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初登場は7巻。CV:遠藤綾

概要編集

最大勢力であるローマ正教のシスター。現在はイギリス清教に所属。

自身の名を冠する「オルソラ教会」の設立も許可された程の有力聖職者。


聖守護天使エイワスが英国の魔術師アレイスター=クロウリーに授けた、「解読と同時に十字教の時代が終わる」等と謂れる『法の書』を解読してしまった事により、一転してローマ正教から追われる立場となる。


だが『法の書』は恐ろしく複雑な暗号で記され、「それらしい文章」になる解読法が100通り以上存在する代物。オルソラの解読法はその仕組まれていたダミーの一つに過ぎなかった。

ちなみに、『法の書』はインデックスですら解読は不可能で、執筆者本人をもってしてもその具体的な内容を把握できてないとか。


紆余曲折を経て現在はイギリス清教に改宗し、「必要悪の教会」の女子寮に厄介になりながら暗号解読などに従事することになる。


人物編集

とにかく胸の豊かさが目立つ女性で、体型が隠れやすいはずの修道服の上からでもその豊かな膨らみが存分に主張している。


修道服そのものは黒で手袋もしている。普段は頭部の顔面以外の全てがフードで隠れているためかなり清楚な大人っぽい印象を受けるが、フードを取ると今風のショートの金髪をしており、外見イメージが若干若くなる。

おっとりのんびりした雰囲気の持ち主。マイペースでおばあちゃん的な独特な話し方をする。一般からのウケはよく交渉も得意である。


直接戦闘は苦手で魔術も補助的な回復程度しか使えないが、暗号解読や交渉は得意。

なにより重要なのは料理上手という事。

ただ、彼女の料理の隠し味はすべてオリーブなのがネックか…。



神威混淆(ディバインミクスチャ)編集

初登場:新約20巻


ローラ=スチュアートこと悪魔コロンゾンが対アレイスター=クロウリー用に配備した霊装。

「イシス=デメーテル」「ラー=ゼウス」「オシリス=ハデス」「テフヌト=アルテミス」「ワチェット=レト」の5つが生産された。


基となったのは、ギリシャ神話とエジプト神話の相互解釈(理解)。

国・文化・時代が移ろえば奉ずる神の名や性質もまた変わる。その昔、西洋人は異文化(エジプト神話)への理解の為に、異なる神を自分達が信仰する神に当て嵌めて考え、例えばオシリスはハデス、イシスはデメーテルに変遷を遂げている。

日本的には神仏の悪魔合体とかお稲荷さん+ダーキニーみたいに、元の神とは似つかないキメラが誕生していく習合の歴史である。


しかしこの霊装の本質はむしろ真逆で、上記のような習合を「最初の段階でそのまま理解する気などない」と解釈し、偶像の理論で「人の人の無理解・不寛容、互いが互いを諦める悪意を力に変換する」という意味を持たされた。


本来、この霊装は使用者(適合者)となる人間と「融合」することで真価を発揮する。

人と人の体を大小のコイルに見立て、相互不理解で生じる悪意を力に変換するため「変圧器(トランス)」と表現されている。

他者の理解を求めず周囲に悪意を撒き散らすアレイスター=クロウリーにとっては、まさに天敵と言えるだろう。


最初は本来の用途から外れた使い方がされていた為、5つの内3つはクロウリーが特に苦戦することなく「霊的蹴たぐり」で破壊。内1つはレイヴィニア=バードウェイレッサーによる輸送中、上条当麻(幻想殺し)に破壊された。


だが残る1つは………。


イギリスの良心 ※以下、新約20巻ネタバレ編集

クロウリーズ・ハザードの最中、戦時下のイギリスで彼女も懸命に働いていた。

ロンドン塔に幽閉された上条当麻を事情聴取のためにステイル=マグヌスの元へと移動させた後、自分も何か役立とうと右往左往していたが、温和でワンテンポ遅いので、周りのペースに合わせるのに必死だった。

そんなオルソラの姿を見たキャーリサは、この戦時下ではオルソラのような者が貴重(皮肉ではなく良心という意味で)だと語る。


その後は大英博物館にいるアニェーゼ=サンクティス達の為に、女子寮で鼻歌を唄いながら料理を作って車で届けた。


オルソラ「わたし、は……皆様の足を引っ張ってはいないのでございましょうか」

アニェーゼ「大丈夫ですよ。すでに十分助かっています。十分過ぎるほどにね」

ただし、自らに不足を感じる者にはどう受けとめられたことか。

直接戦って国を守る力を持つシスター達には、気づけない。

~新約とある魔術の禁書目録20巻 P209~


一時の平穏な空気に包まれていた彼女達のもとへ、オリアナ=トムソンによって薔薇型の霊装「神威混淆(ディバインミクスチャ)」の一つ「イシス=デメーテル」が運ばれる。上述通り、この霊装はある種の自己犠牲(融合)を強いる為、騎士派(上層部)の政治的判断も絡んで対立している清教派アニェーゼ部隊のシスター達が使用者に選出されたのだった。


オリアナの説明を聞いたオルソラは、アニェーゼ達を遮る様に霊装を手に取る。

狂気的な空気が蔓延する戦時下のイギリスにおいて、「良心」と言うべき貴重な存在。そんな彼女が「神威混淆」を手に取った瞬間、イギリスの「良心」は一つ失われてしまった。


