概要
オラリオの責務にして下界全土の悲願である『三大冒険者依頼』の最後の一つであるモンスター。黒竜を討伐した者は、名実共に『最後の英雄』の名を冠することになる。
神々が下界に降臨する前、『陸の王者ベヒーモス』や『海の覇王リヴァイアサン』と共に、ダンジョンより放たれた漆黒の竜。『竜の王』『黒き終末』『生ける厄災』とも呼ばれ、英雄譚では古代最強の英雄アルバートが己の命と引き替えに片目を潰し、退けられたとされる伝説的な存在。作中では、アイズとの因縁が示唆されている。
15年前、神時代最強を誇った【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の二大派閥が討伐に挑むも失敗し、両ファミリアは壊滅。ゼウスとヘラの両主神はオラリオを追放され、その後【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】の二大派閥が新たに台頭することになる。
現在は、大陸の北の最果てにある『竜の谷』と呼ばれる領域で、大精霊による『精霊の嵐』で封印されており、『学区』に設置された結界装置によって封印の維持及び補強がされている。しかし、眠りについている黒竜の『竜の鼾』により生じる歪から、古代から生きている強大な竜種のモンスターが放たれ、『学区』の結界をも突破し、大陸の北方部を中心に下界に甚大な被害をもたらす『訪竜問題』の要因にもなっている。
『メモリア・フレーゼ』のイベント『アエデス・ウェスタ』で判明したことによると、黒竜討伐の失敗は神々にとっても想定外だったらしく、『オリンピア』の穢れた炎の除去は本来、黒竜討伐の後に行われるはずだったとのこと。その為、プロメテウスはこの失敗を誰よりも悲しみ、ゼウスも負い目をずっと感じていたという。
余談
作者によると、対象の眷族のレベルを1つ上げることが出来る『階位昇華(レベルブースト)』という規格外の魔法を有している春姫だが、黒竜の対抗策として登場させた面も少なくなかったとのこと。また、自分の一定範囲内にいる全ての眷族のステイタスを強化する事ができるアーディのスキルは黒竜戦必須級レベルと明言していた。