンだと(例えば集団戦闘など)それを処理するだけのリソースが不足して対処が遅れてしまう。逆に言えば1対1での能力者・魔術師戦は幻想殺しと併せて滅法強い。
とはいえ、上条にとってこれはあくまで「反射神経の延長」に過ぎず、自分の意思で行っている訳ではない。むしろ意識してやろうとすれば逆に失敗する、と作中で説明されている。
新約7巻では、呼吸や筋肉の動きを意識的に制限する事で前兆を無くして封じる方法が提示されたが、おそらく恋査のような超人サイボーグくらいしか実行できないので例外だろう。
新約の後半に差し掛かってからはわざわざ表記される事は無くなったが、相変わらず高い対応能力を発揮して毎度なんとか生き残っている。
異能の力?
無能力者なものの、上条も学園都市の開発を受けた能力者である。
普段は右手の幻想殺しが阻害しているのか、それとも本当に無能力者なのかは不明。しかし何かしらの外的要因で上条から右手、あるいは右腕が切断された時、異能を打ち消す力では説明できない力が現出する。
竜王の顎(ドラゴンストライク)
初めて右腕を切断された時に出てきた謎のドラゴン、もしくはそれに関係すると予想される存在。詳しくは該当記事項目を参照。
錬金術師アウレオルス=イザードとの戦闘で出現したのだが、この時はまだ彼自身の魔術『黄金練成』により生み出された、アウレオルスの恐怖が具現化した存在だと思われていた。
後に上条は、果たしてあの追い詰められた場面で、そんな具体的なイメージを思い浮かべられるのか? と疑問を抱く。
以降は禁書本編では登場する事はなく、長い間答えが出されないままになっていたが、なんと外伝の『超電磁砲』で再び出現する。
この時はなんと八柱ものドラゴンが飛び出してきた。
同時に、このドラゴンはアウレオルスの魔術とは関係ないものだと判明し、上条の能力に関わる何かである事が決定的となる。
ちなみにこれらのドラゴンが出現している時、上条の右目は赤く染まる。
透明な『何か』
無印終盤、『神の右席』右方のフィアンマにより再び右腕を切断された直後に出てきた、形も色も無い謎の力。
『神上』となったフィアンマの一撃(惑星一つを塵にするほどの威力)から上条を守れるほどの防御力(?)を誇る。しかし魔神手前のオティヌスや聖守護天使エイワスに片手で握り潰されている事から、決して無敵の性能ではない。
エイワス曰く「まだ純度が甘い(成長が足りてない?)」らしい。
赤黒い三角面の魚卵のカタマリ
新約22巻でコロンゾンの一撃で瀕死体となった上条に回復魔術を施すためアレイスターが右腕を切断。その後、意識を取り戻してしばらく経って現れたモノ。
恐らくは成長した『透明な何か』
コロンゾンとの再戦、またもや右腕を切り飛ばされた事でもう一度その姿を現す。
しかし直後に孵化。上条よりも大きな何かが卵から次々と飛び出し、一つの『群れ』となってコロンゾンを撃破した。
スカイブルーとレモンイエロー
スカイブルーの体表とレモンイエローのラインが入ったドラゴンのような外郭を纏う能力。
平常時はある事情で無くした右腕の代わりとなる義手のような形を取っており、戦闘時に上条の全身を覆ってドラゴンの姿へと変える。
瞬間的ではあるが『聖人』並の加速度と、知覚の拡張や肉体の強化など、あくまで異能を消す事しかできない幻想殺しと比べて得られる恩恵が多い力だが、上条が言うにはこれでも「絞りかす」
なお異能である以上、幻想殺しは当然効く。
その幻想殺しが無い影響なのか、この状態の上条は両親と同じく幸運に恵まれている。
神浄の討魔
上条当麻に関係する謎多き概念。詳しくは該当記事項目を参照。
第1巻で神裂火織が「上条の真名」として発言しているが、あくまでも神裂本人は単なる当て字として使用した言葉と思われる。
ただ、作者はコミックガイドで「神浄の討魔には意味がある」と発言をしており、無印22巻にてアレイスターの口から『神浄』という言葉が登場した。
アレイスターの発言から、テレマ教における「ホルスの時代(アイオーン)」に分類される概念と予想できる。少なくともアレイスター、エイワス、一部の魔神達は正体を掴んでいるのかもしれない。
