「死んでも良いゲームなんて、ぬる過ぎるぜ」
CV:松岡禎丞
概要
VRMMORPG《ソードアート・オンライン》に囚われた約1万人のプレイヤーの一人。黒髪黒瞳の少年。線の細い顔立ちとは裏腹に態度は飄々としていて洞察力・論理的思考に長けているが、その反面人間関係などでは年相応の子供っぽい一面も見せる。
自身の生い立ち、アイデンティティの希薄から他者との直接的な関わりを避け、ネットゲームや機械工作に没頭しているが、本来は情に厚い性格。
自他共に認めるコアゲーマー。幼少期からPCやネットゲーム、最初期からフルダイブ型マシンに触れ、ゲームに関する知識やフルダイブ環境下でのアバター制御にSAO以前からかなり長けていた。
そして、それまでのフルダイブ型ゲームと違い世界初の、広大なフィールドかつ大規模オンライン型RPGとして発表された『ソードアート・オンライン』のβテストのテスター1000人のうちの一人に当選。そして、βテスターだけの特典として与えられたSAO製品版初期ロット優先購入権を使ってSAOにログインし、浮遊城アインクラッドでデスゲームに巻き込まれる。
劇中では「SAOで最も反応速度の速いプレイヤー」と明言されており、その結果が後述の数々のシステム外スキルである。
人間関係
表面上は両親や妹と暮らす平凡な家族関係だが、家族に関わる真実を知って以来、目の前の相手が本当は誰か分からない感覚に囚われ、長きにわたって本来の自分でいなくて済むネットゲームにのめり込み、仮想世界に安寧を求めていた。
しかし、SAOの事件を経て悪癖を克服して友人関係にも少しずつ恵まれるようになる。
女性関係
ライトノベルの主人公にありがちで、とにかく女性にもてる。
本人はSAOで出会ったレイピア使いの少女一筋だが、血縁上の従妹になる妹、自分と同じ罪を背負うスナイパーの少女、AIでありながらも一人の女性としてキリトを愛する騎士等各章のヒロイン全員から好意を寄せられている。
彼女達の好意の裏付けは元々のキリトの優しさもある。しかし、それ以上に彼女達もそれぞれの闇を抱えており、キリトがそれと向き合うもしくは乗り越えるきっかけを与えてくれたからこそ彼女達はキリトに惹かれたのである。
只本人は気づいていない。嫁を除いて。
同性の人間関係
同性の友人もそれなりにいるのだが、その殆どが成人男性である。何よりも初めて得た自然体で接することが出来る同世代の友人を永遠に失ったことがキリトの最も大きなトラウマとなってしまった。
もう同性の同年代の友人は作れないとまで思うほどに心の穴となった上、28巻ではそれが遠因となって咄嗟の判断を誤る事態にまでなっている。
原作・アニメ
アインクラッド編
「俺の命は君のものだ、アスナ。だから君のために使う」
デスゲームと化した『SAO(ソードアート・オンライン)』で、アインクラッドの解放を目指す攻略組のひとり。SAOでは珍しいソロプレイヤー。
全身黒ずくめのロングコート姿と、大威力かつ長大射程の単発ソードスキル『ヴォーパル・ストライク』がトレードマークで、『黒の剣士』の異名を持つ。βテスト出身者であることが周知されているせいで『ビーター』と呼ばれ、蔑まれている。
デスゲーム攻略を目指す中でアスナと出会い、互いにかけがえのない存在となってゆく。
血盟騎士団団長ヒースクリフの正体を看破し、SAOをゲームクリアへ導いた。
片手直剣スキルを主にした戦闘スタイル。搦め手として、投剣スキルやエクストラスキル(習得条件のあるスキル)である体術スキルを習得している。さらにソロプレイヤーとして生存するため、隠蔽スキルや索敵スキル、戦闘時自動回復(バトルヒーリング)スキルなども習得している。
習得者が一人しか存在しないエクストラスキルである『ユニークスキル』のうちの一つ、二刀流スキルを習得しているが、周囲に自分がユニークスキル保持者だと露見するのを恐れてデスゲーム終盤までは衆目のない場所でしか使用していなかった。
装備
- エリュシデータ(第50層ボスのドロップ品。70層以降も使用できる驚異のスペックで、ゲームクリアまで使用)
- ダークリパルサー(プレイヤーメイド。リズベットが制作。エリュシデータと同等以上のスペック。ヒースクリフとの最終決戦にて破損)
- コート・オブ・ミッドナイト(第1層フロアボスドロップ)
- ハート・オブ・レリック(74層時点の不思議金属製胸当て。古代機械のコアを引っこ抜いて作られた)
プログレッシブ
劇場版星なき夜のアリア
そこには同年代の女の子を前にして納刀すら満足にできないほどの挙動不審に陥るウブな思春期ショタの姿が!!
そこから更に数週間前となる入場特典短編「その次の日」(=デスゲーム開始2日目)では初対面から馴れ馴れしいアルゴおねーさんに対し、女体化したらもはやツンデレロリと言わんばかりの人見知りが全開となっている。
命がけの戦いとは人を変えるものだ…
装備
アインクラッドが舞台の作品ではかなりの期間を連続して描くため、装備が結構な頻度で更新されているが、強いてあげるならアニール・ブレードが代表格。無印第8巻、時系列で言えばデスゲーム開始当日の夕方に入手し、強化しながら第4層の途中まで使用し続けたることができた超優良品。
ちなみゲームの時系列ではあるが、そんな名品も76層ともなればくじ引きの小当たりとしてシナリオ上で排出される程度のいい意味での不遇を受けている。
- スモールソード(初期武器。デスゲーム開始当日夕方までのごく僅かのみ使用)
- アニール・ブレード(クエスト報酬。第1層のホルンカから第4層のヨフェル城まで使用)
- エルブン・スタウト・ソード(敵対エルフのドロップ品。第4層ボス戦から第五層序盤まで使用)
- ソード・オブ・イヴェンタイド(エルフ戦争クエスト報酬。第5層序盤から使用)
- クイーンズ・ナイトソード(エルフ戦争クエスト完全クリア時に入手。第9層から使用)
フェアリィ・ダンス編
「決着をつける時だ。泥棒の王と鍍金の勇者の!」
SAOから解放されてからもナーヴギアでダイブしたまま覚醒しない明日奈の手がかりを探すため『ALO(アルヴヘイム・オンライン)』にダイブする。
現実と同じ黒髪黒瞳に、逆立った髪型と少し浅黒い肌、そして妖精の翅と尖った耳を持つ影妖精族(スプリガン)。SAOからステータスを引き継いだため、初ログイン時からSAO時代と遜色ない戦闘能力を発揮する。
風妖精族(シルフ)の魔法剣士リーファや、出会ったALOプレイヤーの助けを借りながら世界の核心、ALOの運営会社であるレクト・プログレスの陰謀を暴き、明日奈を救出する。
スキル構成は二刀流スキルなどALOに導入されていないものを除いてSAOから完全に受け継いでいるため、ALOでも片手直剣を主とした戦闘スタイルをとる。加えて、スプリガンが得意とする幻惑魔法を工夫を凝らして使用し、撹乱等に使う。
SAO時代の筋力ステータスが受け継がれているため、身の丈ほどもある大剣を片手で扱う。
また、ALOはソードスキル前提のゲームデザインではないので、二刀流スキルなしにリーファの愛刀を借りて二刀流で戦闘することも。
フェアリィ・ダンス編終了後はパラメータを初期化。浮遊城の救世主となった『黒の剣士』は役目を完全に終えて、この世から消滅した。
装備
- ブラックプレート(巨大な片手直剣。スイルベーンで購入)
ファントム・バレット編
身長/体重 | 165cm/51kg |
---|---|
B/W/H | 78/65/83 |
ソースは電撃文庫fightingフェアで配布されたキャラクターカードより。
なお他の身体データとして血液型はAB型であることが判明している(『電撃文庫創刊20周年のフェアしおり』より)。
該当サイトは字が潰れているので「電撃文庫fightingフェア キャラクターカード SAO」で検索したほうが確実かもしれない。
「戦えない人間なんていない!戦うか戦わないか、その選択肢があるだけだ!」
菊岡誠二郎の依頼により、死銃事件調査のため『GGO(ガンゲイル・オンライン)』にダイブする。
アバターの容姿はM9000番系。男性型アバターの中でも女性にしか見えないこの容姿によって知り合った凄腕のスナイパーシノンとともに、死銃の真実に迫る。
事件後はALOに戻ったが、キリトのアカウントそのものにデータが記録されているため、再びGGOにコンバートしてもこの容姿になる。
弾道予測線のシステムアシストを駆使し、光剣で2弾ずつ銃弾を斬り落とし、命中精度特化の拳銃で牽制しつつ白兵戦の間合いに持ち込み、斬り伏せる。
また、SAO時代に攻略組の間で磨かれた、あるいは独自に編み出したシステム外スキルを数多く使用する。
装備
- カゲミツG4(光剣。SBCグロッケンで購入)
- FN Five-seveN(5.7mm式自動拳銃。SBCグロッケンで購入)
新生アインクラッド(キャリバー編、マザーズ・ロザリオ編ほか)
フェアリィ・ダンス編の最後でステータスリセットを行った後の姿。アバターそのものは旧ALO時と同一だが、ユイの要望で逆立った髪を下ろし、彼女が上に座れるようにしている(スプリガンの特徴として軽度のツンツン頭になっている)。
ステータスは一から強化し直し、それまでの経験もあって1年足らずで上位プレイヤーの仲間入りを果たしている。
