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ロイマン・マルディール

ろいまんまるでぃーる

ロイマン・マルディールとは、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の登場キャラクター。
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概要編集

CV:杉崎亮


オラリオの管理機関である『ギルド』の最高権力者であるギルド長を務めるエルフの男。


長命のエルフである事もあってか、ギルドには1世紀以上勤めている。それ故に、多くの犠牲を伴う覚悟で挑まなければならない『三大冒険者依頼』についても理解している。


人物編集

容姿端麗の美形が多いとされるエルフとは思えない程でっぷりと太った体格をしており、それに因んで『ギルドの豚』という仇名で呼ばれている。

これは、現在の地位に就いてからは豪遊・放蕩生活を送るといった形で不摂生な生活ぶりが祟ったのが原因とされている。


ヒューマンを始めとする他種族はおろか、同族のエルフに対しても傲岸不遜であり、優秀だがハーフエルフで厄介事を抱える事が多いギルド職員のエイナの事も見下し嫌味な態度をとる等、性格にもかなり問題がある。


ただし、流石にハイエルフや王族、神相手までには強気には出れず、要は権力に弱いタイプである為に、オラリオにいる全てのエルフから忌み嫌われ、ギルド職員の多くにも反感や苦手意識を持つものは多い。


しかし、主神のウラノスからギルド長に任命されているだけあって非常に有能である。オラリオに対する想いは誰よりも強く真摯であり、オラリオだけでなく世界にとっても「悲願」となっている『三大冒険者依頼』を達成させなければならないという責任感も非常に強く、運営に最も大きく貢献している人物であるのも確かである。また、フレイヤの『魅了』も、とっさの判断から痛みで耐え凌ごうとする等、機転が利く一面もある。


7年前の『闇派閥(イヴィルス)』によって引き起こされた『大抗争』や『都市の破壊者(エニュオ)』によって引き起こされた『狂乱の戦譚(オルギアス・サガ)』の際には、『闇派閥』と交戦している派閥以外にも出動を要請したりする等、打てる限りの手を必死に打っていた。一方、フェルズからも放蕩三昧には呆れられつつも有能と評価されている反面、実はウラノスに秘密で汚職もしている(ウラノス側は、ある程度見逃してる節があるが)。


最高権力者でもギルド内では中間管理職的な立場(実質的なトップは、あくまでもウラノス)に過ぎない事もあってか、(半ば自業自得とはいえ)様々な場所で割を食う事も多く、苦労人な一面もあり、胃薬を服用している様子を見せる事も多い。その摂取量はかなり多いらしく、ウラノスに胃薬代を経費で要求した事も何度かある様だが、大抵は却下されている(『狂乱の戦譚』の際は、流石に認められている)。放蕩三昧を送るのも、これらのストレスの反動からなのかもしれないが、それを理解される事は殆ど無い等、報われ無い事が多い。


長年ギルド長をやっていただけあって【ゼウス・ファミリア】や【ヘラ・ファミリア】が二つ成し遂げた『三大冒険者依頼』の過酷さについても理解しており、双方のファミリアが実質的についえた現在、【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】以外に代役は務まらないと考え、この二大派閥の抗争だけは何としてでも阻止しようとする。先を見通し至上命題を優先するあまり二大派閥に関する問題では結果的に不道理な選択(事の善悪に関係無く二大派閥の問題行為を黙認したり擁護してしまう)を取ってしまう事も多く、後述の「『異端児(ゼノス)』を巡る事件」や『派閥大戦』でそれが顕著に出ていた。

ただし、最大派閥である事を良い事に、『ギルド』の意向を平然と無視して好き勝手な行動に出ては多大な被害を出してきた二大派閥には、内心腹に据えかねていたのも事実であり、主神同士の仲の悪さもあっていがみ合うばかりで手を取り会おうとすらしなかった為、迷宮(ダンジョン)の60階層以下に存在する『千蒼(タリア)の氷園』の情報について一切開示しようとしなかった。


オラリオに来て冒険者を始めてからたったの半年でLv.1からLv.5までのランクアップを果たすという異常なまでの偉業を果たしたベル・クラネルに注目しており、オラリオの冒険者達の全体的なステイタス底上げを狙ってなのか、彼の異常な成長速度に関する秘訣を解明するようベルの担当アドバイザーノエイナに命令している(ただし調査はしているものの、いずれも冒険者に「死んで来い」としか思えないほど死んでいない方が不思議なくらい修羅場ばかりの内容で参考にならず、未だに提出出来ていない)。


作中の動向編集

基本的に『ギルド』の主神と言えるウラノスに従う姿勢をとっているが、オラリオの抱えて来た使命である『三大冒険者依頼』に関する問題では、独断で動く様子を見せる事も多い。


