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ヴェルフ・クロッゾ

ゔぇるふくろっぞ

ヴェルフ・クロッゾとは、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の登場人物。
目次 [非表示]

「あるぞ、冒険者。ヴェルフ・クロッゾの防具ならな」


「友の為!」


「貴方に鍛えられた鉄(おれ)の熱は、こんなもんじゃ冷めやしない」


プロフィール編集

年齢17歳
身長175C
種族ヒューマン
職業冒険者・鍛冶師
所属ヘファイストス・ファミリアヘスティア・ファミリア
Lv.1→2
二つ名不冷(イグニス)
CV細谷佳正

概要編集

元【ヘファイストス・ファミリア】所属の鍛冶師。戦神アレスの支配する「ラキア王国」出身で、『魔剣』によって貴族の地位を得ていた鍛冶貴族クロッゾの末裔。

作中でLv.2にランクアップして、【不冷(イグニス)】の二つ名を与えられる。


本編6巻の【ヘスティア・ファミリア】と【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯(ウォーゲーム)』の際に、友であるベルの力になる為に【ヘスティア・ファミリア】に改宗(コンバーション)し、以降はファミリアの専属鍛冶師となる。


人物像編集

容姿編集

赤い短髪と精悍な顔立ちをしたヒューマンの青年。黒い着流しを好んで着ている。


性格編集

職人気質で面倒見もよく、義理堅さも持ち合わせた兄貴肌な性格。一方で非常に頑固な気質と喧嘩っ早さの持ち主でもあり、それが原因で【ヘファイストス・ファミリア】にいた頃は他の団員とのいざこざが絶えず、王国にいた頃も家のことで彼を馬鹿にする周囲の貴族の子弟と喧嘩ばかりしていた。こういった気性の荒さもあってか「ふざけろッ!」と叫ぶのが口癖となっている。


その性格や風貌とは裏腹に、没落したとはいえ貴族の生まれである為か、ヴァイオリンを弾けたり紅茶の淹れ方が上手かったりと、教養の高さを垣間見せる事がある。【ヘスティア・ファミリア】に改宗して以降は、ファミリア内での立場はご意見番という感じで、どこか一歩引いて発言をすることが多い。貴族時代の経験から人を見る目も肥えてるようで、アスフィが王族出身である事にもたたずまいや仕草から勘づいていた。


鍛冶師として編集

鍛冶師としての腕は確かで、下級鍛冶師の時点で鍛冶神であるヘファイストスからも目を掛けられていた。もっとも自分の作品に付けるネーミングセンスだけは非常に残念で、これが理由でヴェルフの作品は全くと言っていい程売れなかった。(例として《兎鎧(ピョンキチ)》や《牛短刀(ミノタン)》などがある)


また、ヴェルフは後述の理由から強力な魔剣を製作出来るスキル【魔剣血統(クロッゾ・ブラッド)】を有しており、魔剣鍛冶師としては『最高鍛冶師(マスター・スミス)』である椿・コルブランドを凌駕する程の腕前を持つ。しかし、当のヴェルフ本人は「武器は使い手の半身」「武器だけは使い手を裏切ってはいけない」と言う考えから、使い手に分不相応な力を与え、使い続ければ必ず砕けていく魔剣を非常に嫌っている。


その為、【ヘファイストス・ファミリア】に在籍していた頃は、頑なに魔剣を作ろうとしなかったが、ヘファイストスから「意地と仲間を天秤にかけるのはやめなさい」と背中を押されて以降は、ある程度割り切れるようになり、作品として世に売り出すためではなく、仲間達を危機から救う為の切り札として魔剣を製作・使用するようになる。


もっとも魔剣に対する嫌悪感が消えたわけではないので、椿からは自分の才能を受け入れようとしない事に苦言を呈されていたが、後に砕けない魔剣『始高・煌月』の製作に成功した際は、椿も前言を撤回してヴェルフが自分と同じ領域に入った事を認めた。


人間関係編集

自分を気に掛けてくれた彼女には恋愛感情を抱いており、「彼女に認められる程の武器を作れたら付き合ってほしい」と懇願している。一度は神である事や彼女の眼帯の下のコンプレックスもあって振られたが、「貴方に鍛えられた鉄(おれ)の熱は、こんなものじゃ冷めやしない」と諦めない旨を伝えている。ちなみにこの時のこっぱずかしい発言が自分の二つ名【不冷(イグニス)】の由来となったので、ヴェルフは辟易している。


