CV:大地葉(とある魔術の電脳戦機での配役 アニメでも続投)
人物
初出:SS(SP巻収録)、本編では旧18巻
英国の近代西洋魔術師。魔法名:Regunm771
現在の『黄金夜明』系で最大規模を誇る魔術結社「明け色の陽射し」首領。
外見年齢12歳前後だが、近代西洋魔術師の中でも一等級の実力を持ち、適当な魔術で魔術師集団を殲滅したり、敵対する魔術結社を単独で潰した事もある恐ろしい幼女。魔神や偉大な先代たちを除けば屈指の実力と言えるのだが、
- ミックスジュースをノンアルコールカクテルとのたまう。
- ブラのお世話が要らないのを非常に気にしている。
- 妹や十歳の幼女と女子力を競ってパンツ丸出しレベルの小競り合いを繰り広げる。
…など言動の端々にお子ちゃまの背伸び感が漂い気味。
科学には否定的ではなくむしろ最新技術も嗜む。アレイスター=クロウリー曰く「自分の欠片を最も色濃く受け継いでいる」のが彼女達らしい。
パトリシア=バードウェイという学園都市に住む妹がおり、自分を犠牲にしてでも、彼女を救う事を選択するほど溺愛している。
また本人は絶対に認めないが、上条当麻を心のどこかで「お兄ちゃん」のように見ているようで、それをシルビアやレッサー等にからかわれている。
使用魔術
象徴武器
『黄金夜明』系の魔術師である彼女は「象徴武器」を扱う。
火は杖、水は杯、風は短剣、地は盤。四種象徴武器はその魔術的な性質をもって世界の理を表現し、扱う者の技量次第では世界の全てを制御し得る。
もっともバードウェイは研究ではともかく戦闘時は
「相手を倒せればそれでいい」という合理的思考の持ち主なので、
速度・火力・数を重視した術式を用いる。
例えば
- 水のナイフを何千何万と放つ術式
- 前方を埋め尽くす壁のような炎を放つ術式
- 地面に吸収されず跳ね回る電撃を放つ術式
- 長大な風の刃を生み出す術式
など。
媒体に使う象徴武器も利便性を考慮し、
それぞれの役割を一つでこなす専用霊装「剣と杯の杖」を所持している。
タロット
黄金系の例に漏れずタロットも得意で、
占いだけでなくカードの意味を抽出しての術式構築もお手の物。
「吊られた男(ハングドマン)」から身代わり魔術を編み出したり、
大アルカナでフルセットコンボすれば音速挙動も可能らしい。
召喚爆撃
象徴武器の「杖」を使って属性化前のドーム状の光の爆発を最短最速でぶつける。
面倒な術式や儀式といった一切の行程を無視し、感覚・目測で済ませることが出来てしまう天才肌のバードウェイならではの魔術。
……という触れ込みだがこれは彼女の偽装。本質はむしろ真逆と言っていい。
召喚爆撃は決して適当な魔術の羅列ではなく「厳密にパターン化された魔術」。
彼女は「努力」を積み重ねて一日前、一週間前、一ヶ月前の自分を完全に再現する。思えばバードウェイはいつも決まった動作・手順で魔術を発動させるが、それは努力に裏付けされた成果であって決して才能に依存するものではなかった。
しかし弱点として「決まった魔術を規定の動作で扱う事しか出来ない」。一から魔術を構築するにはまた新しい積み重ねが必要になる。
普段、「規格外」「天才」と周囲に思わせるような彼女の余興・トリックスター的な言動も、全てはこの弱点を隠すためのハッタリに過ぎない。
言ってしまえば努力の積み重ねこそが魔術師バードウェイの本質である。
模倣神技
インデックスとの共同魔術。
上条とオティヌスの記憶から「イメージ・破壊力」だけを抽出し、グングニルの宇宙全体を破壊するほどの破壊力のみを再現。
インデックスの「歌」によりバードウェイに原典の知識が授けられ、バードウェイにほんの一瞬だけ魔神の力の断片を掴ませる。
チートのような魔術だが、原典の毒がバードウェイを蝕み、長い人生でたった一度っきり、今後の魔術人生全てを犠牲にする必要がある。
第1巻インデックス曰く、10万3000冊はすべて使えば魔神に届く。まさに触れ込み通りだが、扱う者に素質がない以上、神の力のほんの0.0001%くらいの出力しか出せない。
カニバリゼーション
妹であるパトリシア=バードウェイを正体不明の寄生体「サンプル=ショゴス」から救うために彼女が編み出した魔術。暗黒(アフリカ)大陸に由来する魔術で、アフリカ版シンデレラことニャニャブレムブをもとに創作された。
