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ベル・クラネル

べるくらねる

ベル・クラネルとは、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の主人公。
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「やらなければ、何もかもやらなければそこに立つ事さえ出来ないんだ」


「僕は許せない。何もしなくて、何かを期待していた僕自身を」


「僕、強くなりたいです」


プロフィール編集

年齢14歳
身長165C
種族ヒューマン
職業冒険者
所属ヘスティア・ファミリア
Lv.1→5
二つ名未完の新人(リトル・ルーキー)→白兎の脚(ラビット・フット)→獅兎の光(レグルス・アルネ)
所持金2750400ヴァリス(20巻時点)
誕生日4月
CV松岡禎丞寺崎裕香(幼少期)

概要編集

本作の主人公。ダンジョンに出会いを求めて迷宮都市オラリオに足を踏み入れた少年。【ヘスティア・ファミリア】の最初の団員で、仲間達の勧めもあって現在は団長を務めている。


元々は地図にも載らないような田舎の山奥で育ての親である祖父と暮らす農民だったが、ある日、祖父がモンスターに襲われて亡くなり天涯孤独となってしまう。あまりにも唐突な別れに悲しみが抜けず、無気力な日々を送るが、生前の祖父の言葉を思い出し、英雄譚に出てくるような運命の出会いを求めて冒険者になることを決意する。後にこの祖父の正体は、かつて世界最強のファミリアと謳われた【ゼウス・ファミリア】の主神ゼウスであることと、実は天界に送還されておらず今も地上にいることが判明するのだが、ベルはまだこの事実を知らない。


オラリオに着いた当初は、弱そうな外見を理由に入団を希望した全てのファミリアから門前払いされてしまい、どうすればいいからわからず途方に暮れていたが、自分のファミリアに入ってくれる団員を探し求めていたヘスティアと偶然出会い、彼女の誘いを受けて最初の眷族となる。このベルとヘスティアの出会いを以って、後に世界を騒がす【ヘスティア・ファミリア】は結成された。


ヘスティアの眷族になって半月ほど経ったある日のこと、ダンジョンでミノタウロスに襲われていたところをアイズ・ヴァレンシュタインに助けられ、その際彼女に一目惚れする。同時にこの出会いが、ベルの物語の本当の始まりとなるのだった。


外伝作『ソード・オラトリア』にも登場するが、本編には書かれなかったベルの冒険や交流を見る事が出来る。特に『都市の破壊者編』の最終決戦『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』では、外伝の内容にもかかわらず、それまでのベルの冒険の集大成とも言える程の活躍を見せる。


人物像編集

容姿編集

中性的な顔立ちと華奢な体格に、真っ白な髪と赤い瞳をしたヒューマンの少年。外見の特徴から周囲にはよく扱いされている。一見ひょろくて弱そうな外見をしており、冒険者になってからもこの事は度々指摘されているので、本人も結構気にしている。


性格編集

基本的に真面目で臆病な性格をしており、心根は超がつくほど善良かつ純粋。その根底にある正義感や真っすぐな心根は非常に強く、目の前で傷つき涙を流す者を助ける為ならば、自分の命を賭けて戦うことすら厭わない。このように自己中で荒くれ者が多い冒険者にしては珍しく自分より他人を優先する性格をしているので、周囲からは冒険者に向いていないと思われることが多い。


いざ戦闘になると普段の気の弱さや臆病さは鳴りを潜め、己より強い相手にも臆することなく立ち向かう勇敢な冒険者へと変貌を遂げる。この戦闘時に見せる雄々しいベルの姿には、人々や神々はおろか、時にモンスターすら魅了される事があり、冒険者なら誰もがなりたかった姿を体現しているとも言える。そのひた向きな精神性は多くの者に影響を与えており、ベルの活躍に伴いオラリオの冒険者はより一層に活性化するようになった。


優しさや純粋さこそ変わらないものの、幾つもの出会いと試練を経て精神的にも強くなっていき、強かさや土壇場の冷静さ、そして上級冒険者としての自信と風格の様なものを身につけつつある。特に『異端児(ゼノス)』を巡る戦いで得た経験はベルの心に大きな影響を与え、たとえ周囲から「偽善者」と罵られようと、「愚者」と嘲笑われようと、自分の信念を貫く覚悟が芽生えることになる。


また、強い『英雄願望』を抱いているが、これには富や名声を求めてといった利己的な理由は一切なく、誰かの悲しみを拭い笑顔をもたらしたいという無償の献身から来るもの。この『英雄願望』の根幹には、物心ついた時からゼウスに『英雄譚』を読み聞かせてもらったことで、英雄に強い憧れを抱いた事が起因している。ちなみにゼウスがベルに与えた『英雄譚』は、天界から英雄たちの活躍を見守るのが好きだったゼウスの直筆で、中には下界には広まらなかった情報正しく伝わらなかった真実なども含まれている。


本編当初こそ、自分では英雄なんて偉大な存在になれはしないと諦めていたが、初めての冒険の中で「英雄になりたい」という想いが燃え上がり、以降ベルが冒険者として戦い続ける理由の一つとなる。


目標編集

義祖父ゼウスに幼少期から叩き込まれた英才教育(洗脳)のせいで、「女の子との素敵な出会いを夢見たから」「御爺ちゃんから男ならハーレムを目指せと言われたから」といった、かなり不純な動機で冒険者になったベルだが、アイズに一目惚れしてからは、憧憬である彼女に追いつきたいという明確な目標を得ることになる。


後にウィーネ達『異端児』との出会いを経てからは、怪物の体に人の心を持つという異端な存在であるが故にどこにも居場所がない彼らを救うことと、最強の異端児にして最大の好敵手であるアステリオスに勝つことが新たな目標として加わり、より一層邁進していくことになる。


ちなみにベルの運命を大きく変え、目標を与えてくれたアイズと『異端児』だが、本作の『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』というタイトル通り、ちゃんとダンジョンで出会っている


団長として編集

仲間達の勧めもあって団長になったベルだが、元々気弱で人前に立つのも苦手な性格をしているので、自分では団長に向いていないと思っている。その上、人助けの為なら自分から厄介事に首を突っ込むことも辞さない性分をしているので、ファミリア全体を面倒に巻き込んでしまうことも多く、仲間達に対して申し訳なさを感じることもある。


もっともファミリアの団員達は、ベルのそんな生き様に救われた者や惹かれた者たちの集まりなので、どれほど厄介事に巻き込まれようともその信頼関係が揺らぐことは一切なく、何があろうとベルの力になることを決めており、ベルもそんな仲間達に出会えて良かったと心から思っている。


また、本人は無自覚だが仲間の潜在能力を引き出すことに長けており、団員のほぼ全員がベルとの出会いや冒険が切っ掛けで、新たなスキルや魔法の発現、そしてランクアップを果たしていくなど、眠っていた才能が開花していくことになる。


巻き込まれ体質編集

天性の巻き込まれ体質をしており、次から次へとシャレにならない厄介事が襲い掛かるので、冒険者になってから短期間の内に何度も死にかけている。毎度毎度ベルを起点にオラリオどころか世界すら騒がす大事件が起きるので、アスフィからは「大事件を引き起こす起爆点(ボマー)だ」という評価を下されている。


実は厄介事から逃げようと思えば逃げれるチャンスは結構あるのだが、自分が逃げれば身近な誰かが傷つき悲しむことになるので、我が身可愛さに誰かを見捨てるぐらいなら命懸けで戦った方がましだと考えるベルは絶対に逃げることをしない。その為、アイシャからは「厄介事に巻き込まれているんじゃなく、厄介事に首を突っ込んでいる」と呆れられてる。


もっとも、厄介事の中心にいるということは、言い換えれば誰よりも冒険をしているとも言えるので、事件が解決した後にステイタスが急速に成長を遂げ、ランクアップすることも珍しくない。周囲から優しすぎて冒険者に向いてないと言われるベルだが、誰かの幸せと笑顔の為なら命を懸けて戦うことすら厭わないその優しさこそが、ベルの急速な成長の礎になっているのは間違いない。


また、厄介事に巻き込まれている最中に誰も知らなかったオラリオとダンジョンの秘密を発見することも多く、現二大派閥である【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】はおろか、千年もの間オラリオに君臨し続けた【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】ですら知らなかったであろう真実を多く見つけている。


世間からの評価編集

荒くれ者が多い冒険者にしては珍しい優しい人柄や、主神ヘスティアの方針でボランティア活動もよくしているので、オラリオ住民からの人気が非常に高い。


Lv.2になった直後は、余りのランクアップの速さに周囲の冒険者に妬みから絡まれることもあったが、ベルは衆目の中で戦うことが多く、傷だらけになりながら戦う姿を何度も見られているので、ベルの急速な成長はインチキなどではなく、誰よりも命懸けで戦っているからだと認められてからはそれもなくなった。


現在もベルの異常な成長速度と活躍を妬ましく思う者はいるが、それ以上にベルの優しさやひたむきな姿に好感を抱いており、彼の事を本気で嫌っている者はほとんどいない。また、ベルの生き様に影響を受けて、彼に負けまいと奮起することを誓った冒険者も少なからずいる。


ランクアップの世界最速記録保持者であることや、人目を引く凄まじい冒険ばかりしていることもあって、現在は世界的有名人になっており、世界中を移動する『学区』の生徒達の話によると、多くの街や国でもベルのことは話題になっていたらしく、『バトル・クロニクル』のイベントでは国際的に有名な女優ハルモニアも「自分以上の有名人」と評価していた。


出会いの運命に愛された少年編集

上述の巻き込まれ体質もあって必然的に多くの人物と関わりを持っているベルだが、純粋で真っ直ぐな人柄や、主神のヘスティア同様他者を差別も区別もしない性質もあって、関わった者達からは好感を抱かれることが多い。


また、作中でベルは多くの助けを求める者たちを悲しみや苦悩から救い出しているが、逆に悪党たちにはそれまでの悪行に報いを受けるかのような恐怖と絶望と共に死亡あるいは天界への送還という因果応報の結末を与えており、言ってしまえばベル・クラネルという少年は、善良な者達には幸せと喜びを運ぶ『幸運の白兎』となるが、人の姿をした怪物達には不幸と破滅をもたらす『疫病神』になると言える(ベルが直接手をかけた事は一度もないが、ベルという存在が不幸をもたらしたのは間違いない)。


このように自分の信念や願いのため、そして誰かの幸せと笑顔のためなら、自分に消えない傷がついてでも『愚者』の道を選び続けるその生き様は、出会った者たちに良くも悪くも大きな影響を与えており、そんなベルの生き様をフェルズは『出会いの運命に愛された少年』と称している。


関連人物編集

憧憬にして想い人。弱く情けなかった自分を守り導いてくれた女性。彼女に一途な憧れを抱き、冒険者として遥か高みにいる彼女に追いつくために邁進していくことになる。ベルにとって何時如何なる時も前から導いてくれる『道標』のような存在。


敬愛する主神。自分の意思や想いを否定することなく応援し、後ろから見守り支え続けてくれた大切な神様。ベルが冒険者として大成できたのは彼女が主神であったことも大きい。彼女の『家族』としてずっと一緒にいることを約束している。


アイズ同様自分を守り導いてくれたもう一人の女性。自分の隣に並び幾つもの冒険を共に乗り越えてきた、事実上ベルの冒険者としてのパートナーとも言える存在。また、ベルの家族が最後に希望と未来を託した女性でもある。


ヘスティア同様自分を見守り支え続けてくれたもう一柱の女神。ベルの魂を輝かせるために『魔導書』や『試練』などを与えて成長を促してくれた。『派閥大戦』に勝利してフレイヤの本心を引き出した後は、彼女の『騎士』としてずっと側で守り続けることを約束している。


自分の担当アドバイザーを務めるギルド職員の女性。どんな時も親身に接してくれるので、ベルにとっては姉代わりのような存在。スパルタながらもダンジョンに関する知識を多く教わっており、彼女の教えには今まで何度も助けられてきた。また、彼女の口癖である「冒険者は冒険しちゃいけない」という言葉は、ベルにとって自分を戒める教訓になっている。


自分の甘さを自覚させてくれた青年。冒険者になった当初はどこか浮ついた気持ちがあったベルだが、侮辱だったとはいえ彼の放った言葉が切っ掛けで、弱い自分から脱却したいという思いが芽生え「弱者の咆哮」を上げるようになった。ちなみに、彼のことを嫌ってこそいないのだが、口も態度も悪いのでアレン同様不良の代名詞のような印象を抱いている。


自分をライバル視する少女。アイズのことを崇拝しているので、彼女と親しいベルに対して異常な嫉妬心と対抗心を抱いている。会えば必ず理不尽な罵詈雑言を浴びせながら追いかけ回してくるので、ベルは彼女の顔を見ただけで思わず悲鳴を漏らしてしまうほど恐れている。もっとも、アイズという同じ憧憬の背中を追っているゆえか、共闘した時は驚くほど息が合う。


妹や娘のような存在。彼女を一度死なせてしまったことは、ベルにとって消えない心の傷として残っており、目の前で誰かが死にそうになる度に彼女の最期の姿を思い出している。彼女が教えてくれた大切な人が失う悲しみと苦しみは、ベルから諦めるという感情を破壊した。


猛牛の戦士にして好敵手。己の全てをぶつけることが出来る唯一無二の存在。彼との戦いの中で、ベルの中に眠っていた勇気と覚悟、そして『英雄願望』が目覚めることになる。ベルを真の意味で冒険者にしてくれた『始まりの敵』。


師匠(マスター)。要領の悪い愚兎と罵られつつも女性の扱いから戦い方など様々なことを教わる。フレイヤが暴走してオラリオが『箱庭』に変わった際も、水面下では自分を導いてくれた。『派閥大戦』の共闘の中で馬鹿弟子と認められ、雷の加護と共に背中を押される。


アステリオス同様自分に強さを教えてくれたもう一人の武人。ベルのルーツとも大きく関わりのある人物で、ベルもこの事を無意識に感じ取ったのか「自分の冒険者としての起源はオッタルにある」と称している。『派閥大戦』で激突した際は、彼から『真の最強』の力を教わった。


『学区』での担任教師。『現代の英雄』とも謳われる人物で、優しく精悍なその姿はベルに「こんな大人になりたい」という思いを抱かせた。彼との冒険を経て、かつての覇者が作り上げた技『残光』を継承する。


義祖父にして育ての親。生まれてすぐに両親を失ったベルだが、惜しみない愛情を注いでくれたゼウスのおかげで寂しさとは無縁に育つことが出来た。その分、ゼウスの存在はベルにとっては大きく、彼が自分の前からいなくなった喪失感は今も消えていない。また、ベルはゼウスからたくさんのことを教わったが、それらは全てベルの考えや価値観の指標になっており、自分が迷い苦しんだ時はゼウスの言葉を思い出している。もっとも、「男ならハーレムを目指せ!」「男なら寝込みを襲えぃ!」「覗きは男の浪漫(ロマン)だ!」等のくだらないことも多く教わっており、話を聞いたヘスティアからも「育ての親を間違えたよ」と思われている。