オラリオに来てから後述の『クロッゾの魔剣』だけを求める者ばかりだった中で、魔剣の力に関心を示さず、純粋にヴェルフ自身の作品を求めてくれた事から気に入り、彼の専属鍛冶師となる。今では親友であり相棒ともいう関係で、冒険者として凄まじい速度で成長し続けるベルの為に、自分もまた彼の専属鍛冶師として成長し続ける事を誓っている。


当初は自分たちを『怪物進呈(パス・パレード)』の囮にした事や彼の頑なな態度もあって険悪な仲だったが、ベルを命がけで守った桜花の姿を見て考えを改め、現在では戦友と呼べるような仲になっている。


  • ガロン・クロッゾ

祖父。鍛冶をの基礎を教えた師のような存在でヴェルフがスキルで魔剣を作れることを知ったため悩みつつも魔剣を作る様に命じた。決別する前までは尊敬していた。内心では後悔していたらしくオラリオで再開した際はそれが間違えだったことを確信し彼から手を引きクロッゾ家を一介の鍛冶師としてやり直す決意をする。


作中の活躍編集

本編開始前編集

鍛冶貴族クロッゾの家系に生まれたが、本人は貴族や魔剣に一切興味を持たず、純粋に鍛冶師として腕を上げようとしていた。しかし、フォボスに『神の恩恵(ファルナ)』を刻まれた際に、魔剣を作れることが判明。一族復興の為にと魔剣作りを強要されるようになるが、その事に反発して出奔する。その後、『剣製都市ゾーリンゲン』で偽名を使って【ヘファイストス・ファミリア】懇意の鍛冶屋で活動していた所をヘファイストスの目に留まり、彼女のスカウトを受けて【ヘファイストス・ファミリア】に入団した。


しかし、【ヘファイストス・ファミリア】に入団してオラリオに来た後も、自分がクロッゾである事に気づいた客たちから魔剣作りをせがまれたり、上級鍛冶師でもないのに強力な魔剣を作れたので他の団員たちからは嫉妬の目を向けられるなど、ここでもクロッゾの名前と血に振り回される事になる。その為、派閥内では除け者にされて誰からもパーティを組んでもらえず、上級鍛冶師になる為の『鍛冶』アビリティ習得の機会も得られないなど燻っている状態にあった。


本編編集

自分が作った装備の扱いの悪さを店に文句をつけていた時に、丁度ヴェルフの作品を探し求めていたベルと偶然出会う。ベルが自分の装備を求めに来たことを嬉しく思い、自身の作品である《兎鎧》を無償で譲る。そのままベルと専属契約を結び、自分がLv.2にランクアップして『鍛冶』アビリティを習得するまでという条件でパーティを組んだ。


ベル達と共に中層に進出して早々トラブルに巻き込まれ、中層の「安全階層(セーフティポイント)」である「迷宮の楽園(アンダー・リゾート)」まで決死行を挑む事になる。

何とか「迷宮の楽園」に着いた後もLv.5相当の力を誇る『漆黒のゴライアス』が出現するなどの異常事態が起こるが、自身の魔剣の力を使い『漆黒のゴライアス』討伐に貢献した。

これらの偉業から、中層から帰還してすぐにLv.2に昇格して念願の【鍛冶】の発展アビリティを手に入れるが、その後もベル達と縁を切ることなくパーティを組み続けている。


【アポロン・ファミリア】の陰謀によってベル達【ヘスティア・ファミリア】が窮地に陥った際は、それを救うべく【ヘスティア・ファミリア】へと改宗することを決意。

【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』では、ベルと共にルアン・エスペルに変身したリリに導かれて城内を進み、立ちふさがったダフネの部隊を対魔力魔法【ウィル・オ・ウィスプ】で魔力暴発(イグニス・ファトゥス)を起こして自爆させ、ダフネと一騎打ちを繰り広げた。


異端児(ゼノス)騒動では、命とともにリド達を守りながらクノッソスへの扉に向かい、途中立ちふさがったガレスと交戦し、自分の魔剣の力を使って足止めに成功する。


遠征では、ベルがリュー・リオンとともに離れ離れとなった時は代わりに指揮を執って、みんなを奮い立たせて階層主『アンフィス・バエナ』に立ち向かい、これを撃破し下層種のモンスターの群れに追い込まれ絶体絶命の中で、《始高・煌月》を造り上げてモンスターの大群を殲滅する。


