概要
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』シリーズにおける主な舞台。
世界で唯一「迷宮(ダンジョン)」が存在する『迷宮都市』。『英雄の都』『世界の中心』とも呼ばれる。
古代から神時代への転換期、ウラノスら最初に降臨した神々がオラリオの地に降臨し、下界の住人たちと共に『大穴』から溢れるモンスター達を侵攻防止の為に迷宮都市の前身である要塞都市を建設し、ダンジョンの蓋の上にバベルという巨塔が建設されてモンスターが地下に閉じ込められたため、地上には一定の秩序がもたらされる。
本編開始の15年前、オラリオで最強を誇った【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】が黒竜に敗れ、多くの団員を失って両ファミリアは解体、主神のゼウスのヘラはロキとフレイヤにオラリオから追放されて姿を消す。その後は、【ロキ・ファミリア】、【フレイヤ・ファミリア】の二大派閥が台頭する。ゼウスとヘラのファミリアによる抑止力を失ったことで過激派ファミリアの集団の『闇派閥(イヴィルス)』が跋扈する暗黒期が到来する。5年前に『ギルド』などにより過激派は鎮圧され、オラリオに再び安寧がもたらされた時代に本物語が始まることになる。
詳細
都市は堅牢かつ巨大な市壁に囲まれた円形で、外周ほど高層の建造物が多く、中心ほど低層となり、中心部には『バベル』が聳える。都市の内部は、その中央から八方位に伸びた放射状のメインストリートにより分けられた八つの区画から構成され、【ヘスティア・ファミリア】の本拠『竈火の館』は西と南西のメインストリートに挟まれた第六区画にある。オラリオは大陸の最西端に位置し、その東部方向に広がる草原の先にはセオロ密林が繁り、その先にアルル山脈が連なる。北部方向には天然の山城であるベオル山地が聳え、南西方向に港町メレンが位置し、南東にはカイオス砂漠が広がる。
神々が降臨する前から、迷宮のモンスターから得られる魔石とドロップアイテムで富を築くために、またモンスターの進出を防ぐために、多くの人々が集まり、発展してきた都市とされる。神々の降臨後は神々の多くがこの地に居を構えたことで『神の恩恵(ファルナ)』を得る機会に恵まれ、成長を促す試練の場であるダンジョンの存在により、他に類を見ないほど高みに到達する者が多いため、武力において世界最高峰を誇る。
街の主な産業は魔石や魔石を使った道具が収入源であり、魔石製品を輸出して莫大な収益を得ている。
地理・施設
迷宮(ダンジョン)
物語の舞台のもう一つの中心となる、モンスターが産まれてくる地下迷宮。オラリオの地下に存在する階層構造の地下空間であり、下部の階層であるほど広がる円錐構造となっている。
ギルド
オラリオの管理機関。都市運営、冒険者及び迷宮の管理を行う。都市の創設神であるウラノスが主神だが、中立性を示すため、ウラノスはギルドを運営する職員たちに恩恵を授けていない。
バベル
迷宮の真上にそびえ立つ50階建ての白亜の摩天楼施設。迷宮の監視と管理を行うギルド保有の施設で迷宮から溢れ出るモンスターを抑える「蓋」としての側面ももつ。地下1階は広大な空間の神殿造り、20階までは公共施設や換金所や各ファミリアの商業施設が軒を構え、30階の大広間が『神会(デナトゥス)』の会場となっている。20階以上はオラリオでも有数のファミリアの神々が住み着き、最上階にはフレイヤが住んでいる。元の高さは周囲の建物と大して変わらなかったが、下界に降りてきた最初の神々によってわざと破壊され、そのお詫びとして再建された結果、巨大な塔になった。
ダイダロス通り
オラリオの東と南東のメインストリートに挟まれた第三区画にある貧民層の広域住宅街の通称。奇人とも呼ばれた名工ダイダロスによる度重なる区画整理のせいで複雑な迷路構造となり、オラリオに住人からはもう一つの迷宮と称される。イシュタルが運営する歓楽街と隣接している。また地下にはダイダロスとその子孫達により作られた人造迷宮クノッソスと繋がっている。
クノッソス
ダイダロスとその子孫たちによって造られたオラリオの地下に広がる巨大な人造迷宮。迷宮の周りを覆う地下構造が18階層まで造られており、ダンジョンや地上と繋がる出入口を備える。出入口には最硬精製金属(オリハルコン)の扉が設置され、その内部は超硬金属(アダマンタイト)の上に魔法効果を弱体化する石材を被せた壁で覆われており、落とし穴などの罠も仕掛けられている。出入りには、ダイダロス一族の血を引く者の左目か、あるいはその左目を加工する形で製作された魔法具である『ダイダロス・オーブ』が必要となる。千年前、ダイダロスがダンジョンに勝る作品を作り上げようとして建造を始め、その狂気と執念が呪縛となって子孫たちに継承され、『ダイダロスの手記』を見たダイダロスの一族はクノッソスの拡張を強いられ、拡張の為の莫大な資金の確保の為に、ダイダロスの一族はオラリオの闇と関わりをもち、バベルを経由せずに地上とダンジョンを出入りできることから【イケロス・ファミリア】や闇派閥らの拠点として利用されていた。
関連用語
戦争遊戯(ウォーゲーム)
ファミリアの間でルールを定めて行われるファミリア同士の決闘。『神の代理戦争』とも称される。神会で事前に手続きや勝負形式、勝利後の要求などの取り決めを行い、敗北した神は勝利した神の要求を絶対に応えなければならない。
三大冒険者依頼
神の降臨前にダンジョンから地上へ進出した強力な三体のモンスターである『陸の王者』ベヒーモス、『海の覇王』リヴァイアサン、『黒竜』の討伐を指す。冒険者が揃うオラリオには、これらを討伐する責務と資格があり、物語開始時点ではベヒーモス、リヴァイアサンは【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】により既に討伐されている。黒竜は英雄譚において最強の英雄アルバートにより己の命と引き替えに片目を潰して地上から退けたとされており、古から「隻眼の竜」の名で伝わる生きる伝説的な存在であり、残された黒竜の討伐は下界全土の悲願とされる。
関連タグ
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ギルド 迷宮(ダンジョン) ファミリア
魔国連邦:多様な種族が住まう都市国家繋がり。それ以外にも「他の国家の追随を許さぬ圧倒的な軍事力」、「地下に巨大な迷宮が存在する」等の共通点がある。
だがこの国の最大の特徴は、住民の大半が人ではなく魔物であることにある。ダンまちに準えるなら、異端児(ゼノス)を中心にして成り立つ国家と言えばわかりやすいかもしれない。現時点でモンスターとの共存へのとっかかりすら見えないオラリオにとっては、存在そのものがアウトに等しい国家であるが、同時に【ヘスティア・ファミリア】や異端児、ウラノスやフェルズにとってはこの上ない理想郷でもある。少なくともベルが大喜びすることは間違いない。
ちなみに、この国の読み方はテンペスト。そう、作中屈指のモンスターキラーのアイズの魔法詠唱と同じなのだ。そして魔国連邦の守り神はよりにもよって黒く巨大な竜である。つまりこの国は図らずともアイズのトラウマをこれでもかと刺激してしまうのだ。仮に異端児編時点のアイズが魔国に現れようものなら、どれほどの惨劇が起きるかわかったものではない。