この記事にはネタバレが含まれます。ご注意ください。
概要
アンダーワールド(UW)の人界側における剣士たちの最高峰に所属する騎士たち。
公理教会の最高司祭たるアドミニストレータに仕え、絶対の忠誠を誓っている。
彼らの存在理由は「人界の治安維持」であり、
- 元老院が察知した禁忌目録違反者のもとに赴き拘束、セントラル・カセドラルへ連行する。
- 人界に侵入してくるダークテリトリー(暗黒界)の手勢を退治し侵攻を阻む。
この2つを主な仕事としている。
整合騎士にはそれぞれ『飛竜』が与えられている。
主に果ての山脈を越え人界の防衛や罪人の連行に際して騎乗し、飼い主に非常になつき親しみやすい性質を持つ。
口から強力な炎を出したり、高速で飛んだりできるなど汎用性の高い能力がある。
カセドラル30Fに発着場が設けられており、それより上層までは飛べないようにされている。
本来は西帝国に巣がある。
表向きの彼らは「アドミニストレータが人界守護のため天界から召喚した存在」であり、召喚の副作用により天界での記憶を失うと周知されているが、その正体は「人界において武芸に優れた戦士」や「本来逆らえないはずの禁忌目録に違反した者」に対し「シンセサイズの秘儀」と呼ばれる記憶操作・洗脳措置、加えて天命の自然減少凍結措置(いわゆる不老化)を施した、ただの人間(人工フラクトライト)である。
その本当の存在理由も「アドミニストレータ以上の存在が生まれないようにしたうえで忠実な手駒として管理する」という彼女にとって都合の良いもので、罪人を配下に加えるのも、放置するよりも手元に置いたほうが良いためである。
シンセサイズの秘儀とは、具体的には対象者にとっての「大切な者の記憶」を摘出し、その欠落部分にアドミニストレータへの忠誠を刷り込んだ結晶体「敬神(パイエティ)モジュール」を埋め込むことで行われる。奪った記憶はアドミニストレータの寝所に保管されており、奪われた記憶にある『整合騎士が最も愛する人』たちを物質変換した非人道的な兵器「ソードゴーレム」を稼働させるための道具にされた。
下位の騎士は白の鎧だが、序列が上位の騎士にはパーソナルカラーの鎧と共にアドミニストレータが空間リソース豊富なオブジェクトを変換・加工した武具「神器」が与えられており、各自の性質に応じた「武装完全支配術」と呼ばれる秘術を使うことができる。
また、彼らの一部は「心意」と称される秘技を習得しており、本編で登場したのは相手を見ただけで吹き飛ばす《心意の太刀》と手を使わずに物を操る《心意の腕》の2つである。
総数は前半戦クライマックスの時点で31名。
名前の最後の数字は順位ではなく整合騎士にされた順番であるが、この手の大人数の幹部集団のお約束として人員の入れ替わりや欠番が存在する。
判明してるだけで過去に少なくとも3名が同じ整合騎士の手にかかり死亡しており、UW大戦時点では7名ものメンバーが封印状態にある。(下記の「いにしえの七騎士」参照)
なお、一部情報はWeb版準拠のため、電撃文庫版とは異なる。
一ケタナンバー
ベルクーリ・シンセシス・ワン
CV:諏訪部順一
騎士長。アドミニストレータが最初に誕生させた整合騎士で、序列実力共に第一位。
神器『時穿剣(じせんけん)』の使い手。
ファナティオ・シンセシス・ツー
CV:生天目仁美
整合騎士第二位。神器『天穿剣(てんせんけん)』の使い手。
デュソルバート・シンセシス・セブン
CV:花田光
深紅の鎧に身を包んだ弓使い。神器『熾炎弓(しえんきゅう)』の使い手。
十番台
イーディス・シンセシス・テン
CV:花澤香菜
元ゲームオリジナルキャラクター。初出はアプリゲーム『アリブレ』。
原作の世界線では異界戦争の100年前からUR編に至るまで眠り続けていた。
そのため人間関係がアリブレとは大きく異なっている。
神器『闇斬剣(あんざんけん)』の使い手。
シェータ・シンセシス・トゥエルブ
CV:Lynn