作中の活躍編集

※以下原作20巻までのネタバレ注意

第一部編集

  • 物語の始まり

自分以外に団員が誰もいないので、一人でダンジョン探索をする日々を送っていたが、ある日ダンジョン上層に現れないはずのミノタウロスに襲われてしまい、恐怖で身動きできなくなった所をアイズに救われる。この際、自分を救ってくれたアイズに一目惚れし、同時に憧憬である彼女に追いつきたいという想いからレアスキル【憧憬一途(リアリス・フレーゼ)】が発現。以降【憧憬一途】のスキル効果もあって、常識外れの速度で成長していくことになる。


  • 『豊穣の女主人』で

偶然親しくなったシルに誘われて、彼女が働く酒場『豊穣の女主人』で食事をしている最中、遠征から帰還した【ロキ・ファミリア】が打ち上げのために『豊穣の女主人』に入店する。そこでベートが、自分がミノタウロスから情けなく逃げていた時の話を酒の肴として団員達に教え、笑い者にしているのを聞いてしまう。この悔しさから自分の甘い考えを自覚し、同時に弱く情けない自分から脱却するために「強くなりたい」という思いを抱くことになる。


  • 『怪物祭(モンスター・フィリア)』にて

ガネーシャ・ファミリア】主催のイベント『怪物祭(モンスター・フィリア)』では、自分に『試練』を与えようとするフレイヤが放ったモンスター『シルバーバック』に襲われることになる。武器の性能の低さもあって、すぐさま窮地に陥るベルだったが、自分を信じてくれるヘスティアの後押しもあって立ち向かうことを決断。彼女が与えてくれた《ヘスティア・ナイフ》を用いて、無事シルバーバックを撃破する。


  • リリとの出会い

単独でダンジョンに向かうことに厳しさを感じていた頃、丁度自分をサポーターとして雇ってくれる人物を求めていたリリと出会い、彼女と一緒にダンジョン探索をするようになる。優秀なサポーターである彼女の働きもあって、魔石回収の効率は格段によくなり、ダンジョンもより深く潜

れるようになっていく。


しかし、リリには盗人しての一面も持っており、ベルに近づいたのも高価なヘファイストス製の武器である《ヘスティア・ナイフ》を狙ってのことだった。だが、ベルはリリが抱えている寂しさや孤独を薄々感じ取っていたこともあって、悪徳冒険者達の罠に嵌められて窮地に陥ったリリを救い、自分を嵌めようとした彼女のことを笑って許し、リリもそんなベルに心を開き正式な仲間となる。


  • アイズとの訓練

ある日、ギルド本部で偶然にも自身の憧憬であるアイズと再会したベル。そのままアイズと話し合っていく内に、ベルの成長速度に興味を持った彼女から戦い方を教わることを提案され、憧れの人から戦い方を教わる絶好の機会だと思ったベルもこれを承諾する。


一週間ほどの短い訓練だったが、憧憬である彼女から直接戦い方を教わったということもあって【憧憬一途】が今まで以上に効果を発揮。ベルは短期間の内にステイタスのアビリティがほぼ全てSの領域にたどり着き、Lv.1の冒険者としては最上位の実力者にまで上り詰めることになった。


  • 初めての冒険

アイズとの訓練を終え、いつも通りリリとダンジョン探索を行うベルだったが、そこでオッタルによって仕向けられた『片角のミノタウロス』と遭遇する。自身のトラウマの象徴であるミノタウロスと出会い、足が竦んで動けなくなってしまうベルだったが、自分をかばって負傷したリリを守るために、及び腰になりながらもミノタウロスの相手をする。


しかし、ミノタウロスへの恐怖を拭うことが出来ず、心身ともに折れそうになるベルだったが、そんな彼の前にアイズや【ロキ・ファミリア】のメンバーが現れる。再びアイズに助けられることを嫌ったベルは彼女の手を振り払い、一人でミノタウロスに立ち向かうことを決意する。


それまでの怯えが嘘のように、ミノタウロスに臆することなく戦いを挑むベル。そんなベルの勇猛な姿に【ロキ・ファミリア】のメンバーすらも見惚れ、まるで童話の一頁を切り取ったかのような戦いにティオナは御伽噺の英雄『アルゴノゥト』を想起する。そしてミノタウロスとの一進一退の攻防の果てに、ベルはLv.の差を覆して奇跡的にミノタウロスを撃破。こうしてベルは己の殻を破り、真の意味で冒険者となるのだった。


第二部編集

  • 未完の少年(リトル・ルーキー)

片角のミノタウロスとの戦いを経てランクアップに必要な偉業の経験値を獲得し、冒険者になって約1ヶ月半という前代未聞の速度でLv.2になったベル。また、その後行われた『神会(デナトゥス)』では、神々からは期待の意味を込めて【未完の少年(リトル・ルーキー)】という二つ名を与えられる。


  • ヴェルフとの出会い

片角のミノタウロスとの戦いで防具が壊れたので、新たな装備を探して【ヘファイストス・ファミリア】の武具屋に立ち寄った最中、自身の防具《兎鎧(ピョンキチ)》を製作した張本人であるヴェルフと偶然出会う。すぐさま彼と意気投合し、鍛冶師の専属契約を結ぶと同時に臨時でパーティを組むことも決まり、一緒にダンジョン探索を行うようになる。


  • 中層への進出

ヴェルフが加わって戦力も揃ったので初の中層進出を試みるベル達。しかし、探索の最中に【タケミカヅチ・ファミリア】によって『怪物進呈(パス・パレード)』を仕掛けられてしまい、ダンジョン内で遭難してしまう。


リリの提案もあってやみくもに進むのではなく、一か八か中層の安全階層(セーフティポイント)である18階層『迷宮の楽園(アンダーリゾート)』を目指すことになったベル達。道中何度もモンスターに襲われるが、何とか『迷宮の楽園』にまで辿り着く。


『迷宮の楽園』に辿り着くと同時に意識を失ってしまったベル達だったが、丁度ダンジョン遠征からの帰還途中であった【ロキ・ファミリア】に助けられて事なきを得る。その後、自分たちが中層で行方不明になったことを知り、ダンジョンにまで探しに来てくれたヘスティア達とも合流する。


  • 覗き騒動

ヘスティア達と同行していたヘルメスと初対面し、神妙な顔をする彼に付いていくるよう言われるが、着いた先は水浴びしているアイズ達の姿が見える木の上。良心の呵責から覗きを止めるようヘルメスを説得するが、誤って木の上から落ちてしまい、結果的に覗きの現行犯になってしまう。


不可抗力だったことや誠実に謝ったこともあって覗かれたアイズ達からはすぐに許されたのだが、アイズのことを異常なまでに慕うレフィーヤからは許されず、激怒した彼女に追いかけ回わされている内に、二人揃って『迷宮の楽園』の森で迷ってしまう。


仲間達の元に帰る道を探している途中で、偶然『闇派閥(イヴィルス)』の残党が行動しているのを見つけ、レフィーヤの頼みもあって彼らを尾行するが、闇派閥の罠にはまり落とし穴に落下。そこで待ち受けていた極彩色のモンスター『巨靭蔓(ヴェネンテス)』に襲われるが、レフィーヤとの共闘で撃破に成功する。


落とし穴から脱出した後も闇派閥に『食人花(ヴィオラス)』の群れをけしかけられ窮地に陥るが、騒ぎを聞いて駆けつけてくれたリューが敵を一掃してくれたおかげで何とか助かる。その後、異変を察知したアイズ達に見つけてもらい、無事仲間達の所へ戻ることが出来た。


  • 『漆黒のゴライアス』との戦い

【ロキ・ファミリア】が中層を出発して間を置かず、自分達もすぐに地上に帰還しようと思ったが、自分の活躍を妬んでいたモルド達と一悶着を起こすことになってしまう。


その場はヘスティアが『神威』を発動して騒動を収めるが、神の気配を感じ取ったダンジョンが暴走を始め、階層主『漆黒のゴライアス』を産み落とすという異常事態(イレギュラー)が起きる。ゴライアスを倒さない限りダンジョンからの脱出は不可能となったので、ベルは18階層にいる冒険者達と共闘してゴライアス討伐に挑むことになる。


通常の階層主より強化された『漆黒のゴライアス』の前に苦戦するベル達だったが、リューとの魔法、そしてヴェルフの魔剣を駆使して徐々に追い詰めていき、最後は自身のスキル【英雄願望(アルゴノゥト)】の一撃でゴライアスの討伐に成功する。


  • 【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯(ウォーゲーム)』

ダンジョン中層から帰還して間もなく、【アポロン・ファミリア】の主神アポロンに見初められ、アポロン主催の『神の宴』でベルの改宗(コンバージョン)を賭けての『戦争遊戯』を申し込まれることになる。一方的な申し出に当初は断ったヘスティアだが、ベルを手に入れる為に手段を選ばないアポロンのやり方に業を煮やしたこともあって、『戦争遊戯』で決着をつけることを決める。


現時点では【アポロン・ファミリア】の団長ヒュアキントスには勝てないと判断したベルは短期間で強くなる為に、再びアイズに訓練を頼みに行くことを決意する。【ロキ・ファミリア】の本拠を訪ねると、事情を察したアイズとティオナはベルの申し出を快く受け入れ、彼女達から『戦争遊戯』が始まるまで戦い方を教わることになる。


また、自分が訓練を受けている間に、リリ、ヴェルフ、命の三人がベルの力になる為に【ヘスティア・ファミリア】に改宗し、ヘルメスやシルの頼みもあってリューも助っ人として参戦することが決まり、僅かながらも共に戦ってくれる仲間が増えることになった。


そうして行われた【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』では、仲間達の助けもあってヒュアンキトスの元まで辿り着けたベルは彼と一騎打ちを行う。アイズとの訓練を経て成長を遂げたベルはLv.3のヒュアンキトスと互角以上の戦いを繰り広げるが、カサンドラの妨害によってヒュアキントスの魔法を直撃してしまう。『戦争遊戯』に行く前にシルから受け取った魔道具『身代わりの首飾り』のおかげで致命傷こそ免れるも、大ダメージを負ってしまった。


これを好機と見なしてベルに止めの一撃を放とうとするヒュアキントスだったが、ベルはアイズから教わった「止めの一撃は油断に最も近い」という駆け引きを活かして反撃の一撃を叩き込み、ヒュアキントスを撃破。【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』の勝利を決めた。


この『戦争遊戯』の戦いは『神の鏡』を通してオラリオ中に中継されていたので、ベルの名は一気に広まることになった。また、ヒュアキントスとの戦いで偉業の経験値も貯まり、Lv.3へのランクアップも果たした。


  • 歓楽街での戦い

新たな本拠である『竈火(かまど)の館』に引っ越しして間もなく、命が千草と挙動不審な動きをし始めたので、夜中に本拠を抜け出した命をリリとヴェルフと共に尾行する。二人を追跡した末に歓楽街に辿り着くが、すぐにベルはリリ達と逸れてしまい一人さ迷っていたところを、偶然遭遇したイシュタルの眷族であるアイシャら戦闘娼婦(バーベラ)に気に入られてしまい、無理矢理【イシュタル・ファミリア】の本拠に連行される。


自分の貞操を狙って追ってくる【イシュタル・ファミリア】の団員達から逃げ回っている内に、隠れた部屋で出会った春姫という遊女に助けられ、歓楽街から抜け出すことに成功する。その後、自分を助けてくれた春姫が命の幼馴染であることを知り、彼女を歓楽街から解放するために身請け金を集めることを決めるベル達だったが、ダンジョン探索の最中にイシュタルの眷族に襲われ、ベルは命と共に【イシュタル・ファミリア】の本拠に捕らわれてしまう。


再び春姫に助けられて、何とか【イシュタル・ファミリア】の本拠からの脱出に成功するベルだったが、その途中でイシュタルが派閥の戦力強化の為に『殺生石』と呼ばれるアイテムに春姫の魂を捧げようとしていることを知る。春姫の身が危ういと知ったベルは彼女を力尽くでも救うことを決め、命と共に【イシュタル・ファミリア】の本拠に乗り込む。


何とか『殺生石』を破壊することには成功したものの、オラリオでも上位の派閥である【イシュタル・ファミリア】に苦戦するベル達だったが、突如として【フレイヤ・ファミリア】が歓楽街を攻め込んできたことで事態は急変。フレイヤの眷族によってイシュタルの眷族は次々と打ち倒されていき、主神のイシュタルもフレイヤによって天に送還されて【イシュタル・ファミリア】は壊滅。自身も最後に立ちはだかったアイシャとの戦いに勝利し、春姫の救出に成功する。騒動が終結した後は、春姫を【ヘスティア・ファミリア】の新たなメンバーとして迎えることになった。


  • ラキア王国との戦争時

軍神アレスが統べる『ラキア王国』がオラリオを攻め込んできた際は、まだ派閥の規模が小さかったこともあって参戦することはなかったのだが、些細な事で喧嘩して本拠を飛び出してしまったヘスティアが運悪くアレスに捕縛されてしまう。


攫われたヘスティアを救出すべく、アイズと共にオラリオを出てアレスを追いかけるが、ベオル山地での乱戦の中でベルとヘスティアが崖下の川に落ちてしまい、体調を崩してしまったヘスティアを休ませるために、付近にあった『エダスの村』で休息を取ることになる。


そこでヘスティアと改めて会話し、いつか終わりが来る人間の自分が永遠を生きる神であるヘスティアと向き合うことを恐れたという本心を吐露するが、ヘスティアの慈愛に満ちた言葉を聞き、涙を流しながらずっと一緒にいることを約束する。ヘスティアと無事仲直りした後は、アイズやヘスティアと共にオラリオに帰還する。

第三部編集

  • 『異端児(ゼノス)』との出会い

ある日、リヴィラの街で冒険者依頼を受けて、ダンジョン19階層で行動をしていたベルはヴィーヴルの少女・ウィーネと出会う。モンスターでありながら涙を流すウィーネを放っておけなかったベルは、リリ達を説得して彼女を自分達の本拠『竈火の館』で匿うことを決める。


仲間達ともすぐに打ち解けるウィーネだったが、オラリオの住人に彼女の姿を見られてしまい騒動にまで発展。地上にモンスターである彼女の居場所はないという事実を認識し、打ちのめされてしまう。そんな折、事態を陰から見守っていたギルドの主神ウラノスから『強制任務(ミッション)』を受けて、仲間達と共にダンジョン20階層に向かうことになる。


