CV:田村ゆかり
データ
基本レベル | 88(種族レベル0+職業レベル88) |
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住居 | 法都シクルサンテクスの聖殿の一区画 |
誕生日 | 言いたくない |
年齢 | 百数十歳 |
趣味 | 金にあかせて新しいものを色々と確かめてみること(飲食、ファッション等) |
種族レベル | 人間種のため、種族レベルなし |
職業レベル | ファイター10lv、バーサーカー10lv、マスターファイター10lv、レッサーワルキューレ/オールマイティ5lv、ウェポンマスター7lv、ローグ1lv、アサシン5lv、エクスキューショナー10lv、クレリック10lv、ハイクレリック10lv、インクイジター10lv |
役職 | 漆黒聖典『番外席次』 |
二つ名 | 絶死絶命 |
概要
スレイン法国が誇る精鋭部隊『漆黒聖典』のメンバーが1人にして、階級は『番外席次』。
外見は10代半ばの少女で、本名は長らく不明だったが16巻にて判明した。
“絶死絶命”の異名で畏れられる漆黒聖典最強の存在で、この世に生を受けて以来不敗を誇る。しかし余りにも規格外の戦闘力故に、存在自体が戦火の火種となる為にその存在は秘匿されており、席次も与えられていない。
普段は法国の秘宝にして六大神の遺した武具を守っている。
その正体は、八欲王の息子たるエルフ王と当時の漆黒聖典にて最強だった女性を起源とし、六大神の血が覚醒した生まれながらの超人である『神人(しんじん)』の1人。その実力は、同じ神人で表向きの漆黒聖典最強である第一席次の隊長を、遥かに凌ぐ力を有している。
スレイン法国最強最後の切り札として位置づけられており、彼女の出陣は法国が決定的な存亡の機に瀕した場合でもなければ有り得ない事とされている。
元漆黒聖典第九席次のクレマンティーヌ曰く、「人外領域すら超越した漆黒聖典最強の化け物。六大神の血を引くとされる先祖返りのアンチクショウ」。
また作者からは、「異世界のオーバーロード」と称されている。
なお、長らく本名が不明だった上に明かされた本名が非常に長い為、ファンからは主に「番外席次ちゃん」や「番外ちゃん」や「絶死ちゃん」といった愛称で呼ばれる事が多く、pixivの関連作品でも主に『番外席次』でタグ付けされる事の方が多い。
人物像
表面上はクールな性格で、気だるげで陰鬱とした印象を受ける。戦いと強者の事以外には基本無関心で、興味がない事には重要な報告でも目を通さなかったり、仲間の漆黒聖典メンバーの戦死であろうと何の感慨も示さない。
しかし書籍版15巻では、あまりにも卑屈な態度の第十一席次の“無限魔力”について思うところがあったり、16巻では自国を守るために命懸けの覚悟を見せたりするなど、決して冷血でも人格破綻者でもない様子が描かれていた。というより後述する願望以外で、それ程狂気的な面は見せない。
“白金の竜王(プラチナム・ドラゴンロード)”の感知を避けるために特定の場所から出る事さえ制限されており、普段は暇を持て余して六大神が広めたとされる玩具・“ルビクキュー”で遊んでいる事が多い。
苛烈な一面も持ち合わせており、WEB版によるとかつて己の力に驕って傲慢極まる性格だった第一席次の隊長をフルボッコにし、馬の小便で顔を洗わせるなどの凄惨な屈辱を与え現在の真面目な性格に矯正させた。
ちなみに隊長のみならず、かつて力に溺れ驕っていた“無限魔力”に対しても完膚なきまでに叩きのめし矯正させた事があるのだが、これについては彼女自身が傲慢な強者達の鼻っ柱を折る役目を組織内で担っているが故の行動だというのが、15巻で明かされている。
しかし当の本人は、“無限魔力”の様に彼等が自分に対し卑屈な態度を取る様になる事に対し不快感と後悔を感じているが、これは後述する彼女の価値観によるものでもある。
