概要
男神タケミカヅチが運営する探索系ファミリア。本拠は『仮住居の長屋(タウンハウス)』、エンブレムは地面に突き立った剣。
元々は、タケミカヅチが保護した孤児たちの集まりで、アマテラスが主神を務める国家系ファミリア『朝廷』の影響がギリギリ及ぶ辺境の地で活動をしていた。
本編5巻時点で極東出身者6人のヒューマンが所属し、あらゆる武術や武具の取り扱いに長け、本編8巻時点でLv.2の団員が3人となる(「改宗(コンバージョン)」中のヤマト・命も含めれば4人)。
主神のタケミカヅチがヘスティアやミアハ、ヘファイストス等と交友関係にあった。また、2億ヴァリスの莫大な借金を背負った極貧ファミリアである【ヘスティア・ファミリア】程ではないが、かなりの貧乏であり、主神自らバイトをしている。
ファミリアに所属する眷族達の最高Lv.は『2』と低く、ステイタスも全体的に発展途上にあるものの、主神のタケミカヅチがあらゆる武具や武術、戦技等を使いこなす武神であり、彼から「技」と「駆け引き」に関する指導を受けている事もあって、Lv.やステイタスに依存しない形で限界以上の能力を発揮するという侮れない実力を備えている。
その成果は【ヘスティア・ファミリア】を中心とした遠征任務において存分に発揮され、一時改宗中の命は単独で下層のモンスターを「技」で撃破しており、千草も深層の希少種である大蛇の井戸(ワーム・ウェール)の感覚器官の「孔」を精密射撃で潰し、桜花に至ってはLv.5相当の階層主であるアンフィス・バエナの二首の内の一つを跳ね飛ばす活躍をして見せた。
これらの戦果は、本来ならLv.2の冒険者では絶対に出来ない事であり、Lv.やステイタスの「力」よりも「技」と「駆け引き」を重んじている【タケミカヅチ・ファミリア】の眷族達で無ければ出来ない『偉業』だったと言える。
来歴
本編5巻での迷宮(ダンジョン)の探索時において、追尾能力の高いヘルハウンドの集団と遭遇してしまい、アルミラージによって負傷したヒタチ・千草を抱えての逃走中、ベル・クラネル、リリルカ・アーデ、ヴェルフ・クロッゾの小パーティと遭遇。自分達の身を守る事を最優先としたカシマ・桜花の方針により、「既に大量のモンスターに囲まれていて身動きの取れない上に自分達よりも頭数の少ない彼等3人に対し、自分達を追っていたモンスターの集団まで更に押し付ける」という、かなり悪質な形での『怪物進呈(パス・パレード)』を仕掛けてしまう(殆ど「全滅確実」と言っても良い)。
何とか迷宮からの脱出に成功したものの、後ろめたさがあったのか、主神のタケミカヅチに対し正直に報告。そこからヘスティアに知らせが届いた結果、彼女やヘルメス、アスフィ・アル・アンドロメダに同行する形で命、桜花、千草の三人がベル達の救出に向かう。その後、18階層の『迷宮の楽園(アンダー・リゾート)』で【ロキ・ファミリア】に保護されていたベル達を発見し、ベルの許しもあって彼等と和解するものの、ヘスティアの神意に反応してしまった迷宮の意思によって『漆黒のゴライアス』が生み出されてしまい、それを撃退すべく必死に戦うベルやリヴィラの冒険者達に協力。『漆黒のゴライアス』の撃破に成功した。
この一件から、【ヘスティア・ファミリア】との交友関係が生まれる事になり、特にヘスティアの慈悲に感銘を受けた命は、【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯(ウォーゲーム)』の際に、一年間の限定ながらも【ヘスティア・ファミリア】への改宗を行う事になっている。
過去にタケミカヅチやファミリアの面々が極東で関わりのあったサンジョウノ・春姫が【イシュタル・ファミリア】の牛耳る歓楽街にいる事実が判明した際は、彼女や囚われた命、ベルの救出も兼ねて【ヘスティア・ファミリア】に協力。主神も同行する形で歓楽街に乗り込む。
しかし、フレイヤへの幼稚な嫌がらせの為にイシュタルがベルに手を出そうとした結果、逆鱗に触れられた彼女の命を受けた【フレイヤ・ファミリア】による襲撃が発生。歓楽街全体を舞台とした大規模な抗争が展開する中、イシュタルの強制送還もあって春姫や命達の救出に成功した。
『異端児(ゼノス)』の騒動の一件後、『ギルド』から下された『強制任務(ミッション)』によって【ヘスティア・ファミリア】の『遠征』が決まった際、ヘスティアとミアハのファミリアと正式に派閥連合を結成し、桜花、千草の二人が【ミアハ・ファミリア】の面々やアイシャ・ベルカと共に参加。下層の25階層を目指した遠征に向かう。
しかし、海苔の巨人(モス・ヒュージ)の強化種の出現という異常事態(イレギュラー)に遭遇。千草が海苔の巨人の放った宿木の弾丸を受け危機的状態に陥ってしまう事になるも、ベルの活躍によって撃破された結果、千草は助かる事になった。
その後、休息していたリヴィラにて【疾風】ことリュー・リオンによるとされる殺人事件が発生し、それの追跡に参加するも、真犯人である【ルドラ・ファミリア】の生き残りであるジュラ・ハルマーの破壊工作によって、階層主以上の脅威と成す最悪のモンスター、『ジャガーノート』が出現。それによる大量虐殺に加えて、異常事態を察知した迷宮(ダンジョン)の意思により次産間隔(インターバル)が無視される形で、下層の階層主であるアンフィス・バエナが産み落とされ、他の遠征隊と共に最大の主力であるベルの居ない状態で交戦する事になる。
激戦の末、最終的にアンフィス・バエナの撃破に成功。追って来た『豊穣の女主人』のウェイトレス達や椿・コルブランドや【異端児】達の助力もあって、深層に引きずり込まれていたベルとリューの二人の救出にも成功するのだった。
本編18巻での『派閥大戦』では、【タケミカヅチ・ファミリア】は派閥連合の一角として参戦する。中盤でアレン・フローメル率いる『強靭な勇士(エインヘリヤル)』たちが侵攻を開始すると、タケミカヅチは『強靭な勇士』二十一人を背負い投げで投げ飛ばして気絶させた後、胸に着けていた花を散らされて脱落して、同時期にタケミカヅチを護衛していた飛鳥たちだけでなく、別の場所で桜花と千草もヘグニ・ラグナールに斬り倒されて戦闘不能になったが、タケミカヅチたちの奮闘によって結果的に派閥連合が【フレイヤ・ファミリア】に勝利することに繋がった。
メンバー
ファミリアの主神。
【タケミカヅチ・ファミリア】の団長。大柄な体格のヒューマンの青年。ステイタスはLv.2。
いつも前髪で瞳を隠しているヒューマンの女性冒険者。桜花に想いを寄せる。
- 飛鳥(アスカ)
容姿は判別できないが、【イシュタル・ファミリア】との騒動後に千草と共にLv.2にランクアップした第三級冒険者。異端児騒動では、千草と共にフィナやルゥを広場から逃がそうとした。
元メンバー
【ヘスティア・ファミリア】に、1年という期間限定で所属することになった団員。