女神祭の3日目にみんなとシルを探しに行ったが、フレイヤの下知が下った眷族の第一級冒険者達に襲撃され、リリだけは逃す為アレン・フローメルと対峙したが、指摘されるまで気付かないほどすでに深手を負っていたことで倒される。


フレイヤがオラリオ中に『魅了』を施されたことで襲撃された記憶を奪われ、本拠に訪れた「フレイヤの眷族」と認識しているベルを、警戒心を露わにして敵意を向けていた。工房の地下室を整理していた時に、何故誰も装備しないはずの軽装(ライトアーマー)を作っていたのか分からず、だけどすごく大切に打っていた気がすると疑問を抱いていた。

フレイヤの『魅了』が解除された際、他のみんなと同じく強い罪悪感と自己嫌悪に苛まれていたが、いち早く立ち直ってみんなに「家族(ベル)を迎えに行くぞ!!」と言ってベルの元へ向かった。


『派閥大戦』が決まり、開始前に【フレイヤ・ファミリア】との『戦争遊戯』に勝利する為に大量の『クロッゾの魔剣』が必要だと覚悟を決めて、かつてない数の『クロッゾの魔剣』を製作する。


『派閥大戦』が開始されると、ボールス・エルダーたちが『強靭な勇士(エインヘリアル)』たちに向かって『クロッゾの魔剣』を乱発するのを見て、自身もかつての『ラキア王国』と同じ愚行を犯しているのかと自己嫌悪に陥るが、それはヴェルフの完全な早とちりであり、ヘイズ・ベルベットが超広域回復魔法【ゼオ・グルヴェイグ】で『強靭な勇士』たちを回復させると一転して戦況は不利となる。


椿がヘグニ・ラグナールと交戦を開始すると、ヘグニが魔法【ダインスレイヴ】を使用して全身に魔力を纏っているのを見て、ヘグニに対魔力魔法【ウィル・オ・ウィスプ】を発動して魔力暴発させようとするが、その直後アレンの銀槍で肩を抉られる重傷を負う。そのままアレンの連撃に反撃すらできずに防戦一方となり、アレンの蹴りで肋骨が砕けるほどの重傷を負って戦闘不能になる。


その後、アイシャ・ベルカたちがガリバー兄弟に勝利した後、『眼晶』越しにリリの声を聴いて目覚めて、瀕死の重傷ながらもナァーザ・エリスイスが作った万能薬(エリクサー)を取り出すが、口元に運ぶこともできない重傷の身だった為に、仕方なく石床に万能薬の中身の薬液をブチ巻いて石床に広がった万能薬の薬液をすすって、立ち上がれないまでも這って移動できる程度には回復し、【フレイヤ・ファミリア】の本陣がある『神の家』に這って向かった。


そして、『派閥大戦』終盤でリリのスキル【指揮想呼(コマンド・コール)】の効果で同恩恵を持つヴェルフにリリの必死の懇願が届いたことで、フレイヤの元に接近するベルに向かって魔法を詠唱していたラスクたちやベルに追い付く為に最速の魔法【グラリネーゼ・フローメル】を詠唱していたアレンを、魔法【ウィル・オ・ウィスプ】で魔力暴発に追い込んで負傷させ、アレンに「負け猫はすっこんでろ」と意趣返ししながら《始高・煌月》を使ってアレンたちを戦闘不能にして、『派閥大戦』の勝利に貢献した。


『派閥大戦』後、ベルが『学区』で一生徒として潜入していた時、シルからの手紙を凍てついた顔でヘスティア達に渡しに来たヘルンが、厨房に押し入って刃物を持ち出そうとしたため、ヴェルフは慌てて止めて意識を刈り取って鎮めるも、その時に激しく抵抗されたため少しボロボロの状態になっていた。


能力編集

戦える鍛冶師を自称し、戦闘では大剣を扱う。派閥内ではベルと共に前衛を担う事が多い。Lv.1の最終判明ステイタスを見る限り、ステイタスの基礎アビリティは平均的なCやDで落ち着く模様。現時点ではLv.2になって日も浅いので、ステイタスの数値はかなり低め。


