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アルゴノゥト(キャラ)

ある

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』のアプリゲーム『メモリア・フレーゼ』のエピソード「偉大冒険譚アルゴノゥト」に登場する主人公。
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私は今より『英雄達の船』となろう!

神々よ、ご照覧あれ! 私が始まりの英雄(アルゴノゥト)だ!

概要

CV:松岡禎丞
何処かで見たような白髪に赤眼の兎じみた印象の青年。
辺境の村でハーフエルフの義妹フィーナと共に暮らしており、「英雄になる」と嘯いては奇行に及んで周囲の笑いを誘っていた「道化」。『英雄日誌』なる手記を常備しており、何か事があれば綴っている。
とある風の噂を聞きつけ、英雄となるべく田舎から王都ラクリオスへと旅立った。
一人称は「私」(本来は「僕」)。歴代の英雄の中で圧倒的にひ弱で冴えない、実在したかも定かではない。しかし、彼こそが始まりの英雄と呼ぶ者もいるとか…

人物像

悪戯好きで夢見がち、剽軽で美女にだらしないナンパ者。
逃げ回ったり隠れたりするための身軽さと機転以外はからっきしの非力なヒューマン。
道化のように芝居がかったコミカルな振る舞いで、日頃から義妹のフィーナや村人を振り回し、迷惑をかけつつも人々を賑わせていた
ラクリオス王女アリアドネからはその性格を「気持ち悪い」等と散々言われたりもするが、お人好しかつお節介でもあり、血筋で差別されていたフィーナをかばったり、困っている人を見れば即座に駆けつけたりと、「世の中が面白おかしく、みんなが笑顔である」ことに何よりもこだわる。
そんな不特定多数の人々の幸せにまで心を砕く深慮遠謀な視野の広さ、道化のように振る舞いながら垣間見える教養、意思、先見の織にリュールゥやオルナの二人からは「支配階級としての甲斐性が根底にあるのでは?」「未来を憂い、今をあがこうとする貴方の思想は学者や賢者あるいは一」とどこぞの王族出身者である可能性を疑っていた。また、王都にてアリアドネとデートをする際彼女に昔は『イルコス』と言う都会に住んでいたと話していた事からますます説は高まっている。
名前が長いので親しくなった者には「アル」と呼ぶことを勧めている。

関連タグ

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか アルゴノゥト ベル・クラネル 

アルゴー船アルゴナウタイ:おそらくこの話全体の元ネタ。




















以下、『アルゴノゥト』に関してのネタバレ




アルは英雄となるべく、義妹のフィーナと共に「英雄に相応しい猛者達を募っている」と噂に聞いた王都ラクリオスへ向かう。
道中、”『狼』の部族の若頭ユーリ”、”流離の吟遊妖精リュールゥ”、”ドワーフの若武者ガルムス”、”隠形の女闘士エルミナ”といった『英雄候補』達や、”不機嫌な宮廷占い師オルナ”、”笑わない王女アリアドネ”と知り合い、親睦を深めて(?)いく。
しかし何かから必死に逃げようと怯える王女を、アルは「連れ戻せ」という王命に背いて匿おうとするも失敗し、王都が抱える歪な闇に気付き始める。
囚われのアリアドネに会う事も許されず、他の『英雄候補』達共々敵国の侵略者を迎え撃つべく戦争へ駆り出されるアルだったが…

そこでラクリオス国防の要たる英雄、『雷公(いかずちこう)・ミノス将軍』の悍ましき正体を目撃してしまう。

「人を……食べてる?」

『雷公』――否、『ミノタウロス』が人間を喰い荒らす様を。

三代前のラクリオス王の時代、突如天よりモンスターを束縛し操る力を宿す”神秘の鎖”『天授物(アーティファクト)』が降って来た。当時の王はそれをミノタウロスに向かって投げ付け、従わせる事に成功したが、使用者である王家直系の縁者を生贄として従わせた魔物に喰わせ続けなければその効果は消えてしまう。
王都が掲げる『人類最後の楽園』という看板は、醜悪な魔物と惨たらしい人身御供によって築き上げられたのだと、アル達は悟った。

そしてアルは王の策略で王女を連れ去った逆賊に仕立て上げられ、国中で追い回される。王女が行方不明になっても不都合がないようダシにされたのだ。

And Yet He Still Smiles



共に王都の裏を垣間見た『英雄候補』達のなけなしの手引きや、猛烈な追撃にボロボロになりながらそれでも笑顔を捨てないアルの姿に根負けしたオルナの付き添いを得て王都を脱し、郊外で偶然知り合った精霊の血を宿す鍛冶師・クロッゾの協力もあり、追跡者の撃退に成功する。

王女救出に再度挑むべく、クロッゾとオルナを仲間に伝説にあった『精霊の祠』を目指し、そこで『ジュピター』という雷の精霊と(半ば一方的に)契約し、『雷霆の剣』を手にする。

三人で王都に戻ったアルは、民衆の前でいかにも立派な戦士の装いで『雷霆の剣』を掲げ、「かの『雷公』は王女をさらった魔物と戦い死んだ! そして私が『雷公』の継承者だ!」と嘘八百の大芝居をぶち上げる。「偽りの英雄」で民衆を欺いてきたラクリオス王には、アルの虚言を覆す術などなかった。

何も知らない民衆たちはまんまと歓喜した。
それは世界を覆う魔物達に絶望した人類へ尊厳と希望を奪還するべく立ち昇った反撃の狼煙。
王都に集いし英雄達を束ね、魔物を打倒しさらわれた姫を救う”偉業”がその証となるだろう。
『雷公』の遺志を継ぎ「笑顔」溢れる時代へ漕ぎ出す者、『英雄の船(アルゴノゥト)』がやって来た!