『異端児』を巡る事件の際は、『ギルド』の意向である待機命令を無視する形で行動を起こしていた【ロキ・ファミリア】のフィン・ディムナの元に直接赴いてを止めようとするが、オラリオの壊滅を目論む『闇派閥』の拠点であるクノッソス攻略の要となる『ダイダロス・オーブ』の提供を交渉に持ち込まれた結果、出し抜く様な真似をしないようフィンに釘を刺した上で、止む無くダイダロス通りでの駐屯を認める。

しかしその結果、【ヘスティア・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】、その他何人かの冒険者達の介入による都市を巻き込む事態へと発展してしまい、かなりの弊害が出てしまう事になった。


『闇派閥』の残党をかき集めた『エニュオ(ディオニュソス)』によって引き起こされた『狂乱の戦譚』が終結した後は、それらに関する情報操作に奔走。「『闇派閥』の残党がオラリオに存続していた」という事実を隠すべく、「今回の一大事件の発端が『武装したモンスター達』の地上進出を扇動した【イケロス・ファミリア】にあり、『ダイダロス通り』の地下に存在する残党の住処への調査を行った結果、【イケロス・ファミリア】の遺していたモンスター達との交戦で【ディオニュソス・ファミリア】は主神を含めて全滅した」という「嘘と真実を織り交ぜた宣言」を行った(真実を明かせないとはいえ、結果的に諸悪の根源であるディオニュソスは、『悲劇の英雄』となってしまう皮肉な展開となっている)。


【フレイヤ・ファミリア】によるオラリオへの実質的なクーデターが達成し、ヘスティアによって『魅了』が解除された後、フレイヤへの怒り(不満等が勿論無い訳では無いが、鉄の理性によって私情よりもオラリオの存続を優先している)よりも【ロキ・ファミリア】を始めとする最大派閥との衝突でオラリオが壊滅する事を恐れ、全ファミリアに停戦命令を出して、死に物狂いで抗争を阻止しようとした。

その後、執り行われた『派閥大戦』では、万が一【フレイヤ・ファミリア】が敗れるとオラリオ外に戦力が流出してしまい、『隻眼の黒竜』討伐の悲願が永遠に叶わなくなってしまう可能性を危惧。それならば【ヘスティア・ファミリア】が負けてもベル一人の犠牲(移籍のみ)で済む方がはるかに都合が良いと政治的判断をし、今回の騒動を強引にも『茶番』とすべく、先手を打って【ロキ・ファミリア】の参戦を禁じる。

当然、フィンからはそれに関する抗議をされるのだが、ロイマンの立場から見れば最大派閥の立場を良い事に好き勝手にやっていたのは【ロキ・ファミリア】も【フレイヤ・ファミリア】と同じでしかなく(『異端児』の騒動時における越権行為等)、また今回の騒動による【フレイヤ・ファミリア】に対するオラリオ全体の憎悪を省みても、【ロキ・ファミリア】の参戦を許可すれば「歯止めの利かない血みどろの戦い」になってしまう事も容易に想像が出来た為、これまでの双方に対する不満をぶちまけた上で、断固として参戦を認めなかった。そして、「『氷園』が存在する60階層以下の情報開示」という隠していた切り札と、「【ロキ・ファミリア】単独での60階層への進行の許可する」という条件で不参加を了承させる(たとえ、フィンが拒否したとても、何かしら理由のあるリヴェリア・リヨス・アールヴが、【ロキ・ファミリア】の仲間と全面的に敵対してでも絶対に参加を認めないだろうと見越していた)。ただし、「【ヘスティア・ファミリア】の敗北を望んでいる訳では無い」という言葉通り、流石に【フレイヤ・ファミリア】を個人的に裏から支援する姑息な真似まではしておらず、この件に関しては「【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】の決定的な対立によって、『迷宮都市としての使命』を放棄する様な選択だけは絶対に出来ない」という断腸な想いがあったと言える。


最終的には『派閥大戦』はまさかの「【ヘスティア・ファミリア】率いる派閥連合の逆転勝利」となり、必死に【フレイヤ・ファミリア】を庇おうとしても勝者側の女神達の主張に抗えず、更には前述の政治的判断が『ギルド』内でも反発が大きかった事も加わり、止む無く【フレイヤ・ファミリア】は解体。フレイヤも、オラリオからの追放が決まった。この時点でロイマンはギルド内でいつ背中を刺されてもおかしくない状況に立たされていたため、自らの命が助かるにはどのみち勝者の要求を飲むしかなかった。いかにギルドの長とはいえ、オラリオ全土の不満を受け止めるのは流石に荷が重すぎたと言わざるを得ない。