キャリバー編ではカーディナルシステムの一人歩きと運営の年末休みが重なり、アルヴヘイム消滅の危機が発生。これに立ち向かう。
マザーズ・ロザリオ編では主役ではないが、ユウキとデュエルし、彼女の正体をいち早く見抜く。身を挺して巨大ギルドの軍勢の足止めをし、情報面や技術面でのサポートを行うことで、明日奈の力になる。
装備
- ユナイティウォークス(ソシャゲ等)/ロールラウンダー(ロスト・ソング)
- ディバイネーション(ソシャゲ等)/フォロドゥネーション(ロスト・ソング)/フェイトリレイター(コード・レジスタ)
- 聖剣エクスキャリバー(クエスト報酬。ALO世界最強の伝説級武器)
- ブラークヴェルト(UR転移直前。リズベット作。第21巻64P参照。)
- クローク・オブ・ハラルドル(UR転移直前。濃い灰色のコート。第21巻86P参照}
オーディナル・スケール
「辛いことがあったからといって、過去の自分を否定するような奴に負けるわけにはいかない!」
ARゲームである『OS(オーディナル・スケール)』に対して、最初はあまり乗り気ではなく、ランキングは秋葉原UDX戦時点で104137位と下位。
ただし、アスナの記憶欠落をはじめとした被害を受けたことで重い腰を上げ、本気を出したことで短期間で9位に、最終決戦ではSAO時代に戦う機会がなかったアインクラッド最終ボスを、仲間たちやALO・GGOの有志と共に攻略して1位に至った。その後は目的を果たしたため、OSから退いている。
プレイスタイルはVRゲームと同じくオーソドックスな片手直剣だが、システムアシストがなく現実世界での身体能力がそのまま反映されるため、VRにどっぷり浸かっていたキリトにはやや不向きだった。しかし、その誤差を修正するため合宿中の直葉からリモートで剣道講習を受け、VR同様の戦闘センスを得た。
装備
タイプS「エグゼキューター」(劇場パンフレット42P参照)
アリシゼーション編
「過程こそが重要なんだ。」
【人界編】
菊岡によって紹介された新型BMIテスターのバイトで、正体不明の企業『Rath』によって開発された『STL(ソウル・トランスレーター)』で、『アンダーワールド』にダイブするキリト。
そこで彼は仮想世界の内部時間をオーバークロックするシステム『FLA(フラクトライト・アクセラレーション)』によって、記憶ブロック状態の彼は2度目の幼少期約11年間を、ユージオとアリス、2人のかけがえのない親友と過ごす。
その後、ダイブ中の記憶をブロックされ日常生活戻っていたキリトは、逃げ延びていた3人目の死銃・元ラフィン・コフィン幹部「ジョニー・ブラック」こと金本敦に襲われて筋弛緩剤を打たれ死の危機に瀕する。一命を取り留めるも従来の医学で治療不可能な脳のダメージを負った彼は、回復のために半ば強制的かつ秘密裏にアンダーワールドにダイブさせられてしまう。
アンダーワールドの人界で目覚めた彼は記憶障害のせいで自分がなぜ仮想世界にいるのかを知らないまま、現実世界とコンタクトを図るべくユージオと共に人界の中心にそびえ立つ白亜の巨塔「セントラル・カセドラル」の最上階、そしてそこへ出入りできる立場を得るべく人界の守護者である整合騎士を目指し修剣学園へと入学する。
だが内部時間で2年の月日が経った頃、彼は腐敗した上級貴族に性的暴行を受ける後輩を守るために真剣での斬り合いになり、相手を殺害、ユージオと共に整合騎士ではなく罪人としてカセドラルの地下牢へと連行されてしまう。
脱走の最中にアンダーワールドの真実をカーディナルの接触を受け、キリトは人界を支配する半神半人の絶対者である公理教会最高司祭アドミニストレータを打倒するため、そしてアリスを取り戻すため、ユージオとともに叛逆者として教会に剣を向けることを決意し、人界最強集団たる整合騎士を退け、時にはわかり合いながら塔を駆け登ることになる。
だが、死闘の末最高司祭アドミニストレータを倒した彼を待っていたのは、追い求めたアリスの記憶の消滅と、カーディナル、シャーロット、そして無二の親友であるユージオの死であった。
激しい自己否定に苛まれるキリトを、時を同じくして現実世界で起きていた正体不明の武装集団によるオーシャンタートル襲撃の余波が襲う。機器の破壊によりSTLに流れ込んだ過電流がキリトの自己否定の意志を増幅し、その魂を焼き切ってしまうことになった…
【大戦編】
事故の影響で廃人となったキリトがアリスの庇護下に置かれて半年、遂に最終負荷実験が開始される。それも襲撃者たちの思惑によって、より一層歪んだ形で。
キリトは自我を喪失した中でもレンリをはじめとして多くの人物に影響を与えていたが、襲撃者によって大戦が人界VS暗黒界から人工フラクトライト全ての虐殺へと変わっていっても、自我が蘇ることは一向になかった。フラクトライトそのものの損傷に加え強烈な自己否定が魂を蝕み続けていたのである。それは比嘉が発見した魂の修復手段すらも逆効果になるほどのものであった。キリトへの仲間たちの想いよりもSAO以前から続く数々のトラウマ、そして友を救えなかった絶望のほうが遥かに大きかったのだ。
悪夢に囚われる彼を救ったのは青薔薇の剣に遺されたユージオの意識の残滓であった。
遂に目覚めた彼はUWの真理に触れ、SAOからの因縁との決着とこれまでで最強の敵を討つべく再び剣を取る。
覚醒以降のキリトは「周囲の空間神聖力を感じ取り」「それを無詠唱で素因に変換することも容易い」ほどになっており、本人は「《世界の理》と深く接続してしまった」と述べている。
最終決戦時に現れたアドミニストレータの幻影の言葉から察するに、彼女が持っていたシステム権限を継承した可能性が高い。
また、UWの大本がMMOベースであるため、高い権限値を持っていたチュデルキンやアドミニストレータを撃破したことで膨大な経験値を得てステータスが急上昇したことも考えられる(これはアリスにも言える)。
【MC編】
アリスが現実世界へ脱出したことで襲撃者は去り、大戦も終結した。
しかし、敵が余計なことをしたせいでUW内の時間は現実での10分が100年という凄まじい加速状態に入り、アスナ共々200年もの歳月をUWで過ごすことに。
自らの役目をUWを発展させ、将来的に現実世界の中で存続させることと定めてまずは戦後処理に奔走。
《異界戦争》から一か月後には東の大門跡にて暗黒界のトップになっていた拳闘士の長イスカーンと講和条約を締結し、続いて正式に発足した公理教会に代わる新政権のトップ《人界統一会議代表剣士》に就任。
私領地の解放と貴族の等級制廃止に反発した四大皇帝家の反乱を鎮圧後は本格的にUWの発展に向けた事業に着手し、従来使われていた低品質の《常用紙》や高級な羊皮紙に代わる安価かつ高耐久な紙の素材の模索やボールペン制作などの日用品の改良、素因によって駆動する飛行機《機竜》や自動車こと《機車》、その他冷暖房や街灯といった《造器》と呼ばれる現代日本に準じたテクノロジーを開発し、さらにはダークテリトリーの果ての壁を越えてワールドマップを拡張しこれを《惑星カルディナ》と定義。やせ細ったダークテリトリーに暮らしていた闇の民に肥沃な土地を与える。
そして機竜で宇宙空間への進出を果たして二重星《アドミナ》を発見し、最初のコロニーを拓いたことを機に名実ともにカルディナとアドミナを合わせた《星界》の王に就任する。
王と王妃のもとでアンダーワールドに暮らす人間五族は永遠に栄えるだろうとさえ言われたが、いずれまた星界の門が開くだろうと言い残し、星界暦550年頃にセントラル・カセドラルから姿を消した。
また、どういうわけか自分とアスナの名前を記録から抹消し、星界統一会議や整合機士団のごく一部の者にしか伝えていない。
なお、現実世界で覚醒後に講和会議以降の記憶はデリートされたため、本人は一切を覚えていない。
ただ、覚醒後に「UW人が(当初菊岡が目論んでいたように)近代兵器で武装できれば現実世界で独立できる(意訳)」と発言しており、同じことを考えて機竜(=戦闘機)を開発したのだろうと推測できる(ロニエに対しては開拓のためだと語っていたが)。
【UR編】
大戦編以降のステータスを保持し、権限値はなんと129にまで上昇している。
しかし、この時点でのUWには「心意計」と呼ばれる計器が普及した上、現在のキリトの心意は「心意兵器」なる物騒なナニカに匹敵するレベルに達しており、マトモに使えば通常2割も振れない心意計が振り切れてしまい街中でなくとも衛兵が大慌てですっ飛んでくる大騒ぎとなる。つまり最強の力を持ちつつも小回りが利かないので本気を出せないという本末転倒に陥っており、やむを得ず心意を使う際も極めて慎重な制御を強いられている。とてもではないが戦闘中に使えるようには見えない状態(編集者の推測)である。
この現状に機士団長エオラインからは「心意を隠す心意」を学ぶよう勧められている。
なお、服装の方は「今のUWの風俗とも違和感がない」という理由で据え置き。
URでもパンイチにされたりと恵まれていない。
戦闘スタイルは、SAO・ALO・GGOで磨き上げてきた戦闘技術を「アインクラッド流」と称した剣術流派。
学院時代までは、一般に人界では知られていない2連撃以上のソードスキルをアドバンテージとして活かし、地方の衛士や衛兵、そして上級貴族とも互角以上に渡り合う。
