概要
アース神族の雷神トールの息子で、力を司る神。トールは女神シヴを妻としていたが、マグニの母はトールの宿敵であるヨトゥンの女性ヤールンサクサであった。
最も有名な彼の武勇伝は父トールと巨人フルングニルとの一騎打ちの後の出来事である。巨大な砥石を投擲するフルングニルを討ち取ったトールだが、倒れこんだフルングニルの亡骸の下敷きとなってしまった。この際マグニは生後三日目でありながらトールのもとに駆け寄り、父を押さえつけていたフルングニルの脚をどかして救出したうえ、
「こんな巨人は自分の拳骨でやっつけたのに」
と言ってのけた。
トールはこれを聞いて感心し、フルングニルの馬グルファクシを褒美に与えた。
このようにトールからは自慢の息子として愛されたが、祖父オーディンからは巨人の血を強く受け継いでいることからあまり好かれておらず、トールがマグニにグルファクシを与えた際もオーディンは、
「巨人の子供なんぞにそんな大層なものなど与えるな」
とトールを叱責している。
pixivでは後述する『ゴッドオブウォー』シリーズよりも百神のキャラクターとしてのイラストが多い。
『ゴッドオブウォー』シリーズ
(メイン画像参照)
CV:木村雅史
クレイトスを上回る長身を誇り、雷で研ぎ澄まされた大剣を武器とする。
本作ではフルングニル騒動でトールを助けた話は、実際は腹違いの弟モージと協力して行ったものだったが、その手柄を独り占めして自分の功績にしたことがミーミルの口から明かされた。これにより、モージは陰険な卑劣漢へと成長していくこととなった。
だが本作でのトールは暴虐な悪神として描かれており、息子たちを苛烈で暴力的に育てていたらしく、マグニ達はそんな父神を非常に恐れていた。
トールの命令で、モージと共に叔父バルドルの部下としてミズガルズへ訪れる。バルドルに対しては戦士としての腕前こそ認めているが、その狂人ぶりに辟易していた(当のバルドルもマグニとモージの暗愚なところを嫌っていた)。
ヨトゥンヘイムへの道を探すため、かつて父トールが討ち取った巨人サムールの亡骸の周辺を探索中にクレイトス・アトレウス親子と遭遇し交戦、モージとの連携で互角の戦いを繰り広げた。しかしギリシャ世界の神々を全滅させたスパルタの亡霊に勝てるはずもなく、一瞬の隙を突かれて形勢を逆転され、戦斧リヴァイアサンで顔面を叩き割られ死亡した。
生き延びたモージはクレイトス達に闇討ちを試みるも失敗。命辛々アースガルズへ逃げ帰ったが、トールからマグニの死を責め立てられ、瀕死の重傷を負わされた挙句にミズガルズへ送り返され、アトレウスに殺される事となった。
続編となる『ゴッドオブウォーラグナロク』においては、実際の神話同様にオーディンから軽んじられていたらしく「(モージ共々)無能だったので大した痛手ではない」とその死を侮辱される始末であった。一方で義母に当たるシヴからは実子同然に可愛がられていたようで、彼らの死は彼女の主君に対する不信感へと変わることとなった。
クレイトスからは「死の間際まで傲慢な奴だった」と称されたものの、自身と同じく暴虐な父と祖父によって人生を狂わされた事には同情されている他、自身が親としてトールと同様だったらアトレウスが辿っていたかもしれない未来の姿として反省している。
Fateシリーズ
『プリズマ☆イリヤ』にて、とある人物が使用するバーサーカーのクラスカードとして登場する。
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