フィーナやユーリたちと合流し、『雷霆の剣』に加えクロッゾ謹製の『炎の魔剣』で完全武装したアルは、ミノタウロスが潜み、アリアドネが連行された王都の地下迷宮へと向かう。
王が差し向けてくる王国騎士や魔物の群れ、権力に恭順した他の『英雄候補』の妨害で一人、また一人と分断されてゆく仲間達。孤立させられたアルを精霊の加護も虚しくあしらったミノタウロスは、アリアドネを喰らうために迷宮の奥へと去ってしまう。

フィーナ達が追いついた時、アルは生きているのが不思議な程の死に体だった。
オルナは、堪らず本心を吐きだした。

「少しはわかりなさいよ! 貴方を死なせたくないって! 私が、貴方に死んでほしくないのよ!」

「武器化した『精霊の剣』。それは貴方じゃなくても使える筈。貴方が戦う必要なんてどこにもない!」

「貴方が『英雄』じゃなくてもいい、そうでしょ!?」

オルナは今まで隠していた、いや許されなかった想いの全てをアルにぶつけた。
それでも行こうとするアル。自分が姫の元へ行かなければならないと。

「……そうだ。『英雄』は私じゃなくてもいい……。でも、この『道化』だけは私がやらなくては」

人々を笑顔にするために。ならばまず僕が笑わなければ。
アルゴノゥトは決して泣こうとしなかった。誰の前でも笑い、『道化』だと笑われた。
憎悪と絶望に塗れた『悲劇』はもういらない。誰もが笑顔になるような『喜劇』が欲しい。
これはそのための滑稽極まりない道化の『英雄ごっこ』。成し遂げた暁には『真の英雄達』がきっと立ち上がる。『道化(アイツ)』に出来て『英雄(おれたち)』に出来ない筈がないと。

「行かせてくれ、オルナ」

――斯くして、アルゴノゥト、オルナ、フィーナの三人は姫の待つその部屋へ。
アリアドネを喰らわんとするミノタウロスへ単身真っ先に接敵したアル。
間一髪彼女を救い出し、ついに猛牛の戦士との決着へ臨む。

「待たせたな、ミノタウロス! 準備はできたぞ我が敵よ!」  

……今までミノタウロスに、怒りと憎しみをぶつける者はいた。恐怖と絶望を叫ぶ者はいた。
けれど、笑みを向けた者はいなかった。

アルゴノゥトこそミノタウロスの初めての『敵』

不敵に笑い合う一人と一体の、劇場が始まった。
雷霆の加護を極限まで引き出した、今までの貧弱さが見る影もないほどの熾烈な戦い。
しかし、それはまさに英雄足り得ない非力な凡人が遮二無二搾り出した『死力』。
雷で肉体は内側から灼け付き、顔にミノタウロスの猛攻を喰らってなお零距離で魔剣の爆炎を見舞い…

「がっっ――」

アルは失明していた。
視力を完全に失い、『英雄日誌』を綴る事も出来ない。
ミノタウロスが止めの一撃を放とうとした、その時。

「ごめんなさい、アルゴノゥト……。貴方たちはの決闘に踏み入って……」

『雷霆の剣』を手に取り、アルの助太刀に入るアリアドネ。

「私は守られるだけなんていや! 私は貴方を助けたい! 貴方を支えたい!」

王家の人間として。アルの姫として。
彼女は彼と剣を取り、二人でミノタウロスとの『運命』を断ち切る道を選んだ。途中うっかりアルが姫のお尻を揉む等というドタバタがあったりしたが(「黙って揉むなぁ!」「ぐはぁっ!」)。

「ここでお前を討つ! 私一人ではなく、姫と二人で! 本当に申し訳なく思う! だから――また会おう、我が敵よ! 生まれ変わり、次にまた巡り合った時、今度は一対一で! 私達の決着を!」

「約束だ、『好敵手』よ!」

アルゴノゥトは最初で最後の『好敵手』に再戦を誓い、そしてアリアドネと共に『雷霆の剣』を構える。

「「討て、『雷霆の剣』」」


数日後。アルゴノゥトとアリアドネは国民に今回の顛末を知ってもらう為、部屋に集まっていた。
ミノタウロスという王国の闇を祓い、王女を助けた英雄は、しかし代償とばかりに両目の視力を失っていた。

だが彼は見える筈のない青空を見てこう笑った。

「姫、空が青いです。まるで天が祝福してくれているようだ。今日という日を、新たな時代の始まりを」

「……はい、空はとても美しい。でも、アル……貴方、目が……」

「いいえ、姫。私には見えます。沢山の人の笑顔が。喜びに満ちて笑う人々が。今もみんな笑っている。そうでしょう?」

「……ええ。笑っているわ。みんな、笑ってる……!」

アルには、見えていた。人々の笑顔も。そしてこれからその笑顔が絶える事のない、未来も。




『喜劇』はこれで終わり。

王都は数多の『英雄』の活躍によって魔物の侵略を退け、『人類の砦』として在り続けた。少なくとも私が見届けた範囲では。

そしてアルゴノゥトは、偉大な英雄として語り継がれることはなかった。

次の冒険で、アルゴノゥトはあっさりと死んだわ。

誰も枯れない涙なんて流さなかったし、悲しみに暮れたりなんてしなかった。

みんな、口を開けて、空を仰いで、一緒に笑ったの。

本当よ? 本当なんだから。

だから、私は彼を謳う。私だけは、彼を謳い続ける。

――嗚呼、アルゴノゥト。貴方は道化、滑稽な笑い者。

――嗚呼、アルゴノゥト。貴方は始まりの英雄。貴方こそ、真の英雄。

私が……いいえ。私達が愛した英雄。

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