そこで発見した『異端児の隠れ里』でウィーネの同胞である『異端児』と出会い、彼らと交流を図ることになる。『異端児』との宴も終わり地上に帰ろうとした矢先、『異端児』の頭目であるリドからウィーネは自分達が預かると言われる。ベルと離れることを泣いて嫌がるウィーネだったが、先の騒動で地上にウィーネの居場所がないことを知ったベルは何も言えず、リド達が彼女を連れて行くのをただ見届けるしかなかった。


  • 【イケロス・ファミリア】との戦い

ベル達がウィーネと別れて間を置かず、無法者集団【イケロス・ファミリア】によって『異端児』の一部が惨殺され、ウィーネも連れ去られるという事件が起きる。この【イケロス・ファミリア】の暴挙に激怒した『異端児』達の暴走が始まり、オラリオ中を巻き込んだ大騒動にまで発展する。


事態を聞かされたベルは『異端児』の暴走を止める為、フェルズと共に彼らがいるダンジョンへと向かう。『迷宮の楽園』でリドと話し合う機会を得るも、【イケロス・ファミリア】への報復と仲間達の救出の為に全てを捨てようとする彼らを止めることは出来ず、一度は拒絶されてしまう。しかし、どうしても『異端児』を見捨てることが出来なかったベルは、彼らを追うことを決意する。


リューから渡された魔道具『ダイダロス・オーブ』のおかげで、【イケロス・ファミリア】が拠点としている『人造迷宮クノッソス』を発見するが、そこで待ち受けていた【イケロス・ファミリア】の団長ディックスの『呪詛(カース)』によって『異端児』達が錯乱し、同士討ちを始めてしまう。『呪詛』を止める為にディックスに戦いを挑むベルだったが、Lv.5であるディックスに手も足も出ず圧倒され、更にディックスが余興とばかりにウィーネの額の宝石『ヴィーヴルの涙』を剥ぎ取って彼女を暴走させてしまう。


絶望的な状況の中でディックスから「『異端児』を見捨てれば楽になれる」と言われるが、それでも『異端児』の為に戦うことを止めないベル。そんなベルの姿に心を動かされた『異端児』達が『呪詛』に抗い始め、【イケロス・ファミリア】の団員達を次々と打ち倒していく。ベルもリドとの共闘でディックスを追い詰めるが、ディックスの最後の悪あがきで暴走したウィーネが地上に誘導されてしまう。


  • 愚者

ウィーネを追って地上に出るベルだったが、最悪のタイミングでウィーネを討伐するために現れた【ロキ・ファミリア】と鉢合わせする。ここでベルは我が身可愛さにウィーネを見捨てるか、憧憬であるアイズが所属する【ロキ・ファミリア】を敵に回してでもウィーネを救うべく行動するかという、最悪の二択を迫られてしまう。


葛藤の狭間で苦悩するベルだったが、最終的にウィーネの為に『愚者』となることを決断。『異端児』の真相を話しても混乱を招くだけなので、表向きは稀少モンスターであるヴィーヴルを狙った意地汚い冒険者を演じつつ、他の冒険者の手から彼女を守り抜くことを選択する。


地上に来てくれた『異端児』達に【ロキ・ファミリア】の相手を任せ、自分は暴走するウィーネを追いかけるベルだったが、あと一歩で彼女に手が届くという所で【イケロス・ファミリア】の生き残りであるグランが放った槍がウィーネを貫いてしまう。


自分の腕の中でウィーネは命を落としてしまい絶望に打ちのめされるベルだったが、フェルズの蘇生魔法【ディア・オルフェウス】が奇跡的に成功してウィーネは復活する。蘇ったウィーネをベルは涙を流しながら抱きしめるのだった。


  • 『異端児』の帰還作戦

ウィーネを救うことには成功したものの、その代償として「利己的な理由で都市を危機にさらした恥知らずの冒険者」という汚名を被ってしまったベル。その為、オラリオに住むほとんどの者から嫌われ、自分を慕ってくれた孤児院の子供達からも「裏切り者」呼ばわりされてしまい、精神的に追い詰められるベルだったが、シルの励ましもあって少しだけ立ち直る。


そんな中、フェルズから「地上に取り残された『異端児』をダンジョンに帰還させるための作戦に協力してほしい」という要請の手紙が【ヘスティア・ファミリア】の本拠に届く。これ以上ファミリアの仲間達を巻き込まない為に、当初はこの要請を一人で受けようとするベルだったが、仲間達の中にはベルだけに重荷を背負わせようとする者は誰一人としておらず、メンバー全員作戦への参加を決意する。


ヘルメスに渡された『ダイダロスの手記』の情報とフェルズの魔道具を駆使して『異端児』を守りつつダンジョンへと誘導するが、作戦の最中に自分とウィーネの前にアイズが現れ、頑なに『異端児』の殲滅を主張する彼女と戦うことになるが、力の差は歴然で終始圧倒される。しかし、傷だらけになりながらもウィーネの為に戦うベルの姿と、殺されることを覚悟でベルを守ろうとするウィーネの姿を見て、アイズは戦意を失いその場を見逃される。


その後、【ロキ・ファミリア】の目をかい潜ってダンジョンに帰還する道があることに気づいたベルは、ウィーネや合流した一部の『異端児』をそこまで案内する。互いの為にウィーネと一旦離れて暮らすことを決めたベルだったが、彼女との別れ際にウィーネ達『異端児』が地上で暮らせる居場所を作ることを約束する。


  • 英雄回帰

ウィーネを含めた一部の『異端児』はダンジョンに帰還することに成功したが、まだ地上に残っている『異端児』本隊はヘルメスの謀略によって袋小路に迷い込み、ダンジョンへの帰還が困難になってしまう。ヘルメスからダンジョンへの帰還ルートを教える代償として、ベルの汚名返上の為の生贄になることを強要されると、仲間達の安全とベルへの恩返しの為にグロスを含めた一部の『異端児』がこれを承諾してしまう。


衆目の中でベルに討たれることでウィーネの一件の汚名を注ごうとするグロス達は、我を失った振りをしてオラリオで暴れ回り、ヘルメスの指示もあってベルと親しいエイナにも襲い掛かる。ヘルメスの神意など知る由もないベルは、戸惑いながらもエイナを守る為にグロスと激突する。だが、混乱の中で祖父の言葉に導かれたベルは、グロスを信じて刃を収めることを決断し、そんなベルの姿を見たグロスも攻撃を止める。


事態が硬直したその時、かつてベルと死闘を演じた片角のミノタウロスの生まれ変わりであるアステリオスが乱入し、彼から再戦を申し込まれる。頭では再戦を受けている場合ではないと理解していたが、傷だらけになりながらも自分の前にやってきたアステリオスの願いを背くことが出来なかったベルはこの再戦を承諾。アステリオスの歓喜の咆哮と共に二人の再戦が始まる。


二人の雄々しい戦いに全ての者が見惚れ、同時に強大な力を持つアステリオスに臆するなく立ち向かうベルの姿に悪意も失意も消えていき、オラリオ中にベルへの声援が轟くことになる。幾つもの思惑が重なり、悲劇の結末へと向かい続けた醜悪な舞台は、ベルの信念とアステリオスの願いが創り出した『英雄回帰』の舞台によって覆されたのであった。


死闘の果てに渾身の一撃をぶつけ合うベルとアステリオス。激突の結果は、圧倒的力を発揮したアステリオスがベルの『英雄の一撃』を打ち破り、二人の再戦はベルの完全敗北で終える。力尽き倒れ伏すベルに「これで一勝一敗。次こそ決着をつけよう」と言い残し、勝利の咆哮と共にダンジョンへと帰っていくアステリオス。戦いの後、止めようのない無力感と敗北感が駆け巡ったベルは、悔しさのあまり声を上げて泣き崩れるのであった。


『異端児』を巡る騒動終結後、オラリオの市壁の上でベルはアイズと再会。無事アイズと和解すると、もう一度彼女から戦い方を教えてもらうことを約束をする。アイズが去った後も市壁の上で一人たたずむベルは、ウィーネとの約束を守る為、そして次こそはアステリオスとの勝負に勝つ為に、再び強くなることを誓うのだった。


第四部編集

  • 白兎の脚(ラビット・フット)

アステリオスとの戦いには敗れたものの偉業の経験値は獲得し、Lv.4へのランクアップを果たしたベル。また、『異端児』を巡る騒動の直後に行われた『神会』で、外見の特徴と足の速さから【白兎の脚(ラビット・フット)】という新たな二つ名を授かる。


  • 初のダンジョン遠征

自身がLv.4にランクアップしたのを機に派閥の等級もDに上がったので、ギルドから『強制任務(ミッション)』を受けて、初のダンジョン遠征を行うことが決まる。懇意派閥である【タケミカヅチ・ファミリア】と【ミアハ・ファミリア】、そして自ら参加を申し出てきたアイシャも加えた『派閥連合』で、ダンジョン下層を目指すことになる。


ダンジョン下層『水の迷都』まで問題なく辿り着いたベル達だったが、そこで『モス・ヒュージ』の強化種が襲来するという異常事態に見舞われる。モス・ヒュージの狡猾な策にはまり『巨蒼の滝(グレート・フォール)』に落とされて、仲間達から引き離されてしまうベルだったが、偶然出会った『異端児』のマリィに助けられる。


マリィの案内もあって仲間達がいる場所にまで辿り着くと、丁度リリ達を襲っていたモス・ヒュージに再戦を挑む。一度目の戦いの時とは違ってランクアップ直後に起きる『肉体と精神のズレ』が道中でのモンスターとの戦いで修正されていたので終始モス・ヒュージを圧倒し、最後は新技『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』でモス・ヒュージを討伐する。


  • 『厄災』との戦い

モス・ヒュージの襲来という予期せぬ事態もあったので、遠征を切り上げて地上に帰還しようとするベル達だったが、滞在していたリヴィラの街で殺人事件が発生し、容疑者としてリューの名前が浮上する。リューの無実を証明するため、彼女を探すことを決めたベル達は討伐隊に参加。何とかリューを見つけ出して彼女から話を聞くと、リューの無実と彼女が『闇派閥(イヴィルス)』の残党であるジュラの暴挙を止める為に行動していたことを知る。


事件の真相を知ったベルもリューに協力することを決め、彼女と共にジュラが操る『ワーム・ウェール』に戦いを挑む。リューの活躍もあって難なくワーム・ウェールを倒し、すぐにジュラを追い詰めるベル達だったが、ジュラの部下がダンジョンで大規模な爆破を行ったことで、厄災『ジャガーノート』が召喚されてしまう。


圧倒的力を有するジャガーノートに右腕を斬り落とされてしまうベルだったが、ベルの身を案じて駆け付けてくれたマリィが回復効果のある『マーメイドの生き血』を与えてくれたことで何とか傷を癒す。リューを守るために再びジャガーノートと戦いを挑み始めると、重傷を負いながらも『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』でジャガーノートの右腕を破壊することに成功する。


そのままジャガーノートに止めを刺そうとするベルだったが、陰から戦いを見ていたジュラが隙をついてモンスターを操る魔道具をジャガーノートに取り付けてしまう。手始めにベルとリューの殺害を命令するジュラだったが、ジャガーノートの制御は効かず逆にジュラを殺害。しかし、この時のジュラの命令をまだ息があったワーム・ウェールが聞いてしまい、ベルとリューを飲み込んでダンジョン下層へと潜行する。何とかベルがワーム・ウェールの腹を突き破り脱出に成功するも、抜け出た場所はダンジョンの最大危険領域と謳われる『深層』だった。


  • 『深層』でのサバイバル

大怪我を負っている上に物資を何も持っていない状態で、ダンジョン深層からの脱出を試みることになったベルとリュー。深層の強力なモンスターの前に何度も窮地に陥いるも、深層での探索経験のあるリューの知識に助けられて何とか前に進み続ける。


途中正規ルートに向かう為にモンスターが無限に生まれ続けるフロア『闘技場(コロシアム)』を通り抜けることになるが、ここでリューは自身を犠牲にしてベルだけでも逃がそうとする。しかし、ベルがリューの犠牲など許すわけもなく、彼女を救う為に爆発作用のあるアイテム『火炎石』の威力をスキル【英雄願望】の効果で強化して『闘技場』を丸ごと吹き飛ばすという賭けに出たベルは、瀕死の重傷を負いながらも何とかリューを救い出す。


また、奇しくも『闘技場』が崩壊したことで迷い込んだ『未開拓領域』が、モンスターの出現しない「安全階層(セーフティポイント)」だったこともあって、ベルとリューは一時的だが休息を取ることに成功する。僅かだが体力を取り戻した二人は改めてダンジョン探索を再開。幸運にも『未開拓領域』を抜けてすぐに上層へ向かう為の正規ルートを発見するが、そこにはベルを得物として狙い続けるジャガーノートが待ち構えていた。


最後の関門として立ちはだかるジャガーノートに戦いを挑むベルとリュー。死闘の末、ジャガーノートの討伐には成功するものの、力を使い果たして倒れてしまう二人だったが、事態を察知して駆け付けてくれた『異端児』の救援が間に合って無事地上に帰還する。


ちなみに、ベル曰く「八回は死にかけた」という今回の遠征で偉業の経験値が大幅に貯まり、Lv.5へのランクアップも可能になったのだが、ベルが更なる注目を浴びるのを嫌ったヘスティアの考えもあってすぐにランクアップはしなかった。


  • 『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』

遠征から帰還して間を置かず、ヘルメスの要請もあってオラリオ崩壊を目論む『都市の破壊者(エニュオ)』との最終決戦『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』に、【ヘスティア・ファミリア】のメンバーと共に参戦する。


エニュオに捕らわれていた人質の救出部隊に遅れて合流すると、襲い掛かってきた『食人花』や『晶黽(ヴァルグ)』などのモンスターの群れを瞬く間に殲滅する。その後、フィンの指示でエニュオの切り札である邪竜『ニーズホッグ』と対峙すると、フル・チャージした【英雄願望】の一撃でニーズホッグもろともエニュオの計画を粉砕し、『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』を勝利に導いた。


エニュオは当時の二大派閥だったゼウスとヘラが消えた15年前からオラリオ崩壊の計画を立て、己の計画の障害になるであろう六つの戦力を予想し、その為の対抗策も練っていたのだが、冒険者になって半年程しか経っていないベルの参戦だけは予想できず、その事がエニュオの計画を打ち砕き、オラリオひいては世界を救うことに繋がった。


  • シルからの手紙

オラリオの秋の催しである『女神祭』が間近に迫ったある日、『竈火の館』に訪れたフレイヤの付き人・ヘルンから「シルからの手紙」を渡されたが、手紙には今度の『女神祭』で自分とデートしてほしいと書かれてあった。


