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※この記事は本編に関わる重大なネタバレを含みます

概要編集

とある魔術の禁書目録』及び、そのスピンオフ作品群の主な舞台。

科学サイドの総本山、世界最大の学術研究機関。


第二次世界大戦の終了後、魔術師アレイスター=クロウリーにより「復興」の名目を掲げて日本に創設された。この学術都市は東京都西部に位置する、多数の学術研究機関、先端技術企業の集合体である。

総人口は約230万人でその8割が学生。日本国の一部ではあるが、高度な「自治権」と日本及び世界各国の科学サイド諸勢力に強大な影響力を持つ。


科学分野の開発(特に超能力)に力を注ぎ、薬物や暗示をも利用して「叡智」への接近を目指す。


到達目標は「神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの」と呼ばれ、超能力すらその副産物に過ぎない。

学園都市に蔓延している問題点は当然ながら伏せられ、研究のためという名目のもと能力に憧れる多くの子供が全国から集められている。


一例として公的に集計されてはいるが、年間自殺者の数が正式に発表される事はない


行政・地理など編集

東京都西部(多摩地域)を中心に埼玉県神奈川県山梨県に跨がるとされている。市域は合わせて東京都の3分の1程度。全域が内陸に存在し海には接していない模様。周囲は強固な外壁で囲まれ専用ゲートか空港経由でなければ侵入は困難。後述する都市外部への持ち出し厳禁の先端技術を技術流出から厳重に警護している。


内部は23の学区に区分され、ほぼ平地からなっている。土地利用は主に教育施設と学生居住区域、工場、商業施設などで植物は公園ぐらいにしか見られない。例外的に第21学区は山岳地帯であるが標高は200m程度。

アニメで描写されている街並みは東京都の立川駅前、多摩センター駅周辺などがモデル。余談だが現実の多摩センター駅周辺には中央大学東京都立大学など複数の大学がキャンパスを置いており、実際に学園都市の様相を示している。


交通の面では作中ではモノレール等が確認されている。アニメでは多摩都市モノレールをモデルとした車両が確認されている。なお各公共交通機関のダイヤは最終下校時刻に合わせて設定されている。


教育編集

学園都市と外の世界では科学技術のレベルが数十年は違うとも言われ、その他の学術、科学技術についても高等教育機関が林立する。中には繚乱家政女学校のように家政学メイド養成を専門とする機関もある。


子供たちの出身地は多くが都市外部のため、学生寮暮らしが一般的。学生には奨学金が支給されるが、それを利用して入学後に親が蒸発してしまう「置き去り」の社会問題も多発している。孤児を保護する施設も存在するが彼らに身寄りがないのを利用して非人道的な実験に用いる暗部組織についての噂も囁かれている。


能力開発の名門は中学では常盤台中学、高校では霧ヶ丘女学院。高校では長点上機学園も能力開発の名門だが、無能力者でも能力開発以外の教育課程で活躍できる模様。上条当麻らが在籍する「とある高校」はむしろ平凡な高校であるようだ。


政治編集

都市を運営するのは統括理事会で12名の理事からなる。その上に理事長のアレイスター=クロウリーが君臨し、第7学区の窓のないビルから都市全体に指示している。


学園都市が独自に定めた法律はあくまでも条例とされ日本国の法律が適用されるが、実際はほぼ独立国であり、独自の軍事力を有し独自に諸外国とも外交を行っている。また世界各地に学園都市の協力機関が存在して資源の調達を始めとして学園都市を支える役割に携わっている。


過酷な教育から脱落した(元)学生たちが街の各所でスキルアウトと言われる武装集団と化しており、裏通りの治安は悪い。各学校の教師たちからのボランティア志願者が組織する警備員(アンチスキル)が治安維持の中心で、主に学内では学生の能力者からなる風紀委員(ジャッジメント)がこれを補佐する(学外でも犯罪者退治に奔走しているこの人はやり過ぎの類で始末書の常連)。


しかし学園都市の規格外の科学力とその悪用の横行はこういった表の組織だけでは統制しきれず、学園都市の暗部には様々な暗部組織が存在する。暗部組織の多くは統括理事会の理事たちが各々の思惑によって援助(利用)している。


ただし『新約22巻』コロンゾン戦の後にクロウリーが一方通行(アクセラレータ)に全権限を譲渡しており「死亡」扱いになったクロウリーに代わって一方通行が新たな統括理事長を名乗り上記の暗部組織などを消し去る為に動いている。


経済編集

外の世界での最先端にまで型落ちした技術とその製品を輸出するのが主な産業。外の世界では大変魅力的な商品となる為、学園都市の経済は豊かである。例えば学園都市の象徴である超能力者(レベル5)にしても経済学的には希少な人的資本であり、その人体実験から得られたデータは多くの技術開発に貢献している。


産業は自動化が進み、工業における自動化工場ばかりか農業についても人工栽培、人工飼育の工場で自動生産されている。食料はほぼ自給でき、その他エネルギー等のインフラも学園都市内で自給する能力がある。都市の各所で回る風車にしても風力発電に用いられて学園都市の主なエネルギー源となっている、らしい。


日用品や食品は先端技術の見本市のようなものであり、独特な製品が多い。例えば自販機にはいちごおでんヤシの実サイダー熊のスープカレー等の不思議な飲料が販売されている。


関連タグ編集

とある魔術の禁書目録 とあるシリーズ 科学サイド

とある科学の超電磁砲 とある科学の一方通行 とある科学の未元物質 とある科学の心理掌握 とある暗部の少女共棲 アストラル・バディ とある魔術の禁書目録_幻想収束

超能力(とある魔術の禁書目録) 能力者(とあるシリーズ)