長らくそもそも戦う機会もなく、戦えばまず不敗という人生を送って来た事から『敗北を知る(本気で戦った上で敗北する)』事を望んでおり、更には自分を負かした相手が男ならその間に子を作り(自分より強ければ相手の種族や顔や性格などはどうでもいいらしい)、更なる強者の母体となる事も望むなど、歪んだ願望を秘めている。
その願望が絡むと恍惚とした表情を浮かべて悦に入る事もあるなど、どこか狂気を秘める。
容姿
外見こそあどけない少女に見えるが、実年齢は少なくとも100歳は超えている模様。長い髪は片方が白銀、もう片方が漆黒の色をしている。髪と同色で瞳の色も左右で異なっている。
出生の事もあり、耳は他人から見られる事を嫌っている為、髪の下に隠れている。唇は艶やか。
ただし、漆黒聖典のメンバーは魔法の仮面によって偽っており、オッドアイも遺伝なのか、魔法の仮面によるビジュアルなのかは未だ不明。
タレント
効果 | 『自身の装備した武具のかつての使用者の切り札を行使出来る』 |
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イビルアイと同様に大陸でも十指に入る極めて強大な異能(キャラクター紹介文では「サイコメトリーと似た能力」と書かれているが、作者は15巻&16巻雑感において「どちらかと言えばポゼッションとの合わせ技、みたいな……。まぁ、上手い能力の表記が浮かばなかったので、サイコメトリーとしました」と解説している)。
つまり六大神の武具を装備すれば六大神が使っていた魔法やスキルを使用出来るため、彼女が六大神の武具を守護しているのに加え、装備を許されている最大の理由である。
理論上該当する装備さえあれば、特定の職業(クラス)を極めた者にしか使えない《次元断絶(ワールドブレイク)》や《大災厄(グランドカタストロフ)》といった技すらも、使用可能という事になる。
ただし装備・スキル共に扱うには最小限の関連職業も身に付ける必要があるため、上述の様に乱雑なまでに複数の職業レベルを習得している理由も、このタレントにある。
難点としては、前述の通りサイコメトリーとは似て非なる能力であるため、魔法やスキルを使用は出来てもそれらに関する詳細な情報を読み取るといった事は出来ない。
強さ
16巻のキャラクター紹介によれば88レベル。
100レベル揃いであるナザリックの階層守護者クラスには見劣りするが、「世界で十指に入る」と称されるタレントやスキルに超級の能力が備わり、作中にてマーレと渡り合った等の点から総合的には階層守護者達にも相当しうると考えられる。
実際に、強力な未知のアンデッドと遭遇した隊長は、武装していないアンデッド相手にはアンティリーネ(装備込み)が確実に勝つと判断しているが、素の身体能力はそのアンデッドの方が上だと感じており(あの時のシャルティアは、『血の狂乱』で強化された状態ではあったが)、仮にアンデッドが同レベルの武装だった場合、勝敗が覆るかもしれないと不安を抱いていた。
職業レベルを纏めると37レベルの戦士職、6レベルの盗賊職、25レベルの神官職、20レベルの異端審問官に該当する能力を持っている。
性能としてはタレントの為にも様々な種類の職業レベルを身に付けたハイブリッドの面が強く、複数の装備とスキルを活用する戦法を取る。一見大きなメリットがある反面、専門的に職業レベルを育てた者に比べると、不利かつ非効率的なビルド構成。
圧倒的なスペック、そして六大神の装備でその欠点をカバーしていたが、更なる欠点として戦闘スタイルが魔法戦士ではなく戦士系に集中している事が挙げられる。『クレリック』の職業を習得しているため信仰系魔法をそれなりに行使可能だが、必要性を感じなかったという理由により第三位階の回復魔法と状態異常回復程度の魔法しか習得しておらず、『クレリック』の真価である魔法能力を殆ど活用出来ていない。
