「これは、お前の物語(みち)だ」
プロフィール
概要
かつて【ヘラ・ファミリア】と並び、世界最強のファミリアと謳われた【ゼウス・ファミリア】の主神を務めていた大神。本編から15年前に三大冒険者依頼の一角である隻眼の黒竜との戦いに敗れてファミリアは壊滅し、戦力が大きく減退した所を敵対関係だった【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】によってヘラ共々オラリオから追放される。
その後は田舎で農夫をやりつつ、本編主人公であるベル・クラネルの義祖父となり、彼の育ての親を務めていた。現状この事実を知っているのは、現在も彼とやり取りをしているヘルメスと、ヘルメスから直接聞かされたウラノスぐらいとなっている。(ゼウスとヘラの眷族だったザルドとアルフィア、そしてエレボスも知っていたが、本編開始時点で全員故人となっている)
本編開始前にモンスターに襲われて死んだ振りをし、ベルと離れ離れになることを選んだが理由は不明。今の所、最恐最悪の女神であるヘラから逃げ回っている説が有力視されている。
神物像
性格
非常にスケベな性格をした好々爺で、その狒々爺っぷりは天界・下界に広く知れ渡っていた。ファミリア存続時も女性へのセクハラ行為は日常茶飯事で、魔法で迎撃されようがヘラにチクられようが、全く懲りなかった模様。女神のみが入浴される事を許された『神聖浴場』を、歴史上唯一覗いたことのある神物でもあるらしく、その偉業は今でもオラリオで伝説として語り継がれている。
このようにスケベでどうしようもないエロジジイだったが、人を見る目と育てる能力は確かで、地上に降臨した時から英雄の器と呼べる眷族を集め続け、周囲からは『神時代の象徴』『神の眷族の到達点』と評される傑物揃いだった。ゼウスがオラリオから消えて15年経った現在も、彼の眷族は神時代の頂点に君臨し続けている。
天界にいた頃は、英雄たちの活躍を見守るのが好きだったようで、英雄の逸話を事詳しく知っている。中でも『始まりの英雄』アルゴノゥトを特に気に入っており、彼の冒険を興奮しながら見届けた模様。
現状コミカルな面とベルの祖父としての顔ばかり目立つ神物であるが、大神としての威厳も持ち合わせており、本編より遥か昔にプロメテウスが強大すぎる『原初の火』を落として下界を危機に陥れた際は、雷の嘶きで天が荒れ狂うほど激怒したらしい。
ベルに対して
義孫のベルに対しては、自分が神であることも、亡くなった両親が【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】に所属していたことも話さず、ただ一人の祖父として愛情深く育て上げた。離れ離れになった現在も、ベルのことを『自慢の孫』として大切に想っている。
ベルもゼウスとの思い出を大切にしており、ゼウスが残してくれた幾つもの教えはベルの心の支えとして生き続けている。もっともベルには「男ならハーレムを目指せ!」「男なら寝込みを襲えぃ!」「覗きは男の浪漫(ロマン)だ!」等のくだらない事もたくさん教えており、このことを聞いたヘスティアはベルに対して「君、絶対育ての親を間違ったよ」とコメントしていた。
一方で、ベルのことを根性はあるが素質が圧倒的にないと評しており、冒険者として大成する器ではないと思っていた。その為、ベルがダンジョンで運命と出会ったことで覚醒を果たし、ランクアップの世界最速記録を成し遂げた際は、茶を吹き出すほど驚いたとのこと。
現在は定期連絡を取っているヘルメスから逐一ベルの近況報告を受けている模様。最近は中々連絡が届かなかったので、『定期報告マダァー?』と言う絵文字付きのメッセージをヘルメスに送っているが、結果的にこの手紙がオラリオを危機から救うことに繋がる。
ちなみに、ベルの躍進ぶりに作中3回目の『神会(デナトゥス)』で新たな二つ名の候補で【新世代ゼウス】が挙げられていたが、さすがにそれはあんまりだったため、候補に挙げた途端、普段は悪ノリする神々から「それはヤメテさしあげろ」と諫められた。
神としての能力
象徴として雷を司っており、ゼウスが怒り狂っただけで天界は雷で荒れ狂ったとのこと。ちなみに【ゼウス・ファミリア】のエンブレムにも雷が使われている。また、天界にいた頃は変身の名神で、牡牛や白鳥、雨にさえ化けれたらしい。
神々の中でも規格外の『神威』を有しているが、完全に消すことも可能。自分の神威を消して下界の住人に成りすまし、ただの人間として暮らしを楽しむ神は他にもいるらしいが、ゼウスの下界の住人への成りすましは群を抜いて上手かった模様。
『アエデス・ウェスタ』ではプロメテウスの眷族であるオリンピアの巫女や兵士たちを自分の神威を当てて怯んだ隙にぶん投げたり、恩恵を封じられたとはいえ武神の教えを受けた命と剣術で渡り合うなど、単純な腕っぷしも結構ある模様。
アエデス・ウェスタ
『メモリア・フレーゼ』の4周年イベント『アエデス・ウェスタ』では、『悲劇の作り手(キュロス)』という偽名を使い、黒衣を纏って正体を隠しながら行動する。プロメテウスが『原初の火』を下界に落としたことを止めれなかったのをずっと悔いており、万が一ヘスティアが『穢れた炎』の浄化に失敗した際は、自身の消滅覚悟で止めるつもりだったらしい。
命に妙に肩入れし、助言を与えていたが、理由を問われた際は意味深に「それは、お前の髪が…」と発言していたが、後に実装されたヘルメスの衣装ストーリー『どうでもいい神々の密談』にて単に彼女がゼウス好みの黒髪だったから肩入れしたと言うミスリードもクソもないただのフェティシズムから来る物だったと判明した。
ベルとヘスティアの活躍によって『穢れた炎』の浄化を見届けた後は、オリンピアをすぐに出ようとするが、その直前にヘルメスに見つかり対話する。彼からベルに会わなくていいのかと聞かれるが、「あいつの物語に自分はもう必要ない」「少なくとも今は会う時ではない」と言い残し去っていた。
それは遥か彼方の静穏の夢
IFストーリー『それは遥か彼方の静穏の夢』では、幼いベルと自分に加え、自分の眷族であるザルドと、ヘラの眷族にしてベルの伯母であるアルフィアと共に暮らす様子が書かれている。
アルフィアがベルと共に風呂に入ろうとすれば『儂も一緒に入る☆』と言い出したり、同じくアルフィアとの就寝の時がくれば『儂もベルと寝るゾイ!』などと抜かして潜り込もうとするが、その度にアルフィアに迎撃されており、畑に埋められたり、家ごと吹き飛ばされたりと自業自得ながら散々な目に遭っている。
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