「骨の髄が溶けるまで『魅了』してやる」
注意
この項目では『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のイシュタルについて説明します。メソポタミア神話においてはこちらを参照。
概要
CV:本田貴子
オラリオの歓楽街を支配する、娼館系ファミリア【イシュタル・ファミリア】の主神。性愛の女神であり、フレイヤに並ぶ「もう1人の美の女神」。
容姿
紫色の髪と褐色の肌を有する、美しい女性。瞳の色はアニメ版では紫色だが、『メモリア・フレーゼ』では金色。肉感的・蠱惑的な雰囲気を纏い、抜群のスタイルを誇る。
髪は毛先が綺麗に巻かれ、後ろ髪は全体的に纏められている。アイシャドウ等で化粧を完璧にこなし、手足や首元には金色の装飾がちりばめられている。化粧も装飾品もほとんど身につけていないフレイヤとは、カラーリングも含めて全てが対照的なデザイン。
ただし、服装の露出度に関してはフレイヤ以上であり、下半身はドレスのような腰巻でしっかり隠れているものの、上半身は首に紐のような細い布をかけ、そこから伸びた部分で辛うじて乳首だけが隠れているのみという衝撃的なもの。女の武器を隠さない、その風貌はまさに『娼婦』。
人物像
誰に対しても高圧的な態度を崩さず、常に厳格かつ尊大な口調で相手に接する。
自らの持つ『美貌』と、それに起因する『魅了』の力に絶対的な自信を持つが、それらを否定・拒絶された場合は、激しく動揺・狼狽する。また、同じ美の神でありながら格上扱いされているフレイヤのことを非常に憎んでおり、それゆえにとったある行動が、彼女の運命を大きく狂わせることになる。
その点、曲がりなりにも大派閥の主神としてか周到な人物であり、目的達成の為にはどこまでも辛抱強く、狡猾に立ち回る。戦の女神であるカーリーからも、怖い神と称されていた。
外伝にて、とある事件の背景に彼女の存在が浮上した時は、ロキも頭を悩ませていた。これは彼女のファミリアが第二級以上の戦闘娼婦(バーベラ)で構成された大派閥だけでなく、美の神として信者となっている商会など、大勢の勢力が手足として存在している為、相手取るのは非常に厄介な為である。
因みに両刀であるらしく、アニメではアイシャを無理やりベッドに押し倒し、肌を重ね凌辱し『魅了』するシーンがはっきりと描かれた。しかも事務的に行うのではなく、舌なめずりしながら嬉々として行為に及ぶ様子が映されており、かなりの好色でもあると思われる。
また、こう見えて豊穣を象徴する女神でもあり、『女神祭』ではフレイヤやデメテルらとともに祭壇で佇んでいるが、途中で飽きたからと勝手に降りてトラブルを起こすのが恒例となっていた。
自らの目的なら手段を選ばず、眷族の命を犠牲にする、『闇派閥(イヴィルス)』残党の利用等、あらゆる手段を講じた。一応、『闇派閥』の全盛期は彼らと対立関係にあった。
動向
17階層でフレイヤの眷族のオッタルが留まっている情報を聞き、彼を倒す好機と見て、戦闘娼婦達を仕向けた。その襲撃で、オッタルの片角のミノタウロスを収容したカーゴを【ソーマ・ファミリア】のカヌゥ・ベルウェイ達に盗まれてしまう。作中最初の『神会(デナトゥス)』で、9階層のミノタウロス騒動はオッタルが原因だとフレイヤを糾弾するが、フレイヤにイシュタルにも原因の一端があることを仄めかされたため、押し黙った。
フレイヤ打倒のために、春姫と『殺生石』を使って団員の強化のための儀式を画策している中、『殺生石』を持ち込んで来たヘルメスから、フレイヤがベル・クラネルに執心していることを無理矢理襲って聞き出し、嫌がらせで寝取ろうと目論む。ちなみに、一度アイシャ達に連れてこられたベルと邂逅してるものの、ヘルメスの話を聞く前だったため、特に気にする様子はなかった。
捕らえたベルをいざ寝取ろうと『魅了』を施そうとするが、ベルのレアスキル【憧憬一途(リアリス・フレーゼ)】によって魅了が効かず、激しく抵抗されて逃げられたことで屈辱を抱く。再びベルを捕らえようとするが、ベルに手を出したことがフレイヤの逆鱗に触れ、【フレイヤ・ファミリア】に歓楽街及び本拠を侵攻される。ベル一人のために、あらゆる利害を無視して躊躇なく眷族を総動員して襲撃した、フレイヤの異常な執着心に戦慄する。
逃げようとした先にフレイヤと遭遇し、フレイヤに副団長のタンムズ・ベリリらに施した『魅了』を上書きされて下僕にされたことで神としての力の差に愕然とし、フレイヤに「自分と何が違う」と問うと、「品性」と答えられて美しさという自分の矜持すら砕かれて激高して襲い掛かるが、あっさり躱された上に平手打ちを食らって高所から落とされて、天界へ強制送還される。
劇中で名前が登場した神々の中でも自己中心的なところがあり、儀式により仮にも眷族である春姫が命を落とすことに、意を解さない。外部から【カーリー・ファミリア】を呼びよせようとしたり、癒着していた『闇派閥』から『精霊の分身(デミ・スピリット)』を入手しようとしていたことが、外伝で明らかになる。
『アストレア・レコード』では、フレイヤが送還されて欲しいと思いつつも争ってる状況でない事は理解しているため、『魅了』の力を使えば送還されることを危険視し、歓楽街の防衛に専念している。フレイヤが絡まなければ、まともで冷静な一面を見せた。