アイズという想い人がいるのにシルとデートをするのは不義理ではないかと思い悩んでいたベルだが、【フレイヤ・ファミリア】の幹部であるヘディンにいきなり連行されると、彼から「もしシルとのデートを断れば【ヘスティア・ファミリア】ごと潰す」と脅され、ファミリアを守る為にもシルとデートすることを決める。


ちなみに『女神祭』が始まるまでの間、シルとのデートに備えてヘディンから女性の扱いやテーブルマナーなどを文字通り不眠不休で教わることになったが、余りの過酷さにヘディンの呼び方が自然と『師匠(マスター)』に変わってしまった。


  • 『女神祭』

『女神祭』当日になりシルとのデートから始まるが、ヘディンの『改造(レッスン)』の甲斐もあって不備なくデートを行うベル。しかし、デート中にも【フレイヤ・ファミリア】からの監視はあり、その事に息苦しさを感じたシルから自分を連れて逃げてほしいと頼まれる。


危険を承知でシルのお願いを聞くことにしたベルは、透明になれる魔道具『リバース・ヴェール』を使って【フレイヤ・ファミリア】を巻くことに成功。そのままデートの続きを楽しむベル達だったが、『船上レストラン』で食事をしている最中に【フレイヤ・ファミリア】に見つかり、彼らから襲撃を受けてしまう。その場は自分たちのデートを追跡していたアイズや『豊穣の女主人』のメンバーの助けもあって何とか船からの脱出に成功したが、水路に落ちてずぶ濡れになってしまったので、服を乾かすためにも二人で『宿屋』に泊まることになる。


翌日になって目を覚ますとシルは既におらず、彼女を探して都市中を巡るベル。ようやくシルを見つけたと思ったら、突然【フレイヤ・ファミリア】の幹部であるヘグニガリバー兄弟がシルの命を狙って襲い掛かってくる。シルを護る為にヘグニの相手をするベルだったが、実力差は歴然で手も足も出ず圧倒され続けるも、事態に気づいて駆け付けてくれたリュー達に助けられ、シルを連れてその場から逃げおおせる。人気のない廃墟にひとまず隠れるベル達だったが、突如としてシルがベルをナイフで刺そうとする。


実は『女神祭』二日目で行動を共にしていたのはシルではなく、魔法でシルに姿を変えていたフレイヤの付き人・ヘルンだった。自分の崇拝するフレイヤがベルに出会ってから変わっていくのを耐えられなかったヘルンは、独断でベルを暗殺することを目論んでいた(ヘグニたちがヘルンを殺そうとしたのも、彼女の独断をフレイヤへの背信と見なしたため)。しかし、彼女が自分に向ける僅かな殺意や言動の食い違いから本物のシルではないと最初から気付いていたベルは彼女のナイフを難なく防ぐ。


偽物だと見破られたヘルンからシルが待つ場所のヒントを教わったベルは、『異端児』を巡る騒動の際にシルが自分を励ましてくれた場所へ向かう。そこで待っていたシルから真剣に告白されるも、憧憬であるアイズへの想いもあってベルは彼女に「ごめんなさい」と告げる。しかし、ベルに振られたことでシルは、もう一つの姿である美の神フレイヤとして動き始めるのだった。


  • フレイヤの暴走

シルを傷つけてしまった罪悪感に苛まれるベルだったが、『竈火の館』に訪れたリューからシルが帰っていないことを聞かされ、彼女と共にシルを探しに行く。しかし、シルを探している最中にフレイヤの神命を受けた【フレイヤ・ファミリア】の襲撃が始まり、仲間達はフレイヤの眷族によって倒され、自分とリューもオッタルに一蹴されて意識を失う。


自分が意識を失っている間に、ヘスティアにベルの改宗を要求するフレイヤ。人質にされてしまったリリ達の存在もあって、なすすべがなく追い詰められてしまうヘスティアだったが、事態を知って介入したヘルメスの交渉で、ひとまずベルを【フレイヤ・ファミリア】への正式な入団ではなく『半入団』という形で納める。


だが、ベルを手に入れる為にもはや手段を選ばないと決めたフレイヤは自身の『魅了』を行使して、オラリオ中に「ベルは最初からフレイヤの眷族」という記憶の改竄を施し、今までのベルの記憶を全て忘れさせてしまう。その結果、翌日になってベルが目を覚ますとオラリオはフレイヤの『箱庭』へと変貌しており、オラリオにいる全ての者が自分を【フレイヤ・ファミリア】の団員と認識し、友人や仲間達からは他人行儀されてしまったベルは絶望に打ちひしがれる。


  • 『箱庭』の中で

自身と周囲の記憶の食い違いは『呪詛』を受けた影響だと言われ、【フレイヤ・ファミリア】での行動を余儀なくされたベルは、【フレイヤ・ファミリア】の幹部達による『洗礼』を受ける日々を送る。ヘディン達に死ぬ一歩手前まで追い込まれては、治療師(ヒーラー)のヘイズに蘇生してもらうという拷問の様な修行が繰り返され、心身ともに摩耗していくベルは、自分でも【ヘスティア・ファミリア】での記憶は偽りなのではないという疑問を抱くようになる。


だが、ミアの叱咤、そしてアイズが朧気ながら自分との思い出を覚えていたことで、自分の【ヘスティア・ファミリア】での記憶に偽りはないと確信を持ったベルは『箱庭』から抜け出す方法を考える。そんな中、【フレイヤ・ファミリア】の本拠地『戦いの野(フォールクヴァング)』に捕らえられていたリューが脱出を図ったことで騒動が勃発。それに乗じ、監視の目から逃れたベルは、自分にシルの手紙を届けてくれたヘルンと再会する。


涙ながらに想いを叫ぶヘルンの姿を見て、彼女が『女神祭』二日目に出会ったシルであること、そして自分を見守り支え続けてくれたシルとフレイヤが同一人物という真実に辿り着いたベル。そして最後に『変神魔法』の力でシルになったヘルンの口から、ベルを手に入れる為に大切な人達まで傷つけ、全てを捨てようとする自分自身の行動に悲しんでいるというフレイヤの本心を伝えられたベルは、フレイヤを救うために戦うことを決意する。


フレイヤと対峙して互いの想いをぶつけ合っている最中、ヘスティアの権能によってフレイヤの『魅了』が解除され、オラリオ住民にベルの本来の記憶が戻ることになる。しかし、この状況になってもベルを諦めきれないフレイヤは、ベルの改宗を賭けての『戦争遊戯』を提案。ベルもこれを承諾して自分が勝ったらフレイヤに「『本当の貴方』を教えてください」と要求する。


こうして【ヘスティア・ファミリア】を旗頭とした派閥連合と【フレイヤ・ファミリア】による史上最大の『戦争遊戯』である『派閥大戦』が執り行われることが決まるのであった。


  • Lv.5へのランクアップ

【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』に備えてベルはLv.5へとランクアップし、遂にオラリオで40人もいない第一級冒険者の仲間入りを果たすことになる。また、『派閥大戦』が始まるまでは特訓を買って出てくれたヒリュテ姉妹と鍛錬を行い、ランクアップ直後に起きる『肉体と精神のズレ』を開戦前に調整した。


  • オッタルとの決戦

『派閥大戦』の開戦後、ベルは単独で【フレイヤ・ファミリア】本陣を目指すが、向かう途中で独断で待ち構えていたヴァンと交戦。Lv.5にランクアップしたベルの敵ではなく難なく倒すが、【フレイヤ・ファミリア】にいた時に交流があった彼を傷つけてしまったことに心苦しさを覚える。だが、そんな感傷に浸る間もなく、二人の交戦音を聞きつけたオッタルがベルの前に現れる。


オッタルから一撃だけ全力で攻撃することを許されたベルは、フル・チャージした『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』をオッタルに放つが、オッタルの魔法【ヒルディスヴィーニ】に相殺され、オッタルを倒せる千載一遇のチャンスを逃してしまう。その後は一方的な戦いとなり、オッタルに蹂躙され続けるベルだったが、助っ人して駆け付けてくれたリューとミア、そしてフレイヤを『女神の軛』から解放する為に離反を決意したヘディンも参戦し、彼女たちと共にオッタルに戦いを挑むことになる。


ヘディンの策もあって一度はオッタルを追い詰めることに成功するが、切り札である『獣化』を発動させたことによってLv.8相当の力を発揮したオッタルの前に再度圧倒される。だが、フレイヤを救う為に諦めることなく立ち上がるベル達は、自分達の元に駆け付けてくれた春姫の『階位昇華(レベル・ブースト)』の力を借りてオッタルと最終決戦を行う。


春姫の『階位昇華』で能力が大幅に強化されてもオッタルの牙城を崩すことが出来ないベル達だったが、ヘディンから雷の付与魔法【ラウルス・ヒルド】を施されたベルがオッタルと渡り合い、最終的にヴァンから教わった駆け引きでオッタルの体勢を崩すことに成功。そこにミアの拳とリューの魔法、そしてベルの渾身の【英雄願望】の一撃を叩き込み、遂に都市最強の冒険者オッタルを打倒する。


  • アレンとの最終闘走

オッタルに力を認められ、フレイヤの元に向かうことを許されたベルだったが、その途中で【フレイヤ・ファミリア】の幹部達の中で唯一生き残っていたアレンに見つかる。オッタルとの戦いで力を使い果たしていたベルに勝ち目はなく、すぐさま逃走を開始。アレンと『派閥大戦』の勝敗を賭けた最終闘走を繰り広げることになる。


都市最速の冒険者であるアレンに本来なら速さで敵う筈などなかったのだが、春姫の『階位昇華』とヘディンの【ラウルス・ヒルド】によって強化された『敏捷』に加え、発展アビリティ『逃走』が発動したことで、下界最速の冒険者と化したベルがアレンをみるみる突き放す。あまりのベルの足の速さに魔法を使うことを決意するアレンだったが、ベルの救援に駆け付けたヴェルフの対魔力魔法【ウィル・オ・ウィスプ】と魔剣の力に敗れ戦闘不能になる。


全ての障害を乗り越え、遂にフレイヤと対面するベル。「女神」としてのプライドをかなぐり捨てて自身への愛を必死に叫ぶフレイヤに対し、「貴方の『恋』を終わらせる事しか出来ない」と自分の想いを告げながら、彼女の胸に飾られた「紫丁香花(ライラック)」を散らして『派閥大戦』の勝利を決める。


  • フレイヤの救済

『派閥大戦』終結後、フレイヤは敗北の罰としてファミリアの解散とオラリオからの追放を言い渡されることになったが、ヘスティアの温情もあって『女神』は駄目だが『娘』としてならオラリオに残ることを許される。


しかし、これ以上恥はさらせないとオラリオを後にしようとするフレイヤだったが、そんな彼女の元にベルと『豊穣の女主人』の店員達が訪れる。シルの正体がフレイヤと知っても一緒にいることを望む『豊穣の女主人』の店員達と、フレイヤが二度と間違いを起こさないよう彼女の『騎士』としてずっとそばで守り続けることを誓うベル。


そんなベル達の姿にフレイヤは遂に自分を偽るのを止め、涙を流しながら「女神をやめてみんなの側でシルでいたい」という本当の自分を見せ、シル・フローヴァとしてオラリオに残ることを選択する。こうしてフレイヤがずっと抱え込んでいた孤独感と虚無感を消し去り、彼女の心を救うことに成功した。


第五部編集

  • リューの入団

ベル達が『豊穣の女主人』で『派閥大戦』での祝勝会を行っている中、リューに呼び出されて【ヘスティア・ファミリア】への入団希望を受ける。翌日仲間達にもそのことを教え、メンバー一同リューの入団を快く受け入れる。


  • 『学区』の帰港

ギルド本部でエイナとこれからの予定を話し合っていたベルだが、その最中に世界中を巡る教育機関『学区』の巨大浮遊艦『フリングホルニ』が三年ぶりにオラリオに帰港する。息抜きがてらエイナと共に『学区』を見に行くベルだったが、いきなりヘルメスに拉致されると彼から一緒に『学区』へ潜入することを提案されてしまう。


当初はヘルメスの提案を断ろうとしたベルだったが、ヘルメスから「フレイヤが暴走した際は自分もベル達の為に尽力した」「フレイヤがシルとしてオラリオに残れるよう女神達を説得した」と言われて逆らえなくなり、仕方なく彼の願いを聞き入れる。警備が厳重だったので、魔道具『漆黒兜(ハデス・ヘッド)』と『飛翔靴(タラリア)』を使って透明になりながら空からの侵入を試みるも、結局すぐに『学区』の生徒達に発見されてしまい緊急警報が鳴らされる。


ヘルメスに囮にされて『学区』の生徒達から逃げ回るベルだったが、その途中に潜んだ部屋で『学区』の校長を務めるバルドルに匿われる。『学区』の最高責任者であるバルドルの前に、経緯はどうあれ不法侵入してしまったベルは緊張を隠せなかったが、先に自分の元に来ていたヘルメスからベルのことで相談を受けていたバルドルは、ベルに『学区』への入学を打診する。


今回ヘルメスがバルドルに頼んでベルの『学区』への入学を打診した理由は、『三大冒険者依頼』の最後の一つである『隻眼の黒竜』の討伐に、第一級冒険者になったベルも必ず駆り出されると判断していたのだが、その為に世界の情勢を少しでもベルに知ってもらいたいと思っており、それには『学区』で学ぶことが手っ取り早いと考えていたためであった。


ベルも『学区』に興味を抱いたので入学を希望するが、先の不法侵入で『学区』の生徒達から顰蹙を買ってしまったので素性を隠すことになり、魔道具で茶髪の兎人(ヒュームバニー)に変装して、「ラピ・フレミッシュ」という偽名で『学区』に入学することになった。


ダンまち+ダンクロFAlog


ちなみに『学区』への登録だが、一時的な偽装処置などではなく歴とした生徒の一人として登録されており、バルドルからはいつでもベルを生徒として呼び戻せる準備が整えられている(ただし、ステイタスの内容等は適当)。


  • 『第三小隊』への入隊

『学区』に入学するとレオンが担任を務める【バルドル・クラス】に編入することが決まり、そこで知り合ったエイナの妹であるニイナに『学区』の案内を任されることになる。正体を隠すためにLv.1の眷族として振舞うことになり、自分の実力を隠すのに苦労しつつも学園生活を満喫する。


