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「世界は英雄を欲している」

「ああ…嗚呼! 見たぞ、このヘルメスが確と見たぞ。貴方の孫を、貴方の置土産を!」

「喜べゼウス、貴方の義孫は本物だ! 貴方のファミリが残した最後の英雄(ラスト・ヒーロー)だ!!」

注意

この項目ではダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかの登場人物について解説しています。神話の方はこちらを参照→ヘルメス

プロフィール

年齢数億歳
身長177C
種族
職業ファミリアの主神
所属ヘルメス・ファミリア
CV斉藤壮馬

概要

ヘルメス・ファミリア】の主神。ヘスティア同様、オリュンポス出身の神で、故郷では最高の栄誉となる「十二神」の地位を得ていた。本編主人公であるベル・クラネルに強い興味を持ち、何やら画策をしている。本作屈指のトリックスターで、作中の秘密の大半を網羅している。

メモリア・フレーゼ』のイベントでも登場が多く、ギャグイベントでは大体、元凶や発端として周囲を引っ掻き回しているが、シリアスなイベントだと暗躍が多く、彼がいないと詰みになってしまうような状況が多い。

神物像

容姿

橙黄色の髪を持つ、飄々とした旅人風の優男。常にヘラヘラと戯けた態度をとっている。

性格

飄々とした態度で誰に対しても愛想よく振る舞い、敵を作らず他の神の仲介などもこなす、オラリオのマルチタレント的存在。美女に出会うと直ぐに鼻の下を伸ばすなど、軟派な印象も受ける。しかし、それらの振る舞いは殆どがポーズであり、実際は本心を他人に明かさない上に目的の為に自分一柱で騒動を引き起こしたりと、容易に信用する事が憚られる、食えない性格の神である。周囲からの評価も、『得体の知れない神』『食えない神物』『底が知れない』とロクでもないものばかりとなっている。

自身が率いる【ヘルメス・ファミリア】も『台頭を好まず、中立を気取る』スタンスをとっており、目立たないようにする為に眷族達にも本来のLv.を偽らせている。主神の性格が反映されている為なのか、リリからは「オラリオでも群を抜いて胡散臭い」と言わている。一方で、都市の内外を自由に行き来するフットワークの軽さから、運び屋として依頼を請け負うなど、他の神の使いっぱしりのような役割を持つこともある。

旅好きな性格をしている事もあって、普段はオラリオの外で活動している事が多いが、一度旅立つと最低ひと月は帰って来ないらしい(最近はオラリオ内で騒動が立て続けに起こっている事もあって、あまり旅に出てないが)。当然ファミリアの運営はほったらかしなので、団長のアスフィに任せっきりの状態。そういった無責任さもあって眷族達からも胡散臭く思われているが、彼らの事は本人なりに大切に想っており、特にアスフィに対しては愛情のような感情を見せることもある。

ベルへの興味

本編では、ベルに『英雄』としての器を見出した事で、彼を『英雄』に上り詰めさせようと画策する。その為、自ら騒動の種を蒔いて多くの人や神、そしてモンスターまでをも巻き込んで、彼に試練を与えて成長を促そうとするが、そのやり方には身勝手で独善的な面が多かった。

しかし、『異端児(ゼノス)』を巡る騒動で、ベルが自分の思惑を遥かに超えた英雄回帰の舞台を見せたことで、神の思惑通りに動く『神工の英雄』ではなく、神意に抗った者こそが世界の運命すら変える『真の英雄』になり得ると気付く事になる。以降は自分から騒動を起こす事は極力なくなり、ベルのファンを自称しつつ、彼を見守る方針を取っている。

ちなみに、ベルの育ての親であるゼウスと繋がりがあるので、ベル本人も知らない、彼のルーツについても詳しく知っており、この事がベルへの興味と期待にも繋がっている。

人間関係

自分のファミリアの団長。多芸・多才である事もあって、彼女に頼みごとをする事が非常に多いのだが、あまりにコキを使いすぎているので、彼女に憎しみに染まった目で見られる事や、容赦無く殴り飛ばされる展開も多々ある。

天界時代の同郷。彼女の「神友」を自称しているが、下界に降りてから殆ど交流の無い事実から、ヘファイストス達からは疑いの眼差しを向けられ、ヘスティア当人からもあまり信用されていない。もっとも、何だかんだで彼女の力になっている事も多く、ヘスティアもヘルメスがベルを『英雄』に押し上げようとしている気持ちに偽りがない事は分かっている。

過去に彼の使いっ走りをしていた事から、今でも定期連絡を取り合っており、居場所も把握している模様。その縁もあって、ベルがゼウスの義孫である事や、ゼウスがベルに対して死を偽造するしかなかった事情も、全て知らされている。最近は何かと忙しくて定期連絡を取れていなかったが、この事がきっかけでオラリオ全域に訪れたある危機を打開するに至っている。

