ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

魔術とは、意志に応じて変化を起こす〈科学〉にして〈業〉である

 ────────アレイスター=クロウリー「魔術-理論と実践」(新約22巻で引用)

※この記事は本編に関わる重大なネタバレを含みます。

概要

科学技術を日々研究する学園都市を総本山とした勢力。

主人公の上条当麻一方通行浜面仕上もこの科学サイドの人間である。

基本的に魔術サイドに対する呼称であり、魔術を認識していない人間はそもそもこの呼称を用いることはない。

また、魔術を操る魔術サイド、学園都市の技術を主とする科学サイドと区別するために一般的な科学社会は一般サイドという扱いとなっている。

学園都市の科学技術は外部と比べて数十年は進んでおり、学園都市と対等な組織は他に存在しないため実質的に科学サイドは「学園都市」単体を指す。また、超能力の研究と近未来的なオーバーテクノロジーや次世代兵器など様々に保有しており軍事力も他国を遥かに凌ぐため独立国家のような状態となっている。

『才能の無い人間がそれでも才能ある人間と対等になる為の技術』である魔術と科学的に『人工的に後天開花させた才能』である超能力は異なる仕組みで超常現象を引き起こしている……と思われていたが、実態は根本から異なった。

テレマ神秘思想 ※ネタバレ注意

その正体は、テレマ〉という実在する近代魔術思想

能力開発と称して行われた思春期の心性と薬物作用を網羅した超常誘発方式」はテレマ僧院で行われた事と同じ。実際は近代魔術のテレマを科学に偽装し、それを発展させた勢力こそが禁書の科学サイドであった。

現実のテレマは1904年に魔術師アレイスター=クロウリーが「聖守護天使エイワス」から授かった知識で記された〈法の書〉を教典とする神秘思想だが、本作では創始者のクロウリーによって巧妙に科学という形へと偽装・カモフラージュされている。

科学サイド総本山の学園都市は、形を変えたテレマ僧院に過ぎなかった。学園都市が創立された第二次世界大戦の直後から、科学はたった一人の魔術師によって全ての魔術を排除するための勢力として発展していたのである。

なお科学サイド、魔術サイドという枠組みは自然発生したものではない。これらは魔術を憎悪するクロウリーが、「原型制御」というパラダイムシフトを起こす技術を使い、魔術に対抗する枠組みとして人為的に線引かれている。

元々、世界は統一した理論で説明できていたのだが、まさにたった一人の邪悪によって強制的に科学(超能力)と魔術に隔てられたのが、現在のとあるシリーズの世界観となる。

つまり本作の世界観は、

  • 形を変えたテレマ僧院「学園都市」を筆頭とした科学サイド
  • 宗教や近代魔術師を筆頭とした魔術サイド

以上の二つに“明確に”分断されている事になる(後述)。

つまり、現実的には魔術サイドに分類されるべき新興宗教の形を変えた姿

現実世界におけるテレマ思想はクロウリーの没後から現代に至るまで続いているが、禁書では創始者のクロウリーが魔術を憎んで生き長らえていたら…というif・創作設定のもとに成立しているのである。

近代魔術と近代科学の歴史

中世にはカバラ、ヘルメス学や錬金術などの思想を統合して世界の救済を掲げた〈薔薇十字団〉が発足。

19世紀には〈黄金の夜明け団〉がその権威を利用・箔付けとして薔薇十字の名を借り、近代西洋魔術の源流となっている。

近代科学は錬金術、つまり賢者の石の生成過程で発展したというのは割と有名な話だが、作中のある人物はフランシス=ベーコン(※)が4つのイドラを説いたのだから薔薇十字が科学サイドの祖だと言うものもいる。

※イギリスの有名な哲学者。「薔薇十字会」の会員とされる。様々な区切りが人間から真実を覆い隠すものだという4つのイドラ論を提唱し、これが科学の探求につながった。与太話だが「薔薇十字団員」で、CRCまたはサンジェルマン伯爵の転生体ではないかと疑う者もいる。