イシス=デメーテル編集

イシス=デメーテルと融合したオルソラ。略称は「オルソラID」。

普段着用しているシスター服ではなく、古代エジプト風に要所だけ白い布で覆い、それ以外は金の装飾品と留め具のみ。

背部に神々しい光輪のような「ブドウの蔓の輪」があり、腕にも同じものが巻かれている。はいむら曰く、電源コードぐるぐる巻き。

ちなみにシスター服は行方不明。恐らく弾け飛んだのだろう。


この状態のオルソラは言動が一致しておらず、会話も噛み合わない。

上条に「あらあら、またお会いしましたね上条さん」と微笑みながら挨拶し、それが戦闘の合図となった程。

これはイシス=デメーテル側が相互不理解の力を完全に引き出すために、オルソラの認識を歪めているらしい。

まぁオルソラと会話が微妙に噛み合わないのは日常茶飯事かもしれないが…。


肝心の力だが、オルソラを「オリーブの木(母体)」に見立てて彼女の指先の黄金の蔦で「植物」を操る。有効範囲の規模は惑星全土、それも地球二周半に及び、今までの誤った使い方とは文字通り桁が違う。

蔦や根を地中に潜らせて周囲一面を崩壊させることも可能。植物自体の破壊力も凄まじく、鋼鉄を普通に砕いている。


指先の記号に対応するのは大型トラックを丸のみし得る大型ハエトリソウ、ギロチンのように周囲を削り殺すモウセンゴケ、胃液を撒き散らすウツボカズラ、マキビシ、ムシトリスミレなど。

何らかの飛行魔術も使用しており(文中では植物の応用と推測)、その多種多様な植物魔術は底知れない。


新約20巻終盤~編集

作中ではアレイスター=クロウリーを完璧に負かした。まさかのジャイアントキリング。

ついでに上条もオティヌスを庇いボコボコにされてしまう。


オティヌス

「考えろ、人間!!何がブドウだ、何がオリーブだ。無から有を創る事はできん。あの強さには必ず秘密がある。つまり、あの娘もまた対価を取られているはずだ。

 許せるのか、この運命を。アレイスターは娘を救えなかった、人間の女は知らぬ間に対価を抜き取られていった。おまえは何も出来ずにただ死んだ、私はまた一人ぼっちになった。

 …認めんぞ。全部が全部、ここにはいない大悪魔の思惑通りに片づけられていくなど、私は絶対に認めないっ!!」


オティヌスの言葉を受けてもう一度立ち上がる上条。幾千億の月日を過ごしたオティヌスに「繋がる力」を持つと言われた彼は、まだ諦めていなかった。


上条当麻

「その『わがまま』に、どれだけ強い力が宿るかは!!」

「暴力を捨てて、言葉で戦って!! 救いなんか知らなくても、求めていなくても。それでも自分がやりたいからって理由だけで世界の全部に立ち向かって多くの場所に十字教を広めていった、オルソラ=アクィナス!!」

「最大最強に『わがまま』を貫いてるお前が一番分かっていないといけないんじゃなかったのか!!!!!?」



確かにオルソラは強かな女性である。

暴力ではなく言葉での戦いを貫き通し、自身の名を冠したオルソラ教会を設立して十字教を広めた。そんな彼女だからこそ、半ば自虐気味に世紀の悪人を気取るクロウリーにも暴力ではなく言葉で戦い、理解するために歩み寄るべきだったのかもしれない。


言葉で歩み寄った上条の決死の説得でイシス=デメーテルと引き剥がされ、オルソラは無事正気を取り戻す。

その後、分離したイシス=デメーテルがクロウリーに向かって飛びかかった所を、オルソラが自身の手で破壊し決着を付けた。

オティヌスはオルソラが「可哀想なお姫様」で終わると思っていたが、その予想は良い方向に覆り、最後に「……強いな。イイ女じゃないか、シスター」と評価した。


続く新約21巻でもオルソラは活躍する。

黄金夜明サミュエル=リデル=マグレガー=メイザースとの戦闘中、負傷して教会に流れ着いたアレイスター=クロウリーに応急手当てを施し、まさに言葉だけでクロウリーに魔術嫌いを改めさせるきっかけを作り、忌み嫌う聖書を手に取らせたのだった。


備考編集

公式ガイドブック「とある魔術の禁書目録ノ全テ」で原作者の鎌池和馬が禁書キャラの中で結婚したい相手に選んだ。

「結婚したい相手」には原作イラスト担当の灰村氏、とある科学の超電磁砲の原画担当の冬川氏もオルソラを選んでいる。

それどころか、上条さんの中の人からも推しキャラとして挙げられている。 どれだけ沢山の男を虜にしてるんだあんたは。


初登場が法の書編のためアレイスター編の活躍は地味に期待されていた。新約20巻あらすじに名前が出た時には「どうせあらすじ詐欺」と思われていたが、大方の予想とは違う形で大活躍。新約21巻といい、近年オルソラ株の上昇が著しい…。


ちなみに上条の事は「上条さん」と呼ぶ。

実はちゃんと名前(苗字)で読んでくれるキャラは少ないんです…。



関連イラスト編集

14話を観た勢いで描いてしまった・・オルソラさんのブロック崩しでございますよ

シスターオルソラセンシティブな作品

とある魔術の禁書目録130オルソラさん



関連タグ編集

とある魔術の禁書目録

上条当麻 インデックス アレイスター=クロウリー シェリー=クロムウェル

ローラ=スチュアート アニェーゼ=サンクティス


剣の乙女:中の人が同じなグラマーな聖職者。こちらも主人公に好意を持つ。


各巻のボス編集

烏丸府蘭オルソラ=アクィナスサミュエル=リデル=マグレガー=メイザース

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