神聖術の技能は、整合騎士どころか学院でも高いとは言えない。だが直接攻撃ではなく、撹乱や術式保持からの遅延発動、素因での器物生成などで、実戦において高い応用力と工夫を見せる。
心神喪失からの覚醒後はUWとの親和性が異常に上昇した影響で、最高司祭アドミニストレータですら成し得なかった無条件の素因空間保持を習得。神聖術においても最強クラスの遣い手となる。
主だった防具は装着せず、衣服は修剣学院や人界統一会議の制服など、UWではごく一般的な素材。ただし、心意が極限まで高まった場合に限り「事象の上書き」が発生し、SAO時代のコート姿の「黒の剣士」と化す(原作では空を飛ぶ際に竜の翼を、アニメ版ではALO(スプリガン)の翅をコートの一部を変化させて再現している)。
メイン装備は漆黒の巨大杉「ギガスシダー」の枝から削り出された木剣「夜空の剣」で、上級修剣士への進級間際に入手する。当初は「黒いヤツ」などと呼ばれていたが、ユージオの最期の言葉で命名された。木剣とはいえソルスとテラリアの恵みを独占し続けた実質的な破壊不能オブジェクトから切り出した故に下手な金属を圧倒的に上まわる硬度を誇る。また、金属属性ではないことからアドミニストレータに攻撃を通すことが可能である。
武装完全支配術:ギガスシダーの『他を排して自己の糧とする』性質・記憶を『孤独』という負のイメージとして発動、闇属性の純粋な質量と破壊力を持つ『闇の大槍』を放出する大規模攻撃術。破壊力だけならアリスの金木犀の剣の支配術と互角。
記憶解放術:上記のギガスシダーの性質・記憶をそのまま呼び醒まし、周囲の空間リソースを吸収して、遣い手の純粋なエネルギーへと変換する。二刀流を解禁し、ある武器の記憶解放術と組み合わせるとシナジーが抜群すぎてもはや害悪であり、遊びのゲームで使ったらヘイト集中待った無しだろう。
ユナイタル・リング編
プレイヤーホームにいたところアスナとアリスと共に突然のコンバートに巻き込まれ、事態の把握と半壊したホームの修繕に追われることになる。紆余曲折の末、「先生」なる何者かが唆したプレイヤーたちに度々拠点のログハウスを襲撃されるようになり、更にいつもの仲間に加えてNPCのパッテル族20人とテイムモンスター3匹の大所帯になってしまったことで、オープンワールドサバイバルを生き抜くべくログハウスを中心に街づくりを始めることになる。
コンバート時点で武器を装備していなかったことに加え、重量制限回避のために防具の装備を安易に解除したことが仇となり、開始直後からユイたちと合流するまで裸で過ごす羽目に。
その後はレベルの問題もあるとは言え珍しく「上質な鉄」シリーズの金属装備(胸鎧・腰鎧・すね当て・籠手・長剣)を使用。一方でブラークヴェルトは当面の仲間の装備を調達するために素材変換して手放すことになった。
魔法は腐魔法を習得。初期魔法の「腐れ玉」は窒息感覚を吹き飛ばすほどの恐るべき悪臭とマズさな模様。
シノンと合流するための遠征中に黒豹型モンスター「セルリヤミヒョウ」の「クロ」をテイムしている。
リアル
詳しくは単独記事を参照。
Web版初期設定
ストレートエッジから商業版として出版された「マテリアル・エディション:リミックス」に収録されたweb版アインクラッド編での設定。
装備やスキルなど書籍では語られない設定も掲載されているが、少なくない量の設定が変更されていることに留意されたし。
現行の同人版も劇場版関係の設定など商業版との違いが大きいので、参考程度に留めたほうが良いかもしれない。
年齢 | 16 |
---|---|
レベル | 96 |
主武装 | エリュシデータ(片手用直剣) / ダークリパルサー(片手用直剣) |
スキルスロット | 12 |
装備スキル(熟練度) | 片手用直剣(1000) 二刀流(1000) 投剣(967) 武器防御(1000) 戦闘時回復(944) 索敵(1000) 追跡(963) 隠蔽(1000) 暗視(908) 限界重量拡張(949) 疾走(870) 釣り(604) |
他のアインクラッド編主要メンバー5名と違い、商業版での設定はこの時点でほぼ完成されている。
容姿も大きくは変わっていない(イラスト左)。前髪がはっきりM字になったことや剣帯のバックルの形状、コートに追加された銀の装飾が目立つ変更点。
だがが数少ない、しかし極めて大きな最大の変更点が、後のプログレッシブで描かれている割と愉快な(※オブラートに包んだ表現です)彼と異なり容赦なく「半ば不登校」「重症ゲーム中毒者」「家族ともほとんど会話をせず」と断言されている点である。
また、早い段階で自分に与えられた役割を悟っており、それがソロプレイヤーから(無自覚に)攻略組の一員として戦い始めるようになるきっかけとなった。
“かつてはまさに後のネット小説の主人公のテンプレートの先駆者の一人であったが、今ではその影も形もないのは因果なものである。
ゲーム版の時間軸
75層でのヒースクリフとの決闘中、SAOを司るカーディナルシステムに致命的なシステムエラーが発生。
ゲームクリアが成立しなかったことで展開は原作から大きく分岐し、一部のヒロインの運命や社会情勢に至っては大きくその状況を変えることになる。キリト自身は(プレイヤーが妙な真似をしない限りは)影響が少なく、原作同様に他のプレイヤーを手助けするポジションに回る事が多い。
インフィニティ・モーメント(階層攻略編)
ゲームクリアがならず、更にシステムエラーで心の折れかかった攻略組プレイヤーたちを激励。
これまでに出会った仲間が集結し、新たな仲間と共に改めて100層を目指してアインクラッドを踏破してゆくことになる。
76層に新たに開かれたエギルの宿を拠点に仲間達と過ごしており、ソロプレイヤーからはもはや完全に卒業している。身分上は原作終盤からそのまま血盟騎士団預かりになっているが、従来のメンバーへの配慮からギルドの運営には一切関わらず形式的なものに留まっている。
最終盤、本性を現したアルベリヒと対峙してその計画を未然に阻止。その後ストレアを救出し、カーディナルシステムを正常化すると共に今度こそゲームクリアに成功する。
しかし、キリト本人は自身の気持ちに決着をつけるためにプレイヤー達をログアウトさせようとするヒースクリフに改めて真のラストバトルを挑み、これに勝利。後腐れなく現実世界へと帰還した。
本作では大人の事情により黒コートではなく黒ジャケットを着用。原作の黒コートは2周目から使用可能となる。ヒロインにはデフォルトの装備に加えて攻撃・防御・バフに特化した専用防具が3種類用意されているが、キリトに関しては専用装備の『カオスアーマー』『デュエルジャケット』『オーダークロス』及びそのセット品が同様の傾向を持っている。
また、ゲーム上では二刀流以外の武器も装備できるため、『盾とフルプレートに身を固めて斧を振り回すキリト』『武者鎧と刀でお侍になったキリト』も見ることが可能である。
ホロウ・フラグメント(ホロウ・エリア編)
インフィニティ・モーメント開始から一ヶ月後、2024年の12月に起きた出来事。
突然未知のエリアに飛ばされたキリトはその場に現れたオレンジプレイヤーの少女・フィリアと遭遇。交戦するも、その場に現れたスカルリーパーっぽいモンスター(実際はホロウデッドニングリーパーという別のモンスター)の襲撃によって成り行きで共闘することになる。
フィリアと和解したキリトはアインクラッドとホロウ・エリアを行き来しながらこのエリアを探索してゆくことになるが、その先に待ち受けていたのは行方をくらませたはずのあの男だった。
本作では大人の事情が解消されたことで前作から原作仕様を含むコート状の防具が大量に追加。
新規ムービーでも原作同様の黒いコートを着用している。ヒロインに特化装備に続きコンプリート装備が追加されたが、キリトの新たな専用装備『マスターズアーマー』はこれに相当するといえる。
また、血盟騎士団仕様の白いコート(アニメに登場したものとは異なる)が複数追加され、中には最終装備候補まであるためキリト的にはたまったものではないかもしれない。プロダクトコード限定だがGGO版のキリトまで白くなる始末である。形式上血盟騎士団のメンバーなので、着用することには何の問題もないのだが…。
本作では条件を満たすと階層攻略編ラストバトルクリア後に追加イベントが発生し、崩落中のアインクラッドへ転移してきたユウキとの手合わせが発生。
原作ではアスナと夕日を眺めた場所で、全盛期の黒の剣士と絶剣の対決が実現することになる。
追加EDではダイシーカフェで打ち上げが行われ、リーファの誘いからALOへと移住することになる。
ヒロインの好感度を上げまくると、娘から手厳しいトロフィーが贈られてしまう。プラチナトロフィーのためなんだ、仕方ないんだ。
ロスト・ソング
アニメ準拠の容姿で登場。SAOから解放され思う存分にゲームを楽しんでおり、やがてゲーマーとしての意地と矜持を掛けて美少女天才科学者と激突することになる。
原作7巻に相当するイベントではユウキとアスナの仲を取り持つなど出番が増えた。猫耳をつけさせられそうになるイベントなど女難の相あり。ユウキにも度々軽く釘を刺されるなど、自業自得と言えなくもない。
