灰色の大狼シフ
はいいろのだいろうしふ
「黒い森の庭」の深部にて、深淵歩きアルトリウスの墓を守っている巨大な狼。
かつては親友にして主人であるアルトリウスと共に戦い、その剣技を継承した。
狼ではありながら、口に咥えた巨大な剣を武器とする剣士でもある。軽快な動きと、大剣による豪快な薙ぎ払い攻撃でプレイヤーを苦しめる。
しかし、彼(彼女?)はあくまで親友である主人の墓を守っているだけである。本来積極的に戦う理由はなく、「倒したくないボス」の筆頭ではあるのだが、ストーリーの都合上避けては通れない。フロムは鬼か。
ギリギリまで体力を削ると耳が垂れ、動きが緩慢になり、足を引きずりながらよろよろと移動。振り回す剣の重みに耐えきれず転倒するなど痛ましい姿を見せ、犬好きのプレイヤーの心は完全に折れてしまう。
月明かりに照らされながら巨大な剣を操る勇姿、人語を介さずとも伝わってくる忠義心あふれる振る舞い、立つのがやっとの状態になろうとも最後まで戦意を失わない武人っぷりに、心を打たれるプレイヤーは多い。
DLC又はDLC同梱版「ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION」では、過去のウーラシールでまだ子供だった頃のシフを助けるイベントがある。サイズはぐんと小さいが、それでも大型犬ほどの大きさはある。
深淵の奥で衰弱して動けなくなり、アルトリウスが残していった「結界の大盾」の力で辛うじて守られている。周囲を囲んで攻撃する*深淵沸き*を全て倒して救出すると、一声吠えて姿を消す。
その後、ボス戦で白霊として呼び出すことが可能。アルトリウスの悲願を果たさんとばかりに、勇猛果敢に共闘してくれる。
「黒い森の庭」でシフを倒すよりも先にこのイベントをこなすと、戦闘開始時のムービーが変化。
噛み殺そうとした主人公の匂いを嗅ぎ、かつて自分を助けてくれた恩人だと気づくのだが・・・・・・あまりの切なさに涙腺を刺激されるプレイヤーが続出した。
だがそれでも戦って倒さねばならないのである。世界とは悲劇なのか。