「アンタ、オティヌスとかいうポッと出の黒幕にこれまで築いてきた全てを奪われて、本当に何も悔しくないの?/escape」
概要
CV:ささきのぞみ/日高里菜
新約 とある魔術の禁書目録 9巻の魔神オティヌスによって作られた世界に登場した、
ミサカネットワークの総体としての大きな意識が実体化した存在。
一人称は「私」(新約22巻では「ミサカ」)であり、外見は登場する際に使った個体による。
一人の人物として初登場したのは新約9巻だが、その存在自体は新約6巻の終盤で自身の思惑と違う方向へと突っ走っていきそうな一方通行に釘を刺すべく打ち止めの肉体を借りて“メール”という形で既に示唆されていた。
他の妹達の個体を物理的末端と称す。
分かりやすく言えば、2万以上の妹達の意識や自我をまとめた存在。
性格は他の妹達に比べ明るく、饒舌(感情豊かの方が正確か)。
上条の事をアンタと呼ぶ(実はひっそりと上条ちゃんとも呟いていた)。
なお、上記の台詞からも分かるように、とか弁を使う。禁書でとか弁は少ないが。
約1万以上の死を間接的に経験している。
なお、番外個体の自我は彼女が第三次製造計画の個体のため含まれない。これについてはとあるIFでの本人の弁によれば「割り込みというかハッキングのようなもので、認めたくはない」とのこと。
一方で打ち止めは上位個体だが元から計画されていた個体なためか含まれる。
新約9巻で登場した際には、旧約3巻にて上条が助けられなかったミサカ10031号の姿を借りていた。
口調は多くの妹達とは異なり語尾に☆をつけるなど砕けており、また文末に/return、/escape、/backspaceと、スラッシュと英単語が付く。一体どんな風に発音されているのかは不明(ゲーム『とあるIF』のオリジナルストーリーで登場した際には特に発音はされなかった)。
続く新約10巻では「お帰りなさい、上条ちゃん」と上条の帰りを祝福した。
また同巻では一方通行の前に姿を現し、
上条と一方通行の違いを語り、借りたシスターズの体のその後という面倒を押し付けて行った。
上記の通り2万以上の妹達の意識や自我をまとめた存在であるため、新約10巻で元に戻った世界でも、上条とオティヌスが繰り広げた無限螺旋の戦いの記憶をちゃんと保持している貴重な存在だったりする。
なお、人前に顕現するには何かを消費しなければならない(本人曰く貴重な『チケット』)ようで、人前に現れる回数はある程度決まっている模様(ただし補充は利くらしく、しばらくすれば表に現れることは可能)。
また、一方通行に「あんたごときに上条ちゃんのために取ってある貴重な『チケット』を使わせんな」とか「上条ちゃんが心配で心配でたまらない」とか発言しているので、妹達内でもいわゆる上条派である事が推察できるが…真実は闇の中である。一応、とあるIFでは全体としては上条派と公言しているが。
詳細
オティヌスによって作られた「幸せに満ちた世界」で登場したが、本人曰く、
・オティヌスは生者と死者を明確に区切って魔術を発動
・自分は2万で1つの有機システムで、生きているミサカと死んだミサカの情報を蓄えており、生きながら死んでいて、死にながら生きている
とのこと。
生者とも死者とも呼べない存在であるため、オティヌスの魔術の影響を受けていなかった存在。
正確には影響を受けるのが遅れたのだが。
つまりオティヌスによって作られた世界で、唯一上条にとっての『元』の世界の記憶を保持し、上条の事を覚えている存在。(オティヌスを除く)
但し本編に出た総体は、半分以上殺害された妹達の結果さえも「学習の一環」としてきた思考生命体であり、幸せに満ちたこの世界では2万全ての妹達が救われているため、総体は『元』の世界とは大きく異なってしまうようである。
消滅はないが、確実に別のような存在になってしまうらしい。
実際作中では、役目を終えた後時間的な限界が来たのか、塗りつぶされた。
単純に死ぬよりも恐ろしいと感じたようだ。
作中での活躍
心が折れた上条当麻に、作中初めて上条を「上条自身の願いのために戦う」ように、焚きつけた貴重な存在。
今まで誰かのために戦っていた上条が初めて…という事でファンは歓喜した。
なお、総体の上条に響いた台詞として
「アンタ、オティヌスとかいうポッと出の黒幕にこれまで築いてきた全てを奪われて、本当に何も悔しくないの?/escape」
この台詞の後に上条の本音が4Pにも渡ってぶちまけられる。これほどの長台詞はそうそう無い。
なお、その後も上条に残っていた「幸せな世界」への未練の方は、オリジナルである御坂美琴が解消している。
また『とあるIF』オリジナルストーリー(原作者書き下ろし)にも登場。
「死者が復活する」という異常事態において、一方通行に警告するために打ち止めの姿を借りて登場した。一方、実装された総体は本編に登場した10031号の姿。無表情で淡々とした口調の元のミサカと違って、表情も多彩で口調も感情が乗っている。