プレイヤーでは無いため《ユグドラシル》産アイテムの在庫も乏しく、シャルティアの様な装備脱着能力も無いため作中では1つの武器だけで戦ったが、前述の弱点を自覚してアイテムを収納出来る《小型空間(ポケットスペース)》の魔法等で克服していたら、望む武具を装備しつつ適切なスキルを相次いで使う事も可能だっただろう。
総括すると、全体的な能力値はシャルティアの劣化版と言ったところ。
また、己の強さを過信して自己強化や能力開発や能力分析を怠った事が後のマーレ戦における敗因となる。
スキル
- 《The goal of all life is death(あらゆる生ある者の目指すところは死である)》
アンティリーネの切り札の1つにして、彼女の二つ名・“絶死絶命”の由来となっているスキル。
本来は特殊職業《エクリプス》でなくては習得不可能だが、タレントによって後述する六大神の一角スルシャーナの武具を通じて再現可能。このスキルの存在を知るのは法国でもごく少数とされている。
発動すると発動者の背後に時計が出現し、この状態で発動した即死魔法は相手にヒットしても効果を発揮するまで12秒の猶予を要するものの、相手の耐性などを完全に無視して即死させてしまえる。その凶悪無比な効果は、本来は即死魔法の対象とならないアンデッド等さえ「殺す」事が出来る。
ただし、一度使用すると次の発動までに100時間ものクールタイムを必要とする上、12秒後の発動までに復活効果のあるアイテムや魔法を使われると無効化されてしまうという欠点がある。
しかしアンティリーネはこれらの詳細な情報までは知らなかったため、『発動すれば対象は必ず死ぬスキル』と勘違いしていた。
- 異端断罪
『インクイジター』を極めると習得出来るスキル。自分と同じ神を信仰しない、周囲の神官の魔法発動失敗確率を上昇させる。
- 異端判決
『インクイジター』を極めると習得出来るスキル。自分と同じ神を信仰しない、周囲の神官の消費MPを僅かに増加させる。
- 死せる勇者の魂(エインヘリヤル)
『レッサーワルキューレ』のクラススキルにして、アンティリーネのもう1つの切り札。魔法行使能力やスキルの一部は使えないが、同じ武装や能力値を持つ白色の自身の分身体を創造出来る。
ただし『レッサーワルキューレ』は、シャルティアの習得している『ワルキューレ』の下位互換であるため、アンティリーネの作った分身体は本体より弱い上に、武器一つに特化しない『(レッサー)ワルキューレ』は、エインレリヤルが更に弱体化する。
キャラクター紹介文によると、元々前提条件を満たす事が出来なかったため、本来ならば『ワルキューレ』の職業を習得するのは不可能だったのだが、アンティリーネはそれを(下位互換の『レッサー』とは言え)何らかの方法で可能とした。そもそも『ワルキューレ』は『ニンジャ』より習得難易度が高く、逸脱者であっても『レッサー』の方すら習得するのは無理だとされており、《ユグドラシル》の知識を豊富に持つ者が支援しても、現地人が習得するのはほぼ不可能との事。現にこの数百年の間で、『(レッサー)ワルキューレ』を習得したのはアンティリーネだけである。
武技
- 回避
文字通り、敵の攻撃を回避する。
- 超回避
《回避》の上位互換。
- 可能性超知覚
第六感を研ぎ澄ます。《可能性知覚》の上位互換。
- 剛腕剛撃
全てのダメージを上昇させる。
- 疾風超走破
移動性と俊敏性を上昇させる。《疾風走破》の上位互換。
- 双空斬
2つの斬撃を飛ばす。
- 即応反射
攻撃した後バランスの崩れた姿勢を強引に攻撃する直前の状態へと戻す。
- 超貫通
突き刺しによるダメージを高める。
- 超斬撃
詳細不明。
- 痛覚鈍化
痛覚を鈍くする。
- 能力超向上
《能力向上》の上位互換。
- 防御超強化
防御力を上昇させる。なお《外皮強化》の方がダメージ軽減率は高いが人間種のアンティリーネは外皮が無いのでこちらを使用している。
- 流水加速
神経を一時的に加速させ、攻撃速度などを上昇させる。しかし、極度の疲労が脳に溜まっていくのが難点。
魔法
- 状態異常治療(仮称)