とある高校 常盤台中学 柵川中学

警備員(アンチスキル) 風紀委員(ジャッジメント)

暗部組織(とある魔術の禁書目録)

アレイスター=クロウリー 統括理事会


10月9日:学園都市の独立記念日。


学園都市:現実の学園都市についてはこちらを参照。


御城プロジェクト:RE:とあるコラボ実施の際、学園都市がまさかの城娘となった。イベント限定ガチャで☆7と入手難易度は非常に高いのだが……。CVは水樹奈々が担当する。


学園都市の「正体」 ※ネタバレ注意編集

※以下、原作の重大なネタバレが含まれています。


















戦後の混乱の最中、首都復興の名目を隠れ蓑にして巨大な学術機関を極東に設立した。その名も学園都市。かつてイタリアはシチリア島にて散った夢の欠片を集め、徹底的にオブラートで包み込んで科学の形に擬態させたテレマの僧院そのものである。


───────新約とある魔術の禁書目録21巻より


神秘の世界には「テレマ」という近代魔術思想が存在する。

テレマはイギリスの魔術師アレイスター・クロウリーが創始した新興宗教で1904年に到来したホルスの新時代の魔術(Magickと表記される)を修練して聖なる守護天使の知識と対話し、全ての調和を果たす事を本質的な目的とする実践哲学である。


本作の学園都市は形を変えた「テレマ僧院」。20世紀に実在したクロウリーがイタリアはシチリア島に創設し、たった一つのアクシデントが祟ってムッソリーニにより閉鎖に追い込まれた施設の思想を継いだ都市だった(下記元ネタを参照)。


エイワスがもたらしたテレマ思想はアレイスターによって科学という形に偽装され、科学サイドとして世界に浸透しているのである。


第2のテレマ僧院として

アレイスター=クロウリーリリスを参照


そもそもの目的は魔術の根源とされる多数の位相(異世界)そして位相同士の衝突が生み出す火花(運命)の消滅。人が神のルールではなく自分の意志・行動で未来を決定させるという、位相の運命論で第一子リリスの命を奪われたクロウリーの理想から始まった。


アレイスター曰く「上条当麻を誘致して活躍させる為だけに用意した箱庭

上条当麻の能力を存分に発揮させ、彼に宿る「何か」の成長を促す材料として悲劇が起こりやすくなっている。


超能力」があるのも、警備・セキュリティに穴があるのも、治安が悪いのも、悲劇が蔓延っているのも、全ては上条をいかに活躍させるかが基準となって開発されたから。もし上条が将棋や料理、スポーツに特化していれば学園都市はまた違った形に生まれていたらしい。


アレイスターはこの第2のテレマ僧院を拠点にして「計画(プラン)」を進めている。


また、近代最古の能力者、御船千鶴子のデータを基にして一般人を鍛え上げた学園都市初の能力者、発祥検体の仕組みを参考にして構築しているらしいが詳細は不明。


関連タグ編集

セレマ アレイスター=クロウリー

エイワス(とある魔術の禁書目録) リリス(とある魔術の禁書目録)

SYSTEM(神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの)


上条当麻 幻想殺し


クリファパズル545:自動で切り替わった陰湿なネガキャンはジョン・ブル紙による暴露攻撃が元ネタ。本作のクロウリーのマスコミ嫌いも、ジョン・ブル紙を始めとするタブロイド紙による執拗な非難が原因。













※ネタバレ注意

※性的表現多めにつき注意

1920年5月、クロウリーはイタリア・シチリア島に滞在していた。


愛人リア・ハーシグ、魔法名アロストリールが第三子アン・リア(リリスとローラの異母姉妹)を出産した頃、シチリアの港町チェファルに修道院を借りた。これが「テレマ僧院」である。


この僧院では麻薬(ヘロインやコカイン)が常用され、性魔術…獣姦やスカトロジー、乱交パーティなどアブノーマルな性交が平然と行われた。お世辞にも清潔とは言えず、蛆虫が湧くくらいには汚かった様子。

本作にも出た「光のケーキ」…言葉を濁すが「女性の毎月のもの」などは僧院でもグノーシスのミサという儀式の聖餐で使われていた。


リアは僧院の高等司祭、またベイバロンの至高の体現者〈緋色の女〉であり、麻薬は当然として山羊と性交させられたり(※)、クロウリーに盲目的な愛を捧げていた。


運営資金が底を付いてからは、僧院を元にした小説(邦題は『麻薬常用者の日記』)の出版で賄おうとしていたが『サンデー・エクスプレス』の暴露攻撃対象となりイメージ問題で絶版となってしまった。


たった一つのアクシデント

オックスフォード大学の卒業生であるラウル・ラヴディという青年がいた。この青年はクロウリーの熱心な信徒でメイという人物を伴侶としていた。


ラヴディはある儀式で一匹のネコの首を掻っ切り、絞り出された血を飲み干した。その後、ラヴディ(とクロウリー)は病に伏せてしまった。

クロウリーは無事だったがラヴディは死亡。直接の死因は心臓麻痺とのことだが、これが原因か儀式の直後に二人とも肝臓障害を悪化させていた。


妻のメイはこれに黙っていなかった。マスコミに情報を暴露し、クロウリーの悪評を拡散させた。三流紙ジョン・ブルはタレコミをもとに「食人鬼」「最悪の魔術師」「変態」等とクロウリーを人格攻撃している。


1923年4月下旬、遂にムッソリーニの指示によりクロウリーの国外追放が決定。5月1日にイタリアから追放された。

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