状況次第では魔剣や魔法を使った援護射撃に徹する事もあるが、強力無比な魔剣と敵の魔法を暴発させる対魔力魔法(アンチ・マジック・ファイア)を有しているので、ヴェルフがいる限りこちらは強力な魔法攻撃を連続して放つことが出来るが、敵は魔法攻撃を完全に封じられることになる。実際、外伝『ソード・オラトリア』の強力な魔法を扱う精霊の分身(デミ・スピリット)との戦いでは、魔剣と魔法を駆使して文字通り完封するという活躍を見せている。


このように魔導士にとって天敵といえる能力を有しているので、ヴェルフの戦闘スタイルを見たヘディンからは「我々エルフとの相性は最悪」と称されている。もっとも、本職はあくまで鍛冶師なので戦闘能力はそこまで高くなく、格上相手との戦いで白兵戦に持ち込まれた場合、何も出来ず敗北することも珍しくない。


ステイタス編集

Lv.1(最終判明ステイタス)

耐久器用敏捷魔力
C617D521C645D509I70

Lv.2(原作18巻時点)

耐久器用敏捷魔力
H185G213G266H142H102
鍛冶
I

スキル編集

  • 魔剣血統(クロッゾ・ブラッド)

クロッゾの一族にのみ発現する特殊な鍛冶スキルで、ヴェルフが強力な魔剣を作り出す事が出来る理由。クロッゾの血筋の欄も参照。


  • 炎化創火(ベリタス・バーン)

ダンジョン遠征から帰還後に発現したスキル。これまでの極限状態下での鍛錬での影響で現れたと推測されている。炎に対する高耐性。さらに炎属性に関わる攻撃時の効果増幅が成される。これにより、炎系の魔剣によって、さらに威力の高い攻撃を行えるようになった。


発展アビリティ編集

  • 鍛冶

自身が作った武器に属性を与える事ができ、現代の鍛冶師はこのアビリティが必須と言われているほどで、【ヘファイストス・ファミリア】ではこのアビリティの習得が上級鍛冶師になる為の条件でもある。本来ならば魔剣も、このアビリティが発現して初めて作製する事が出来る。


魔法編集

  • ウィル・オ・ウィスプ

詠唱式:【燃え尽きろ、外法の業(わざ)】


対魔力魔法(アンチ・マジック・ファイア)。敵が魔法および魔法属性の攻撃を発動する際、タイミングを合わせて発動する事で魔力暴発(イグニス・ファトゥス)を誘発し、自爆させる『魔法封じ』の魔法。威力は対象の魔力の量に比例する。魔法系の攻撃を放つモンスターや魔法種族であるエルフにとっては天敵と言える魔法。

このように対魔導士戦では強力無比な魔法だが、欠点は【ウィル・オ・ウィスプ】の詠唱文よりも更に短い詠唱文を持つ相手には意味がないこと。また、相手が魔法を使用しなくてもヴェルフに勝てる場合も、この魔法は活躍する機会がない。


装備編集

  • 大刀

幅広の片刃。ヴェルフの自作だが、自分が使う物には名前を付けないので「無銘」。

  • 着流し

ヴェルフが着用している、鍛冶用の作業服。炎や熱への耐性を持つが防御力は殆ど無いので、ダンジョンに潜る際は鎧を重ね着している。


作中で作成したクロッゾの魔剣編集

  • 火月(かづき)

【ヘファイストス・ファミリア】在籍時に一度だけ打った炎の魔剣。Lv.5相当の力を誇る『漆黒のゴライアス』をも蹂躙してみせた。

  • 紫雷姫(しらひめ)、火影(ほかげ)

【ヘスティア・ファミリア】と【アポロン・ファミリア】の『戦争遊戯』の為に急造で用意した紫と紅の長剣であり姉妹剣。紫雷姫は文字通り紫電を繰り出し、火影は巨大な炎塊を放つ。補修された分厚い城壁を一撃で粉砕する威力に【アポロン・ファミリア】の団員たちは悲鳴を上げていた。

  • 烈進(れっしん)

Lv.2にランクアップ時に打った、紅の長剣型の魔剣。血に縋るのみだった祖先の魔剣を上回った逸品でもある。

  • 氷燕(ひえん)