原作ALOでの衣装の他に、黒地に緑ラインのオリジナル衣装やGE2のジュリウス・ヴィスコンティのコスプレを着用する。
使用可能武器は二刀流・片手剣・両手剣とキッチリと原作を再現している。黒の両手剣改めブラック・プレートは種別が片手剣に変更され、フェアリィ・ダンス編におけるリーファの剣(ゲームでの名称はスウィープセイバー)との二刀流を再現可能。
ヒロイン全員とお祭りに行くと、情報屋のおねーさんから後が怖いトロフィーが贈られてしまう。プラチナトロフィーのためなんだ、仕方な(ry
性能
結論から言うとオリジナルキャラであるレインの劣化版である。
二刀流が使える時点で決して弱くはないのだが、OSSと上級魔法、戦闘スキルなどがレインに遅れを取り、結果として(ゲーム上の)二刀流使いで完全に彼女の下位互換となっている。これは戦闘が得意ではないスプリガンの特徴を悪い意味で再現(原作ではそんなの関係無いと言わんばかりの強さを誇る)されてしまったのが原因で、レインどころか嫁のアスナやユウキ、スメラギにすら後れを取っている。
ホロウ・リアリゼーション
舞台が完全新規の《ソードアート・オリジン》に移ったことで衣装も刷新。初期装備兼公式ビジュアルは《ブラックウイングコート》、更にレベル1からのスタートによりムービー中では二刀流ではなく片手剣。ゲーム上では条件を満たすと二刀流EXスキル《絶界の双星剣》が解放される。スキル自体は誰にも装着できるが、二刀流が可能なのはキリトとレインのみである。また、今回もGEとの衣装コラボアリ。
今回もヒロインの好感度を上げまくると、またしても娘から手厳しいトロフィーが贈られてしまう。今回はクラインやエギルともデートしてるのに厳しくないですか。あくまでプラチナトロフィーのためなんd(ry
フェイタル・バレット
今回はいつも通りの容姿に「コート・オブ・ノクターン」を着用して銃の世界に殴り込み。
主人公の立場から降りたことで、ゲーム上の性能・物語での立ち位置ともにこれまでとは一味違った彼を見ることができる。
性能
武装は軽量バランスタイプの光剣2本(ソードモードとガン&ソードモード)。後者ではファイブセブンっぽいSPBNightSky系のハンドガンをセットで装備する。
ネーミングは原作アリシゼーション編を知っているとニヤリとできるが、残念ながら性能差は似たようなネーミングの相方のメインアームと大きな差がある。
光剣の攻撃力でガンガン前線に斬り込んでいく為、囮としてもダメージソースとしても頼りになり、発火ナイフによるブレイズも期待できる。一方で飛行型巨大ロボットをはじめとする、UFGで落下しない大型空中エネミーにはマトモな攻撃手段が無いのでパーティを組むときは向かう先の敵の構成を考えてからにしよう。
敵対時
…が、これが敵に回ると一転して文字通り近寄りがたい恐怖の存在へと早変わりする。
ソードバリアを張りこちらの銃弾を斬り払いつつ突進系ソードスキルで肉薄する、原作の上位互換な戦法で容易くこちらを斬り捨ててくる。フルオート銃か爆風属性武器を持っていないとレベル差が100以上あっても普通に死が見える。特に、他のソードバリア持ちと異なり2つの装備がどちらもソードなので、バリアが効果時間一杯まで途切れずヘタなタンクよりずっと硬い。特にエクストラ共闘の選ばれし者の試練(Lv275のPvPラッシュ)ではいつもの仲間たちと束になって襲いかかってくることもあり本当に強い。画面外からクルクルまわるキリトが飛んできて突然の死なんてザラである。早急に処理したいが、やはりソードバリアが…さすが原作主人公は格が違った。
対策は原作が参考になる。かねてからの指摘通り、処理しきれないほどの火力でゴリ押しするのが第1の方法。切り払うと足が止まるので、装弾数の多い大型アサルトライフル系(LMG)を両手に持って動きを止めながらバリアの時間切れを待つのが面倒だが単純。ただし、リロードが入った瞬間に即死級の突撃系スキルでかっ飛んでくるのが難点。あるいは正攻法でソードバリアが効かない爆発攻撃が第2の方法。こちらはグレポン、ロケランともに弾速が遅く当てにくいのが難点である。この他、とにかくスタン・毒・ブレイズを撃ち込む、仕切り直して背後から奇襲なども手ではある。あと超上級者向けなので決してオススメはしないが、もうこうなったらいっそこちらもソードで斬りあってみるのもソードバリアが効かないので通用しなくもない。SAOっぽくてロマンはある。
活躍
VR世界の良き先輩かつ悪い同類としてFB主人公を導く傍ら、自身も死銃事件に挑み前作から続いた新川兄弟との因縁に決着をつけ、最後はFB主人公の窮地に駆けつけた。死銃との決着の際にはアニメ版とほぼ同様のムービーが流れるが、その際に黒星(っぽい銃)を死銃諸共に叩き斬る演出が追加されている。FB主人公には最終的に自身がSAO生還者であることを明かし、相棒と認めるまでに信頼を寄せるのだが、個別イベントでは敵に追われて二人で宝箱の中に隠れるシーンあり。女性主人公だったら容赦のないフラグ建築ぶりである。
後日談となる「雪原の歌姫」では3人目のサチと再会。罪悪感ゆえか三度目の永別も受け入れそうになるが、ある意味同類であるエイジの喝によって入手したアイテムに彼女のデータを保存することを選択。本時間軸のGGOの世界観に適合させることで蘇生させる。
己の愚かさで死なせたオリジナル、デスゲームのクリアと共に消滅するしかなかったホロウを経て、似姿とは言え今度こそサチを守り切ることができたのだった。
果たしてこれが正しい行為であったのか、それが明らかになるのはおそらく別の仮想世界となるだろう。
原作のKirikoはBoB出場のための一種の変装として登場…が、死銃には原作同様に太刀筋で即バレ、仲間にも一瞬でバレた。挙句、よりによってシノンさんにだけバレず、原作のラッキースケベが再現される始末。これらが原因か、事件解決後はキリトさんはこのアバターの永久封印を決意した模様。
ヒーローバトルモードではキリトとは別キャラクターとなっており、本家キリトよりも防御寄りの性能になっている。
アリシゼーション・リコリス
世界観はゲームシリーズであるが、UW内でのメディナとの出会いと交流を除いてジョニー・ブラックの襲撃から14巻ラスト(アニメ前半部)までほぼ原作どおりに進行。
しかし32番目の整合騎士との戦闘で一足早く記憶を取り戻し、原作ではつかめなかったユージオの手(?)を掴み世界線が分岐、見事アドミニストレータを撃破し、ユージオとカーディナルの生還に成功する。
その後は何故か原作通りフラクトライトを焼かれてしまうも、上記二人の生存と、アスナ、リーファ、シノン、シリカ、リズベットの5人がSTLのハイアカウントでログインしたことによってすぐに復活する。
その後はセントラル・カセドラルに突然現れた「カセドラル・シダー」及びそれに呼応するように各地で急増し始めた魔獣、及び魔獣を生み出す「カラミティ・プラント(カラント)」への対処に整合騎士たちと協力。カラントを破壊できる数少ない人間(リアルワールド組と右目の封印を破った者のみ)である点、なによりアドミニストレータを殺害し良くも悪くも変革をもたらした者として魔獣対策本部の中心に関わっていく。
サブイベントでは整合騎士たちと理解と交流を深めてゆき、特に原作ではほぼ僅かな会話しかなかったベルクーリからは自分に万が一があった際には対策本部の長を引き継ぐよう言われる程に買われている。というか騎士長殿、もはやユージオに続くBでLな枠。サービスシーンもあるし。
今回のキリトはメイン武装は原作通り夜空の剣だが、青薔薇の剣はスキン含め完全にユージオ専用のため、夜空と青薔薇の二刀流はとあるボス戦限定となっている。
どうしても原作通りで行きたい!と言う場合は課金スキンで見た目をだいたい再現できる(だいたい、つまり夜空と青薔薇の色が逆のパチモン仕様)。
そんなわけで武装完全支配術や最終ボスとの特殊戦闘を見ても、性能を考えなければ本作は片手直剣スタイルがメインかもしれない。
そもそもゲーム上の二刀流そのものが上級者向けの性能となり、それを差し引いてもモーションも大半が別物になり性能そのものが大きく変化している。目立つところだと過去作で主力だったシャイン・サーキュラーがダブル・サーキュラーの上位技になったり、可もなく不可もなくなカウントレス・スパイクが当て身技になった点などが挙げられる。そしてジ・イクリプスがついにリストラされた。全体的にスキルコネクトの受付時間が短いので、アクション方面のプレイヤースキルが強く要求される。
この他、原作ではキャリバー編の一度だけしか使わなかったライトニング・フォールをイベントシーン限定で多用する。原作での出番の割に心意による応用を自在に使いこなしている。ゲーム上でも使えればかなり便利だったのだが。
そして、敵に回ると本気出す黒の剣士再び。
ver3.10にてエンドコンテンツとして金色のオーラと服をまとった最終最強の「極めしキリト」が闘技場ボスとして登場予定。圧巻のLv.999。しかもヒロイズがカットイン付きの応援で「プレイヤーではなくキリトに」バフを掛ける始末。
果たしてキミはリア充を見事爆発させることができるか!?
