プロフィール
概要
酒場『豊穣の女主人』で働く猫人(キャットピープル)の女性店員。
元々は依頼達成率ほぼ100%を誇る凄腕の殺し屋で、裏の世界では『黒猫』という異名で知られていた(あくまで非公式の異名で、冒険者の二つ名とは違う)。
人物像
容姿
黒い髪に猫耳と尻尾が特徴的の女性。スレンダーな体型とほっそりした尻尾から「くーるびゅーてぃー」を自称しているが、胸はあまり無い事を気にしている。
性格
『豊穣の女主人』の中でも特に癖の強い問題児の一人で、ちょくちょく馬鹿な行いをしては周囲に迷惑をかけており、その度にリューやミアから制裁を受けているのだが、全く懲りないというアーニャに並ぶトラブルメーカーの一人。一方で、暗殺者としての経歴も長いためか、他者の感情の変化を敏感に察するなど観察眼にも長けている一面もある。
猫人特有の訛りである語尾に「ニャ」を付けつつ、どこかふざけた言葉遣いで話すが、これはおちゃらけた神々を真似て身につけた処世術であり、本来の性格は泣き虫で怖がりだという。殺し屋時代は依頼人や標的に舐められぬよう語尾に「ニャ」を付けず真面目な口調で話しており、現在も緊迫した状況の時は普段のおバカな言動は鳴りを潜める。
賭博が大好きでよく人目を盗んでギャンブル場に行き、Lv.4の身体能力や動体視力を活かしてイカサマも行っているが、調子に乗りすぎて墓穴を掘ることもしばしば。また、重度のショタコンという歪んだ性癖を持っており、暗殺者時代はショタによる逆ハーレムを作ることも夢見ていた。現在はベルのお尻を気に入っており、彼のお尻を見るたびに発情しているので同僚たちからもドン引きされている。
概要にもある様に元々は殺し屋だったクロエだが、別に悪人でもなければ好き好んでやっていた職業でもないので、『殺す相手は屑か、殺される覚悟のあるものだけ』『子供、特にショタ(曰く世界の宝)は殺さない』という最低限の規則を自分に課していた。
人間関係
『豊穣の女主人』の店主。圧倒的力を有する彼女の事を恐れつつも、それ以上にミアの懐の大きさもあって本物の母親の様に慕っており、彼女のことを「ミア母ちゃん」と呼んでいる。
『豊穣の女主人』の同僚。仲間内でも特に一緒に行動することが多いので、周囲からは相棒的な存在と見られがち。同じ猫人という事もあって、ルノアからはよく「馬鹿猫」と一括りに呼ばれている。
『豊穣の女主人』の同僚。殺し屋時代は賞金稼ぎとして名を馳せていた彼女とよく比べられており、酒場で働き始めたタイミングも全く同じという腐れ縁の様な存在。
- ニョルズ
クロエの現在の主神だが、正式な団員という訳ではない。元々はニョルズの弱みを握って強制的にステイタスの更新を頼んでいたのだが、善神である彼との関係性自体は良好。丁度殺し屋稼業に疲れ切っていた頃に、彼から【ニョルズ・ファミリア】への正式な入団を提案された事もあったが、殺し屋として生きてきた自分が改心して善良な派閥に入団するのも何かが違う気がする断っていた。このようにずっと自分の事を気にかけてくれた神物で、自分が殺し屋を辞めて『豊穣の女主人』で働き始めた当初も喜んでくれた。
作中での活躍
本編開始前
元はオラリオ外に存在する犯罪組織系【セクメト・ファミリア】の構成員で、名前を付けられる前から殺し屋となることが宿命付けられていた。ある日、母親(自分に最後まで素性を明かさず、姉貴分だと思っていた女性)に命を庇われたことを切っ掛けに、ファミリア脱退を決意。主神である女神に、脱退の条件としてとある王国のLv.3の上級騎士殺害という無理難題な条件を提示されるも、これを何とか達成した事で犯罪組織を抜け、自由の身となる。
以降は様々なファミリアに入っては改宗(コンバージョン)を繰り返していたが、今まで殺し屋として生きていた為か、【セクメト・ファミリア】から抜けた後も、殺しを生業とした生き方でしか食い扶持を稼ぐ方法が無かった様で、世界を渡り歩きながら殺し屋稼業を続けていた。