異端児事件の際、冒険者や街に被害を出さず立ち回る為、不眠不休で仕上げた蒼色の短剣。上級冒険者の動きも封じる氷結波を放つ。

  • 風武(ふうぶ)

氷燕と同じく無力化に徹する為、作られた刀型の魔剣。凄まじい颶風を放ち、第一級冒険者であるヒリュテ姉妹をはるか後方に吹き飛ばすほど。まさに風の砲撃である。

余談だが、ヴェルフはこれが原因でティオネの恨みを買うことになる。

  • 氷鷹(ひよう)

氷燕よりも深い蒼の長剣型の魔剣。《氷鷹》の攻撃を直接受けたガレスは、都市最強魔導士であるリヴェリアの魔法と同等の威力はあると称していた

  • 紅牙(こうが)

紅の長剣。威力はゴライアスに放った火月を凌駕する。下層のモンスターの群れも、容易く一掃できる。

 

始高シリーズ編集

ヘファイストスが作り上げた《ヘスティア・ナイフ》の使い手と共に成長するという特性を参考にして、ヴェルフが新たに創造し、以後手掛けていくであろうシリーズの総称。これまで作ってきた先祖と同じ『クロッゾの魔剣』とは全く違う、『ヴェルフの魔剣』と言うべき作品。


最大の特徴は使用者の『魔力』に依存することで使用制限が無くなり、決して自壊する事のないというこれまでの魔剣の常識を覆すもの。威力も使用者の『魔力』に合わせて変動し、使う度に精神力(マインド)を消費する。他者と共に使用すれば魔力が併合して威力の上乗せも可能。ヴェルフが使用する場合、精霊の血と共鳴することでクロッゾの魔剣と同等以上の威力が加算される。


ヘファイストスが《ヘスティア・ナイフ》を鍛冶屋の手を放れて勝手に成長する邪道の武器と述べている一方で、ヴェルフは魔剣鍛冶師として「始高」を使い手と共に成長していく正道の武器と肯定している。


  • 始高・煌月(かづき)

始高シリーズの第一作。長剣型で属性は炎。上述にある通り、ヴェルフが使用した事でこれまでのクロッゾの魔剣以上の威力を見せ、押し寄せるモンスター達を一瞬で焼き尽くした。彼が新たに発現したスキル『炎化創火』とも相性がいいので、以降は更に威力が増すと思われる。


原作14巻にて絶体絶命の状況を打破する為に、ダンジョン内でモンスターの襲撃を受ける最中に魔剣の鍛錬を行うという前代未聞の所業の中で作り上げた一振り。強度も非常に高く、Lv.6のアレンの攻撃にも耐える事が出来た。この作品を見たヘファイストスからは、「まあまあ」という評価を受け取った(鍛冶神である彼女からのこの評価は鍛冶師達にとっては、とても栄誉な事である)。


クロッゾの血筋編集

事の始まりはヴェルフの先祖にあたる初代クロッゾが魔物に襲われていた精霊を助け、恩を感じた精霊から血を与えられた事が起因しており、これにより初代は本物と同じレベルの魔法を放つ事が出来る魔剣を作り出せるようになる。


後に神時代が始まり、クロッゾの子孫達にスキル『魔剣血統(クロッゾ・ブラッド)』が発現した事で、一族全員が魔剣の作製が可能となった。その威力は通常の魔剣とは比べ物にならず、ある世代が魔剣をラキア王国に売り込んだことで貴族の地位を得る事となる。しかし世代を重ねるにつれ、一族は驕り始めていく


大量の魔剣を送り出した事で数々の国を滅ぼし(特に国を焼き払われた事で多くのエルフが、これを蛇蝎の如く嫌悪している)、結果として精霊の住処も焼き払った事で精霊の怒りを買い、戦争の最中に全ての魔剣が砕け散り、一気に連戦連敗を喫し、一族も魔剣を造れなくなってしまう。王国は敗北の責任をクロッゾ家に押し付け、これによりクロッゾ家は没落する事となる。その後は魔剣に代わる武具を造り、復興を目指していたが、何の因果かヴェルフにはその力が戻る事になる。