CUBEスキン
夜空の剣【青夜星天】:「青い星の灯火をリソースとして取り込んだ」設定。青薔薇の剣カラー+エフェクト付き。上記の【怨嗟悲憤】を組み合わせると原作の二刀流をだいたいであるが再現可能。
夜空の剣【白夜】:「穢れることのない白き夜に生まれた」純白仕様。恒例の白キリト装備。
???【白炎】:「炎の如き白き華をまとった」設定のとある武器。エフェクトつきの白。
木剣【夜空】:ギガスシダー製の木剣。いろいろな意味で手抜き(褒め言葉)。黒。
千年の黄昏
バーストリンカーとの合同チームのリーダーとして活躍。
ユイの危機のため久々に完全本気の黒の剣士の姿が見れる。
ゲーム上の性能
システム的前作だったLSからOSS追加を始め超強化され、主人公としての面目を挽回。ゲーム内で最強格として君臨する。
今作は二刀流(アップデート前までは両手剣)が最強で、攻撃と速度が優れ、手数も多くて扱い易く武器の特性上、異なる属性の同時装備、複数のOPの付与とOPの重複が可能で装備次第では他のキャラを抜いてトップクラスを狙える。
ソードスキルも高性能な物ばかりで単発技と連撃技はもちろんのことフレームの短い隙の無い技、攻撃範囲と射程距離、追尾性、ガード削りにスーパーアーマー、そして当て身とすべて揃っている。
魔法方面も強化され、前作では上級魔法はひとつも覚えなかったが今作ではロストソングで猛威を振るった闇の上級魔法アビス・ディメンジョンを習得する。魔法自体がLSから弱体化しているがそれでもアビス自体は強力で、また他の2つの闇魔法も性能自体は良く、今回は闇属性強化スキルを獲得し更なる底上げが可能。それでいて前作同様の浅く広い習得傾向とサポート中心のラインナップも健在。ある程度仲間の支援もこなせるデバフ要員である。闇の上級魔法を覚え、総評して物理でも魔法でも高い戦闘力を誇る器用万能な主人公(キャラクター)として完成した。
また二刀流以外に片手剣と両手剣が使用可能。前者は扱い易くて技も優秀で、総合戦闘力は落ちるが盾と杖が装備可能で防御面の強化や魔法面の強化など汎用性に長けている。後者はアップデート前までは最強だったが現在は二刀流の方が強いので広い運用ができる片手剣と比べると使用率は低い。
念願のOSSはしかも強力かつ高性能でスーパーアーマー付きが2つ、どちらも使い勝手がよく前作と打って変わってかなり優遇されている。
これによりレインと完全に差別化され、ソードスキルもひとつ多く習得し、OSSの性能の高さにより二刀流使いとしてレインを上回る性能を手に入れた。まさに本来の二刀流使いの奪還、復活劇である。
OSSSの一つ目はクロウ・コンビネーションという、シルバー・クロウとの組み手にて会得したクロスオーバーならではの技。二刀流と体術を組み合わせたOSS(説明ではシステム外スキルとなっているが後述のイクスプロードと比べるとこちらの方が原作のOSSに近い)で隙がなくて速い発生速度を誇り、途中で任意でロックオンの変更が可能。性能に反してリキャスト自体も早い。
二つ目はスキル・イクスプロードという原作、アニメ、スメラギ戦のムービーで使われたスキルコネクトをゲーム内に実装したOSS(原作やアニメ、ゲーム説明ではシステム外スキル)。片手剣ソードスキルを交互に放ち爆発的な威力を誇る。連撃数では二刀流最強のジ・イクリプスに劣るが、総合威力はイクリプスを凌駕するほどで、ロックオン切り替えや敵が密集した状態だと複数の敵に攻撃を当てる事が可能。高い追尾性能と少し離れた敵にも届く最後の突進(ヴォーパルストライク)と総合性能も極めて優秀で、他のキャラのOSSとも比較してもトップクラスの性能でキリトが使用する二刀流ソードスキルでは最高最強の技である。
またゲーム上のストーリーで二刀流(スターバースト・ストリーム、ジ・イクリプス)は原作設定同様に物理的に再現した物と判明。物語上では、威力がオリジナルより劣るとのこと(原作では不明。レインの場合はゲームシステムの関係で二刀流とそのスキルが使用可能。本人の言葉を借りるならレインは「多刀流」で本編の二刀流はあくまでも我流で、物語の中ではキリトのように二刀流ソードスキルは使えないと思われる)。
追加DLCでアリシゼーション編の愛剣「夜空の剣」と「青薔薇の剣」が入手可能。
得意技・システム外スキル
キリトが使用してきた中で代表的な物のみを挙げる。
ソードスキル
ヴォーパルストライク
重単発突進技。片手剣スキルの上位スキルでありながら、連続技ではない。
SAO時代のキリトの渾名、『黒の剣士』の代名詞とも呼べる技。
キリト=二刀流の印象はSAOプレイヤーにも読者にとっても強いが、キリト自身が二刀流よりも愛用していたのはこの技であり、汎用性の高さはSAOトップクラス。
また、両手剣スキルのアバランシュ同様に重単発突進技、と言われているようにとても重い一撃であり、チュデルキンとの戦いでキリトが使用した際には一撃技を重視するハイ・ノルキア流を彷彿とさせたようなので威力もかなり大きい模様。
余談だがアクセル・ワールドの黒雪姫の師匠も使用していたようで黒雪姫本人も伝承されている。
縦斬り四連撃。SAOでもUWでもそれなりに使用していたようで、キリトだけに限らず片手直剣使いには汎用性の高いスキルらしい。
四撃目の威力が異常に高いらしく、生半可な受けならいとも簡単に貫通してしまったりすると言うことから汎用性の良さは窺える。
ソニックリープ
単発突進技。片手剣スキルの下位スキルではあるものの、汎用性は高く、細剣ソードスキルのシューティングスターと同じく上方向にも放つことができる。
SAO時代ではあまり目立たなかったものの、UWに来てから急に登場回数の増えた技。
技の文字通りかなりの速度を誇り、キリトの剣速と反応速度を加えると本当に音のように駆けているように感じるらしい。
ユージオにも伝承された技であり、ユージオ自身もこの技とキリト自身に大きな信頼を抱いており、ファナティオ戦でキリトが発動した際にはユージオも「あの技を止められるはずがない」と見事なまでにフラグを立てていた。
二刀流十六連撃技。星が流れるように斬り込む二刀流の中でも上位スキルである。
キリトの代名詞・その2であり、キリトと言ったらこの技!と言う印象を根付かせる程の大技。
しかし発動中は隙だらけなのでHPに自信のあるような者やボス相手に使えばただの的になるため、キリト本人の防御力を考えるとかなり危ない技。
本来は劇場版の時のようにトドメに使うスキルなのかもしれない。
UWでは人々の思いを乗せた心意によって十七連撃へと昇華した。
因みに、これもまたヴォーパルストライク同様に黒雪姫の師匠も使用していた模様。
ジ・イクリプス
二刀流最上位スキル、二十七連撃技。二刀流最強の技であり、従来の片手剣では最上位スキルの連撃数が十連撃のノヴァ・アンセンション、OSSであるマザーズ・ロザリオですら十一連撃なのにもかかわらずその二倍以上の連撃を繰り出す高速高威力の大技中の大技……
なのだが、登場したのが一回だけの上にヒースクリフにはダークリパルサーをへし折られた上に、完全に防がれたりとイマイチ最強感が感じられない。
しかも上記のスターバースト・ストリームが目立ちすぎているせいで余計に弱く見えてしまう。
こちらも黒雪姫の師匠も使用していたようで、黒雪姫に伝承されている。
この技を使っている時点で黒雪姫の師匠が誰だかわかる、と言うのは胸の内に留めておこう。
システム外スキル
プレイヤースキルやテクニック、ゲームシステムの穴の利用などの総称。
主にSAO時代の戦いで培われており、多くが6巻278Pで言及されている。
SAO攻略の最前線で戦っていた者なら程度の差はあれだいたい体得していたものもあれば、キリト本人ですらものにできていない変態的テクニックも存在する。
ミスリード
第1巻プロローグにて、あらゆるスキルやテクニックの中で初披露されたもの。
SAOのAIは賢く、ザコといえども交戦中にプレイヤーの行動を学習し強化されていく。要するに同じ技を連発してのゴリ押しが不可能なのである。しかしこれを逆利用して、モンスターAIにこちらの行動を学習させた後に急に動きを変えることで、AIに負荷をかけて隙を作るというもの。
本来はスイッチで対応できるために不要なのだが、ソロで行動しているキリトにとっては生命線の一つであった。
聴音
現実世界における「音」は正反対の波長がぶつかり消滅するなど、「音が混ざる」わけだが、作中のVR空間ではノイズがくっきり分離されている(5巻240P)。それを利用してパターン化された環境音に混ざるノイズを聞き分けて隠れたプレイヤーを見つけ出したりするテクである。
見切り
同じくSAO時代の杵柄。アバターやモンスターの目の動きが正確に再現されることを利用し、相手の視線から攻撃先を予測するというもの。まぁ、現実世界でも達人なら不可能ではないだろう。
ソードスキルのフェイント(名称なし)
キリトだけでなくSAOプレイヤー同士の対人戦ではでは普通に行われていたテクニック。
ソードスキルは規定された構えから発動することを利用して相手を惑わす。
キリトはさらに《二刀流》スキルの存在を明かす前にアスナとのデュエル中、二本目を抜刀して斬りかかる動作をして見せた。
この時点では二刀流があること自体知られていなかったので下手を打てば容易に見抜かれただろうが、あまりにも唐突かつ自然な動作だったためアスナは見事に引っかかった。
武器破壊(アームブラスト)
相手の武器の脆弱な部位を見抜き破壊する。第1巻にて相手を傷つけずに無力化している。