だが新約22巻リバースにて、上条の右腕の内側から力が溢れ出して……
繋がる力
上条当麻の本質であり特性。
善と悪。敵と味方、と言った誰かが決めつけた壁を壊し、手を結ぶ力。
原作小説やアニメを見てきた人なら誰もが知っている事だが、上条は誰であろうと見捨てず、誰をも救うヒーローのような行動をしてきた。もちろん上条本人にそんな気は無く、ただ彼が己の感情のまま行動した結果、他者からそう評価されただけの話である。
しかし、ヒーローのように戦ってきた上条だからこそ、その姿を見てきた者達の心を動かし、今度は自分が助けになろうと彼の元へ集い、大きな力となった事が多々ある。
幾千億もの年月、上条と共に過ごした『理解者』のオティヌスはこの繋がる力こそが、彼の一番の武器と表現している。
その中には禁書目録や超能力者など、科学サイドと魔術サイドそれぞれの実力者もおり、これを危険視したエツァリが所属するアステカの組織は「上条勢力」と呼称した。
さらに上条は、たとえ相手が敵や悪人であろうと殺さず、むしろ救いの手を差し向ける事がある。どれほど悪い事をした人物でも決して見捨てないのだ。
代表的な例が魔神オティヌスの件で、彼は世界の敵となった彼女を助けるため世界と戦う選択をした。その後、見事オティヌスを救って、以降は頼もしい味方につけている。
このように味方と敵を問わず助けるのが上条で、上記の強運さも合わせて作中では一種の安全地帯と表現されており、木原加群からは「舞台に登場した人物を片っ端から救い上げる性質」と言及されるほど。
だからこそ、安易な武器や格闘技は『繋がる力』を邪魔する障害でしかなく、逆に上条当麻を弱くしてしまう。
そんな性質を持っている上条ではあるが、それでも救えなかった者は少なからず存在する。
だからと言って安直に誰かを傷つける力には頼らず、これまで通り手を伸ばし続ける彼の姿勢は、もはや一つの強さと言って良いだろう。
フラグ
現在では聞く事が少なくなったが、ようはある女性キャラクターが上条に好意を抱いた時に用いられる言葉のこと。
無印の頃から初めて出会った女の子達と、それなりの関係を築いてきた一級フラグ建築士の上条ではあるが、これもある意味で繋がる力とも言える。
なお、女性関係に関して本人は「出会いが欲しい」と言っているため、周囲の好意には全く気付かない朴念仁のように描かれるが、彼の理想の女性像とは包容力のある年上の女性らしい。本人曰く「寮の管理人のお姉さん」辺りがその象徴らしい。
無印序盤では歳頃の男子高校生らしく女性の肉体に反応するシーンはあるが、無印終盤ではサーシャの体をいやらしい気持ちなど微塵もなく撫で回したり、イギリスで再会したオリアナに全く反応 しなくなっている。新約に入ると、終盤に進むに連れて何故か胸がらみでの反応が敏感になっている。
新約では、登場する女性が既に誰かのヒロインである事が多く、フラグを建てる機会は極端に減り、新たに好意を抱いた女性はオティヌスのみに留まった。
新約からのヒロインとしては食蜂操祈と蜜蟻愛愉と僧正(!?)とアレイスター(美少女ver)がいるが、全て過去から好意を抱いていたキャラである。
一方で米国大統領やトールといった男性に認められたり、永きに渡って誰にも理解されずにいた魔神とまでフラグを立てるなど、その本質は変化していない。
創約では、最初の敵だった舞殿星見から「仕えるのが面白そう」と言われたり、超絶者のアラディアがツンケンしながらも何だかんだ気を許していたりなど、相変わらずな様子。
余談だが、この性質をからかった土御門元春からは「カミやん病」なんて呼ばれている。
関連イラスト
絵師はいむら氏によるイラスト
人称・口調・口癖・呼称
関連タグ
上条さん 上条さんマジパネェっす 婦女狩りの王(イケメンティウス)
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テムジン:セガの『電脳戦機バーチャロン』との公式コラボ『とある魔術の電脳戦機』での搭乗機。もちろんそげぶをブチかます。