幸い、眷族達はそのままオラリオに留まらせることが出来たのだが、オッタルを始めとする【フレイヤ・ファミリア】の眷族達が、他の神や『ギルド』の言う事なんて聞く訳が無い事も分かり切っていた為に、その頃にはかなりの心労からやつれ、「【アポロン・ファミリア】の二の舞になる」と嘆いている。二大派閥の一つである【フレイヤ・ファミリア】の解体は、オラリオへの信頼どころか世界中の混乱になり兼ねない為、結果的にフレイヤとそのファミリアが勝手にしでかした騒動において、最も割を喰らう羽目に陥ってしまった。胃薬の量も増えそうである…。

ちなみに、フレイヤの追放は形だけで『豊穣の女主人』で給仕としてオラリオにいるため、【フレイヤ・ファミリア】という形が無くなったものの結果的に戦力は失っていないため、一応は一安心である。


『派閥大戦』が終結して【フレイヤ・ファミリア】が解体された後の外伝『ソード・オラトリア』13巻では、ロキに『学区』の優秀な学生を一人でも多く勧誘するように頼んでいる模様。


また、人造迷宮『クノッソス』を手に入れたことで立坑(シャフト)を開通させてエレベーターを設置し、深層までの近道を造るという『立坑計画』を計画している。ウラノスの神意であるという後ろ盾で強引に黙殺して、計画を強行。また、フェルズはロイマンの増長を懸念している。


その懸念は早速的中し、ロイマンは『学区』に対し「最硬金属(オリハルコン)の強制徴収」を命じるという暴挙を起こす。ウラノスの神意を大義名分にして高圧的な態度で要求したこともあり、ロイマンの横暴を見ていた『学区』の生徒達は激怒し、『ギルド』を包囲しての抗議活動『学生闘争』が勃発。さらに生徒達からはオリハルコンの強制徴収を撤回しない限り、無期限の眷族募集(リクルート)及び派閥体験(インターン)の中止と、オラリオとの断交を辞さない宣言を取られる。

それによってオラリオに来ていた生徒達全員『学区』が停泊するメレンに戻ってしまい、それによって学生達を引き抜きたいファミリアや彼ら相手に商売して経済効果を期待していたオラリオの人々から激しい非難が集中し、著しく立場を悪くするという自業自得な展開となる。


ヘルメスら神々は、それを仲裁するという名目で『オラリオ』VS『学区』の代表戦『都市競技祭典(オラリオピアード)』が開催されることとなる。神達に勝手に決められたことに憤るも、オラリオ側が勝利すればオリハルコンが手に入れることが出来るため、何としてでも勝つために参加が可能なベル達第一級冒険者を強制的に出場させる(有利になる様に神達に賄賂を贈ろうとしたが、娯楽優先の神達からは公平を期すの一点張りで意味がなく、元【フレイヤ・ファミリア】の参加も要求するも、『学区』側が拒否したため参加させられなかった)。

結果は引き分けという結果となり、後のバルドルらとの交渉で「オリハルコンの強制徴収」は撤廃されたが、代わりに『学区』側から『立坑計画』の参加を要求される。『立坑計画』による名声と権威を独占したかったロイマンだったが、オリハルコンや立坑工事の人材の提供などのメリットで要求を呑まざるえなくなったため、渋々承諾した。


前世編集

前世は「ナイツ・オブ・フィアナ」に登場した、マルディという名のヒューマンと思われる。コーマック王国の宰相を務めている。良識ある人物で、フィアナ騎士団を敵視するコーマック王に頭を悩ましており、どうにかして和解しようとしている。一方で、色々な仕事を押し付けられて多忙な日々を送っている苦労人でもあり、来世は長生きできるエルフになりたいと思っていた(コーマック王亡き後に、コーマック上王国の新女王に即位したアルキティーネ・ディオンドラが、奪還したシュリーム城塞に滞在するラザル・ディアミッドにお忍びで会いに行く為に、マルディへ政務を押し付けた際に、マルディがそう愚痴っていた)。


余談編集

因みにCVの杉崎氏は同作品の中であのヒロイン(?)の声も担当している。


なお、『派閥大戦』の折に【ロキ・ファミリア】の参戦を認めなかった事で【ヘスティア・ファミリア】を窮地に陥れたとフィンだけでなく読者からも非難されがちであるが、原作者によると「もし【ロキ・ファミリア】参戦を認めてしまえばアレン・フローメルガリバー兄弟ベート・ローガヒリュテ姉妹の中から死者が出てしまう可能性があった」との事(ヘグニ・ラグナールも「ワンチャンある」らしい)。


関連タグ編集

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ギルド(ダンまち) ウラノス(ダンまち)

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