この時点で超人的な反応力と精密な照準力が要求される(7巻151P)のだが…
銃弾の切り払い(名称不明)
弾道予測線を瞬時に判別し、致命弾が来る位置に光剣を置いておくことで銃弾を斬り払う。ネットでの通称はジェダイごっこ。ゲーム版では他のキャラクターも使っているが原作では普通にマジキチめいた芸当であり、真似しようとしたGGOプレイヤーは誰一人まともにモノにならなかった模様。
ジェダイごっこというが、地の文から分かる通りキリト自身もジェダイをイメージしてやっている。
魔法破壊(スペルブラスト)
7巻151Pで披露。上記のGGOでの戦闘経験から編み出した技。
新生ALOにて魔法属性が付加されたALO仕様のソードスキルを魔法にぶつけることで対消滅させる。言うは容易いが、新生ALOにおける魔法の当たり判定は「スペルの中心点」のみ。しかもソードスキルはアバターが自動制御されるため正確に狙うのは非常に困難。魔法が技の軌道通りに来てくれるわけは当然ない。しかも魔法攻撃は大きなエフェクトをまとっているがぶっちゃけドットのようなものであり、その高速で飛来するダメージ判定をまとった透明なドットに自動で動く技の剣速や狙いやらを正確に合わせて命中させるというもう訳がわからない難易度の技。
キリト曰く対物ライフルの銃弾よりは遅いとのことだが、その場の全員は例外なくドン引きしていた。
剣技連携(スキルコネクト)
8巻キャリバー編で披露。
左右の剣で交互に片手剣ソードスキルを発動させて終了後の硬直時間をキャンセルする。
要するに格ゲーのコンボであるが、現実のコマンド式の格ゲーと違い「ソードスキル終了時の体勢と次のソードスキル発動時の構えがほぼ一致」「思考を右手と左手で切り離す」といった条件が必要となる。
特に後者が厄介で「脳が右半分と左半分で別々の思考を行っているかのようなとてつもない違和感(8巻272P)」とのことで、一連の動作を一つの技として意識してしまえばスキルは失敗して中断してしまうという難易度。
キャリバー時点のキリトですら3ヶ月練習を続けて成功率5割以下という無理ゲーである。
なお、UWではユージオも使用している…のだが、彼は右の剣だけでやってのけている。
超感覚
相手の殺気を感知するテクニック……ですらないね、もはや。
キリト自身鵜呑みにしていないヨタ話で、作中でも否定派と肯定派に分かれ議論されている模様。
一方でキリトは何度か「殺気を感じた」でしか説明がつかない体験をし、時に命拾いしたことすらあるのもまた事実であった。なので自分なりに仮説、例えば「受け取る情報が増えることによる五感情報の微妙な処理落ち」説などを立ててユイに披露したのだが、返答は「そのような負荷で処理落ちするようなサーバーは漬物石にした方がいい」とかなり辛辣な答えを受けてしまった。
100%ありえないとは断言されなかった(義娘の配慮の可能性もある)が、真相は闇の中である。
名場面・迷場面アレコレ
実力考察
世間では某お兄様や魔王様同様、どんな敵も飄々と屠る最強主人公の代名詞的な扱いをよく受けている。
だが、実際に読んでみると全くそんなことはなく、劇中では常に誰かの助けを借りてギリギリでどうにか勝利する「辛勝」パターンが殆ど。その時の戦い方も、余裕など全く無いがむしゃらで超攻撃的なスタイルとなっている。
上記の二名とトリオを組ませている公式が大体悪いとも言える。
VSヒースクリフ
SAOの開発者にしてソードスキルをデザインした本人にスキルは通用しないことを分かっていながら、焦りのあまりモーションの長いジ・イクリプスを発動してしまい、実質敗北。
VSオベイロン
一応は対等な立場で戦った上記と異なり、一プレイヤーとゲームマスターという全く勝てる見込みのない戦いで、茅場の介入がなければどうしようも無かった。相手が獲物を前に舌なめずりする三流でなければ彼の介入前にキリト自身も洗脳されていた可能性が高い。
VS死銃
唯一「通常のプレイヤー」同士の戦闘ではあったものの、SAOでキリトに敗れたその日からゲーム以外のすべてを捨てて鍛え続けた死銃と日常に戻ったキリトとの間には、力の正邪こそあれプレイヤースキルには大きな差が出来ていた。
シノンの機転とアミュスフィアの短所のおかげでアスナの祈りが物理的に届いたことで思いついた即興技でなんとか辛勝している。
VSユウキ
マザーズロザリオ編で2度彼女と試合をしているが、いずれも敗北している。ただ、いずれの試合も二刀流を使っていなかったので、そちらで挑んでいた場合はどのような結果になっていたのかは分からない。
何故使用しなかったかは不明だが、本人は『もしユウキがSAOにいたら、二刀流スキルは自分ではなく彼女に与えられていた筈だ』と、早々に資質の差を悟っていたような節がある。
控えめに言って完全敗北である。
死力を尽くした末にアリス以外の仲間は全員戦死。それでも彼女を倒しきれず、結果的にトドメを刺したのは敵側の足手纏いであり、事実上取り逃がしている。
敵が勝手に死んだだけで守るべき人ほぼ全て守れなかったという結末に終わった。
しかもダメ押しと言わんばかりにたまたま武器が木剣と氷剣だったので金属無効を貫通できたという奇跡的な幸運が前提の上でこの有様である。
VSガブリエル
青薔薇の剣に宿るユージオの想いと同調してなお歯が立たず、一度は諦めかけるという程の実力差。
というか、ガブリエルからは戦闘開始後すぐにまともに相手をするまでもないと判断されている。
最終的に唯一の弱点を突くため、記憶開放術でアンダーワールド全ての想いを束ね、心意発動のスターバースト・ストリームを放つも本来の連撃は防がれ切ってしまい、止めを刺されかけたところを剣に宿る最高の相棒の意志がその一撃を防いだことによって生まれた、本来存在しない17連撃目で辛勝。
この最後の攻撃に至るまでキリト側からはまともにダメージを与えられず、与えたダメージも一人どころか世界全ての想いがあってこそである。
この様に実際の戦績、特に章ボス相手はよろしくなく、とりわけメンタルに関しては豆腐もいいところな上、話が進むごとにトラウマがガンガン追加されている。嫁からも「一人の時は泣き虫さんだね」と呼ばれるように、普段は飄々とした態度を保っているが、誰の支えも無いところではかなり脆い。
作中でもトップクラスの実力者で「理論上可能だが他人には真似できない」ことをやってのけてしまう事は間違いないのだが、才能と言えばVR空間への適性と上記の反応速度ぐらい。
そもそも相対する敵の大半はGM権限の保有者やそれに準ずるチーター、または彼以上の才能・経験を持った怪物ばかりで、本来は勝ち目すらない勝負と言える。
本人はアリシゼーション編で「VRというジャンルの初期からやりこんだことによる慣れとベータテスト時の知識が自分をSAOトッププレイヤーに押し上げただけ」と回想している。その他、自殺行為同然の無茶苦茶なレベリングや、幼少時の剣道経験など、描かれていないだけでむしろ努力型の主人公である。
「普段は二刀流を使わない」という舐めプとも取られかねない戦闘スタイルも、なんだかんだ理由をつけているもののSAO事件被害者に見られる燃え尽き症候群な所が大きく、仲間は「キリトはゲームがゲームでなくなった時こそ本気になる」と評するが、実際はもはや「遊び」のゲームではモチベーションが上がらず本気になれないある意味病的な状態とも言える(方向性は違えどアルゴ等が舞台から去ったのも同じ理由)。
とはいえ、上記の連中は他のキャラクターだろうと確実に勝利する人間は存在しないのも事実であり、むしろキリト(主人公)でなければ勝てない相手といえよう。
精神面に関しても何度追い込まれても立ち直り、最終的には一番の強敵に立ち向かって勝利を収めている。逆に言えば上記の敵達はキリトでなければ一層敵わない相手だったのだ。
白キリト
白地に赤のコートを着用した血盟騎士団仕様のキリト。アニメでの出番はたった1話のみだが、ゲーム版やスマホ版などで度々出番がある。コードレジスタにて《黒の剣士》と対になる《赤光の剣士》の称号が付けられている。
千年の黄昏でもDLCによりKoBカラーのコンパチ衣装が使用でき、フェイタル・バレットでは衣装の色をいじれるためもっと簡単にKoB仕様にできる。
中心のイラストはホロウフラグメント発売当時のゲーム雑誌で見られたもの。
WoU~後悔と絶望、赦しと救い~
PoHによって仲間が危機に陥る中で比嘉によって恋人のアスナ、妹のリーファ、同じ罪を背負うシノンのSTLを接続して彼女達のセルフイメージを流し込んで精神の回復が図られる。しかし、比嘉だけでなくアスナ達が考えている以上にキリトは自分を責めていた。SAO以前そしてSAOでの彼女を始めとしたトラウマの方が余りにも大きく、絶望に押しつぶされる。
『もう、嫌だ!これ以上、何も見たくない!何も聞きたくない!』
ALOで須郷からアスナを救った記憶、GGOで過去の亡霊を打ち破った記憶……が、それさえもキリトには悪夢でしかなかった。
『もう、思い出したくない!この先を知りたくない!』
そして、キリトにとって一番思い出したくない自分の死さえ望むあの記憶が呼び起こされる。
SAOの英雄などではない、自分と対等に接してくれる欲して止まなかった同世代の同性の友。森で木こりとして斧を振っていた彼……共に剣を磨いて、共に戦った無二の親友。だが、彼は死んだ。自分が巻き込んだ。自分の愚かさが彼を殺した。
『俺が!俺が死ぬべきだった!!』