天界時代の神友だったが、本編から7年前のオラリオ暗黒期にて対立する事になる。最終的に彼の神意を知るが、決して口外しない事を約束する。

作中の活躍

ゼウスの義孫であるベルに興味を持ち、彼が『怪物進呈(パス・パレード)』を受ける形で消息不明になった際は、ヘスティア達に同行する形でアスフィと共に、ベルの救出作戦に参加している。これにはゼウス本人から「ベルの様子を見て欲しい」と頼まれていた事や【ロキ・ファミリア】が深層で掴んだ情報を入手する目的もあった。

その後は、ベルの器を見極める為に、リヴィラの街にてベルを妬んでいた冒険者であるモルドのパーティに、透明化出来る兜『漆黒兜(ハデス・ヘッド)』を渡した上でベルを襲撃するよう唆すが、騒動を収める為に発動したヘスティアの神威を感じってしまったダンジョンが『漆黒のゴライアス』を出現させるという異常事態に陥ってしまう。

その際、ベルが『漆黒のゴライアス』を撃破したのを目撃した事で、彼に『英雄』としての器を見出すようになり、以降はベルを『最後の英雄』に上り詰めさせる為の暗躍を行うようになる。

アポロン主催の『神の宴』では、アスフィをパートナーにして訪れて、ベルを後押ししてアイズにダンスを申し込ませて、一緒に躍らせた。それに気付いて阻止しようとしたヘスティアとロキを、アスフィに押さえ付けさせた。二人が踊り終えた後、怒り狂ったヘスティアとロキにしばかれる。

ベル達が【イシュタル・ファミリア】が根城とする歓楽街に関わった際は、イシュタルにベルがフレイヤのお気に入りである入れ知恵をする事でベルを狙うよう仕向けており(ちなみに、その際イシュタルに襲われている)、更にその情報を【フレイヤ・ファミリア】側に流す事で、フレイヤが眷族達と共に、闇派閥と関係を持ち『不穏分子』ともなっていた【イシュタル・ファミリア】を潰すよう仕向けている。後にこの件に関しては、道化を演じさせられたフレイヤからも相当な怒りを買っている。

異端児編では、ベルが『異端児』に加担した事でベルがオラリオ内での信頼を失った際は、元々人類と『異端児』の共存を「絵空事」と内心否定していた事もあって、彼の名誉を回復させて『英雄』へと回帰させる方を画策。フレイヤの元へと向かい、ベルの身に起きた事の詳細を説明した後、一切の不介入と人造迷宮であるクノッソスの扉を開く『鍵』となる『ダイダロス・オーブ』の提供を求めて、それを手に入れる(自身がフレイヤの元から退出した後、彼女からは「全部わかったつもりで、足元掬われないようにね?」と皮肉めいた言葉をぶつけられており、後にこれは現実となる)。

その後、予めウラノスを隠れ蓑にする形でヘスティアやフェルズに偽の『ダイダロスの手記』を渡しておき、そこに記された偽りの情報に従ってダンジョン内へ逃げ込んだフェルズや『異端児』達の前に現れ、今回の騒動にてベルは彼等の事情やウラノスの神意に巻き込まれただけで、更に彼等の起こした騒動が原因となってベルの『英雄』としての名誉が失墜した事実を持ち出すなど、彼等の罪悪感を漬け込む形で、ベルを英雄として回帰させる為の「犠牲」を強要。それにグロスを始めとする何体かの『異端児』達が応じる事になる。

ヘルメスの手引きでグロスはベルと親しいエイナに襲い掛かり、それを守る為に戦うベルは戦わざる得ない事態になってしまう。その光景を見て笑っているヘルメスの姿には、団長であるアスフィも本気で軽蔑して悪態を吐かれており、この状況をヘルメスのシナリオである事に気付いたフィンも「茶番」と評し、この時は「殲滅」の対象でしかなかった『異端児』に対しても憐れみを抱く程であった。

しかし、グロスを信じる事を選んだベルは自ら戦いを放棄する道を選び、それによってグロスもまた自ら攻撃を止めてしまう。それを良しとしなかったヘルメスは、今度は強制的にグロスを暴走させるようアスフィにモンスターを暴走させる魔道具『紅針(クリゼア)』を打ち込むよう命令するが、そこにアステリオスが乱入し、事態は自分が画策した神工の『英雄回帰』から、ベルとアステリオスによる壮絶な一騎打ちという、ヘルメスにとって完全に想定外の展開へと変わる。

自分の計画を破壊したアステリオスを憎たらしく思いながらも、オラリオにいる全ての者を魅了する二人の戦いを見て、自分の傲慢な神意は、ベルの信念とアステリオスの願いが創り出した真の『英雄回帰』に敗れたことを笑いながら認める。結果的に、ヘルメスがベルにとって邪魔にしかならないと思っていた『異端児』こそが、ベルを更なる高みへと導く存在になるのだった。

その後は独断で動き、『異端児』達の一部を犠牲にしようとした件に関しての謝罪に動くが、フェルズからは相当な反感を買われ、ヘスティアからも「ケジメ」としてドロップキック等を食らわされる形でボコボコにされている。ただ、ウラノス自身はゼウスとヘラが消えた以上、動かせる戦力は限られているので変わらず協力の要請を持ちかけており、彼もそれを了承している。そして、この先ウラノスとはまた敵対する時が来るかもしれないが、自身はあくまで英雄の為に動くという意思を伝えた。

