概要
『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の主人公・ベル・クラネルが愛用している短剣の一つ。
ベルの主神・ヘスティアが神友のヘファイストスに数日にも及ぶ土下座で頼み込み、折れた彼女によって作られたナイフ(因みに当初は、自身とベルの愛の結晶という事で『ラブ・ダガー』と言う銘にしようとしていた)。
製作にはミスリルの他にヘスティアの「神の血(イコル)」と髪の毛が用いられており、ヘスティアの眷族のステイタスに応じて性能を上げる効果が付与されており、ヘスティアの眷族以外の人間が持っても、ロクな値打ちにもならない唯のガラクタでしかない。
製作者曰く「鍛冶屋の手を放れて勝手に成長する邪道な武器」であり、二度と造りたくないと語っている。
ちなみに、数多の名工を「子」として抱える鍛冶の女神ヘファイストスが直々に打ち上げた武器だけに断じてお安くはなく(ヘファイストスも友神のヘスティアの頼みによる個人的な武器作りとはいえ、流石にタダにはせずきちんと『武器職人の仕事として』作ったらしい)、原作7巻冒頭で、6巻において【アポロン・ファミリア】を撃破したことで憧れて集まった大勢の入団志望者の前でヤマト・命がうっかり開陳してしまったこのナイフの製作契約書に書かれた代金の額は、実に2億ヴァリス。この超高額の借金の存在を命のチョンボで聞いてしまったファミリア入団希望者達は、あっという間に一人残らずファミリアの屋敷の前から失せてしまった。合掌…。
当然、ナイフ完成当時、眷族わずか一名かつ廃教会がねぐらの貧乏零細ファミリアの神であったヘスティアに即金で払えるものではなく、目下現在に至るまで、【ヘスティア・ファミリア】の背負っている最大の負債のひとつとなっている(ヘスティアは眷族たちに背負わせたくないし何百年かけても個人で返すから気にするなと言っているが、ベルたちも流石に主神の困りごとを放っては置けないと返済に協力する気満々である)。その後、【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』で勝利して賠償金を得たが、それでも返済し切れていない模様(戦いに参戦した四十以上のファミリアと賠償金を分配したためと思われる)。
ナイフそのものが【ヘスティア・ファミリア】の眷族のような存在であり、命などのベル以外のヘスティア眷族も使用可能。
アニメ版の画像から刀身に刻まれたヒエログリフが解読された。
(刀身・表)
その身を形作るのは、真実の銀、ミスリルの輝き。真の光は、他の誰もが手にしたところで、その輝きを曇らせる。心せよ、刃を抜くことが出来るのは、汝が認め、汝と血を分けた使い手ただ一人。
(刀身・裏)
鍛冶の主ヘファイストスがオリンポスの盟友ヘスティアの武具を鍛える。ファルナが刻まれし汝もまた我らが愛する神の眷族、神の刃。女神ヘスティアの名のもとに命ずる。同じ血を分けた眷族に力を貸し与え、栄光を献げよ。汝の主の名、それはベル・クラネル。主の半身となり共に笑い、共に怒り、共に泣き、共に傷つき、共に走り、共に苦難を乗り越え、共に育て。経験を糧とし、刃を研ぎ澄ませ。主と共に至高を目指せ。
(刃部分)
汝は女神ヘスティアの分身なり。闇を切り裂く炉の炎を宿し、主人の路を切り拓け。永遠の伴侶となって、主人を守れ。