後半から登場する灰色の鎧の女性整合騎士。「無音」の異名を持つ。神器『黒百合の剣』の使い手。
キリトの反乱時は凍結中であったため迎撃には不参加。
ネルギウス・シンセシス・シックスティーン
※右側
CV:立花慎之介
深緑色の鎧に身を包む騎士。神器『萌嵐槍(ほうらんそう)』を操る。
100年以上整合騎士を勤め上げてきた高潔で実直なベテラン。
しかしその性格とキリトと顔を会わせる前にアドミニストレータが討ち取られたことが重なり、彼の反逆者としての認識を拭う機会を失ってキリト処刑を最も強く主張する強硬派の筆頭となってしまった。
さらに異界戦争では強硬派がカセドラルと果ての山脈の警護に回るなど尽くキリトとすれ違い続けたために登場はムーンクレイドル編からとなり、同時に未だに彼をあまり信頼していない。
シンセサイズ前は西帝国の貴族。剣の師である姉を敬愛するシスコン。
野菜っぽい人。なぜなら鎧も髪も深緑。神器の名もホウレンソウを彷彿させる。
さらには、萌嵐槍は巨大なネギを元にアドミニストレータが作ったものだという。
特殊能力は「支えがなく傾けても地面に直立する」というもの。
エントキア・シンセシス・エイティーン
※左側
CV:寺島拓篤
ネルギウスの相方。彼同様の理由で本編への登場はムーンクレイドル編から。
軽い性格でネルギウスを「ネギオ」と呼んではやめろと言われるのがお約束。
キリトを「キリト先生」と呼び、自分のことは「エンキ」と呼ぶように頼んでいる。
シンセサイズ前は鉱石を掘っていた鉱夫で、石掘りに夢中になっている間に禁忌目録に違反してしまい、ネルギウスによって連行された(デュソルバートとアリス同様、この出来事は2人とも記憶消去措置を受けている)当時は先輩の鉱夫を「先生」と呼び慕っていた。
二十番以降
ダキラ・シンセシス・トゥエニツー他3名(四旋剣)
CV:桜木可奈子
ファナティオ配下の下位騎士のチーム「四旋剣」の1人。女性。犯した禁忌は『同性愛』。
アニメで描かれた素顔は三編みにそばかすという容姿だった。
異界戦争序盤にて、暴走したシグロシグの攻撃から心意でファナティオを守り戦死する。
なお他の3名はジェイス・シンセシス・トゥエニスリー(CV:柚木尚子)、ジーロ・シンセシス・トゥエニフォー(CV:上田瞳)、ホーブレン・シンセシス・トゥエニシックス(CV:大町知広)。ホーブレンのみ唯一の男性である。
ゲーム版リコリスでは原作通りファナティオと共にキリトを待ち構え、その後も伝令役などでちょくちょく登場するが、終始「下位整合騎士」というモブとして扱われて誰が誰かは不明となっている。
ただし整合騎士全員集合シーンで彼ららしき下位騎士4人もしっかり登場し、スタッフロールでも中の人達は全員出演している(役名なし)。ダキラに至っては喋らないものの上記のファナティオとキリトの会話を物陰から見つめている謎の存在感を発揮。キリトに対する嫉妬か、それともファナティオ様に見とれていたのかは不明。まさにリンク先。
レンリ・シンセシス・トゥエニセブン
CV:田村睦心
外見は15歳ほどの美少年。神器『雙翼刃(そうよくじん)』の使い手。
シェータ同様凍結中で、元老長によって解凍されたが覚醒が間に合わなかったため、キリト迎撃には不参加。
リネル・シンセシス・トゥエニエイト&フィゼル・シンセシス・トゥエニナイン
両者ともに10歳程度の少女。
アドミニストレータの蘇生術実験のために生み出された『暗殺の申し子』とでもいうべき存在。整合騎士見習い扱いだが、前任の二十八番と二十九番を瞬殺した偉業を讃えられ、番号を与えられている。
なお、上記の経緯から記憶の改鋳は行われていないが老化は止められているため実年齢は不明であり、5年後も外見そのまま。
中の人達は度々日曜朝の宇宙や遊び人を研究する部で共演している他、フィゼル役の小原氏はフェイタル・バレットにも役名無しで参加している(主人公ボイスも担当している可能性あり)
『四帝国の大乱』で活躍した実績を讃えられ、体躯に見合ったサイズの鎧と飛竜を与えられた。