とあるシリーズでも途中までは現実とほぼ同じ歴史を辿っていたが、史実では死亡したはずのアレイスター=クロウリーの生存以降、全く異なる歴史を歩んでいる事になる。

コメント

コメントはまだありません

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

pixivに投稿された小説

すべて見る
  • とある座談会の勢揃い

    とある座談会の勢揃いⅡ

    前回→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3665002の続きです しつこいようですが、既存の自分の作品と違って、 キャラ崩壊などありです 因みに自分は、金髪キャラが特に好きなのではありません 好きだったキャラが金髪だったに過ぎないんだよ! だって、黒髪のレッサーとかシャットアウラだって好きだし・・(笑)
    17,148文字pixiv小説作品
  • レベル五になる予定だった男

    最終話 〜決着の時〜

     御坂美琴と木原実数。インデックスとオティヌス。上条当麻と瑠堂夜久。  彼らが交差する時、この物語は終章を迎える。 *  いや僕としては自信作です。  故に六〇〇〇字越えですが、どうか読んでくれるとありがたいです。  胸熱展開もご用意しました(わざわざ言うものじゃない)  これにて。  『レベル五になるはずだった男』完結です。
  • レベル五になる予定だった男

    第三話 〜研究者と、とある能力者〜

     第三話です。なんとまさかの、あの一族が!?  そして戦闘は始まり――。  おっと、言い忘れていましたが。  この作品の時系列はオティヌス編が終わり、上里編に入る前の事件です。それだけ確認をお願いします。ゴールデンレトリバーとかアレイスターとか居ますからね……それだけは補足しておかないと。
  • 女達の争い

    いよいよ10月5日の秋葉原にて、 鎌池和馬先生の10大展開のプロジェクトの最後が明らかに・・ と、いう事で色々な方法で競ってもらい 盛り上がってもらいました なお女子キャラは多いので、タグは魔術サイド、 科学サイドに含めさせていただきます
    66,629文字pixiv小説作品
  • レベル五になる予定だった男

    第四話 〜少女と老婆〜

     御坂美琴の目の前に現れた老婆は、こう名乗った。『木原実数』、と。  上条当麻を救うため、彼女は拳を握る。  未知の力を操る強敵に立ち向かう。  決して諦めたりはしない。あの少年もそうだったように、必ず突破口を探し出す。  ――もうあの少年の足を引っ張ったりはしない。 *  御坂一辺倒の戦闘回?です。  動きは少ない気もしますが、それよりも大事なのは木原の攻撃手段です。今回はそこに重きを置いています。  科学か、それとも魔術か。  そもそも二つのサイドに明確な区切りはなく、無限に等しいグラデーションの中の一つなだけなのか。  科学を追及する研究者は、これについてどう思っているのでしょうか?
  • レベル五になる予定だった男

    第二話 〜少年と少年〜

     『レベル五になる予定だった男』  今回は第二話です。  本格的にキャラが動き始めました。  上条当麻を救うため、各々で出来ることをやっていきます。かつて自分がそう救われたように。  今回は禁書目録ファンならニヤッとしてしまう文やセリフを加えてみました。蜂蜜色の人や超電磁砲での上条のセリフなどです。  ん……ここで語ってしまうのはアレですかね?
  • とある座談会の勢揃い

    とある座談会の勢揃い

    本日2014年4月10日が禁書10周年として、書いたネタのssです キャラ崩壊とか口調があって無いとか諸々ありますが、楽しんでいただければ幸いです 禁書おめでとうございます 長いので2つに分けました 次→http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3665234
    14,946文字pixiv小説作品
  • レベル五になる予定だった男

    第一話 〜少年は目覚めし〜

     初投稿失礼します。  素養格付によって芽を摘まれ、レベル五になり損ねた能力者の話です。  今回は第一話。物語の最初の最初です。ここから動き始めます。  拙い文章ですが、次回もよろしくお願いします。

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

科学サイド
14
編集履歴
科学サイド
14
編集履歴