第三位階。信仰系魔法。
- 重傷治癒(ヘビーリカバー)
第三位階。信仰系の治癒魔法。
装備
- カロンの導き
闇の神スルシャーナが遺した武具。形状は十字槍に似た戦鎌(ウォーサイズ)。
4時間ごとに5回までという制約の中、後述の魔法を選択して発動させる事が可能。元の持ち主のスルシャーナがオーバーロードであったためか、死霊系魔法と思われるものが多い。
- 不死者忌避(アンデス・アヴォイダンス)
位階不明。低位アンデッドを近寄らせない結界を張る。
- アンデッド召喚
24時間で30体まで(一度につき5体まで)、“スパルティアト”という名の特殊なアンデッドを召喚出来る(16巻の表紙に描かれているアンデッドが該当する)。
- 死者の炎(アンデッド・フレイム)
位階不明。生命を奪う黒炎が使い手の体を包むというバフ効果を持ち、攻撃に負の追加ダメージを乗せる。
- 邪視(イビルアイ)
位階不明。様々な視線効果の中から選択出来る。
- 不死者創造(クリエイト・アンデッド)
第三位階。死体を媒介にアンデッドを作り出せる死霊系魔法。
- 不死に眠りを(スリープ・トゥ・ザ・アンデス)
位階不明。退散抵抗の無いアンデッドを、一撃で滅ぼすチャンスを得る。
- 病気(ディジーズ)
位階不明。対象を病気にする。
- 死(デス)
第八位階。即死魔法。ただし『カロンの導き』に内蔵されているものは、8時間に2回しか使えないという制約がある。
- 死面(デスマスク)
位階不明。視線効果を防ぎつつ、恐怖効果を強化する。
- 栄光の手(ハンド・オブ・グローリー)
位階不明。二通りの使い方があるらしいが、詳細は不明。
- 五柱の神の装備
前述と後述の武具を含めた、六大神が遺した装備。単に六大神が遺した武具ならば、他の漆黒聖典のメンバーも装備している筈なので、その中でも特別な物だと思われる。
しかし『六』大神が遺した装備にも拘わらず、何故か「『五』柱の神の装備」と言われている。作者が過去に「(装備が眠る聖域には)彼女がいれば五柱の装備、いなければ四柱の装備がある」と言及している事を踏まえると、アンティリーネ自身が神の装備と見なされている、もしくは装備の1つが彼女と一体化しているとも推測出来る。
- 風神の鎧
16巻において装着していた白色の鎧。六大神の1人、風の神が遺した武具。
『劇場版異世界かるてっと~あなざーわーるど~』に登場した《ユグドラシル》のプレイヤー、“輝煌天使ねこにゃん”が装着していたものと同一。ねこにゃんがタンク職の聖騎士だった事から、その職業に関連する特性を持っていると思われる。
過去
15巻では生い立ちが断片的に明かされており、法国と戦争状態にある森妖精(エルフ)の王国の王にして実父のデケム・ホウガンが、当時の漆黒聖典最強とされていた実母のファーイン(作中では既に故人)を騙して強姦した末に、生まれてきた子供だと判明した。
つまり彼女は、人間とエルフの混血の半森妖精(ハーフエルフ)である(15巻及び16巻のサブタイトルは『半森妖精の神人』となっていた為に、多くの読者が発売前からアンティリーネの事を指しているのではないかと予想していた)。
そのファーインからは『娘』ではなく『憎い男の子供』だとしか見られておらず、かつては虐待レベルの苛烈な訓練を施されていた(しかも「(たとえ死んでも)復活魔法に耐える程強いので問題ない」とまで言われていた)。更には一緒に食事をした事も褒められた事も、誕生日を祝って貰った事も無いばかりか、名前を呼ばれた事すら一度も無かった。そしてそれを重く見た神官長達の決定で、母親と離され今に至る(なおアンティリーネ自身は、己を身籠った経緯が経緯なだけに仕方ないとそれなりに納得している)。
以上の過去が、彼女の性格や歪んだ願望を形作る元凶の1つとなっている。
しかし決して愛情とは無縁の人生を送ってきたという訳でもなく、前述の回想でファーインとアンティリーネの家の家事手伝いだったナズルという女性がいた事が明かされており、彼女はファーインの苛烈な訓練からアンティリーネを庇うなど、唯一優しくしてくれた存在だった模様。