ユージオを死なせた絶望がキリトの心にとどめを刺し、自分で自分の心臓を握りつぶして死のうとするキリトを呼ぶ人がいた。
キリトが最も愛しているアスナ、同じ業を背負ったシノン、たった一人の妹のリーファが彼の絶望と後悔を受け止め、赦していた。しかし、
『でも、俺にこの赦しを受け取る資格なんか、あるはずがないんだ。』
『ごめんよ、アスナ。ごめん、シノン。ごめんな、スグ。俺はもう立てない。もう、戦えない。ごめん……』
ユージオを死なせてしまった絶望が余りにも大きく、全世界で最もキリトを愛している少女達が呼びかけても目覚めるのを拒むほどの自己否定に陥っていたキリトは、今度こそ死ぬために心臓を握りつぶそうとする。
『なんで!どうしてなんだ、キリト君!』
現実世界でキリトのSTLをアスナ達のSTLと接続させた比嘉は、キリトの覚醒が後一歩で止まったことに焦りと絶望を滲ませる。このままでは、辛い記憶だけがリンクして際限ない絶望と後悔に沈んでしまう。その時、比嘉は思いもよらぬ接続を見た。
『なんだ、この接続は?UW内のオブジェクトから?』
比嘉が気付いた接続はUW内のオブジェクト。IDはWLSS703、オブジェクト名は青薔薇の剣。他でもない青薔薇の剣に遺されたユージオの意識の残滓がキリトに語りかけた。
ユージオ『思い出は、ここにある。』
『ああ、永遠にここにある。』
アスナ『私達とキリト君は、いつだって繋がってる。』
シノン『たとえ、どんなに遠く離れてても……たとえ、いつか別れがやってきても。』
リーファ『思い出と気持ちは、永遠に繋がり続ける。そうでしょ?』
そう、かつてアスナと仲間達に看取られた彼女のようにその思い出と心は共にあり続ける。
『良いのか、ユージオ?俺はもう一度歩き始めても、良いのかな?』
ユージオ『そうとも、キリト。たくさんの人達が君を待っているよ。』
他の誰でもない彼が赦し、手をさしのべた。待っている人達の元へ連れて行くために。
ユージオ『さあ、行こう。一緒に……どこまでも。』
キリトはその手を取り、アスナが、シノンが、リーファが手を重ねてようやくキリトは自分自身を否定する悪夢から目覚め、歩き始めた。
UWでは何も出来なかったことを後悔し続けたユージオ、本当の自分と望むものに悩んだアリスの心を救ったキリトは、これまでもSAOでレールの上を走らされる人生からの脱線を恐れたアスナ、ALOで妹としての兄への想いと女性としてのキリトへの想いの間で揺れたリーファ、GGOで自らの罪に苛まれて孤独だったシノンの心を救ってきた。その彼女達が今度はキリトの心を救うためにキリトが受けたのと同じ痛みを味わいながら戦い、その上で彼が失った親友と共に彼の絶望と後悔を受け止め、赦した。
もし、この四人の内誰か一人でも欠けていたらキリトは目覚めることがなく、永遠に繰り返される後悔と絶望の悪夢に囚われていたのは想像に難くない。
余りにも優しすぎて、全てを一人で背負い込んでしまうが故に自分自身を許すことを良しせず、絶望の余りに自らの存在さえ否定したキリト。キリトに一番必要だったのは彼を心から愛して支え、その上で彼の苦しみを受け止め許す人だったのかもしれない。
外伝・外部客演
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン
SJ3の最中にピトフーイの独白で「自分よりも強いゲーマー」として登場。
SAOベータテスト時代、レアアイテムを巡って彼女と一騎打ちを行う。結果はキリトの完勝だったが、戦いに満足したためかアイテムはピトフーイに譲り去っていった。
原作書籍では名前が出ていなかったため不明瞭だったが、キリトであることが匂わされており、アニメ版2期8話にて上記の件がアニメ化。そのエンドクレジットにて確定となった。
アクセル・ワールド
『AW』の原作小説10巻、漫画版5巻、『AW』+『SAO』ドラマCD収録エピソード「バーサス」ではなんと、アインクラッドの時の黒の剣士のアバターでブレイン・バーストに乱入しシルバー・クロウとの次元を超えた対決が実現。2人が登場する2つの作品の原作者川原礫による一種の読者サービスのようなものである。
続くPS4&PSPソフト『千年の黄昏』では互いの仮想世界が一時的に繋がり、キャラ同士が密接な交流や情報交換を交わすことになった。両作品は同じ世界の過去と未来、かつ微妙にズレた時間軸であることが言及され、黒の印象が大きい彼の存在は黒雪姫に似ているようだ。
また、ユーザー人気投票でDLC参戦した彼女の師匠と会話イベントが発生するサプライズがあり、質問するもはぐらかされた
AWの19巻では、ブレイン・バーストの製作に関わっている事を匂わせるシーンが挿入される。
エロマンガ先生
アニメ版で主要人物の一人が電撃文庫の話をした際にホロとお兄様と共にイメージ映像として登場。その際の三人はみんな悪役顔で写っており、キリトに関しては悪役声でスターバーストストリームと言っている為、この話のキリトは俗に「汚いキリト」や「キリトみたいなペテルギウス」と言われている。(余談だがキャスト欄にはしっかりと声優がクレジットされていたのでこの悪役ボイスを取るためだけにキャスティングしたと思われる。尚、お兄様の方は主人公の父や高坂京介役で出演されているのでこのためだけのキャスティングではない)ちなみに本作の主人公の声優も松岡禎丞であり、SAOでユージオ役を演じた島﨑信長も出演している。
電撃文庫FIGHTINGCLIMAX
SAO編のアバターの姿で参戦。漆黒のロングソード・エリュシデータを駆使して戦う。
稼働当初は数少ない男性プレイヤーキャラ(平和島静雄(デュラララ!!)と2人だけ)だった。
性能面では飛び道具系技が無いインファイタータイプ。武器持ちだがリーチも長くなく機動力、火力も低い。しかし切り札の『エクストラスキル「二刀流」』を使う事で一転、上記の欠点のほとんどを補う形で大幅強化され全キャラでもトップクラスのコンボ数を叩き出せるようになる。相手にガードされても切り札中のみ使えるキャンセルからガードを崩したり、離れていれば牽制に技を振って当たれば一気に相手を押し切るという戦法も可能。「通常時は最弱キャラ、切札時は最強キャラ」と言われる所以である。
かなり切り札に依存するキャラなので使うタイミングを見極めるのが重要な上級者向けのキャラクターに仕上がっている。それが原因だったのか、稼働当初は高い選択率を誇ったものの勝率はぶっちぎりの最下位だったという過去を持つ。
『IGNITION』でもこの性能は変わらない。…が、他の面々が軒並みアッパー調整をうけたのにもかかわらず通常時のキリトは本当に前作のままの性能であり、切り札中もルートが追加されたこととポテンシャル(攻撃力アップ)の発動条件が変わったことぐらいで強化点は少ない。
これによりますます切り札に依存することになり、相対的に弱体化してしまった。
切り札による攻撃面は健在だが発動中でも気が抜けなくなった(特に当たり判定が強化されたアスナ、発生が早くなったコマンド投げが怖い平和島静雄などが厳しい)。
さらに追い打ちをかけるようにキリトに機動力をプラスしたようなほぼ上位互換の性能のユウキが参戦(家庭版で先行配信、後に有料でDLC販売とAC版での使用解禁)。これによりキリトの立ち位置はますます厳しいものになってしまった。
アスナと戦う前の専用台詞として何でここにいるのか戸惑い、シャナとの専用台詞では彼女の持つ『贄殿遮那』をレアアイテムと勘違いして勝てば手には入れるのかと思ったところで彼女から「ゲームと一緒にしないで」とツッコまれ、家庭用版・Ver1.30で追加された雪菜との専用セリフではシャナと同じようにレアアイテムと勘違いして雪菜からは「変態さんが現れたようですね」と呆れられており、セルベリアとの対戦でも彼女の手持ち武器『ヴァルキュリアの剣』をレアアイテムと勘違いし、どこで手に入れたかセルベリアに詰め寄り彼女が怖気付くやり取りがある。
高坂桐乃とのバトル前トークにてキリトに妹が居るのを知った桐乃が会わせてほしいと詰めより、キリトが「声だけ聞いたらスグに似ている」と言う中の人ネタをやっている。
なお、続編 IGNITONではアスナと戦う前の専用台詞は「負けたほうが晩飯の奢り」に差し替えられている〈前作の設定が『絶夢』に操られた設定のため、バトル時に正気に戻り驚くという設定のためだと思われる〉。
また、司波深雪とのバトル前トークにて「君みたいに魔法が使えたら大勢の人が死なずに済んだのに」と言う、サチとの一件を思わせるセリフを言う〈サチと深雪はCVが同じ〉。
ちなみに、カラーバリエーションの2番のカラーが後述の『赤光の剣士』のカラーになっている。
ニューワールド(.hack)
2016年にスマホ版コード・レジスタとの間で行われた相互コラボイベントにて客演。MMO題材の二大作品の夢の共演が遂に実現した。
アインクラッド周辺に現れたという『光の門』の噂の調査のために未踏破階層に赴いたキリトとアスナは件の光の門へと吸い込まれてしまう。異空間の中で謎の双剣使いに襲われ、SAOですらないどこかに飛ばされてしまった二人の前にもう一人の双剣使いが現れる。
テイルズオブザレイズ
スマホアプリ「メモリー・デフラグ」とのコラボイベント「フェイトフル・エンカウンター」でアスナと共に参戦。
コラボイベント第2弾「ネヴァーエンド・テイルズ」では、終決魔鏡をはじめとする追加要素がある。
魔鏡技は「スターバースト・ストリーム」「【夜空】スターバースト・ストリーム」。
夜空は一連撃追加されているが…?
