概要
人類、英雄達に加護を授け下界のモンスターを一掃するために神々が放った人類の導き手にして、武器(現代の『神の恩恵(ファルナ)』と同義)だった精霊がダンジョンでモンスターに捕食されたことでその在り方が反転し奪い、喰らい、溺れる側に堕ちた存在。寄生した状態でも自我を保ち千年以上生き続ける存在。
『精霊の分身(デミ・スピリット)』の本体であり、極彩色のモンスター、人間とモンスターの混合種の怪人(クリーチャー)、精霊の分身の幼体である『宝玉の胎児』を産み出す存在。
本編開始の9年前、邪神タナトスが幼少期のアイズをダンジョンで『闇派閥(イヴィルス)』に勧誘した際、タナトスが召喚した漆黒のワイバーンと戦った際にアイズが初めて使った【エアリエル】に共鳴し、穢れた精霊の分身が精霊の血を引くアイズに惹かれて反応する。年月をかけ下層域に進出し、6年前の『27階層の悪夢』で『穢れた精霊』の存在に気付いた『都市の破壊者(エニュオ)』は、オラリオを滅ぼす計画の具体化に繋がる。
アイズと何らかの関わりがある、もしくはアイズの事を狙ってると思われるが、こちらの詳細も不明。
関連タグ
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ソード・オラトリア レヴィス エイン 精霊の分身
ここから先は、ネタバレを含みます。 |
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『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』終結後、【ロキ・ファミリア】は第二第三のエニュオが生まれることを阻止し、諸悪の根源を絶つために『穢れた精霊』を討伐することを目指す。本体は60階層の「千蒼(タリア)の氷園」にいると推測し、確実に仕留めるために派閥連合を結成し、【ディアンケヒト・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】、元【フレイヤ・ファミリア】等の眷族達を加えた派閥連合による遠征が実施される。
60階層に辿り着いた派閥連合の選抜隊が目の当たりしたのは、氷壁ではなく蒼白い肉壁に覆われた異様な空間『魔界』であった。そこに新種の極彩色のモンスターや精霊の分身が襲来し、さらに空間の上部から降りかかる光粉による『魅了(チャーム)』の同士討ちなどに苦しめられるも何とか対処して60階層を探索し続ける。そして、60階層の最奥部にある紫肉に覆われた広場にて、『穢れた精霊』を発見。
まるで、人の脳のような形状の肉塊が天井から生えており、肉塊の中心部にある単眼が選抜隊を捉えると、肉塊の中から蛇のような長軀の胴体を持つラミアのような姿の『穢れた精霊』が現れる。また、本体の周りに生えていた柱は、実は『穢れた精霊』に捕食された精霊達の頭部で出来た柱であり、その悍ましさに選抜隊は戦慄する。
精霊はアイズを捉えると、狂喜して一緒になるために捕食を目論み、フィン達はアイズを守るために臨戦態勢を取るが、精霊は「会わせたいオトモダチがいる」と「レヴィス」を呼ぶ。すると、現れたのはクノッソス攻略戦で戦死したはずの【ディオニュソス・ファミリア】副団長のアウラ・モーリエルであった。
精霊の分身の緑肉に飲み込まれて死んだ彼女だったが、精霊によって極彩色の魔石を埋め込まれて怪人と化し、魔石に宿る「七つ目のレヴィス」が彼女の亡骸を操っていた。
レヴィスは魔法詠唱を始めたため、指が強く疼いたことでフィンはそれを阻止するためにベートに指示して彼女を仕留めさせる。
だが、実はそれは罠であり、レヴィスが死ぬことで発動する防御不能回避不可能の呪詛(カース)【テスタルス・ルーイン】がアイズを襲い、レヴィスとアイズの魂が重なり合い、アイズは生前のレヴィスの最期の光景を目の当たりにしたことで自身のトラウマが再発して発狂し、嵐のように風の力を暴走させる。
嵐の中心にいた穢れた精霊は、嵐でアイズが仲間を寄せ付けていないうちに捕食しようとするが、フィン達が精霊に攻撃して捕食を阻止し、嵐を突破してアイズを助けようとする。しかし、アイズの暴走で「千蒼(タリア)の氷園」の防衛機能が作動したのか、氷壁がアイズを覆ってしまったことでフィン達の救出を阻止されてしまい、その隙に穢れた精霊はアイズを氷ごと捕食することに成功する。
アイズを取り込んだ『穢れた精霊』は、アイズと一緒になれたことにすべての感情を爆発させながら狂喜し、それによって得た風の力で選抜隊を圧倒。さらにアイズに似た少女達を生み出して、彼女達の風の力で選抜隊を蹂躙する。しかし、隙を突かれてフィンが渾身の力を込めた投槍魔法【ティル・ナ・ノーグ】を投擲し、命の危機を感じた精霊は全ての魔力を『風』に転化して破滅的な爆風で防ごうとしたが、軌道をわずかにずらしただけで左腕と肉塊の一部をえぐられる深手を負い、それによって絶叫したことで空間が崩落してしまう。しかし、爆風によって床が崩落し、フィン達選抜隊の中核メンバーが奈落に落下したことで、派閥連合を壊滅に追い込む。