その後は、ベル達への負い目もあってなのか、ウラヌスたちに大きな危険の伴うクノッソスの進攻作戦には【ヘスティア・ファミリア】のメンバーを参加させない事を要求し、彼らを地上から引き離すためにダンジョン遠征への強制任務を出すよう進言する。ウラノス達も『異端児』を巡る事件で大きな負担をかけた彼らを巻き込みたくないとこれに応じる。

しかし、もはやオラリオそのものの危機となってしまった時、第二次クノッソス攻略戦で、彼らを黒幕でさえ見落とした『切り札』として終盤に投入する。

『女神祭』では、シルとベルがデートをしているのを目撃して戦慄。ヘスティアからシルの正体について問い質された時に、自分や他の神々も彼女を見極め切れず、「その上で彼女との一時を楽しみ……怯えている」という本心を告げた。

その後、『娘(シル)』の顔を捨て、ベルを本気で奪いに動き出したフレイヤが眷族達に【ヘスティア・ファミリア】を襲撃させ、彼らを人質にヘスティアにベルを改宗させろと脅迫する場面に駆け付け、ベルは冒険者としてまだ半年しか活動しておらず、1年以上在籍しないと改宗出来ないという下界の規則を指摘し、「半入団」という形でベルを預かって半年後に改めて改宗させるという「落としどころ」を提案し、フレイヤも渋々承諾する。

ヘスティアには抗議されるも、現状では打つ手がなく半年までに味方を増やして、ベルを取り戻す手立てを考えることを提案する。しかし、フレイヤがオラリオ中に『魅了』を行使しようとするのを悟ると、アスフィにリューを連れて脱出する事と、『オラリオを【竈】に変えろ』と書いたメモをヘスティアに預けて、「その時が来たら俺に渡せ」と瞬時に指示する。

直後にフレイヤに『魅了』を施された事でベルとの記憶を失ってしまうが、ゼウスから『定期連絡マダァー?』という知らせが届いたことで、欠かせたことが無い定期連絡をしていない自分の異常に気付き、『魅了』されていることに感付く。認識改訂(リセット)で何度もループしている可能性に気付き、認識改訂に抵触しないワードを探り、そのワードをそれぞれ眷族達に言付けして真実に近づいていき、後にアスフィに導かれてヘスティアから例のメモと、ヘスティアが『魅了』を解除するのに必要な彼女の神血(イコル)の保管場所が書いたメモを受け取り、行動を開始する。

ウラノスから、冬の薪の配布を【ガネーシャ・ファミリア】から自分達に変更してもらったことで、ヘスティアの神血を混ぜた薪を各所の炉にくべて焚き、オラリオを一つの【竈】に変えたことで、ヘスティアの権能『偽現・炉神の聖火殿(ディオス・アエデス・ウェスタ)』を発動させることに成功し、フレイヤにかけられた『魅了』を解除することに成功する。

『派閥大戦』では中立の立場もあって【ヘルメス・ファミリア】の不参戦を決めるが、このままでは【ヘスティア・ファミリア】に勝ち目はないと判断し、ベルを守る為に行動を開始する。『派閥大戦』の前にリューが強くなる事を期待して、彼女の主神であるアストレアは現在『剣製都市ゾーリンゲン』を拠点としているという情報をアスフィを通して送り出す。また、アストレア、デメテル、ニョルズの3柱が『派閥大戦』に参加できるようにこっそり『派閥大戦』の参加リストに加えるなどして暗躍する。ヘルメスのこの暗躍が功を制し、【ヘスティア・ファミリア】は【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』を勝利する事が出来た。

『派閥大戦』後、『学区』がオラリオに来訪した際、巨大浮遊艦『フリングホルニ』が停泊しているメルンに息抜き目的でエイナと一緒に訪れていたベルを拉致し、そのまま強引に一緒に『飛翔靴(タラリア)』と『漆黒兜』で強引にフリングホルニに無断侵入する。しかし、以前も同じ手で侵入していたため対策されており、すぐにバレてベルを囮に逃走。神友で『学区』の最高責任者のバルドルのもとに行き、彼にある『頼み』をしてベルの『学区』入学を認めさせる。

ヘスティアからは相談もなく事後承諾に近い形でベルを入学させたことを苦言されるが、ヘルメスはベルにオラリオ外目を向けて見識を広めてほしい事と現代の英雄との接点を持ってもらうことを目論見、ベルにいい刺激を与えてほしかったと明かした。また、すでに英雄候補となったベルの最後の息抜きになるかもしれないというささやかな気遣いでもあった。

関連タグ

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ヘルメス・ファミリア

アスフィ・アル・アンドロメダ ゼウス ベル・クラネル

腹黒 トリックスター 残念なイケメン 超越存在

エルメス(キノの旅)…中の人及び元ネタ繋がり。アプリ『メモリア・フレーゼ』でコラボした際には、ヘルメスを乗せるほどに意気投合していた。ちなみにヘルメスの方は、キノと同じ服装をしていた

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