学科は戦い方を学ぶ『戦技学科』を選ぶと、ニイナが隊長を務める『第三小隊』に加わり、ドワーフのイグリン、ダークエルフのレギ、小人族(パルゥム)のクリスと五人一組の小隊を結成する。実力を隠している自分は非戦闘員としてサポーターに徹することになったが、実はこの『第三小隊』、ニイナ以外のメンバーは全員我が強い上に協調性皆無という問題児の集まりで、周囲からは『おちこぼれ小隊』『歴代最低辺の小隊(ワースト・パーティ)』と呼ばれていることが判明。初の『特別(ダンジョン)実習』でも、ニイナの静止も聞かず各々勝手な行動ばかりしてベルを絶句させた。


元々『第三小隊』のことはバルドルとレオンも危惧しており、協調性のない彼らをダンジョンに行かせれば『第三小隊』は間違いなく全滅すると考えていたのだが、そんな折、ヘルメスからベルの『学区』への入学の打診を受けたバルドルは、ベルを『学区』で学ばせる代わりに、『第三小隊』の面倒を任せるという『交換条件』を出していた。この話を初の『特別(ダンジョン)実習』を終えた夜にバルドル達から聞かされたベルは、安全の方は「危なくなったら自分が暴れるので誰も死なせない」と断言しつつ、『第三小隊』の為に尽力することを約束する。


案の定ダンジョン12階層で苦戦を強いられる『第三小隊』だったが、そこでベルは今まで自分が培ってきた経験と知識を活かして彼らを導き始める。元々『第三小隊』は個々の能力自体は高かったので、ベルの作戦に従って行動した結果、目標である『インファント・ドラゴン』の討伐をあっさりと果たす。この一件で『第三小隊』に認められてからは、ベルを中心にパーティがまとまるようになっていく。


  • ダンジョン中層の崩落

その後も順調に『特別(ダンジョン)実習』をこなしていく『第三小隊』だったが、ある時ダンジョン中層『岩窟の迷宮』で『バッドバット』の大量発生が起こる。バッドバットが放つ怪音波によってダンジョン中層は崩落し、『第三小隊』はダンジョン中層で遭難。道が塞がり地上への帰還は困難になってしまったので、ベルは自分のダンジョン中層での遭難の経験を踏まえて安全階層である18階層『迷宮の楽園』へ向かうことを提案し、ニイナ達もこれに賛同する。


『迷宮の楽園』に向かう道中も基本的な戦闘はニイナ達に任せていたが、途中ミノタウロスの群れが自分に襲い掛かってきたので交戦を開始。正体がバレないよう力を極力抑えるつもりだったのだが、スキル【闘牛本能(オックススレイヤー)】の効果で能力が爆上してしまい、圧倒的強さでミノタウロスの群れを瞬殺する。ニイナ達には当然驚かれたが、その場は「つい最近Lv.2にランクアップになった」と誤魔化した。


何とかダンジョン17階層『嘆きの大壁』まで到達するも、丁度同じタイミングで階層主『ゴライアス』が産まれ落ちてしまう。自分が単身で戦ってゴライアスの足止めをするよりも、一緒に逃げたほうがニイナ達は安全だと考えたベルは『第三小隊』と共に逃走を始め、無事『第三小隊』を『迷宮の楽園』まで逃がすことに成功する。


  • 修学旅行

リヴィラの街にまで辿り着いたはいいが、自分達と同じ理由で『迷宮の楽園』に避難しにきた冒険者で宿が埋まっていたため、『第三小隊』は湖のほとりでキャンプをすることになる。


その日の夜、見張りをしているニイナのもとへ行き、彼女と話し合う機会を得るが、ニイナが他の『第三小隊』のメンバーと違って『夢』がないこと、そして優秀だと聞かされてきた姉のエイナに対してコンプレックスを抱いていることを知る。ニイナの力になりたいと思ったベルは、彼女に『夢』や『目標』を持つ何かしらの切っ掛けになれればと思い『修学旅行』を考案。持ち前の顔の広さを使ってボールス達リヴィラの街の住人に護衛を頼みつつ、『第三小隊』と共にダンジョン25階層『水の迷都』まで向かう。


『水の迷都』に辿り着くと、ダンジョン最大の大瀑布である『巨蒼の滝』に興奮を隠せない『第三小隊』のメンバー達だったが、そこに稀少モンスター『ブルードラゴン』が現れ、ボールス達に討伐を押し付けられてしまう。正体を明かせない状況と苦手な遠距離戦のため苦戦し、逃げ遅れたイグリンを庇ってブルードラゴンのブレスも浴びてしまうが、ニイナが浄化魔法【ラグリエル・クリスヘイム】をかけてくれたおかげで状態異常と身体の傷が回復する。


このニイナの献身に応えるために本気を出すことを決めたベルは、すぐさま『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』でブルードラゴンを討伐。この時のベルの雄姿を見たニイナは「冒険者となってベルの隣に立って色んな景色が見たい」という『夢』を抱くようになり、結果的に彼女の悩みを解決することに成功した。もっとも、討伐直後にブルードラゴンのブレスで変装用の魔道具が壊れてしまい、結局『第三小隊』のメンバーに自分の正体がバレてしまった。


地上に戻る途中『迷宮の楽園』で、丁度自分が『学区』に入学した頃と同時期に、『学区』で『第七小隊』の『教導者(インストラクター)』を務めていたレフィーヤと鉢合わせし、彼女から言い掛かりを付けられて詰め寄られるというトラブルこそあったが、無事『第三小隊』と共に『学区』に帰還する。バルドルとレオンに正体がバレてしまったことを謝罪するが、彼らからはこれといって咎められることもなく、ニイナ達を導いてくれたことの感謝を告げられた。


  • 『都市競技祭典(オラリオピアード)』の開催

『特別(ダンジョン)実習』も終わったので、ベルは『学区』での生活を切り上げて【ヘスティア・ファミリア】に戻る。また、ニイナが【ヘスティア・ファミリア】で『派閥体験(インターン)』することも決まり、仲間達と共に彼女を歓迎する。


その後、ギルドから『強制任務』を受けて数か月ぶりにダンジョン遠征を行うが、前回の遠征時よりファミリアの戦力が格段に上がっていたので、目標であるダンジョン下層29階層まで難なく到達する。ちなみに、本人の希望もあってニイナもこの遠征に同行させたが、そこで彼女の魔法の強力さを知り、団員一同ニイナの正式な入団を希望するようになる。


だが遠征から帰還してすぐに、ギルドから貴重な金属である最硬金属(オリハルコン)の強制徴収を命じられた『学区』の生徒達が、ギルドの横暴に激怒して『学生闘争』を勃発させたことで『学区』の『眷族募集(リクルート)』及び『派閥体験』が打ち切られてしまう。その為、ニイナも『学区』に強制帰還されてしまったが、何が何でもニイナの正式な入団を望むヘスティア達の頼みもあって、再びラピに変装して『学区』の様子を探ることになる。


『第三小隊』と再会して彼らから『学区』の現状を聞いてる最中、現れたレオンに連れられてバルドルの元へと赴く。バルドル達とオラリオと『学区』が和解する方法がないか話し合っていると、突如ヘルメスらオラリオの神々がこの状況を収める方法として、オラリオと『学区』による代表試合『都市競技祭典(オラリオピアード)』で決着をつけることを決めてしまう。


オラリオの冒険者であると同時に『学区』の生徒でもあるベルは、どちらに付けばいいか分からず困り果ててしまうが、レオンから「オラリオにも『学区』にも与さず、この騒動を何とかする方法がある」と言われて、すぐさま彼に協力を申し出ると、目的や方法も教えられないままレオンと共に『冒険』をすることが決まる。


  • アイズと久しぶりの訓練

レオン達との話し合いもひとまず終えたので一旦本拠に戻ろうとするベルだったが、その途中でアイズと遭遇。アイズからの申し出もあって『異端児』を巡る騒動終結後に約束した通り彼女と訓練することになる。


久しぶりにアイズと模擬戦をすることになったベルだが、今まで培ってきた経験と莫大なアビリティもあって、彼女が驚嘆する程の実力を発揮する。もっとも、少しだけ本気を出すことを決めて『魔法』を使用したアイズには手も足も出ず、すぐさま意識を刈り取られてしまったが。


その後も二日間アイズと訓練を行うことになったが、以降は冒険者としての年季の差もあって技と駆け引きのみで一方的に打ちのめされてしまい、改めて自分の未熟さと彼女との距離を実感する。そして訓練が無事終了すると、『遠征』へと向かう彼女を気遣いつつ、また訓練することを約束して別れた。


  • 野外調査(フィールドワーク)

『都市競技祭典』が執り行われようとしている中、ベルはラピに変装した状態でレオンやニイナと合流すると、彼らと共に『野外調査(フィールドワーク)』の一環で北の最果てにある『竜の谷』に向かうことになる。


その道中で、北に向かえば向かう程モンスターが増えて荒れ果てていく下界の惨状、『竜の谷』から出現したモンスターによって滅ぼされた街、そして『竜の谷』のモンスターに備えて作られた大防壁『竜の長壁』を目撃するなど、下界の真実を知っていくことになる。ちなみに、この旅で故郷の近くも通ったのだが、旅立ってからまだ1年も経っていないので、祖父の墓参りに行くは早すぎると思い立ち寄ることはなかった。


そして、目的地である『竜の谷』に到着すると、天まで貫く巨大な『精霊の嵐』が『隻眼の黒竜』を封じ続けているのを目の当たりする。その『大いなる風印』の前に下界がずっと直面し続けている終焉の危機を実感するベルだったが、突如としてレオンから刃を向けられると、今この場で自分達の一騎打ちによる『都市競技祭典』の最終戦を行うことを告げられる。


  • 『残光』の継承

唐突なレオンの宣言に戸惑いつつも、『現代の英雄』とまで謳われるレオンと戦う機会を得たベルは喜んでこの戦いを承諾。ハンデとしてニイナの回復と支援の力を借りつつ、剣と魔法を駆使して何とかレオンと渡り合うベルだったが、レオンが城をも斬り裂く斬撃『残光』を使用したことで戦況は一変する。


地形をも変えるレオンの『残光』の威力に戦慄するベルだったが、レオンから大剣を渡されると、ベルにも『残光』を極める資格があること、そしてこの戦いで『残光』を習得することを命じられる。ベルもそれに応じて『残光』を試すが、幾度挑戦しても『残光』を放つことはできず、レオンの『残光』の前に追い詰められてく。


だが、戦いの中でレオンが自分に向ける信頼と期待を感じ取ったベルは、レオンの気持ちに応えたいという思いから立ち上がり、再度『残光』を挑戦する。己の経験と直感を信じたことで、遂に『残光』習得の取っ掛かりを掴むベルだったが、戦いの最中に『竜の谷』の封印から抜けて、深層の階層主に匹敵するモンスター『ヴェノムスカイ・センチピード・ドラゴン』が現れてしまう。


この状況に『都市競技祭典』は一時中断され、ベルはレオンやニイナと共にヴェノムスカイ・センチピード・ドラゴン討伐に挑むことになる。レオンが前衛壁役(ウォール)をやって時間を稼いでくれている間に、『残光』の準備が出来たベルはヴェノムスカイ・センチピード・ドラゴンに向けて大剣を振り下ろす。ベルの『残光』から放たれた飛ぶ炎斬は、ヴェノムスカイ・センチピード・ドラゴンを一撃で両断、討伐することに成功する。


ヴェノムスカイ・センチピード・ドラゴンの討伐に成功したベル達だったが、レオンはこのまま自分達の勝負を終わらせることを提案。元々レオンは、『都市競技祭典』を利用してベルに『残光』を伝授させることと、『竜の谷』の脅威をオラリオと『学区』に知らしめることを目的としており、どちらが勝ってもオラリオと『学区』の関係が悪化する『都市競技祭典』の決着など望んでいなかった。このレオンの真意を感じ取ったベルも戦いを終わらせることを望み、二人の戦いは引き分けという形で終わる。


また、『神の鏡』を通して『竜の谷』の脅威を目の当たりにし、ベルとレオンの会話を聞いたオラリオと『学区』の人々も、下界の危機に立ち向かうには下らぬことで仲違いしている場合ではないと気付き、無事和解することとなる。


  • 獅兎の光(レグルス・アルネ)

ベル達が『竜の谷』からオラリオへと帰還している間に、ベルとレオンのやり取りを眺めていた神々は、獅子から兎に残光(ひかり)が受け継がれたという意味を込めて、ベルの新たな二つ名に【獅兎の光(レグルス・アルネ)】と命名する。この新たな二つ名に都市は沸き、より一層ベルに期待を抱くようになるのであった。


  • オラリオへの帰還

『野外調査』を終えて、オラリオへと帰還するベル達だったが、都市の様子がどこかおかしいことに気づく。胸騒ぎを覚えてバベルへと向かうと、そこには遠征に赴いたはずの【ロキ・ファミリア】の面々が満身創痍で倒れており、ラウルの口から「『遠征』は失敗に終わり、60階層で派閥連合は壊滅」と知らされ、都市最大派閥である【ロキ・ファミリア】が全滅したという情報がオラリオを激震させる。そして、目の前で傷尽き果てた彼らの中には、憧憬であるアイズがいないことにベルは気付くのであった。


能力編集

速度と手数を重視した短剣二刀流の剣技に、持ち前の脚の速さを組み合わせた『敏捷』特化の戦闘スタイル。そこに高い利便性・応用性を持った魔法【ファイアボルト】とスキル【英雄願望】を加える事で、多くの強敵を打破している。また、大型級モンスター等を相手にする場合、短剣ではリーチと威力が足りないので、他の冒険者から大剣を借りたり、その場に落ちている冒険者達の遺品となる武器等を使用する事もある。


ステイタスは成長促進系スキル【憧憬一途】の効果で全アビリティがSどころかSSやSSSの領域までたどり着くので、身体能力の潜在能力(ポテンシャル)は冒険者の中でも最高峰と言っても過言ではなく、同Lv.帯はおろかLv.が一つ上の相手とも渡り合えるほど高い身体能力を有しており、特に足の速さに関しては天性の素質もあって、ヒューマンの身でありながら獣人を凌ぐ程の敏捷性を誇る。


ステイタスに依存しないよう、技や駆け引きの鍛錬も欠かさず行っており、アイズやリューといった実力者たちに実戦方式で戦い方を教わる事もある。素直な性格をしているので、周囲からもらった助言をすぐに吸収して、戦闘に生かす事が出来るのも強みの一つ。ちなみに、アイズに戦い方を教わっている事や憧れている事もあってか、戦い方が彼女に似ているらしく、作中で【イシュタル・ファミリア】のフリュネや【ロキ・ファミリア】のメンバーが、戦闘時のベルの動きにアイズの姿を重ねていた。