現在もアンティリーネの中では、ナズルこそが本当の母親の様な存在として残っており、幼い頃に彼女が作ってくれたオムレツが好物だったとの事。
耳を見られるのを嫌っているのも、ハーフエルフ故にエルフとほぼ同じ形のそれが、父親との繋がりを嫌でも感じさせてしまうからかもしれない。
作中の動向
上述の理由により法国から動けずにいたが、15巻にて上層部からエルフの王の討伐命令を受け、喜びを表す。
16巻ではエルフの王ことデケムを討伐するべく、森妖精の王国があるエイヴァーシャー大森林へと出撃する。
しかしそこには、アウラとマーレに同族の友達を作ってやろうと2人と共に闇妖精(ダークエルフ)の村を訪れていたアインズが先行しており、アインズに敗北した恐怖で国を捨てて逃亡しようとしていた瀕死のデケムを自室で待ち構えていた上で殺害した(ちなみにデケムが来るまでに、彼の子供達を全員殺害している)。
その後はデケムを追撃して来たマーレと対峙し、デケム以上の身体能力や多くの武技で喰らい付くが、そも身体能力から既に大きな差があった事に加え、身体強化の魔法や回復魔法まで使用されたせいでまともなダメージすら与えられなかった。
絶対の自信を持つ切り札《The goal of all life is death》を切るも、対処法を知っていたマーレの蘇生魔法《不死鳥の炎(フィーニクス・フレイム)》で相殺されてしまう。
技を受けても死なないマーレを見て、目の前の現実を分析しきれず思考を放棄させられる程動揺するが、「私の国を救えるのは私だけ」だと命を懸ける決意を固め、もう1つの切り札《死せる勇者の魂》を発動。
対するマーレがアイテムで召喚した土の精霊に邪魔されながら、少しでも一矢報いるべくマーレを殺そうとするも、威力ならアインズの使う超位魔法すら凌駕するスキル《小災厄(ぷちカタストロフ)》を前に敗北。
なお今まで望んでいた筈の『本気で戦った上での敗北』を遂に味わう事が出来たが、自分がそう望んでいたのは愛情を与えられなかった日々をもたらした自分の力(六大神と八欲王の血)と、母親を否定したかったという言い訳に過ぎなかった事を、薄れゆく意識の中でようやく悟った。
以降は瀕死の状態でナザリックへと連行され、最初はニューロニストに尋問や拷問をさせる予定だったが、マーレに逆に返り討ちに遭う可能性を聞かされたので、アインズが直接《記憶操作(コントロール・アムネジア)》を使いアンティリーネの記憶を読み取る。その結果、シャルティアの洗脳事件の元凶がスレイン法国だという事実が、遂に彼の知るところとなった。
「人類の守り手」とも呼ばれている彼女が法国滅亡の発端となるとは、何とも皮肉な話である。
彼女の処遇に関してはまだ不明だが、異世界で初めて遭遇した《ユグドラシル》のプレイヤーの子孫であり、加えて階層守護者に匹敵するレベルにして強力なタレントまで持っているため非常に利用価値が高く、少なくともあっさり始末される事だけは無いだろうが、その代わり実験体か奴隷にされる可能性が高い(作者は15巻&16巻雑感にて、「彼女がどうなるかは予定があったんだけど、時間軸が結構飛んでしまうために削除。まぁ……ちょこっとだけひどいよ。ちょこっとだけ。そう。ほんのちょこっと」と語っている)。
皮肉にも、同格の相手との戦いの経験が無かったが為に敗北した父親及び、他国に捕らえられ非人道的な扱いを受けた過去の母親と似た運命をなぞりつつある。
MASS FOR THE DEAD
本編には今のところ未登場だが、プレイアブルキャラクターとしては既に実装済み。
イベントストーリーでは『ワルキューレメモリーズ』にて遂に登場。詳細は不明だが隊長曰く「人類を守るべく命を失った」らしく、更に蘇生の影響なのかある時点からの記憶を失っており、自身に関する事については人づてに聞いて知っているに過ぎない。
