「心が震えた時、自分に正直になるんだ」
プロフィール
年齢 | 不明 |
---|---|
身長 | 180C |
種族 | ドワーフ |
職業 | 冒険者→教師 |
所属 | 学区【バルドル・クラス】 |
Lv. | 7 |
二つ名 | ナイト・オブ・ナイト |
所持金 | 47500000ヴァリス |
概要
『学区(海上学術機関特区)』の教師筆頭で【バルドル・クラス】の団長。オラリオ最強のオッタルと並ぶ、Lv.7の実力者。二つ名は【ナイト・オブ・ナイト】。
オラリオに代わり、『学区』を率いて下界の危機を救い続けていることから『現代の英雄』と呼ばれる人物。
人物像
獅子色の長髪と双眼に、長身で執事や紳士を想起させる黒いスーツ姿が特徴。その姿から『獅子』に例えられる。
高い実力を備えながらも温和で生徒達への思いやりの強い人格者で、その二つ名にふさわしい優雅な雰囲気を放っている。『教師筆頭』に違わない更生さと実直さを兼ね揃え、驕らず正しい姿勢を持って生徒達を諭し導こうとする姿勢から、『学区』内のみならず世界的に多大な人気を誇り、「L.F.C.(レオン先生ファンクラブ)」という非公認の組織までも存在する程。過去に帝国がレオンを極秘引抜(ヘッドハンティング)しようとして、ぶち切れた生徒達による『学生闘争』が起きたことがある(その怒り具合いは、後述の出来事に匹敵するほど)。
自らの担当する授業は生徒達に分かりやすいだけでなく、自身で疑問を感じた事に関しては教師としてのプライド等に拘らず、生徒を交える形で討議(ディスカッション)を開いたりもしている。しかし、五日間も不眠の状態で生徒の問題解決に付きっ切りになれる面から、一部の生徒からは『騎士なのに小姓(ウルトラ・ペイジ)』とも呼ばれたりしている。
『学区』の卒業生であるレフィーヤ・ウィリディスはかつての教え子(【バルドル・クラス】の眷族)でもあり、当時彼女が自らの道を決めかねていた際も親身に接していた。現在も彼女からは恩師として慕われ、「困惑を理解に変えよ、社会とは常にその連続である」という教えが、その胸中に刻み込まれている。
一方、単純に実力だけでなく人徳も高く、人に物を教えるのが上手い点からも推察出来る通り、実力はありながらも不器用で統率や指導を苦手として畏怖の対象となっている武人肌のオッタルとは、あらゆる意味で対照的。
魔物の巣窟である迷宮(ダンジョン)で日々、危険を伴わせる形で戦い続けているオラリオの冒険者達に対しては敬意を持っており、自らのクラスの生徒であるルークが彼等の苦労を理解せず役立たず扱いして侮蔑している態度には難色を示している。反面、迷宮攻略に集中しているが故に、冒険者達が魔物の徘徊が悪化する一方となっているオラリオの外へ目を向けられずにいる事に対するルークの憤りにも、ある程度の理解を示している。
諸事情により生徒として迎えることになったベルの事は高く評価しており、いつか彼と共に冒険をしたいと思っている。
実は、見た目から誤解されやすいが、種族はヒューマンではなくドワーフ。というのも、両親はどちらもハーフ・ドワーフであり、『顕性遺伝』によってドワーフとして生まれる。さらに半亜人(ハーフ)同士だと亜人(デミ・ヒューマン)が本来持ち合わせていないヒューマンの特徴が遺伝して、見た目はヒューマンと変わらない容姿となるという。
また、今でこそ温和な性格だが、かつては下記の通りベートと変わらない粗暴な性格の悪童であった。
過去
ハーフ・ドワーフの両親の子として生まれるが、顕性遺伝で紛れもなくドワーフにもかかわらずヒューマンと変わらない外見だったことで、故郷では周りのドワーフ達から虐められていた。最初は自分にだけだったが、両親にも矛先を向けられたことでぶち切れて相手を半殺しにしたことで、家族共々故郷を追われた。この経験から、ねじ曲がった性格になってしまう。
