上琴
かみこと
『とある魔術の禁書目録』『とある科学の超電磁砲』の上条当麻と御坂美琴によるカップリング。
レベル0ながら自分の能力が全く通じない上条を美琴が目の敵にしており、日々執拗に勝負を挑むなど最初は険悪な仲(※)だった。学業的にも劣等生と優等生。更にぐうたらで悪ガキっぽいがおおらかな上条、真面目でストイックだがプライドの高い美琴と性格も立場も真逆であり、気が合わなそうに見える二人だが、美琴が巻き込まれた絶対能力進化実験を契機に変化が生じることに。
普段の性格こそ真逆であるが、頭より先に体が動く、自分の損得に関係なく人助けに動く、周りを巻き込まず一人で事件を解決しようとするなど、非常に酷似したヒーロー性を持ち合わせた二人でもある。
二人ともお互いの気持ちの変化には疎いが、お互いの行動の変化にはとても鋭く(特に美琴の方)、出会ってから半年も経っていない時点でお互いのことをとてもよく理解している。
そのため非常時などでは、まるで長年連れ添ったパートナーかのような息の合った動きを見せることが多い。
(※)そもそも上条自体は美琴にはあまり敵意は無く(何度も喧嘩を売られるのでかなりウザがってはいたが)、彼女の名前を碌に覚えていない他、寧ろ関わることを避けていたような節もある。また、実際はレベル5という特別な立場から、周囲と言葉では表現出来ない距離感を感じていた美琴にとって、自分を特別扱いしない上条は立場を気にせずに接することが出来る唯一の存在であり、自覚は無かったものの美琴は上条に対して特別な安心感を感じていた。
普段から立場や責任感から、自然体でいられなかった美琴にとって、上条とケンカしながら過ごした1ヶ月間は、最も自然に幸せを感じていられる大切な時間だった。
絶対能力進化実験を上条が阻止した後、上条に惹かれ始めた美琴だったが、当時の美琴は何かと攻撃的であり、そんな美琴に上条もうんざりしていたことから、ぎくしゃくした関係が続くことになる。それでも美琴は何度も上条に接触しようとするが、偽恋人役を依頼したり(原作5巻)、罰ゲームと称して携帯電話のペア契約をしたり(原作12巻)、何かと理由をつけなければ上条と一緒にいることができない状態であった。大覇星祭のフォークダンスも佐天が芝居を打ち、美琴を逃げられぬ状態にしてやっと成立した程である。
美琴が恋心を自覚して以降(旧約16巻)は、次第に行動に変化がみられるようになっていく。ただし自覚した時には既に神の右席を巡る物語は佳境であったため、上条は休む間もなくイギリスへと飛んでいき、美琴は学園都市に置いていかれてしまう。
終盤、美琴はロシアを駆け抜けやっとの思いで追いつき、北極海の上空に一人取り残された上条に救助の手を差し伸べるも、既に決意を固めていた上条は助けを断り、ベツレヘムの星に残った結果、生死不明の行方不明になるという悲劇が待ち構えていたのだった。
以上のように、旧約では加速していく美琴の恋愛感情という見所はあるものの、事あるごとに美琴が上条に置いていかれる不遇な時期でもあり、あまりの報われなさに『スルー伝説』と揶揄されていた。つまり仲の進展など夢のまた夢だったのである。
だが、新約の上琴は一味違った。美琴はロシア終盤で上条を救えなかった後悔もあってか『背中を叩いて送り出す』のスタンスを宣言し、更にしつこく上条当麻を追いかけ始めたことで、巻を追うごとに行動を共にする展開が増えていった。そんな美琴の決意通り、新約は序盤から終盤まで美琴が上条を救う展開が非常に多い。新約での二人の活躍を羅列してみると、どっちがヒーローでヒロインだか分からなくなること請け合いである。うん、どっちもヒーローだね。
上条も旧約とは打って変わり、徐々に美琴を気に掛け、頼りにする描写が増えていった。特に16巻や17巻の上条は、去鳴からの不穏な言葉もあって美琴を気にする描写が多く、「意外と泣き虫で寂しがり屋」な美琴の心の支えになろうとするなど、お前は恋する乙女か!と読者を驚かせた。
