概要
『創約とある魔術の禁書目録』から登場した、魔術師でありながらその枠から外れた者。
その力は個人で魔術サイド全体に匹敵すると言われ、実際に彼女達が扱う術式は非常に強力なものばかりである。条件次第では世界規模にまで広がり、今までの魔術師と比べて異質な強さを誇る。
彼ら超絶者には各々の方向性があり、『救済条件』に合えば誰であろうと助ける性質を持つ反面、その条件から外れた者に関しては無関心に排斥できる。それ故に超絶者には明確な線引きが存在し、気紛れはない。
これもまた、他の魔術師とは決定的にズレている点であろう。
実は『魔神』とは違い、超絶者はある特定の条件さえ揃えば誰でもなれる。
その条件とは超越存在と何かしらの接点を持った者。
あるいは、人の手に余る上限越えの術式を手に入れてしまった運のない魔術師。あるいは、最初から人間ですらない何か。あるいは、そういった異形なる存在の力を外から安全に引き出している狡猾な巫女達。
すなわちエイワスやシュプレンゲル嬢と同じ、聖守護天使とシークレットチーフに関係する者。
そういう意味ではアンナはもちろん、かつてのクロウリーにも超絶者の資格があった。
余談
個人で魔術サイドに匹敵する……と言われれば魔術サイドのトップに君臨する『魔神』を連想するが、原作者の鎌池和馬曰く「単独で自分の理想の世界を創造できる『魔神』と比べると拡散・破滅方向に極振り」で、ようは一度世界を壊してしまえばやり直しが利かないとのこと。
実際そういう風に出し惜しみした結果、新約でオティヌスが世界を崩壊させた時に死亡・壊滅している。
こう聞くとやはり『魔神』の方が上位存在だと聞こえるが、しかし鎌池氏は同時に「あの真っ黒な世界でオティヌスを殺してしまえば、どちらにせよ全滅」とも述べており、まるで超絶者側にも『魔神』を殺せる手段があると言外に語っているようにも受け取れるが、実際のところは不明。
関連タグ
魔術(とある魔術の禁書目録) 魔術師(とあるシリーズ) 魔神(とある魔術の禁書目録)
疑問点
超絶者は各々己の伝説を残しており、掲げる救済条件もそれに寄り添ったものである。
だが、2000年の歴史を持つ十字教の三大派閥やオティヌスを始めとする『魔神』たちが超絶者について何も把握していないことや、何世紀も前の伝説を持つ彼らが二十世紀に活躍したアレイスターのMagickをベースとした近代の魔術を下地にしていたり。
超絶者各々の手札について把握しておらず、彼らの逸話と発言にも矛盾点が生じている。
例を挙げればボロニイサキュバスの救済条件の発端はサキュバスが娼館を経営したというふざけた冤罪により男が処刑されたからだが
そもそも当時からボロニイが活動していたのなら、上記の冤罪自体が成立しない。
また、超絶者の何名かは逸話は有名だが元々存在しない者だったり、匿名で使っていたペンネームだったりなど。
橋架結社に集った超絶者とは、つい最近そういう風に名乗り始めただけの魔術師である。
彼らは儀式魔術により己の肉体を調整し、逸話にある伝説の存在になりきり『特別高度な魂を降ろす儀式』を完成させるための記号となるため。
つまり、目的に合った衣装を選んで。
つまり、食べるものにも気を配って。
つまり、運動やストレッチと組み合わせる事で骨格や筋肉レベルで理想となる体を作り。
つまり、様々な職業を見かけるたびに人間観察を怠らず。
つまり、鏡を見て自分の表情の訓練を欠かせずに続けて。
つまり、わずかな誤差も許さないためには日々怠らない事が大切であって。
つまり、腫れやむくみ、やつれなどを細かく利用して人相も変えたりもして。
つまり、朝の発声練習も呪文詠唱のためではなくて。
つまり、振り込め詐欺のように正確で巧妙なマニュアルを熟読するのは当然で。
つまり、全ては徹底したトレーニングで。内面をも完璧に整えていて。
つまり、『橋架結社』は儀式に必要な人材を······スカウトではなく、ゼロから創っていた
救いたいと祈る心も。そんな普通の人々は魂とやらを磁石のように狙って誘導するべく自分の不完全な善性をより強く自覚するために悪魔や女神を選び、着こなして、超絶者となった者たち。
CRC曰く「神装術」
その性質上、特定の手順さえ踏めばスペア(別人)が新たな超絶者となる事も可能である。
再現性のない、第三者では代用不可な正規の超絶者は実はアンナ=シュプレンゲルとアリス=アナザーバイブルだけであり
正規の超絶者のルールから外れた『イレギュラーな超絶者』の集まりである。