移り住んだ街でも、周りから物珍しさから珍獣扱いされることに辟易し、両親にも自分を産んだことを罵って八つ当たりしてしまい、両親を悲しませた後ろめたさから家を飛び出し、自分を認めてくれる場所を求めて、オラリオに辿り着いた。そこでバルドルの眷族となり(当時はバルドルに対して足元に唾を吐きかけて、悪態を付いていた)、見た目や出自に対しては寛容で腕っぷしの良さが物をいうオラリオこそ自分の居場所と思っていたが、当時の最強二大派閥である【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の『英雄』達の洗礼を受けることとなる。
超えるどころか並び立つことすら出来ない理不尽なまでに圧倒的な強さを誇る英雄達に、オッタルやフィンらとともに幾度も叩きのめされたことで、「英雄は糞だ」と憎悪を抱くほど辛酸を舐めさせられた。
だが、海の覇王(リヴァイアサン)討伐では、英雄達が無様に倒される姿を拝むために(そして、あわよくばリヴァイアサンを討ち取ろうという無謀な野心も抱えて)戦う足場である海上要塞(後の『学区』の学び舎となる超巨大船『フリングホルニ』)に密航していたが、そこで英雄達の生き様を目に焼き付けることとなり、今でもその『残光』を胸に秘めている。
そして、その英雄達が黒竜討伐に失敗して敗北したことにはひどくショックを受けたが、フィン達は「次は自分達の時代だ」と立ち上がったことで自身も立ち上がり、残り僅かな命の隻腕の英傑(マキシム)にフィン達と戦いを挑み、彼を倒して勝利したことで新たな英雄の産声を上げる(おそらく、これでLV.7になったと思われる)。
その後、英雄達の神話を絶やさないために悪童をやめて、『教師』となることを決意。新たに産まれるだろう英雄を先導するために主神とともにオラリオを出て、海上要塞を『学び舎』に変貌させて自身に秘める『残光』を受け継げる英雄の卵を探し続けている。
ちなみに、教師になった後に両親がいる街を訪れ、教師となった自分の姿を見た両親が泣いて喜んでくれて、和解することが出来た。
作中の動向
最初に登場したのは外伝第13巻で、『眷族勧誘(リクルート)』でかつての学び舎に帰って来た元教え子のレフィーヤを出迎えた。しかし、今の彼女は亡き憧憬に囚われていることを見抜いた。
本編では第19巻から登場。ヘルメスによって強引に学び舎に招かれたベル・クラネルと対面。彼が兎人(ヒュームバニー)の「ラピ・フレミッシュ」に変装して生徒として【バルドル・クラス】に編入した際、彼に依頼してニイナ率いる第三小隊に加える。『おちこぼれ小隊』『歴代最低辺の小隊(ワースト・パーティ)』として悪名高かった第三小隊をまとめ上げて目覚ましく成長させたことで、「期待を超えてくれた」とベルを称賛。そして、ベルに「今度は『俺』が君と『冒険』をしてみたい」と約束を取り付ける。
その後、『ギルド』のギルド長・ロイマンが「最硬金属(オリハルコン)の強制徴収」を要求した際、ウラノスの神意を盾に要求したためやむなく応じるも、その横柄な態度によって生徒達が激怒して『学生闘争』が勃発する。生徒達はオラリオとの断交も辞さない徹底抗戦の姿勢を見せている中、ラピに潜入したベルを見つけ、バルドルの元へ連れている。
ヘルメスら神々によってオラリオと『学区』による代表戦『都市競技祭典(オラリオピアード)』が開催されると、ベルに先日の約束を果たしてもらうために、とある場所に来てほしいと依頼。
祭典の最中、レオンはニイナも連れ出してオラリオから抜け出したベルと合流。北の最果てにある『竜の谷』へ『野外調査(フィールドワーク)』に向かう。