なお、Web版ではアーシン・シンセシス・サーティエイト、ビステン・シンセシス・サーティナインというショタコンビだった。
アリス・シンセシス・サーティ
CV:茅野愛衣
アリシゼーション編ヒロイン。整合騎士としての序列は第三位。最古の神器『金木犀の剣』を操る。
エルドリエ・シンセシス・サーティワン
CV:益山武明
前年度統一大会優勝者であり、一番新しい整合騎士。Web版では26番目であり、経歴も少し異なるため、一番新しい整合騎士ではない。
神器は『霜鱗鞭(そうりんべん)』(Web版では『星霜鞭(せいそうべん)』)湖の主である大蛇の王の記憶からできている。鞭の部分が最大で7本に分裂する。
師であるアリスのことを強く慕っており、異界戦争の中盤、ディー・アイ・エルの暗黒術からアリスを守って戦死。その後彼の神器はアリスが大切に保管している。
いにしえの七騎士、及び行方不明
七騎士
キリトとユージオのカセドラル突入以前からも原作27巻まで封印されたままのメンバー。
10番のイーディス及び、4、5、9、13、14、15の七名を指す。
アドミニストレータによる記憶調整のため96階元老院の隠し部屋の中で永久に溶けない氷に包まれ封印されていた。
WoU後に発見されるが魂の状態が不安定だった上、チュデュルキンの用いていた封印(解凍)術式は後に再発見された術式と細部が異なり、挙句に詠唱短縮用の補助具を用いていたという経緯もあり、覚醒後の不具合を懸念され氷のみを除去して封印状態のまま安置された。
彼らが発見された結果、エアリーは『16番』以降の騎士全員の消息を把握している形となる。
しかし、28巻にてイーディスが突如覚醒。
エアリーは昇降係時代からも見せたことのない顔芸を晒してしまう羽目になった。
行方不明
3、6、8、11番。
キリト&ユージオ迎撃以前から200年以上行方不明。
記憶消去前のキリトには魂の寿命か記憶容量の限界で既にフラクトライトが崩壊したものと推測されている。
ゲームオリジナルキャラクター
カルド・シンセシス・トゥエニエイト
CV:不明
コンシューマ世界線における、ネルゼルコンビに殺害された前任のトゥエニエイト。
下位整合騎士だが鎧は喉当てや縁取り、布部分が緑になっている。相方からの相性はルド。
整合騎士として自身の力を示すことを楽しみにしていたが、その願いが叶うことはなかった。
登場時は通常の片手剣を使用するが、生前も神器を持っていなかったかは不明。
ジャレド・シンセシス・トゥエニナイン
CV:不明
同じくコンシューマ世界線でネルゼルコンビに殺害された前任のトゥエニナイン。
こちらも下位整合騎士で喉当てや縁取り、布部分は黄色。相方からの相性はレド。
相方同様、自身の力を示すことを楽しみにしていた。
登場時は通常の両手剣を使用。やはり生前に神器の有無は不明。
関連タグ
番外
ここから先はムーン・クレイドル編以降のネタバレが含まれます! |
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アドミニストレータによって急遽シンセサイズされたキリトへの刺客。
そのため、他の整合騎士には存在を認知されていない。
ロニエ・アラベル・サーティスリー&ティーゼ・シュトリーネン・サーティツー
ムーン・クレイドル編にて、異界戦争と四帝国の大乱で立てた武勲により整合騎士見習いに任命。後に正式な騎士に昇格した。
彼女たち以降の騎士は任命制で、シンセシスのミドルネームはなくなり(そもそもシンセサイズされていないため)、「本名+番号」の形式となっている。
ベルチェ・ハーレンツ・フォーティ
ムーン・クレイドル編ではまだ赤ん坊で、騎士としてはユナイタル・リング編で名前のみ登場。
ベルクーリとファナティオの息子。家名は当初なかったが、ファナティオがかつてのベルクーリの実家の名を突き止め、絶えていたそれを再興する形で付けられた。