また、生来の臆病な気質に加え、物語序盤からフレイヤに観察され続けた事もあって、人の視線に非常に敏感になっており、姿や気配を隠していても視線をこちらに向けているなら、相手の位置や自分に向けている感情を察する事が出来る。このような感覚の鋭さと短期間の内に多くの修羅場を潜り抜けた事もあって第一級冒険者になった頃には個人の『視野』はほぼ完成され、敵の誘導や死角からの対処も可能なっていたベルだが、『学区』のダンジョン実習においてサポーターの経験を積んだ事で、パーティ全体にまで『視野』が広がり、戦況に応じてパーティに必要な行動を選択できるようになるなど、より優秀なリーダーとして成長しつつある。


世界最速兎(レコードホルダー)編集

眷族がランクアップするには、アビリティの基本項目が一つでもD以上である事と、格上の敵の打倒や死地を乗り越えるなどの偉業の経験値(エクセリア)を獲得する事が必要だが、自分のアビリティを上限まで鍛えるのも、偉業の経験値をランクアップ可能になるまで習得するのにも、どんなに努力しても本来なら年単位は必要。


しかしベルの場合、成長促進系スキル【憧憬一途】の効果で1~2ヶ月もあればアビリティがSSやSSSの領域までたどり着く事と、自分の信念や助けを求める誰かの為に次から次へと襲い掛かってくる陰謀、死線、困難、修羅場に対しても逃げる事なく真っ向から立ち向かうので、偉業の経験値も凄まじい速度で獲得していく事になる。その結果、冒険者になって1年でLv.2になれば規格外の天才扱いされるこの世界で、冒険者になってわずか半年でLv.5になるという神時代屈指の成長を遂げる事となり、ランクアップの世界最速記録保持者『世界最速兎(レコードホルダー)』として世界中に名を轟かせることになった。


但し、短期間で急速にランクアップし続けた事による欠点もある。通常ランクアップには上述のように相当の年月が掛かり、その分経験や場数を積み重ねていく事にもなるのだが、ベルの場合は、皮肉にも短期間でのランクアップが原因で、その経験や場数がLv.に対して足りないと言う弊害があり、作中でベルの修行相手を務めたヘグニも「理不尽の経験」と「不条理の場数」が足りないと指摘していた。


もっともこの欠点を補うだけの勝負強さと成長速度をベルは有しており、ベルに関わった第一級冒険者達もこの点は高く評価している。『メモリア・フレーゼ』のイベント「アエデス・ウェスタ」で対峙したエピメテウスは、戦いの中で限界を超えて強くなっていくベルを『古代の英雄達』と同類と見なしていた。


覚醒編集

このように規格外の成長を遂げたベルだが、ゼウスはベルの事を「素質が圧倒的になく、およそ大成する器ではない」と断言し、作者もTwitterで「神をプレイヤーとし、眷族をガチャキャラに例えるならアイズやリューはSSSRに対しベルはRぐらい」と発言するなど、実は才能に恵まれていたわけではない。そんなベルの本編でのデタラメな成長速度について作者は、「ベルが出会いという名の特定イベントを達成したことにより、プレイヤーを阿鼻叫喚のどん底に突き落とすバグカードになってしまった」と述べている。


余談だがゼウスは、才能がないと思っていた義孫が冒険者になって一ヶ月半でランクアップしたと聞いた時は、茶を噴き出すぐらい驚いたらしい。幼少期のベルに「ダンジョンに出会いを求めろ」と教えていたゼウスだが、まさか本当にダンジョンでの出会いがベルを覚醒させるとは流石のゼウスも想像できなかっただろう。


ベル自身も自分に才能があったとは思っておらず、出会いに恵まれ、多くの人に助けられたから強くなれたと思っている。ちなみに眷族がスキルを発現するには、心身に影響を与えるほど強い想いを抱く事が必須だが、ベルのスキルは自身のルーツである【英雄願望】を除くと、出会いの中でも自分に強い影響を与えてくれた者達への想いが由来となって発現している


逃げ足編集

物語冒頭で『ミノタウロス』から逃げている事から始まり、その後も『シルバーバック』、【アポロン・ファミリア】、【イシュタル・ファミリア】など、ベル・クラネルの物語は逃走の歴史でもあった。その為、戦闘とは別に逃げる為の技術も高くなり、Lv.4のランクアップ時には発展アビリティ『逃走』が発現している。


上述にある通り、足の速さは元々同Lv.帯の中でも最上位の持ち主であるベルだが、逃走時は発展アビリティ『逃走』の効果で更に足が速くなるので、逃走態勢に入ったベルを捕まえるのは至難の業。また、逃走中に周りの地形を利用する事も得意で、実際Lv.1の時にLv.3のレフィーヤから地形を生かして逃げ延びた事がある。


【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』で、都市最速の冒険者であるアレンとの闘走を経験して以降は、単純な追いかけっこなら誰にも負けないと自信ではなく事実として捉えるようになっている。


必殺技編集

  • 聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)

Argo vesta

アステリオスとの再戦の後にベルが編み出した必殺技。魔力伝導率の高いミスリル製の武器である《ヘスティア・ナイフ》に速攻魔法【ファイアボルト】を放ち、拡散する前にスキル【英雄願望】を使用して、斬撃と魔力を『二重収束(デュアルチャージ)』する。


発動すると《ヘスティア・ナイフ》に炎雷が集束され、炎がまるで刀身のように長く伸び、炎熱の刃と化す。その鐘の音と共に放たれる炎の斬撃は文字通り必殺と呼べるだけの威力を有しており、目の前に立ちはだかる全ての壁を打ち砕く。


技名の『アルゴ』は英雄譚の主人公『アルゴノゥト』から。『ウェスタ』は主神ヘスティアのもう一つの名で『燃え続ける聖火(ほのお)』を意味する。

不滅の白き炎は時を超克して、再び心を照らす。


  • 残光

強化された斬撃を砲撃の如く飛ばす技。元々は神時代最強と謳われたゼウスとヘラの眷族が作り出した技で、現代では彼らから技を盗んだオッタルとレオンだけが習得していたが、レオンとの冒険を経てベルも継承する。


極めるには斬撃の武器の使い手であることと、強化に類する『魔法』や『スキル』を持ち合わせていることが必須で、スキル【英雄願望】を持つベルも習得する資格を持っていた。しかし、技術が未熟で【英雄願望】だけでは『残光』を放つことが出来ないベルは、『魔法』で補完する方法を思いつき、『残光』を放つ際は『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』の状態で使用する。


強化された斬撃に加え炎雷を纏ったベルの『聖火の残光(アルゴ・ウェスタ)』からは飛ぶ炎斬が放たれるが、その威力は深層の階層主クラスのモンスターすらも一撃で両断し、雲まで届く程の射程距離を有している。


ステイタス編集

Lv.1(最終ステイタス)

耐久器用敏捷魔力
SS1091SS1019SS1098SSS1337SS1001

Lv.2(最終判明ステイタス)

耐久器用敏捷魔力
SS1088SS1029SS1094SSS1302A883
幸運
I

Lv.3(最終ステイタス)

耐久器用敏捷魔力
SS1127SS1126SS1131SSS1477SS1009
幸運耐異常
HH

Lv.4(最終ステイタス)

耐久器用敏捷魔力
SSS1379SSS1501SSS1383SSS1442SSS1251
幸運耐異常逃走
FGI

Lv.5(原作20巻時点)

耐久器用敏捷魔力
F319E447F363E459H117
幸運耐異常逃走連攻
FGGI

※Lv.1とLv.3の最終ステイタスは、アニメ1期9話とアニメ4期1話で判明。


スキル編集

  • 憧憬一途(リアリス・フレーゼ)

アイズとの出会いを経て発現したスキル。効果は『早熟する』『懸想が続く限り効果持続』『懸想の丈により効果上昇』。一言で言えば、憧憬であるアイズを想えば想うほど成長が速くなるスキル。その成長速度をヘスティアは「成長ではなく飛躍」と称し、ステイタスの限界とされたSを超えてSSやSSSの領域にまで届く。副次効果として『魅了(チャーム)』への耐性が存在し、本来なら防御不能な『美の神』の魅了すら耐える事が出来る。


因みに神々がベルに興味を持って玩具にされてしまう恐れとアイズへの嫉妬から、隠し事が下手なベルに、ヘスティアはこのスキルの存在を伝えていない。後にファミリアに移籍してきたリリ達他の団員には、ベルの異常な成長速度の理由を問い質された事で白状した。また、一時【フレイヤ・ファミリア】にいた時に、フレイヤにも知られる事となる。フレイヤ曰く、このスキルはベルの一途さだからこそ盤石たりえるもので、少しでも憧憬を疑えば効果が発揮されず、他の者では即刻無用の長物と化するほど厄介で脆いスキルと推察している。


IFストーリーでは、ヘファイストスやヘルメスも知る事となるが、ヘファイストスはヘスティアがこのスキルの存在を隠すのも無理はないと納得し、ヘルメスは驚嘆のあまり大笑いした。


  • 英雄願望(アルゴノゥト)

片角のミノタウロスとの決闘の最中に、英雄になりたいという願望を抱いた事で発現したスキル。効果は『能動的行動に対するチャージ実行権』。より詳しく説明すると、体力と精神力を対価に必殺技の威力を上げる事が出来るスキル。発動条件は英雄を思い浮かべる事。チャージする時間によって威力は跳ね上がるが、その分体力と精神力の消耗が激しく、乱用は出来ない。チャージは1ヶ所だけで、同時2ヶ所以上のチャージは不可能。Lv.2~3の時の最大蓄積時間は3分までが限界だったが、Lv.5になった現在は5分にまで増えた。

使用すると鐘(ベル)の音が響き渡るが、チャージが一定以上になると『限界解除(リミット・オフ)』され、鐘の音が大鐘楼(グランドベル)の音に変化する。この時、鳴り響く大鐘楼の荘厳な音色は、周囲の者の戦意を高揚させる効果を持つ。


  • 闘牛本能(オックススレイヤー)

アステリオスとの再戦を経て発現したスキル。効果は『猛牛系モンスターとの戦闘時における、全能力の超高補正』で、猛牛系のモンスターと交戦する際は、Lv.を超えた戦闘能力を発揮できる。Lv.2の頃から『闘牛殺し(オックススレイヤー)』の異名を持っていたベルだが、このスキルの発現で名実ともに『猛牛と戦いし者(オックススレイヤー)』の名を冠することとなった。


  • 美惑炎抗(ヴァナディース・テヴェレ)

暴走するフレイヤを救いたいという想いから発現したスキル。効果は『処女の加護(ヘスティア・ディパル)』『魅了効果侵犯時に発動。全能力値(アビリティ)に超高補正』『体力及び精神力(マインド)の自動回復(オート・ヒール)』という対魅了特化型スキル。スキル名こそ『美の神』であるフレイヤが由来となっているが、スキル効果自体は『処女神』であるヘスティアの加護となっている。


発展アビリティ編集

  • 幸運

現状ベルのみに発現が確認されてる『レアアビリティ』。ギルドの記憶にない為、詳細な効果は不明だが、「クエストで探していたアイテムをすぐに見つける」「モンスターのドロップアイテムが落ちやすい」「特に経験がないカジノでバカ勝ちしてしまう」等、文字道り運が良くなるアビリティのようである。またヘスティア曰く『加護』のような力を有しているらしく、その影響かカサンドラの誰にも信じてもらう事の出来ない呪いのような効力が作用する予知夢を信用するなどの効果を見せている。800年成功しなかったフェルズの蘇生魔法がウィーネに成功したのも、このアビリティの力ではないかと考察されている。


  • 耐異常

状態異常の症状を防ぐ事の出来るアビリティ。効果は至ってシンプルではあるが、状態異常の攻撃を繰り出すモンスターと多数遭遇することになるダンジョン探索においては必須級と言われており、実際殆どの上級冒険者はこのアビリティを所有している。


  • 逃走

逃走時における速度に対して高い上昇補正がかかる。Lv.4以降のランクアップでなければ発現しないので一応『レアアビリティ』なのだが、このアビリティが発現=多くの逃走劇を繰り返してきたという事なので、『不名誉な技能(アビリティ)』と言われてしまっている。派閥大戦の終盤では、都市最速の速度を誇るアレンからの逃走に役立った。


  • 連攻

連続して攻撃を加えると、威力が向上するという攻撃系の発展アビリティ。


魔法編集

  • ファイアボルト

『魔導書(グリモア)』によって強制的に発現した魔法。走る稲妻の様な爆炎を放つ。

詠唱を必要とせず魔法名を唱えるだけで放てる『速攻魔法』で、乱戦の際は大きな優位性を発揮する。素の威力と射程は抑えめで格上相手だと牽制程度にしかならないが、スキル【英雄願望】によるチャージと掛け合わせることで、魔導士の長文詠唱魔法にも匹敵する大火力に変貌を遂げる。さらに発動の際に手に持っている武器や道具、体術等と併用する事で、それらに更に強烈な必殺性を持たせる事も出来る為、大ボス級の強敵への決め技に使われる事も多い。このように利便性・応用性に富んだ魔法で、周囲からはよく反則技と称されている。

『ファイアボルト‼︎』


※ベルの魔法スロットは一つなので今後新たな魔法が自然に発現する事はないが、質のいい『魔導書』を使えば一定確率で魔法スロットが一つ拡張するので、ベルに新たな魔法が発現する可能性が消えたわけではない。特にベルの場合、発展アビリティ『幸運』があるので成功する可能性は高いと思われる


装備編集

  • 短刀

ギルドから支給された初期装備。

現在はベルが初心者の頃、世話になった鍛冶屋「雛鳥の鉄床」店主ダルドが買い取り、店の奥に飾られている。


ヘスティアナイフ 修正

※リンク先参照。


  • シュワイザーデーゲン

両刃短剣(バセラード)。価格は値切り済みで19000ヴァリス。リリが《ヘスティア・ナイフ》を盗む際、せめてもの置き土産として渡した武器。9階層での片角のミノタウロスとの戦いで折れてしまった。


  • 牛若丸(うしわかまる)

ミノタウロスのドロップアイテム「ミノタウロスの角」を、ヴェルフが加工したナイフ。別名「牛短刀(ミノタン)」。刀身は短いが、4~5巻時点では《ヘスティア・ナイフ》よりも攻撃力が高い。微量ながらも火属性が付与されている。

前に枕の下に入れて寝た時は激強の猛牛が夢に現れ、ベルは殺されかけたという逸話があったが、後にアステリオスとの再戦で正夢になる。

ベルにとって思い入れのある武器で、アステリオスとの戦いで砕けてしまった際は、心の中で感謝と謝罪を告げていた。


  • 牛若丸弐式(うしわかまるにしき)

ヴェルフがLv.2に昇格した際に、残った「ミノタウロスの角」から製作したナイフ。ヘファイストスも認める第三等級武装。彼が習得した【鍛冶】アビリティの効果により、牛若丸とは一線を画する攻撃力を持つ。