また10巻のデンマークでの直接対決で美琴に(強引な方法で)心を救われてから、上条は美琴が現れるたびに安心感を覚えており、学園都市で安全地帯が失われ始めた16巻以降は、その傾向が顕著になっている。21巻で美琴が上条を助けにイギリスへ現れた際には、上条は美琴から感じる安心感が、他の仲間たちのものとは違う特別なもの(※)であると自覚する(『特別な安心感』が何を意味するのかは、上条本人が理解していないため説明されないまま)。
(※)具体的には「顔を見ただけでホッとする」といった感じ。
上条の説明できない『特別な安心感』を『心の支え』にする様子や、逆に心配な相手の『心の支え』になろうとする気持ちは、旧約の頃の美琴の姿と重なるものがある。
上条が美琴に感じた『特別な安心感』が、美琴が上条に対して抱く気持ちと同じかどうかは、今のところ不明である。
そんな待望の描写もある新約最後のイギリス編では、美琴が21巻からの参戦となったものの、残りの22巻・22巻リバースを含め、絡みが非常に多い。旧約のイギリス編とロシア編での不遇を払拭する程に(接触的な意味も含めて)背中合わせの共闘を重ねており、特にリバースの『美琴の幸運が上条を導いた』決着は必見モノである。上条さんの反応含めて。
でも、そこまでしても恋愛面では相変わらず美琴の片思い止まりなのかもしれない。上条さんの恋愛描写が皆無だからしかたないね。されど新約でしっかりと進展した二人の関係、次の章ではどんな上琴が待っているのだろうかと期待は膨らまんばかりである。
念願のクリスマスは、序盤から旧約1巻の鉄橋上の決闘を彷彿とさせるやり取りからスタート。ただし二人の関係値も変わり、上条が置かれた状況も特異なこともあってか、当時とは逆に美琴からド正論のツッコミが入り、上条は「知らぬ間にすげぇー遠くまでやってきたのかもしれない」と感慨に浸っていた。
クリスマス当日、常盤台行事から逃亡し、上条とインデックスに匿われ、新約8巻とは逆に上条から「全体的に説明して」と言われながら、念願のクリスマスパーティーを楽しむ。パーティー中、サンタコスへの着替えを覗かれるという、まさかの御坂美琴初となるラッキースケベが発生。ショックで光景を忘れた上条が「てか御坂さん、あわわ。冷静にになったらアレがああなって…」と思い出そうとするのを、美琴は馬乗りで必死に止める珍しい展開が発生した。
舞殿の襲撃もあって中止になるものの、上条が率先してインデックスの保護を美琴に任せる、美琴が上条とインデックスを抱えながら飛び回るなど、これまでと比べてナチュラルに上条が美琴を頼っていることがうかがえる描写が多い。
事件後、丸薬に蝕まれた上条が入院すると、美琴は面会希望の関係者欄で、上条とのこれまでの関係を思い出しながら悶々としていた。入院中のギャグパートは美琴がツッコミ役に終始するものの、食蜂と共に上条の弱音を盗み聞きした後は、上条を助けるために、惨劇を引き起こしながら上条に近づくアンナ=シュプレンゲルへの抵抗を開始。敵わない事を悟りながらも抗い続け、重傷を負って意識を失った状況下でも食蜂の「彼を助けるために戦いたいなら、力を貸せぇッッッ!!!」という叫びに応えて心理掌握を承認した。
3~8巻は美琴が入院しており、妹達の世間公表の対応もあってかほぼ絡みはない状態である。しかたないね。上条さんの回復速度がおかしいだけだね。
面識がない頃は美琴が気にしている「例の殿方」という認識だったが、上条に対面して以降は「類人猿」と呼び、激しくライバル視している。
一方で人の輪の中心になれても、人の輪に混ざることは出来ない美琴の心の支えになっている(旧約3巻より)ことや、『御坂美琴とその周りの世界を守る』という言葉(旧約8巻より)については素直に認め感謝している。