人格を歪ませる原因となった過去の記憶が無いためか、本編の彼女とは異なりしおらしさや儚さすら感じさせ、また以前より少し雰囲気が柔らかくなっている(この事から一部の面々は、内心で喜んでいる)。
なおこれは余談となるが、『魔法少女リリカルなのはDetonation』とのコラボイベントが行われた際には、なのはのマイページ会話の中に「ルビクキューで遊んでみた」という内容のものが見られた(恐らく中の人ネタ)。
余談
上述の通りマーレに敗北した原因は、最上位の強者としての余裕と同格の存在との戦闘経験の無さだったが、奇しくも外伝で登場したキュアイーリムとも敗因が共通している。
しかしキュアイーリムに関しては、レベルやビルドは十分かつ自己強化に余念がなかった反面戦略や戦術に関しては未熟であった事、対するアンティリーネは知識と戦略はあったが、職業及びスキルと魔法の育成が非効率的だったという違いがある。
またキャラクター紹介文において「もし信仰系魔法でバフなどをかけたなら、互角以下の戦いにならなかった」とも書かれており、しっかりと自己強化や研鑽をしていれば階層守護者に匹敵する実力者になり得た事が窺える(アインズやナーベ、クレマンティーヌやガゼフやブレインの様に、避けられない戦闘前にはバフ系の魔法や武技やアイテムなどを使うのが基本である)。
組織内では傲慢な強者達の鼻っ柱を折るという役目を担っていた彼女自身が、無自覚に自分の力を過信して傲慢になっていたというのも皮肉でしかなく、自分の鼻っ柱をへし折れるだけの強者が周囲にいなかったという事が、彼女にとっては最大の不幸だったとも言える。
関連イラスト
関連タグ
同作品のキャラで、腹違いの妹にあたる。作中で直接の絡みはなかったが、デケムから逃れられなかったルートの彼女と言える存在。
自身を倒して捕獲し、ナザリック行きにした存在。ちなみに当初は彼が王族の証であるオッドアイを持っていたため、自分の兄弟かと勘違いしていた。
同作品のキャラ。こちらもエルフの父と人間の母との間に生まれた、ハーフエルフである。作中ではワーカーチーム『フォーサイト』の一員としてナザリックに侵入し、そのままアインズと対決している。
WEB版ではイミーナは重ね掛けの《魔法の矢(マジックアロー)》で爆散したが、書籍版では生きたままイミーナはヘッケランと共に戦闘不能にされた後、餓食狐蟲王の巣の材料にされ今も生き地獄を味わっている。
同作品のキャラ。フォーサイトの一員としてナザリックに侵入し、アインズと対決したキャラ。
書籍版ではロバーデイクは問答無用でアインズの実験台となり、ロバーデイク相手に使っていた《記憶操作》の練習成果が、アンティリーネの記憶からシャルティア洗脳の犯人であるスレイン法国をピンポイントで引き出す事に成功した。
同作品のキャラ。フォーサイトの一員としてナザリックに侵入し、アインズと対決したキャラ。書籍版では利用価値無しと判断され苦痛なき死が与えられたが、WEB版ではロバーデイクの約束で取りあえず生かされ、ナザリックの捕虜となった。後に貴族の知識と舞踏会のダンスの知識があるという利用価値が生まれ、必死に貢献した結果待遇が改善されていったが、貴族入りしたアインズが利用価値に気付くまでアルシェはシャルティアに性奴隷として調教されていた。
上述の通り戦闘力が低いニューロニストでは、アンティリーネの拷問や調教は役不足かつ反撃に遭う危険がある為、シャルティアが調教担当になる可能性が高い。
六色聖典の1つ、『陽光聖典』の隊長。書籍版1巻でアインズに敗れ、アンティリーネと同様に(彼の場合は生き残った部下共々)ナザリック行きにされた。
その後は情報漏洩を防ぐためにかけられていた、『特定の状況下で質問に三度答えると死亡する呪い』で死んでしまったため(少なくとも六色聖典の関係者全員にかけられているものと思われる)、アインズは捕虜を死なせない様にアンティリーネに《記憶操作》の魔法を使い情報を引き出している。