概要
フロムソフトウェアのアクションRPG、『ダークソウル』に登場するデーモンの一種。
長身で屈強な人型の体躯を持ち、頭部は名前通り山羊のような形状になっているほか、2対の眼球を持つことが特徴。武器として両手に大鉈を持ち、こちらを見つけると走り寄って重く素早い一撃を振り下ろしてくる。その威力は高く、正面から対峙するには危険な怪物と言える。
混沌の苗床から生まれ、廃都イザリスを守るレッサーデーモンなのだが、何故かそのうちの一体が不死街の下層まで登ってきて住み着いている。人間との意思疎通も可能なのか、不死人の背中を狙う盗賊や汚れた野犬を手下としているようだ。
現実
ゲーム序盤のエリア「不死街下層」のボスなのだが、実際には山羊頭のデーモン本体よりも、それが従える二匹のゾンビ犬の方が遥かに厄介である。そのため、ファンの間では皮肉と恨みを込めてしばしば犬のデーモンとも呼ばれ、本体の方がオマケ扱いされている。
理由として
・ゾンビ犬の方が動きが俊敏なうえ、身体が小さいので攻撃が当てにくい。
・盾で攻撃を防いでも出血値を蓄積する能力を持ち、出血状態に達すると大ダメージを受ける。
・執拗に連続攻撃を仕掛けてくるので、序盤の盾では防ぎきれない事が多い。
・戦う場所が安アパートのように長細く狭いため、プレイヤーのカメラも度々おかしくなる。
このために攻略方法を確立するまでは、猟犬と狩人の関係を思わせる見事なまでの連携に、プレイヤーらを獲物さながらに追いつめて、理不尽なまでに心を折りながら何度も苦しめた。
反面、山羊頭のデーモンは動きが遅く、ゾンビ犬を倒した後なら楽に倒すことができる。ただ、ジャンプ斬りは射程や誘導が優秀なうえに、受け値の低い盾では防ぎきれないので注意したい。
ゲーム中盤以降のエリア「デーモン遺跡」ではザコキャラとして多数登場する。能力はボスとして登場した際と同じだが、「不死街下層」のような戦いにくい地形ではなく、こちらの装備やプレイヤースキルも成長しているはずなので大した脅威とは言えない。更に配置の関係上、殆どの個体をスルー出来てしまう。
攻略ポイント
霧に入ったとの同時に右前方にダッシュ。
左奥の階段の踊り場を目指し、その右方向の庇(ひさし)に陣取って盾を構える。
すると山羊頭のデーモンは庇を渡れないので、落っこちてはまた階段を上ってを繰り返し、何もできなくなる。この隙に襲ってきたゾンビ犬を盾チクなどで倒してしまえば、一対一の状況に持ち込むことができる。
たまに落ちないときもあり、その場合は一度下に落ちて再び階段を上るとよい。
一対一になってからは、庇の下に来たのを狙って落下攻撃を繰り返していれば勝利できる。
呪術や魔法であれば楽に処理できるほか、一周目であれば火炎壺も有効である。
若干スキルを要するが、階段を上らずに犬二匹を相手にしつつ、デーモンの攻撃をローリングで回避する事も可能ではある。ただ、その場合はロックを入れない方が無難ではある。この場合、強靭を30程度確保すると犬の攻撃で怯まないので幾分か楽になる。
もっと手馴れてくると、霧に入らずとも橋の手前から弓で射角を合わせて、火炎壺と糞団子の投擲だけで倒す事ができるようになる。
どうしても無理なら、黒い森の庭で石シリーズ(防具)を拾ってくれば、犬どころか山羊頭のデーモンの攻撃にも怯まなくなり、ゴリ押しで勝てるようになる。
賭けの要素が強くなるが不死街上部の黒騎士から黒騎士の剣をドロップできれば上記防具と合わせて勝利を掴みやすくなる?
関連装備
デーモンの大鉈
山羊頭のデーモンが一対で使用していた鋳鉄製の刃と鍔を持つ分厚い大鉈。
極めて重いので人間が使用する際には特大剣扱いとなり、凄まじい筋力が要求される。
運用する際はやはり重量がネックとなるが、モーションが優秀なほか、強化すると筋力補正がAまで上がるので脳筋戦士向けの武器と言える。
ダークソウル2
山羊頭のデーモン本人は登場しないが、「月の鐘楼」ボス戦後の篝火付近にある梯子を下るとゾンビ犬が7匹待ち構えた広場があり、更にNPC闇霊「罪人フォーゲル」が出現する。案の定フォーゲル自身は弱いが、ボス戦直後の消耗した状態で梯子を下りて、ゾンビ犬に取り囲まれる初見殺しを食らった不死は多いはず。また、この広場は不死街下層のボス部屋と鏡写しになった構造である為、意図的なセルフオマージュと思われる。
ダークソウル3
終末の時代、ダークソウル3ではデーモンが最後の3体を残してほぼ死に絶えており、山羊頭のデーモンも例外ではなく、その亡骸がかつてイザリスであった場所の至る所に山積みになっている。ゲーム中の断片的な情報ではあるが、力の源である混沌を失ったために滅びる他なかったようだ。
エルデンリング
世界観が異なる別シリーズなので山羊頭のデーモン自身は登場しないが、遺灰システムの導入によって「はぐれ狼」3匹を味方として召喚可能になり、山羊頭のデーモンと同様に数の暴力で強敵と戦えるようになった。敵だった頃のハメ殺しは健在で、ファルムアズラの獣人やレナラなど強靭度が低いボスを一方的に蹂躙する。亜種としては攻撃頻度を高くして状態異常を追加した「腐った野犬」も登場し、こちらも遺灰として召喚可能。はぐれ狼と違い1匹しか出てこないが、強力な状態異常である朱い腐敗をばら撒く為、はぐれ狼とは異なる強みがある。
また、「しろがね村」では山羊頭のデーモンと同様に二振りの大鉈を持ち、異形の面を被ったボス、「忌み潰し」が登場。こちらも犬を3匹引き連れて襲い掛かってくるが、フィールドが広めなうえに褪せ人側も協力者としてネフェリ・ルーや遺灰が召喚可能で、取り巻きの犬の内2体はボス戦開始前に駆除できる。そしてなにより忌み潰し自体が怯みやすいので逆に数の暴力でリンチにする事も可能。積年の恨みを晴らしてやろう。ただし、ゲーム中盤のボスだけあって山羊頭のデーモンよりは強く、出血効果とディレイのかかった大鉈の斬撃や、口から吐き出す火炎など厄介な攻撃を連発するので、油断していると返り討ちにされる恐れもある
なお忌み潰し自身も「忌み潰しロロの遺灰」で味方として召喚可能。攻撃の回転が速く、敵だった頃と同様、褪せ人とタッグを組んでハメ殺す戦術により真価を発揮する。
関連イラスト
関連タグ
ダークソウル、不死院のデーモン、はぐれデーモン、デーモンの炎司祭、牛頭のデーモン、蝙蝠羽のデーモン、楔のデーモン、百足のデーモン…同族たち