だが、依頼を失敗してこなかった事やオラリオ外の世界でLv.3になった才能もあって(オラリオ外では、Lv.3でも卓越した実力者の部類に入る)、向かうところ敵無しとすっかり調子に乗り始めていた頃に、当時『暗黒期』という最も治安が悪かった時期にオラリオにやって来てしまう。
当初は治安が悪いなら仕事にも困らない程度の軽い気持ちで足を踏み入れたが、オラリオの冒険者達の実力を舐めてかかった結果、【ガネーシャ・ファミリア】団員暗殺の依頼を受けた際、見事返り討ちに遭い、団長であるシャクティ・ヴァルマの追撃から命からがら逃げる羽目となり(現在もちょっとしたトラウマになっており、シャクティには近寄るのも苦手)、人生初の依頼失敗となってしまった。
それ以降、反省から仕事を慎重に選ぶ様になり、多くの依頼を受け、やがてLv.4ランクアップを果たすも、この頃には尽きる事のない殺しの仕事に鬱屈を感じる様になっていく。
アストレア・レコードの時はあまりの事態のヤバさに手を出さない事を決意する。偶然にもルノアが別の場所で自身と同じ決意をしていた。
本編の5年前、暗殺業を廃業しようと決め、最後の仕事として【疾風】、即ちリュー暗殺の依頼を承諾し、『豊穣の女主人』へ侵入。丁度依頼が重なった当時賞金稼ぎだったルノア、更に騒ぎを聞き割り込んできたアーニャと四つ巴の闘いを繰り広げる事となる。
しかし、実はこの仕事は暗殺者として色々とやり過ぎてしまった上に闇派閥との繋がりについて知っている自身やルノアもリュー諸共始末する為に、依頼したブルーノ商会が仕組んだ「茶番」であり、彼等や雇った悪徳冒険者達によって「口封じ」で始末されそうになるも、4人の共闘であっさりと返り討ちにした。
だが、この闘いによって店をボロボロにしてしまった事で、店長であるミア・グランドの逆鱗に触れてしまい、彼女に叩きのめされた後、1億ヴァリスという法外な借金を背負わされながら、無理矢理『豊穣の女主人』の従業員として働かされることとなった。
本編
『女神祭』では、2日目にシルを【フレイヤ・ファミリア】の第一級冒険者達から守るべく戦い、ガリバー兄弟と戦うが奮闘空しくやられる。
フレイヤがオラリオ中に『魅了』を施した時は、「ベルはフレイヤの眷族」と記憶を改竄された上にシルの記憶も消されてしまう。ベルのことを「『シル』という知らない人を尋ねに店に来る迷惑な人」と認識し、快く思ってない(だが、ベルの尻を気に入っていることは変わりなく、むしろ「フレイヤの眷族」の所為で手が出せないことに歯痒く思っていた)。『魅了』が解除されるとベルとシルの記憶が戻り、アーニャの元へ行くと泣き喚く彼女を、ルノアとともに宥めていた。
『派閥大戦』が行われる直前には、ルノアと共にデメテルとニョルズに頭を下げて『豊穣の女主人』の店員たちを自分たちの眷族に改宗してもらった。そして、『派閥大戦』当日にアーニャがベート・ローガに無理矢理拉致されたことを同僚の店員ロシィから聞くと、ルノアたちと共に『戦いの野』までアーニャの匂いを辿って追跡し、『戦いの野』西側の大広間で眠り続けるシル(ヘルン)を見て驚愕した直後、シル(ヘルン)が寝言で自分たちへ謝罪するのを聞いた後、アーニャから「シルを助けたい」という決意を聞き、その言葉を聞いたミア・グランドたちと共に『派閥大戦』に途中参戦する。そして、アーニャが異常魔法【レミスト・フェリス】でアレン・フローメルと彼の率いる『強靭な勇士』たちとガリバー兄弟を弱体化させた後、リリルカ・アーデの作戦で分断されたガリバー兄弟の次男ドヴァリンを幻影魔法【フェレス・クルス】で幻惑した後、複数の毒を塗った短剣『バイオレッタ』でドヴァリンを負傷させ、アーニャの異常魔法でガリバー兄弟の【対異常】アビリティの効果まで下がっていたことで更に『バイオレッタ』で複数の切り傷を与えて、遂にドヴァリンを倒した後にドヴァリンの顔を踏みつけて、控えめに表現しても邪悪な笑顔で笑った。しかし、アレン・フローメルが発動した高速魔法【グラリネーゼ・フローメル】でルノアたちと共に吹き飛ばされて、戦闘不能になった。