サンプル=ショゴスはパトリシアの体内の臓器に寄生して栄養の摂取・生命維持を担う。この魔術はそのショゴスへの対策、パトリシアから臓器を摘出することで不足する栄養分を補う「新たな臓器」の生成が目的である。
醜い毛皮を被せられ誰からも気味悪がられた姫が不思議な力で美しく育つ民話をもとに「偶像の理論」で「防衛、隠蔽、成長を一挙に促す培養器」という意味を毛皮に持たせ、新たな臓器を体内で培養。曰く、それをパトリシアに食べさせるのだとか……。バードウェイはこの臓器を「果実」と呼んでいる。
しかしこの魔術は術者のバードウェイの命をも奪いかねない。それが新約14巻の騒動の原因の一つ、姉妹間のすれ違いに繋がっていた。
ちなみに『黄金夜明』の魔術師は行き詰まればエジプトに頼るとされているが、それは彼女も例外ではなかったのだろう。
活躍
旧約
SP巻収録の「SS」にて登場。
上条とも霊装「ドナーティのホロスコープ」の回収を目的に学園都市を訪れた際に知り合った。
上条に霊装の回収を依頼しているが、実は既に組織の者が回収しており、部下のマーク共々彼女の手のひらの上で踊らされていただけだった。
この時に上条のことを気に入ったらしい。
本編においても旧約18巻から登場。
ブリテン・ザ・ハロウィンの際に「連合の意義」の影響をシャットアウトし、良くも悪くも「熱」を帯びたイギリス国民を見て呆れ果てていたが、それに乗せられてパトリシアまで参加しようとしたら大慌てしている。
旧約22巻では、右方のフィアンマが発生させた『黄金の腕』を易々と切り払い、周囲を驚かせていた。
新約
新約から合流し物語に大きく関与する。
まず第三次世界大戦の終局で北極海に落下した上条当麻を回収したのはバードウェイ(の部下)である。
新約1巻ラストで登場した彼女は、新約2巻で上条ほかアクセラレータと浜面仕上に対して魔術サイドの構成などを教示し、ハワイの動乱に向かわせて学園都市vsグレムリンの抗争を仕組んだ。
この時の目的は「学園都市とその協力機関の内戦(離反)」と「グレムリンを釣る(被害を一点に集中させる)ための餌」であった。しかし、この一件で上条の信頼を裏切ることになってしまう。
新約5-6巻の〈不死の存在〉フロイライン=クロイトゥーネ争奪戦で上条と対峙。得意の召喚爆撃などを駆使して戦い上条を苦戦させたが、「魔術師バードウェイの本質」を見抜かれて敗北。拗ね…もとい愚痴を零した。
ちなみに科学サイドの内戦を引き起こした件も「グレムリンとの抗争が激化する前に誰かさんを体よくリタイアさせる言い訳作り」だったとシルビアは推測している。謝罪をするつもりもあったのかもしれないが状況のせいでタイミングを逃し、結局流されるまま戦闘になり、誰かさんにフロイラインの奪取共々阻止されてしまったが…。
新約8巻ではグレムリンとの決戦に駆り出される上条の家にレッサーと共に突入。とあるシリーズにしては珍しく、立場が味方→敵→味方と流れている。出発時にグレムリンのニーズヘッグの襲撃ではぐれ、レッサーや雲川鞠亜と行動を共にしてムスペルを撃破。
最終的に上条、インデックス、御坂美琴と合流したが、ここに至るまでの努力虚しくオティヌスの完全な魔神化により世界は消滅する。
新約9巻-新約10巻では再構成された世界で上オティを追撃。レッサーにからかわれる。インデックスと共に上条の前に立ちはだかりインデックスとの共同魔術「模倣神技」を使い、一時的に世界を消滅させるほどの力を手にするが、上条に阻止される。
新約14巻では、サンプル=ショゴスに寄生された妹のパトリシアを救うためにその身を自身が構築した魔術「カニバリゼーション」に差し出す。
ニャニャブレムブの毛皮の自動防衛機能で「赤」と呼ばれる存在となって「黒」のパトリシアと衝突、力尽きた所を上条サイドに保護される。最終的にはネフテュスの献身的な介入によりパトリシアが救われ、レイヴィニアも犠牲にならずに済んだ。
新約20巻では、レッサーと共に「ある霊装」の輸送を騎士派上層部に依頼されていたが、途中で破棄し上条に洗いざらいすべてを話す。
新約21巻では、現代に蘇った『黄金夜明』の魔術師を前にしてショックを受けた。伝説の先輩を「こんなの」扱いとは…。
関連タグ
各巻のボス
マリアン=スリンゲナイヤー→レイヴィニア=バードウェイ→トール