ヴェルフが【ヘファイストス・ファミリア】に在籍していた時に一度だけ魔剣を作ったことがあったが、上述の信念に基づきヘファイストスに預ける形で封印していた。しかし、ダンジョン18階層に現れた『漆黒のゴライアス』との大決戦の際に、ヘファイストスから剣を預かっていたヘスティアに返却され、封印を解くことになる。その時使われた炎の魔剣《火月》は、従来の魔法のそれを遥かに上回る大爆炎として放たれた。その魔剣はその一発で壊れてしまったが、この件は『魔法の発動体としての魔剣』を作る上で、ヴェルフの才能が歴代のクロッゾ一族のそれを大いに凌駕していることを暗示している。


恐ろしいのは彼がまだステイタスがLv.2で、【鍛冶】のアビリティに至っては未だ最低値のIであるという事実。原作8巻にて、ヴェルフを連れ戻そうと彼の父親・ヴィルが破壊を逃れ保管されていたクロッゾの魔剣一振りをヴェルフに向かって放つが、ヴェルフが新たに作った魔剣にあっさり相殺され、先祖がスキルの力のみに頼って製造してきた魔剣とは強度・威力・使用回数全てが上回っていた。ステイタスが上がった事で、魔剣の質も上がっている証拠であり、つまり彼がステイタスを更に極めていけば、より強力な魔剣を作ることが可能という事である。


上述の魔法や魔剣の記載から分かるように、ベルの活躍や飛躍的な成長に目を奪われがちだが、彼も作中トップクラスのチートキャラなのである。


初代クロッゾ編集

メモリア・フレーゼ』2周年イベント『アルゴノゥト』で、初代クロッゾその人が登場。ベルの前世であるアルゴノゥトが窮地の所を助け、彼の相棒となる。


ミノタウロスと戦うアルゴノゥトの為に『炎の魔剣』を作るが、最初は『ミノタウロスを倒すために生した剣』を縮めて『ミノタン』と名付けようとした。この通り、武器のネーミングセンスが最悪で、ヴェルフのネーミングセンスの悪さは先祖譲りである事が判明(ちなみにヴェルフも、ベルの為に作った《牛若丸》を最初はミノたんと名付けようとした)。


先祖である事もあって、初代クロッゾの容姿・性格・声はヴェルフとよく似ている。また、書籍版『アルゴノゥト』では、先祖であると同時にヴェルフの前世である可能性が示唆されている。現在のベルとヴェルフの関係、そして彼が打った装備にベルが惹かれて出会いを果たしたのは間違いなく運命だったのだろう。


関連イラスト編集

ヴェルフそれは友の為。


関連タグ編集

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 鍛冶 ヘスティア・ファミリア

ベル・クラネル ヘファイストス クロッゾ

ヘスティア(ダンまち) リリルカ・アーデ ヤマト・命 サンジョウノ・春姫 リュー・リオン

ヴェルファイ


ライナー・ブラウン…アプリ『メモリア・フレーゼ』にて、進撃の巨人コラボのストーリーでヴェルフが出会った中の人が同じキャラ。同い年、兄貴肌、意地と仲間を秤にかけた点が共通しており、出会って早々意気投合した。

しかしヴェルフとは真逆の選択をした為、最終的に真の姿を露わにしてヴェルフと衝突することになる…


暁古城…こちらもメモフレでクロスオーバーしたストライク・ザ・ブラッドの主人公で中の人が同じ。ただしヒロインの多い作品の宿命か、その例に漏れず彼もベル同様一級フラグ建築士。両者とも声質や口調がほとんど同じな為、劇中でもウィーネ声が同じはヴェルフを古城と勘違いし、ナァーザ声が同じ男嫌いのチョロインに至っては古城が2人に増えたと思い込んで勝手に暴走するなど中の人ネタのトラブルが多発した。勝手な思い込みで変態扱いされてしまったヴェルフは怒っていい。


ロン・ベルクダイの大冒険に登場する鍛冶師。『戦える鍛冶師』『主人公の仲間』『神の作った武器を目標に掲げる』『意識しているのは武器と使い手が1つになる事』『過去にかつての主君を捨てて野に下った』など、実は極めて共通点が多い。

ちなみに、主君の元を去った理由は、片手間で作った武器を最高傑作呼ばわりされたことで、純粋な鍛冶師としては見向きもされていなかったことを痛感したから。これは奇しくも、魔剣創造用のスキルにしか価値を見出されず、自分自身の作品に見向きもされなかった初期のヴェルフの境遇に酷似している。

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