概要
エルフと他種族の混血児。
特に人間とは肉体的な構造が近く、子ができやすいとされる。
以下、特記無き場合は人間との混血を前提に話を進める。
世界観によっても扱いは異なるが、多くの場合は人間とエルフの特徴を中途半端に併せ持ち、それ故双方から迫害されるという役回りになっている。
「ハーフ(半分)」ではあるが、場合によってはどちらかの特徴を偏って持つこともある。
どちらかと言うと、同種でも地域によって見た目や文化の違いが大きい人間社会の方が比較的寛容で、異種族への警戒心が強く閉鎖的なエルフ社会の方が強く忌み嫌う傾向がある。
隔世遺伝や、場合によっては「取り替えっ子(チェンジリング)」という現象によって両親共に人間もしくはエルフでありながらハーフエルフが産まれてくる場合もある。
特に田舎では理解されず歓迎されないことが多い。
また、人種差別的迫害ではなく、物珍しさからストーカー等に遭うといった被害を受けることもある。一例として『ソード・ワールド』のマウナ・ガジュマなど。この手の問題は人間側の方が起こしやすい傾向がある。
作品によっては混血度合いによって更に細かな分類を行っていることもある。
テイルズオブシリーズ(後述の通り、このシリーズはハーフエルフも大量に生み出している)等の「クォーター(1/4)エルフ」が代表的で、小説版『テイルズオブファンタジア』のリア・スカーレットは両親がハーフエルフの、『テイルズオブシンフォニア』のセレス・ワイルダーは母がハーフエルフのクォーターエルフである。
容姿
寿命や成長速度は順当に人間とエルフの間程度になることが多いが、やはりどちらかに偏ったり、場合によっては停滞や急激な成長を挟むといった一種の障害のような症状が現れることもある。
一般的な成長を遂げる限りは、顔立ちや体格も両者の間程度に納まることが多く、人間の目から見ると純血のエルフと見分けがつかないこともある。
ただし、髭などが生えてきたり、肌や髪の色が暗めになったりする場合もあり、そうした点が純血のエルフにとっては奇異や不浄のものと映ることがある。
いわゆる「エルフ耳」については解釈が分かれるところで、
純血のエルフに準じる | 人間の耳が少し尖っただけ |
---|---|
両者の中間 | 不定・言及無し |
と作品ごとに描写は異なる。
ただ、純血の人間と全く同じ形になることはほとんど無い模様である。
性格
大抵、複雑な過去を持っていて猜疑心が高まるなどしているため、自ら孤立したり何らかの問題を引き起こすといったトラブルメーカーになりやすい。例えば『ロードス島伝説』RPGリプレイのティエルは「賢者の学院で攻撃魔法を使うべからず」という決まりを破ったため、放校になった。
一方、『ソード・ワールド』ではお気楽だったり辛い目に遭いながらも前向きに生きていこうとする健気な性格の持ち主もいる。
先述の通り、エルフ社会よりも人間社会の方がまだ受け入れられる可能性が高いため、若く健康なハーフエルフは森で純血のエルフと共に生き続けるよりは、町に出て冒険者などとして生きる道を選ぶことが多い。
もちろん、作品によっては特に迫害を受けていないハーフエルフも出てくる。
ただし、そうしたハーフエルフも必然的に一つは不幸を受ける。
それは両親の寿命が極端に違うということである。
TRPGにおける扱い
人間に比べると非力だがエルフよりは頑丈、あるいはエルフに比べると魔力が弱いが人間よりは器用、といった特徴を生かして盗賊や魔法使い等に適性を見出すことが多い。
頑張れば戦士等になれることもあるが、やはり筋力の低さが足を引っ張りがちである。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』では、3版では混血による存在で、人間とエルフが共に多い社会でもないと珍しい存在だった。4版では「単なる混血児ではなく独特な特徴を持つ固有の種族」となった。とはいえ混血でも生まれるし、文化的には大抵人間かエルフに寄る。
大抵の世界設定では少数派だが、エベロンではドラゴンマーク氏族(魔法の刻印を生来備える一族による職能団体のようなもの)を2つ持ち、そこを大きなよりどころにしている。差別を受ける対象ではなく、現実の人種差別を反映するのは、人間国家内のゴブリン類である。