『派閥大戦』が終結して【フレイヤ・ファミリア】が解体された後、オラリオを去ろうとするフレイヤの前にリューたちと共に現れて、シルの姿になったフレイヤをルノアと共にからかった後、フレイヤが「私は女神をやめたい。シルとしてみんなと一緒にいたい」という『本当の望み』を聞き、ルノアたちと歓声を挙げた。
能力
猫人という種族もあってステイタスは『敏捷』と『器用』に特化しており、更に発展アビリティ『調合』も発現しているので強力な薬品や毒を制作する事も可能。元は殺し屋という事もあって真っ向勝負は余り好まず、戦闘では様々な毒が塗られた短刀《バイオレッタ》をメインウェポンとしつつ、自作の眠りの香や煙玉、投げナイフに幻影魔法など、豊富な搦め手を用いながら相手をじわじわと追い詰めていく戦闘スタイルを取る。
ステイタス
Lv.4(5年前の最終判明ステイタス)
力 | 耐久 | 器用 | 敏捷 | 魔力 |
---|---|---|---|---|
F301 | G279 | B751 | B776 | E455 |
耐異常 | 調合 | 逃走 | ||
G | H | I |
発展アビリティ
- 耐異常
状態異常に耐性を持つことが出来る。オラリオでは状態異常攻撃を放つモンスターが多いので習得している人間は多いが、彼女の場合は犯罪組織にいた時代、耐性をつけるために毒の服用を受けていた影響かと思われる。
- 調合
回復薬を始めとしたアイテムの効力を『魔法』の段階(傷口を一瞬で癒すなど)に引き上げる事が出来るアビリティ。暗殺の準備に多くの薬を調合してきた事で会得した。
- 逃走
逃走時における速度の上昇補正がかかる。Lv.4ランクアップ時のみ発現し、会得可能なレアアビリティ。
魔法
- フェレス・クルス
詠唱式:【戯れよ】
超短文詠唱で、実体のない術者の幻影(ミラージュ)を生み出す魔法。
一度に出せる幻影の上限は2体まで。実体が無いため攻撃も防御も出来ないが、術者の意のままに操れる為、陽動や撹乱、奇襲などに有用。また煙玉の煙幕と併用する事で、幻影と本物の区別を困難にするといった戦術も駆使する。
装備
- バイオレッタ
鎌の様に先端が曲がっている、暗殺に特化した暗剣。様々な毒を塗って使用する。
作中では、『耐異常』のアビリティを貫通する程の激毒である「毒妖蛆(ポイズン・ウェルミス)の毒液」を使用していた。
- 眠りの香
香りを吸った対象を眠らせる道具。クロエの物は大量の資金を費やされた材料と高熟練度の『調合』アビリティで作成しており、『耐異常』を習得していても気を強く持たなければ眠りに落とすほどの効力を発揮する。
余談
アニメ『ダンまち』シリーズでは、尺の都合によって只でさえ少ない出番を削られてしまっているが、その分アーニャと共にwebサイトでの次回予告を担当。二人して好き放題やっているが、相方や毎回間違った次回タイトルを読み上げるリュー、特別ゲストのキャラクターにツッコミを入れることもしばしば。
またアプリ『メモリア・フレーゼ』でも、アーニャとコンビで活躍する事が多い。
『ダンメモ』でのイベント「異端甘友祭」では、異端児(ゼノス)と遭遇してしまうという事態が発生。その場は人間に近かい容姿をしたレイやフィアがバレンタイン用の衣服を着ていたことで最新のファッションという形で誤魔化せたものの、後編に当たるイベント「迷宮の白い闇(ホワイトアウト)」で言い逃れ出来ない状況になった事で、ついにその存在を知ることとなった。ただし、その後は特に深く追求することなく、物語が終わっている。
またあくまでゲーム内での出来事なので、原作でも同様に認知しているかは不明。
なおアーニャも同様に現場にいたのだが、彼女は前編での最新のファッションという話を信じ切っていたため、結局喋るモンスターの存在を認識することはなかった。
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