モンスターストライク
2017年の電撃文庫コラボの際にアスナとコンビで登場。アビリティは重力バリアとブロック対応で、SSは自強化+止まった際の近くの敵にマザーズロザリオを放つものでコラボキャラの中では一番汎用性の高いキャラとなった。
2018年にアリシゼーション編放送を記念して作品単体でコラボ、その際は進化と神化でSAOとALOに分けられておりた。
進化のSAOはAWとADWのダブルアンチアビリティに加え、ステージ移動後に稀に体力を全回復する事ができる「ユイの応援」を所持しており、SSでお馴染みスターバーストストリームを放つ事ができる。対して、神化のALO版は、ユイの応援は引き続き所持、アンチアビリティはアンチ重力バリアのみになったが、カウンターキラーという最後に攻撃された相手の種族のキラーになるアビリティが追加され、火力面は高くなった。SSはスキルコネクトで相手を二本の剣で交互に切りつけるものである。
2020年アリシゼーション編最終シーズン放送記念の第二弾コラボで獣神化、イラストとしてはアリシゼーション編前半最終回の赤薔薇&夜空バージョンである。アビリティ面は進化をベースに大幅強化、進化の持っていたダブルアンチアビリティが超になり、それらを展開されるだけで火力がアップさらに新追加として友情ブーストとアンチ減速壁も所持。これにより友情コンボの火力面もカバーできるようになった上、トリプルアンチアビリティになった。またSSも強化され、近くの敵ランダムに追撃ではなく、ボスに確定で追撃が入るようになり、前回の連撃に加え、最後に敵に赤薔薇を突き刺して大ダメージという原作再現になっており、しっかりと超高難易度のアドミニストレータでも活躍できる。
コラボ終了後もその汎用性の高さとワンパン率の多さから数々の高難易度クエストで活躍し、七つの大罪コラボで登場したメリオダスとゼルドリス、仮面ライダーコラボのオーズタジャドルコンボ、BLEACHコラボの市丸ギンなどのその後のコラボの超高難易度クエストでもワンパン枠として活躍し、デクと同様、完全に他のコラボを食う勢いである。
また、第二弾コラボでは先述したアスナとコンビのものが特定のミッションをクリアすることでユージオとのコンビに進化できるようになった。重力バリアは消えたものの、代わりにダメージウォールと減速壁が追加された。SSもまずユージオ一人で動き、止まった後攻撃力をアップさせてキリトが交代しさらに動くというものに変更された。
ファンタシースターオンライン2
2020年12月のコラボイベントにアスナとともに登場。同作の外部コラボでは珍しいストーリー付き。
アスナと二人で一時ALOを離れて他のVRMMOを行脚していたらしく、その中で(作中世界に存在する)『PSO2』にコンバートしたと思ったらアバターはSAO終盤のもの、メニュー画面も《ザ・シード》規格のものとは異なる上にNPCだと思っていた人々は明らかにそうは見えない反応を示したため早々に違和感を覚えるうちに「英雄」とそのパートナーに出会い、共に行動することになる。
件の『PSO2』はゲームに偽装した並行世界への侵入装置であり、したがってゲームでもなんでもない正真正銘現実の世界であった。
さらに不思議なことに、(PSO2世界の)地球にはALOはもちろん「桐ヶ谷和人」も「結城明日奈」も存在していないことが判明。二人は全く別の世界へのログインをしてしまっていた様子。
アバターは(恐らくセルフイメージから)エーテル具現したものらしくこれは『PSO2』を通じてオラクル船団に侵入していた地球人と同じ仕組みで、《ザ・シード連結体》にPSO2世界側の地球に満ちるエネルギー「エーテル」が干渉したようだとシエラは推測している。
おそらくエーテル具現のアバターをアミュスフィアから操作する形になっていた様子。
ちなみに、二人はいつの時期の彼らなのかははっきりしない(マザーズ・ロザリオ編より後なのは確実)。
Welcome #COMPASS「Kirito」LINK START
『NHN×ドワンゴ』により共同開発されたリアルタイムオンライン対戦ゲーム#コンパスでアスナと共に参戦。電撃文庫及びKADOKAWAから5作品目となる。
中の人はアダム=ユーリエフを演じているが相まみえるようになった。
同社作品キャラと初共演となる。ジョーカーとはメモリー・デフラグ&インテグラル・ファクター以来の共演。
キリトのロールはアタッカー。攻撃倍率がカイとセイバーオルタ同率でかなり高いが守備倍率はやや低いアタッカーらしい。
ヒーローアクションは忠臣やソルなどと同様に一直線への「突進ため攻撃」。操作エリアの長押しにより3段階の攻撃を行うというセイバーオルタに似たようなもの。
特に3段階目はためるのには時間がかかるものの、多少耐久力のある敵でもキルできるほどの連続ダメージを与えられる。短いため時間素早くで繰り出せる1・2段階目を中心に、敵の不意をついて3段階目でのキルを狙う扱い方もできるであろう。
アビリティ「黒と白の剣舞」はアスナが近くにいると攻撃力が上がる。
ヒーロースキルは原作の二刀流ユニークスキル「スターバースト・ストリーム」で前方円範囲内で突進しながら大ダメージを与えるが突進中は範囲が広まるので離れていても油断は出来ない。
関連イラスト
SAO
ALO
GGO
アンダーワールド
関連タグ
グラファイト・エッジ:アクセル・ワールドに登場するそっくりさん、あるいは…?
星王:アンダーワールドを統治していた時の二つ名。
ヴァイパー(FF14):吉田Pのインタビューでオマージュが明言されたFF14のジョブ。
作中設定 | 各VRマシン ソードスキル SAO ALO GGO オーディナル・スケール アンダーワールド ユナイタル・リング アスカ・エンパイア SA:O |
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主人公 | キリト アスナ |
ヒロイン | ユイ シリカ リズベット リーファ シノン アリス アルゴ ユウキ サチ |
キリトの仲間たち | ユージオ クライン エギル |
原作主要人物 | 菊岡誠二郎 ロニエ ティーゼ エイジ ユナ キバオウ 整合騎士 |
劇場版オリジナル | エイジ ユナ ミト |
敵役 | PoH 茅場晶彦 須郷伸之 死銃 重村徹大 アドミニストレータ ガブリエル |
スピンオフ主要人物 | ルクス レン ナユタ |
ゲーム主要人物 | ストレア フィリア レイン セブン プレミア 主人公(SAO) レイ クレハ ツェリスカ イツキ メディナ ペルソナ・ヴァベル |
その他主要人物 | 主人公(SAO) コハル イーディス ミスト |
イラスト関連 | abec 猫猫猫 黒星紅白 ぎん太 |
一覧 | ソードアート・オンラインの登場人物一覧 ソードアート・オンラインのカップリング一覧 |
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