『ソード・ワールド』(1.0)では能力が平均して高い一方で制限は少なく、グラスランナーとともに公式チート扱いを受けていた。(2.0)で混血児の扱いが「いずれかの親の種族となる」と一新されたのはこのためとされる。「忌み子」的要素は、新種族のナイトメアへ引き継がれた(なお、能力値は更にチートじみているが、弱点も多いし、(2.0)の人間は特殊能力が強力なので、それなりに釣り合いが取れている)。
また、(1.0)では神々に創造された種族ではなく、世界樹から直接生まれた等の事情により、エルフ社会育ちではプリーストになれなかった。
テイルズオブシリーズにおける扱い
テイルズオブシンフォニア
基本的に混血第一世代のみを指している(広義ではクォーターエルフも「ハーフエルフ第二世代」として含まれる)。寿命は純血のエルフと同じ1000年に達する。耳の形状は人間とエルフどちらの要素が強く出るかで、丸耳になる事も尖り耳になる事もある。
マナを操る能力は健在だが、エルフと比べると好奇心が強いため魔科学に関わる人物が多く、エルフからは村に入ることすら禁止されていたり、ケイトのように一生外には出して貰えずに些細な罪でも死刑宣告されるなど酷い目に遭う事が多い。それがきっかけでミトスは差別のない世界を作ろうとしていたが……
テイルズオブファンタジア
身体・精神的特徴は概ね『シンフォニア』と同じ。
相変わらずエルフからは迫害される事が多く、ハーフエルフは無許可でユミルの森に入っただけで即死刑に処される。
人間社会でも若干の差別はあるものの、エルフ社会程ではなく、各地の街に彼らの姿を見受けられ、その高い能力から国家の要職に就く者もいる。実際、過去のベネツィア市長やベルアダムの村の住人の大部分はハーフエルフであり、ユークリッドやミッドガルズではハーフエルフが多く登用されている。
代表的なハーフエルフ
- アリシアン(スチャラカ冒険隊)
- エミリア(Re:ゼロから始める異世界生活)
- サイア(漂流伝説クリスタニア)
- リーフ(ロードス島戦記)
- ティエル(ロードス島伝説)
- タニス(ドラゴンランス戦記)
- ティファニア(ゼロの使い魔)
- ビビアン(プリンセスアリーナ)(プリンセスアリーナ)
- マウナ・ガジュマ(ソード・ワールド へっぽこーず)
- マロウ(ソード・ワールド ぺらぺらーず)
- 森の番人ノワ(クイーンズブレイド)
- ミュセル・フォアラン(アウトブレイク・カンパニー)
- アーシェス・ネイ(BASTARD!!-暗黒の破壊神-)
- エイナ・チュール(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)
- エフィル(黒の召喚士)
- ケイト・スターヴェン(新米錬金術師の店舗経営)
- エルロンド(ホビットの冒険・指輪物語)
- ユーマ・イルバーン(シャイニング・レゾナンス)
- 短慮の吉田(竜と勇者と配達人)
- シャルロット(聖剣伝説3)
- レイチェル(ガーディアンテイルズ)
- ヴィクトリア・サマナーク(異世界食堂)
- アンティリーネ・ヘラン・フーシェ(オーバーロード)
- ミシェーラ=マクファーレン(七つの魔剣が支配する)
- マルシル・ドナトー、フィオニル(ダンジョン飯)
- リディエル(ユニコーンオーバーロード)
- セベク・ジグボルト(ツイステッドワンダーランド)
テイルズオブシリーズ
- ジーニアス・セイジ(テイルズオブシンフォニア)
- リフィル・セイジ(テイルズオブシンフォニア)
- ミトス・ユグドラシル(テイルズオブシンフォニア)
- マーテル・ユグドラシル(テイルズオブシンフォニア)
- ユアン・カーフェイ(テイルズオブシンフォニア)
- ボータ(テイルズオブシンフォニア)
- リヒター・アーベント(テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士)
- アリス(テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士)
- アーチェ・クライン(テイルズオブファンタジア)
- エドワード・D・モリスン(テイルズオブファンタジア)
Vtuber
- アキ・ローゼンタール(ホロライブ)
- 不知火フレア(ホロライブ)
- 雪花ラミィ(ホロライブ)
- 音成モカ(MAHA5JAPAN)