クノッソスで【イケロス・ファミリア】との対決の際に紛失。ベルが後で拾いに行く意向は見せていたが結局の所、回収されたかは不明。


  • 白幻(はくげん)

ヴェルフがユニコーンの『異端児』ユーノから譲り受けた「ユニコーンの角」を用いて作ったロングナイフ。大きさは《ヘスティア・ナイフ》と両刃短剣の中間ほどで、牛若丸を上回る切れ味を誇る。また、「ユニコーンの角」には解毒効果が備わっているので、《白幻》の刀身を突き刺せば毒を浄化することが出来る。

予想値段は1000万ヴァリス


  • アダマンタイトの大剣

正式名称不明。ヴェルフがヘファイストスからもらった超硬金属(アダマンタイト)に、精製金属(ミスリル)を混ぜ合わせて作った大剣。ベルからは「今まで見たことがないほどの業物」とその出来栄えを称賛されていたが、レオンの『残光』の連撃には耐え切れず瞬く間に損耗し、最後はベルが『残光』を完成させると同時に砕けてしまった。


  • 兎鎧(ピョンキチ)

ヴェルフが製作した軽装防具。ネーミングが非常に残念だが、防具自体は良く出来ており、ベルは一目見て気に入り持ち金の殆どをはたいて購入した。

ミノタウロスとの戦いで破損したが、再びヴェルフの防具を求めていたところに偶然本人と出会い、パーティを組むきっかけとなる。

Mk-IIからMk-Vまであり、Mk-Vはシリーズ最高の防御力と軽量化に成功した傑作。


  • ゴライアス・マフラー

ベルの身を案じたカサンドラがヴェルフに頼み、リリの黒いゴライアスローブの余った部分を使って作成した防具。圧倒的攻撃力を誇るジャガーノートの破爪を防ぐほどの耐久力を有している。更に重量も非常に高く、これを利用しムチのように相手を薙ぎ払う、相手に巻き付けて自分に引き寄せるといった、今までにない中距離攻撃が可能となった。


  • 身代わりの首飾り

【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』で舞台となる戦場へむかう直前にシルから渡された緑の宝石が埋め込まれた首飾り(アミュレット)。致命傷となる攻撃から身代わりとなって防いでくれる効果がある稀少な魔法具だが、効果は一回きりの使い捨てである。

ドラマCD『時を渡る道化師』では、ある人物を救うための重要なアイテムとなる。


戦績と前代未聞の修羅場編集

上記の通りベルは【憧憬一途】のスキル効果でアビリティがSSやSSSの領域にまで辿り着くので、同Lv.帯では瞬く間に最上位の実力者に至るのだが、対戦相手のほとんどが格上で苦戦が多い。特にLv.3に昇格以降は、Lv.5やLv.6、そしてLv.7といった世界最強クラスの実力者達とも死闘を繰り広げており、乗り越えて来た修羅場を振り返ってみると冒険者になって半年足らずの少年が経験する事とは到底思えない。


また、本編とは別に外伝作でも過酷な戦いを繰り広げているベルだが、『ソード・オラトリア』ではオラリオ崩壊を目論むエニュオの切り札『邪竜ニーズホッグ』を討伐し、『劇場版オリオンの矢』では月の女神を吸収して世界を滅ぼす力を得た漆黒のモンスター『アンタレス』を打ち破り、『メモリア・フレーゼ』の4周年イベント『アエデス・ウェスタ』では世界に絶望したかつての英雄と戦って穢れた炎による世界焼失を阻止するなど、このように外伝の内容を含めれば世界を3回ほど救っている


ちなみに、通常冒険者はランクアップした際にそれまでの活動記録をギルドに報告し、ギルドはそれをランクアップの参考記録にさせる為に他の冒険者たちに公開するのだが、ベルの冒険を参考にさせるのは危険すぎると判断されて一度も公開された事がない。ベルの活動記録をまとめたエイナは「修羅場しかないし、短期間でランクアップしたければ死んで来いって冒険者に言ってるようなもの」と評しており、実際にベルの冒険をその目で見た他の冒険者たちも「あいつみたいな無茶したら死んじゃうだろ」と発言するなど、周囲からも何で生きているのか不思議に思われている。


戦歴編集

  • Lv.1

VS.シルバーバック『勝利』


VS.片角のミノタウロス『勝利』


  • Lv.2

VS.巨靭蔓(ヴェネンテス)『レフィーヤとの共闘で勝利』


VS.モルド・ラトロー『ヘスティアの介入により中断』


VS.漆黒のゴライアス『多くの冒険者との共闘で勝利』


VS.ヒュアキントス・クリオ『敗北』


VS.ヒュアキントス・クリオ(二戦目)『敗北』


VS.ヒュアキントス・クリオ(三戦目)『勝利』


  • Lv.3

VS.アイシャ・ベルカ『敗北』


VS.フリュネ・ジャミール『オッタルの介入により中断』


VS.アイシャ・ベルカ(二戦目)『勝利』


VS.ドルムル・ボルスタ『勝利』


VS.バーバリアン(異端児)『アレンの介入により撃破される』


VS.リド『中断』


VS.ディックス・ペルディクス『リドとの共闘で追い詰めるも逃亡される』


VS.アイズ・ヴァレンシュタイン『ウィーネの覚悟で中断』


VS.アステリオス『敗北』


  • Lv.4

VS.モス・ヒュージの強化種『勝利』


VS.ジャガーノート『リューとの共闘で勝利』


VS.ニーズホッグ『勝利』


VS.ヘグニ・ラグナール『リューの介入により中断』


VS.オッタル『完敗』


VS.Lv.1~4の強靭な勇士(エインヘリヤル)『勝利』


  • Lv.5

VS.ヴァン『勝利』


VS.オッタル(二戦目)『リュー、ミア、ヘディンとの共闘で勝利』


VS.アレン・フローメル『(速さ勝負で)勝利』


VS.ブルードラゴン『勝利』


VS.レオン・ヴァーデンベルク『(レオンの判断で)引き分け』


VS.ヴェノムスカイ・センチピード・ドラゴン『レオン、ニイナとの共闘で勝利』

ダンジョンに出会いを求めて編集

ゼウスの教育のせいで「女の子との出会いを求めて」という割と不純な理由で冒険者になったベルだが、生来の純粋さと優しさ、戦闘時に見せる雄々しく勇敢な姿、そして神々屈指の女好きであるゼウスに教え込まれた女性の扱いなど、これらの要素が重なった結果、冒険者屈指の天然たらしになってしまい、現在は種族問わず多くの女性から好意を抱かれている


異端児編以降は精神的な成長もあってか女性への気遣いも無意識に向上しており、リリに「以前より女ったらしになった」と言われてしまっている。人や神はおろか、モンスターからも好意を抱かれるベルを見て、フェルズは「英雄色を好む・・・いや愚者は色を拒めず、か」と呟いている。もっとも、女性に対してかなり奥手で鈍感なので、周囲からの好意には基本的に気づいておらず、地の文でも「トンチキ兎」「ポン・コツネル」とまで表記されてしまう始末である。


ちなみに、ベル本人の好みは「金髪」「長髪」「エルフ」の女性だが、現状【ヘルメス・ファミリア】のローリエと、作中で伸びた髪を元の金髪へと染め直したリューが、この条件に当てはまっている。また、彼に惹かれている女性のほとんどが年上だが、ベル自身も年上の女性が好みらしく意識しやすい。一方で、周りが年上の女性ばかりだったことや、普段からウィーネや孤児院の子供達などの面倒を見ていることもあってか、自分より年下の異性のことは妹分として扱う傾向が強まるので、年下から向けられる好意にはより一層鈍感になる模様。


ベルに好意を抱いている女性編集

女神

天界にいた頃は色恋沙汰に全く興味がなかったが、ベルとは出会ってすぐに恋愛感情を抱くことになる。ベルに対して熱烈なアプローチをしており、貞潔を司る『処女神』とは思えない言動を見せることもある。ベルヘスも参照。


見た事のない透明な魂を持つベルに興味を持ち、シルの姿で接する内に彼に惹かれ、初めて恋を知ることになる。『派閥大戦』にて振られてしまうが、ベルの優しさと言葉に救われ、本当の願いは叶う事になった。


オリオンの矢を抜き、漆黒のモンスター『アンタレス』に囚われた自分を救ってくれた。最期は「次にあったときは――一万年分の恋をしよう、ベル!」と言い残し、消滅する。


冒険者

天涯孤独で誰からも必要とされなかった自分に手を差し伸べ、自身の心と命を救ってくれた。ベルリリも参照。


儀式の生贄にされるところを救ってくれたベルを自分の英雄として惹かれるようになる。ベル春も参照。


誰にも信じてもらえない予知夢を初めて信じてくれた事が切っ掛けで好意を抱くようになる。


元々無意識ながら惹かれていたが、深層で死地を共にし自分のために命懸けで戦ってくれた事で、完全に恋愛感情が芽生える。現在はベルの事になるとポンコツ行動を起こす、恋するポンコツエルフと化した。ベルリューも参照。


異端児

異形の存在である自分達のために周囲から非難されるのを覚悟で戦ってくれたベルに好意を抱くようになる。以降は彼に抱きしめられるのが夢になる。


怯える自分の為にモスヒュージを倒してくれたことが切っ掛けでベルを好きになる。立場上にベルと滅多に会えないので、仲間達には度々ベルに会いたいと駄々をこねて困らせているらしい。


その他

元々自分の好みのタイプだったが、アステリオスに敗北して悔しさのあまり男泣きするベルの顔を見て恋愛感情を認める。ベルエイも参照。


下層での『冒険』でベルの雄姿を見て憧れを抱くようになり、彼の隣に立ちたいという夢を持つようになる。


自らの過去の悲劇にまつわる歌におけるトラウマであるカドモスを退治してくれたことにより好意を抱くようになる。



恋愛感情ではないが特別な感情を抱いている女性編集

ご存じベルの憧れであり、意中の女性。アイズもベルの事を意識している模様で、現在はベルの事を考える時間が増えたらしい。フレイヤの『魅了』で記憶を改竄された際も、ベルとの思い出を完全に忘れることはなかった。ベルアイも参照。


ベルと片角のミノタウロスの決闘を目の当たりにした際に、自分の好きな英雄譚の主人公『アルゴノゥト』とベルの姿が重なり、彼のファンを自称するようになる。因みに彼女の好みのタイプは「ヒューマンの同い年以下の男」で、ベルと完全にマッチングしている。ベルの事をずっと見守り応援し続けることを約束している。


ダンジョンで生まれ落ちて早々、人だけでなくモンスターからも襲われているところを助けてくれたベルに懐くようになる。明確にベルに好意を抱いているが、恋愛感情というよりは家族愛に近い感情で、ドラマCD『ファミリアでおままごと』によるとベルの事を父親と思っているらしい。


初対面の時から初心そうな雰囲気を気に入っていたが、アマゾネスの強い男性を気に入る性質から、後に自分を倒した雄として性的な意味で狙っており、ファミリア解散後は【ヘスティア・ファミリア】に入ろうともしていた。最近では心身共に成長したベルを見て、「そろそろ、食べ頃かねぇ」と密かに呟いている。


『豊穣の女主人』で働く猫人(キャットピープル)の従業員で、重度のショタコン。ベルの尻を大変気に入っており、彼のお尻を見るたびに発情している模様。


【フレイヤ・ファミリア】の治療師筆頭。自分の周りが団長のオッタルをはじめ対人能力が皆無な者ばかりなのに対し、それに比べれば素直で可愛いベルの事を、監視を差し引いても面倒を見てあげてもいいと述べている。フレイヤの『特別』だから手を出すつもりはないと言っていたが、気絶したベルに人工呼吸を名乗り出たこともある(悪ノリ?)。


  • ペルセフォネ

【デメテル・ファミリア】の団長。ベルに農作業を手伝ってもらっている件で交流があり、彼に好意的な感情を抱いてる模様。主神であるデメテルも悪く思ってないらしい。


彼を英雄候補として、高く評価している。その一方でアルテミスの死を巡り、憎悪とも敵意とも取れる感情を抱いていた。しかし、オリンピアを巡る一件を期に、そのわだかまりも解けて、現在は素直に認めている。



色々とアレな女性編集

別名『破廉恥兎絶対焼却ガール』。自分の憧れであるアイズに気に入られているベルの事を一方的に敵視しており、よく理不尽な理由で彼のことを追いかけまわしている。一方で、幾度かの交流でベルの人柄はちゃんと理解しており、少なくとも異性の中ではベルが最も気になる存在となっているのは間違いない。ベルレフィも参照。


別名『下界の汚物完全呪殺ウーマン』。敬愛するフレイヤの心を奪ったベルの事を憎悪しつつも、とある理由から愛情も抱いており、正に愛憎入り交じった感情をベルに向けている。『派閥大戦』以降は更に屈折させる事になり、一度嫉妬心を爆発させれば愛用の『兎殺しのナイフ』を持ってベルに襲い掛かるヤンデレと化した。


別名『妖精ザビエル』。ダンジョンで『怪物進呈』に見舞われた所を助けられるが、恋愛経験など皆無であった上に吊り橋効果も加わった結果、ベルにゾッコンとなってしまった。それだけならまだ良かったのだが、ベルに夢中になるあまり彼の半年間の軌跡を追い、その素晴らしさを世に広めようとする等、『派閥大戦』後には最早ストーカーや宣教師の域にまで達している。



このようにベルに対して良くも悪くも重い感情を抱いている三人で、原作者も公認の「イカシたメンバー」。作者のX(旧twitter)では、この三人が激しくいがみ合うファンアートが掲載されており、ここにベルが加わってしまうと、作者曰く「ベルは死ぬ!以上だ!!」とのこと。

ベル君の明日はどっちだ!?