素直ではない美琴の背中を押すために、大覇星祭では演技までして美琴が逃げられない状況を作るなど、二人の関係が良い方に進展するよう積極的に後押ししている(『超電磁砲』10巻より)。
上条へのお見舞い用の手作りクッキーを美琴が作っていたときも、一緒に手伝いながら素直でない美琴の反応を見て楽しんでいた(この頃はまだ上条との面識はない。『超電磁砲』7巻より)。
OVAでも美琴を上条関連でからかうことが多く、都度反応を見ては「かわいいのぅ」と言っている。彼女の性格をよく知っているため美琴にとっては頼もしくも厄介な味方である。
大覇星祭で上条と初めて会ったときに、美琴の気持ちに気付き、佐天と見事な連携で美琴に上条とフォークダンスを踊らせることに成功した(二人が踊っている間、初春は邪魔が入らないように黒子を羽交い締めにしていた。『超電磁砲』10巻より)。
旧約16巻で自分の気持ちを認識してしまった美琴に恋愛相談をされた際、「ボロボロに悲惨な目にあっている状態をキープすれば自分だけを見てくれる」という非常に黒いアドバイスを贈っている(『超電磁砲』14巻より)。
美琴とは上条を巡ってはギクシャクし続けていたが、新約8巻以降は「上条の力になる」という共通目的で一致し、協力共闘することが増えている。現在も上条と美琴のやり取りを見て嫉妬することはあるものの、創約でのクリスマスパーティーなど、三人で一緒に仲良く過ごしているシーンも増えている
過去に上条と親密な仲であったものの、現在は彼の記憶に残らないこともあり、本来自分がいたはずのポジションにいる美琴を邪魔者(創約2巻より)とし、嫉妬することもある。
新約18巻以降は美琴とは「上条を助けたい」との目的で完全に一致し、傍から見れば仲良しと思えるほどの強固な協力関係を築いている他、美琴の上条に対する想いには非常に強く信頼している節があり、創約2巻のアンナとの闘いでは重傷を負い意識を失った美琴を、義理はないと見捨てる選択肢が頭を過るものの、「上条を助けたい」美琴との繋がりを最後まで信じて抗い続けた。
ハワイで得たネタを使って、上条と美琴の両方をそれぞれ別々にいじっていた。
それぞれに頼み事をするときも、二人の仲をからかったりして言うことを聞かせていた(あまり美琴のことで恥ずかしがらない上条も、トールのネタ話には恥ずかしそうにしていた)。
また、父親同士が出張先で出会い意気投合、母親同士もプライベートで仲良くしている。
つまり、親公認である。
新約21巻現在、本編にて美琴が上条の事を名前で呼んだことはなく(本人のいないところで「神浄の討魔」という真名を口にしたことがあるくらい)、常に「アンタ」や「あのバカ」と呼んでいる。ちなみに敬語もナシ。
上条は基本的に「御坂」と呼んでいるが、母親の美鈴や御坂妹など他に「御坂」姓の人物がいる場合は「美琴」と呼んでいる。酔った際に「ミコっちゃん」と言った事も。
恋愛物、ツンデレ系のギャグ、R-18指定作品など多様な作品が投稿されている。
特殊な事例であるが、結婚後の様子(上琴未来設定)や、子供(上条麻琴)と一緒に書かれている姿もある。
但しこれらはあくまで二次創作なので、過剰な期待は禁物。
美琴単体の絵に閲覧者から上琴タグをつけられてトラブルになる例もあるようです。無用なトラブルを避けるためにも、タグをつける際はイラストの内容がそれにふさわしいかよく考えよう。
(とあるシリーズのカップリングタグ一覧の注意書きを参照)
このカップリング愛好者を上琴病患者と呼ぶこともあるが、自らを自虐する以外での使用は無用のトラブルを招く恐れがあるので自重すべき。
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