能力
オラリオ最強のオッタルと同格の実力者で、その実力は現オラリオ最強二大派閥【ロキ・ファミリア】の三首領、【フレイヤ・ファミリア】の幹部達からも認められている。
武器は主に大長剣を使うが、片手剣の一刀流、双剣による二刀流、斧など複数の戦闘スタイルを極めたオールラウンダー。またドワーフらしく前衛盾役(ウォール)もこなす。
ステイタス
Lv.7
力 | 耐久 | 器用 | 敏捷 | 魔力 |
---|---|---|---|---|
S999 | S907 | A815 | C637 | C616 |
拳打 | 耐異常 | 破砕 | 閃斬 | 覇撃 |
E | E | F | H | I |
スキル
- 力精手甲(ドヴェルグ・ガントレット)
『力』の高補正。
拳打による威力強化。
- 反逆異端(ドヴェルグ・リベリオン)
『耐久』の高補正。
怒りの丈により『力』『敏捷』の強化効果上昇。
怒りの丈により『耐久』『器用』『魔力』の弱化効果上昇。
魔法
- ブレイズ・オブ・ラウンド
詠唱式:【轟け残光。すなわち雄たる十二席】
強化魔法。効果は『強化円卓十二階位』。一から十一の光の武装が破壊されていくたびに段階的に能力が上昇する。つまり、戦えば戦うほど強くなる。十二の武装が開放された時の強化力はオッタルの獣化以上とベルは推測している。ただし、その為には一から順に破壊されていく必要がある為、効率面では劣る事もレオンの口から語られている。
・一の試剣(バーシル)
破壊時効果は、『敏捷』の強化。武装は片手剣。
・二の試剣(ガベル)
破壊時効果は、『器用』の強化。武装は双剣。
・三の試剣(ダルバザール)
破壊時効果は、『力』の強化。武装は戦斧。
・四の試剣(ファイロン)
破壊時効果は、『耐久』の強化。武装は大盾と付属のダガー。
・五の試剣(セメレート)
破壊時効果は、『魔力』の強化。形状不明。
・六の試剣(アルオーン)
破壊時効果は、全発展アビリティ高補正。形状不明。
・七の試剣(メルヴェトーレ)
破壊時効果は、全スキル高補正。形状不明。
・八の試剣(ザルドー)
破壊時効果は、全発展アビリティ高補正。形状不明。
・九の試剣(アルフィアー)
破壊時効果は、魔法効果高補正。形状不明。
・十の試剣(レグナント)
破壊時効果は、発展アビリティ『覇光』の一時発現。形状不明。
・十一の試剣(マキシマム)
破壊時効果は、『覇撃』及び『覇光』の高補正。形状不明。
・十二の至剣(ラグナレス・レオ)
達成時効果は、全能力の高強化。形状不明。
装備
- 覇竜の大壊剣(はりゅうのだいかいけん)
海の覇王リヴァイアサンの牙の部位『リヴァイアサンの蒼牙』を素材に作られた大長剣。椿・コルブランド作。レオンの至剣の出力に耐えうる唯一の武装であり、鞘から抜くだけで弱い魔物を怯ませる副次効果を持つ超第一等級武装。
制作には魔法大国アルテナの魔改精霊炉の設備を使用している。実費は制作者の椿と精霊炉の稼働費のみで13億ヴァリスかかっており現状確認されている武器でも破格。
彼に惚れすぎた他国の姫等の援助や投資があったとのことで、本人は「様々な因縁が生まれたため、許されるなら手放したい」とすら思っている。
余談
登場以前より、その存在は何度も語られており、『メモリア・フレーゼ』の一周年イベント『グランド・デイ前夜祭(イブ)』では、少しだけ語られている。冒険者ではないが、アスフィやフィン曰く彼がいれば『大剣闘祭』も収拾がつく上に、オッタルを抑えられるのは彼ぐらいとされていた。
作者曰く『アストレア・レコード』にも当初はワンカットだけ登場する予定だったらしく、小説版『アストレア・レコード』では、『大抗争』が勃発した時には既に『学区』に滞在していて、大陸の遥か東方にいた模様。