冒険者ランキング編集

神々が面白がって作っている順位表『冒険者ランキング』では、良くも悪くも注目の的となったので様々なランキングに入選(ランクイン)するようになった。

16巻の時点ではすっかり有名人になった事で、オラリオの女性冒険者の口から『将来性』順位1位『玉の輿を狙うなら今!』順位3位(『派閥大戦』後は大きく下落)、『男性冒険者に《お姉ちゃん!》って言われたい』順位7位(『派閥大戦』後は6位に上昇)というランキングに入選していることが判明する。

ちなみに『新人冒険者(ルーキー)ランキング』は、冒険者としての日数こそルーキーだが、これまでの偉業がとても新人レベルではないため、『新人詐欺』の烙印を押されて対象外となっている。


ベルクラ☆ランキング

以下、上述の三つ以外に『派閥大戦』後に判明したランキングと順位


  • 交際したい冒険者…9位
  • カワイイ男性冒険者…17位
  • 頭を撫でてほしい冒険者…41位
  • 武器を作りたい冒険者※鍛冶師限定※…8位
  • 嫌われ者…10位
  • 見かけたら一杯おごりたくなる冒険者…9位
  • 改宗してみたい眷族※神々限定※…1位
  • 眷族同士お見合いさせたい…19位
  • 都市最速…2位
  • 最美男(イケ)ヒューマン…13位

以下、入選はしているランキング


  • ともに探索したい同業者
  • 遠征に帯同させたい前衛
  • 街角で評判のいい冒険者
  • 獣耳(ケモミミ)をつけたい異性
  • 女装してほしい上級冒険者
  • 雨の日に相合傘で自分の肩を濡らしながら私を庇ってくれるアオハル☆男子

前世編集

メモリア・フレーゼ』の2周年イベント『アルゴノゥト』にて、童話の主人公にして数千年前に実在した英雄アルゴノゥトの生まれ変わりであることが判明。

不相応な望みを持ち、幾多の思惑に翻弄され、それでも愚者を貫いた、一人の道化の名前。

世界中の人々に希望を与え、数多の英雄を奮起させ、人々がモンスターに立ち向かう『英雄時代』を切り拓いた『始まりの英雄』


ベルの育ての親であるゼウスもアルゴノゥトの冒険を天界から見守っており、ヘルメスによると当時は相当興奮していたとのこと。その為、アルゴノゥトの生まれ変わりであるベルに、「アルゴノゥトが一番お気に入りの英雄」「アルゴノゥトの冒険はまだ終わっておらず、今度は何をするのか、何を起こすのか、出会った時から楽しみなんだ」と教えている。


実際ベルの魂には、アルゴノゥトの想い約束、そして生き様が全て受け継がれており、言ってしまえば『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』という物語は、ベルがもう一度『英雄(アルゴノゥト)』になる物語とも言える


出生について編集

『メモリア・フレーゼ』の3周年イベント『アストレア・レコード』にて、【ゼウス・ファミリア】の元幹部であるザルドと【ヘラ・ファミリア】の元幹部であるアルフィアの会話から、ベルの亡くなった両親は神時代最強と謳われた【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】に所属していたことが判明する


父親は【ゼウス・ファミリア】の一番下っ端だったサポーター。赤い瞳をしたヒューマンで名前は今の所不明。ファミリア最弱で、当時のオッタルやフィンにもファミリア内で唯一負けていた。おまけにサポーターなのに率先して逃げたり、主神と女湯を覗きに行くなど、美談のない醜聞しかないような人物だったとのこと。このようにどうしようもない人物だったが、どこか憎めない愛嬌の持ち主で仲間達からは弟分のように思われていたらしく、ザルドはベルのことを「あのバカの息子なら俺たちの家族に違いあるまい」「一目見ておくべきだったか」と発言していた。


母親は【ヘラ・ファミリア】のメーテリアという名の女性で、アルフィアの双子の妹にあたる。一人では一歩も部屋から出られない程病弱で脆弱。その上、姉のアルフィアとは真逆で才能の欠片もなかった。しかし、唯一優しさだけは持っており、何もできないが、誰からも愛される不思議な人物で、誰かから受け取った優しさを、誰かに返してあげることのできる普通の娘であったらしい。アルフィアによると、ベルの髪の色や容姿、そして性格は母親譲りとのこと。


アルフィアはベルの伯母にあたり、神時代以降、最も『才能』に愛された冒険者で、周囲からは『才能の権化』にして『才禍の怪物』と恐れられていた。ファミリアが黒竜に敗れて壊滅した後は、下界が滅ぶのを少しでも遅らせる為、世界三大秘境の一角である『竜の谷』で門番として生きることを選んだので、甥のベルとは生涯会うことはなかった。ザルドからは「子供に会わなくてよかったのか?」と質問されていたが「おばさんと呼ばれるのは嫌だから会いたくない」と冗談めいた答えを返していた。ちなみに彼女が魔法を発動すると鐘の音が鳴るが、これがベルの名前の由来となっている。


『アストレア・レコード』では、残り少ない自分たちの命を『世界の踏み台』の為に使う事を決意したザルドとアルフィアの最後の選択が描かれている。

オラリオの後進、『英雄達』が自分たちを喰らい『黒き終末』を乗り越えることを望み。

そしてこの世に『希望』をもたらすために、妹の子が戦わずに済む世界のために。

もし、父親と母親の血の導きによってベルがオラリオに辿り着き、世界の命運を掛けた戦いに巻き込まれていったその時は…


―― 数多の『英雄』が立ちはだからんことを

――『英雄』の洗練を浴び、より強い冒険者にならんことを

―― そして願わくは、数多の洗礼を受け、いくつもの壁を超え『英雄』なんてものに至らんことを

―― 父親譲りの逃げ足は、誰かの窮地を救い、次に繋げるかもしれない

―― 母親譲りの優しさは、誰かの涙を拭い、笑顔をもたらすかもしれない


今のオラリオには、ベルが知らない『家族』からの願い、愛情がある。

『英雄達』の力、技、強さはベルに引き継がれていっている。


余談編集

  • 『ダンまち』はベルの1年の物語

作者のインタビューによると、『ダンまち』の本編はベル・クラネルの1年の物語で、ベルの年齢を作中で変化させたくないとのこと。ちなみに作者が教えてくれた設定によるとベルは4月生まれらしいので、春頃には本作のラスボス達との戦いに決着がつくと思われる。


  • Web版

瞳の色が兎の印象を持たせる特徴の赤...ではなく、こちらでは正反対の碧。独白が書籍版と比べて、少々荒っぽい。ヘスティアと生活している所が廃教会ではなく下水道など、貧困さがより顕著になっている。


  • 女装姿

アプリゲーム内などで女装姿を不本意ながら披露しているベルだが、持ち前の中性的な容姿もあって全く違和感がなく、その風貌はどこか伯母のアルフィアに似ている。

周囲からの評判も高く、『メモリア・フレーゼ』ではベルの女装姿を見たヘスティアやリリが興奮状態に陥り、『バトル・クロニクル』で『豊穣の女主人』の制服を着て接客されられた際は、「男の娘」となったベルの姿見たさに客(主に神達)が殺到した。


ちなみに原作小説20巻の小冊子付き特装版に寄稿されたゲストイラストのうち半分は『豊穣の女主人』の制服を着ているベルが描かれており、原作者も大変喜んでいた。

no titleベル


  • ファーマーとして

元々は田舎の農村出身のため農作業は手馴れており、時折ベルに畑仕事を手伝ってもらっている【デメテル・ファミリア】からの評価も高い。主神のデメテルもアンケートで「一番勧誘したい眷族」を聞かれた際はベルの名前を挙げており、派閥同士の同盟を組むという目的込みで、自派閥の団長であるペルセフォネとベルをお見合いさせることも考えていた。


  • ベルのスキルの裏話

上述にもある様に、本作においてスキルは心身に影響を与える程の強い想いを抱くと発現するので、スキル名は文字通り本人の本質や望みを表しており、作中ではスキルのことを「本人の心を鏡で映す行為に等しい」「想いの結晶」とも称されている。


その為、本編12巻の特典SS『女神の衝撃』では、【憧憬一途】や【闘牛本能】といったアイズやアステリオス由来のスキルはあるのに、自分由来のスキルがないことに気付いたヘスティアは、ショックのあまりベルにタックルをかましていた。


しかし、ベルがLv.5にランクアップした際に待望だったヘスティア由来のスキル【美惑炎抗】が発現したので、本編18巻の特典SS『第一級成長録』でヘスティアは「ベル君にボク由来のスキルを刻んでやったぜ」と大喜びしていた。もっともスキル名の方はフレイヤが由来なので「ボクのかわいい眷族にナニ刻んじゃってくれてるんだジャガ丸くん頬張らせるぞコラァ!」とフレイヤに対して憤慨もしていたが。


  • 『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』について

作者のあとがきによると技の元ネタは、作者が好きだった漫画『ダイの大冒険』に出てくる技『火炎大地斬』である模様。ちなみに『ダイの大冒険』には、「使用者の強さに合わせて威力が変わる武器」や「戦う鍛冶師」など、作者が参考にしたと思われる設定が他にも多く見受けられる。


また、ゼウスの眷族だったザルドの魔法【レーア・アムブロシア】は炎の斬撃で、ヘラの眷族だったアルフィアの魔法【ジェノス・アンジェラス】は発動時に鐘の音が鳴り響くが、鐘の音と共に炎の斬撃を放つというベルの『聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)』の特性は、奇しくもザルドとアルフィアの魔法の特性を重ね合わせたものとなっている。


かつて『陸の王者ベヒーモス』を喰らいし炎と『海の覇王リヴァイアサン』に終わりを告げた鐘は、時を経て【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の最後の子供の元へと蘇ったのかもしれない。下界の悲願たる『三大冒険者依頼』の最後の一角を今度こそ討伐するために。


  • ベルのルーツの物語

外伝作である『アルゴノゥト』と『アストレア・レコード』は本編より過去の物語なのでベルの活躍こそないが、上述にもある様に『アルゴノゥト』がベルの魂のルーツが明らかになる物語だとしたら、『アストレア・レコード』はベルの血のルーツが明らかになる物語なので、この二つの物語を知っているだけで本編の面白さが格段に上がる。


ちなみに、本編の転機となった異端児編は、ベルが人間の悪意に振り回され、汚名をかぶり、真実を知らない者達から非難されながらも愚者を貫き、最後はミノタウロスとの戦いを以って悲劇の結末を覆し、世界の運命を大きく変えることになるなど、何処か『アルゴノゥト』の物語を彷彿させる内容となっている。


作中最大の戦いの一つである【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』では、過酷に抗い続けるベル達の姿に一部の冒険者は『アストレア・レコード』の戦いを想起していた。また、この『派閥大戦』の戦いで、アルフィアが最後に認めたリューはベルの隣に並び、ザルドから『最強』の座を受け継いだオッタルはベルの前に立ちはだかるなど、奇しくもゼウスとヘラの眷族から希望と未来を託された者達が交差する戦いになったとも言える。


他作品への出演編集

テイルズオブザレイズ編集

2021年1月のコラボイベントで、アイズと共にプレイアブル参戦。

魔鏡技は、「英雄願望(アルゴノゥト)」


この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ編集

2021年4月30日からのコラボで参戦。

普段から神がいる世界に暮らしているためかアクアが神であることをあっさり認めた。


#コンパスに出会いを求めるのは間違っているだろうか編集


NHN×ドワンゴにより共同開発されたTPS(三人称視点シューティング)リアルタイムオンライン対戦ゲームの『#コンパス』でアイズの参戦から約三年、コラボ第2弾としてアニメ四期よりついに実装。明確に言えばアイズこそ出典は三期だがソード・オラトリアの成分が含まれているため、実質ナンバリングシリーズの主人公は初参戦。


ベルのロールはスプリンター。攻撃倍率が高めで敵を倒すことに特化するキル型スプリンターだが体力は低めなので無理は禁物。ダッシュアタックの範囲が他スプリンターよりも広いので戦闘の妨害やポータル防衛も可能。

アビリティ「憧憬一途(リアリス・フレーゼ)」はアイズが近くにいると自動的にヒーロースキルパワーが自動で溜まる原作再現した効果。

ヒーロースキルは「聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)」。前方の敵にガードブレイクを付与した火炎属性の剣撃を与える。字面は原作さながら他のヒーロースキルと比べて地味だが確定でガードブレイクするのは大きい。


裏世界に出会いを求めるのは間違っているだろうか編集


sutadiobeside製タワーディフェンスRPG『カウンターサイド』に配布社員(ユニット)として参戦。

タイプはカウンターでクラスはストライカー(再武装済み)。究極スキルはもちろん、「聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)」である。



関連イラスト編集

ベルくんセンシティブな作品

ベルベル・クラネル

冒険者強くなりたいです。


関連タグ編集

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ヘスティア・ファミリア 迷宮都市オラリオ 迷宮(ダンジョン)

ヘスティア(ダンまち) アイズ・ヴァレンシュタイン

リリルカ・アーデ ヴェルフ・クロッゾ ヤマト・命 サンジョウノ・春姫 リュー・リオン

シル・フローヴァ エイナ・チュール レフィーヤ・ウィリディス ウィーネ ニイナ・チュール

ヘディン・セルランド


ベルヘス ベルアイ ベルリリ ベル春 ベルリュー ベルエイ ベルレフィ


愚者(ダンまち) それは遥か彼方の静穏の夢 時を渡る道化師


アルゴノゥトエレボス:同シリーズ内での中の人が同じキャラ。


主人公 冒険者 お人好し 黄金の精神


テセウスヘラクレス:ベルの元ネタではないかと考察される神話の人物たち。


キリト(SAO)嘴平伊之助中の人繋がり。また、『ともすれば女と見間違いそうな美形の素顔』『ひとかど以上の実力を持つ二刀流の剣士』『産みの両親と幼少時に死別している』など、意外に共通点は多い。

実際に中の人ネタイラストも投稿されている。前者はコンパスで共演が実現した。

突撃兎ダンまちSAO つぐつぐ編


五河士道:『メモリア・フレーゼ』でクロスオーバーしたデート・ア・ライブの主人公。中の人はご存知松岡禎丞の大親友(彼は後にベルの師匠を演じることになる)。こちらも困ってる者を決して見捨てない極めて献身的な性格で、ベル同様命がけの戦いの末に数多のフラグを建てている。

また、ベルが呼び捨てで呼んだ数少ないキャラクターでもある(最初こそ「さん」付けだったが)。両者の中の人同士が親友ということもあってか、コラボストーリーでは共に戦い、時に大ゲンカし、そして絆を深めるという少年マンガのようなストーリー展開が繰り広げられた。後編におけるベルと士道の大ゲンカは中の人の演技も相まって一見の価値あり。

ちなみに彼には女装した姿も存在し、作中においては【ロキ・ファミリア】と接触するためにこの姿になった。士道は女装した自分を見て取り乱したベルに対し、「俺だってベルが女装したらきっと取り乱す」と悲しげに呟いたのだが、このときの2人は知る由もなかった。このコラボの2年後にベル本人の女装姿が実装されてしまったということに…


ゴブリンスレイヤー:同じレーベル作品の主人公繋がり。メモリア・フレーゼのコラボイベント『Dungeon&Goblins』にて幻想とフレイヤの謀(TRPG)に巻き込まれ共に行動する内に戦友とも呼べる奇妙な間柄になっていく。


アクア:このファンにて共演。素直な性格と神が普通に地上に存在するという世界で暮らしているためかアクアの事を神と認めてアクアからは好かれていた。

外部リンク編集

アニヲタwiki(仮)ベル・クラネル

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