概要
元々は、原作第5巻第一章のタイトルや、「とある」シリーズにあやかって付けられた「一方通行(アクセラレータ)」イラストのタグを指していた。
後に公式からこのタイトルで一方通行を主人公にしたスピンオフ作品が登場することが発表され、月刊コミック電撃大王2014年2月号から2020年9月号まで連載された。
原作は鎌池和馬、作画は山路新。
2014年7月、単行本第1巻が刊行。全12巻で現在11巻までが刊行済み。
更には、スピンオフ4コマとして『とある偶像の一方通行さま』が同誌2015年12月号から 2019年1月号まで連載された。作画は舘津テト。全4巻。
2018年10月7日、『秋の電撃祭』にて「とあるプロジェクト」の一環として2019年のアニメ放送決定が発表され、2019年3月22日の「とある魔術の禁書目録Ⅲ」放送直後のCMにて正式な放送時期(同年7月)が告知された。
恒例となっているDVD・Blu-ray特典には「とある魔術の禁書目録SS バイオハッカー編」が付き、内容は一部「新約 とある魔術の禁書目録11」や「とある科学の超電磁砲外伝 アストラル・バディ」に繋がる物語となっている。一方、特典映像は『飛び出せ一方さん ハチャメチャ快進撃』。本編のノリはどこかへ吹き飛んだ、完全なギャグアニメ。一応、ネタが『超電磁砲T』特典映像に続いている。
作品の概要
原作15・19巻を思わせるダークかつハードな雰囲気が漂う作品。天井亜雄が起こした事件の後、入院していた頃の一方通行の活躍を描く。
無邪気に一方通行に懐く打ち止めや、打ち止めに対し不器用な優しさを見せる一方通行の姿など、二人の絆も重点的に描かれている。
また、一部ストーリーには魔術サイドも大きく関わっているが、現在までに登場している主要キャラは全員科学サイドであるため、魔術への理解は薄いままになっている。
あらすじ
入院中の一方通行の元へ現れた2人の侵入者。一人はマントを羽織った少女エステル・ローゼンタール、エステルを追うもう一人は「DA」と呼ばれる組織の人間だった。
DAが打ち止めを利用した計画を進めていることを知った一方通行は、エステルと共にDAを追う。
登場人物
主要人物
本作の主人公。レベル5第一位・学園都市最強の超能力者。詳細は彼の項目を参照。
この時点ではまだ療養中のはずなのだが、連載第一話から能力と顔芸とアクセラレータ節を炸裂させている。
打ち止めを守るために、エステルと共にDAの計画へと迫っていく。
打ち止め(ラストオーダー)
ヒロイン。御坂美琴のクローンである妹達、その二〇〇〇一号。詳細は彼女の項目を参照。
一方通行の周りで微笑ましくはしゃいだり、エステルと仲良くなったりする一方で、一方通行が再び危険なことをしようとしていることを彼女特有の鋭さで察し、心配している。
本作初登場のキャラクター。マントを羽織った死霊術を使う魔術師の少女。
DAの計画を食い止めることを目的としており、一方通行に打ち止めの危機を伝え、彼と共にDAの陰謀を追う。かつてはDAに捕らえられていたらしい。
使命感の強い性格。反面、ファミレスのご飯でご満悦になったり自分の下着姿に無頓着だったりと子供っぽかったり常識に欠ける面も見られる。
妹達のうちの一体。
一般市民を人質に取ろうとしたDA隊員を阻止しようとしたことで事件に巻き込まれ、アクセラレータに救出される。
DA
「正義」を標榜する謎の集団。エステル曰く「警備員の異端」。
菱形幹比古(ひしがた みきひこ)
DAのメンバーの一人。聖音高等学校の職員。「うん」が口癖。
能力者の死体を利用した巨大兵器を開発し運用する。
エステルを利用していたらしく、魔術方面の技術も認知している様子。「完全なる肉体」及び「完全なる脳」の開発を目指しているという。
先述の巨大兵器は能力者の死体を内蔵し、それが持っていた能力を増幅して使用するというもの。
レベル2の死体を搭載した「プロトタイプ」ですらレベル4相当の破壊力を持ち、「四凶」の名を冠した機体はレベル5クラスの能力を行使していた。
西雄(にしお)
DAのメンバーの一人。特殊装備を用いる非正規の警備員。「正義」に酔う三下。
第一話でエステルを追って一方通行がいる病院へ潜入、彼女を捕らえる。
しかし一方通行に襲撃され、虎の子である菱形の「プロトタイプ」を粉砕されて撤退する。その後エステル捕獲の失敗や「プロトタイプ」被撃破の責任を取らされ、無残な最期を迎えた。
菱形蛭魅(ひしがた ひるみ)
菱形の妹。
その他
一方通行と打ち止めの主治医。「プロトタイプ」の中から発見された死体を調べ、ある手がかりを発見する。
黄泉川愛穂(よみかわ あいほ)
警備員。時系列的にはこの作品で一方通行と初めて出会う。
一方通行の噂を知りながら、他の学生に対するものと何ら変わりない態度で接した。
芳川桔梗(よしかわ ききょう)
かつて一方通行と関わった研究者。彼女も入院中の身。一方通行に頼まれ、DAの調査に協力する。
人皮挟美(ひとかわ はさみ)
発火能力者の少女。レベル2。二之腕高校の1年生。
能力開発に行き詰まり入水自殺を図るも、息絶える前にDAによって回収される。
その後、素体として利用することを決めたDAメンバーによって改めて大量の水で窒息死させられ「プロトタイプ」へと組み込まれた。
屍喰部隊(スカベンジャー)
4人組の暗部組織。一方通行と敵対しコテンパンにされる。
後に『超電磁砲』にも登場する。