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アノス・ヴォルディゴード

ぼうぎゃくのまおう

アノス・ヴォルディゴードとは秋の小説「魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~」の登場人物にして同作の主人公
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「願うな、祈るな、ただ我が後ろを歩いてこい。お前たちの前に立ち塞がるありとあらゆる理不尽を、この俺がたった今から滅ぼし尽くすっ!」


概要編集

声:鈴木達央(アニメ第1期)→梅原裕一郎(アニメ第2期)


本作の主人公。二千年前の神話の時代の大戦において、人、精霊、神さえも滅ぼし《暴虐の魔王》と恐れられた男。


世界から争いの素となる怨恨を無くすため、人間界、魔界、精霊界、神界を1000年は開かない壁で隔てる大魔法《四界牆壁(ベノ・イエブン)》を勇者カノン大精霊レノ創造神ミリティアから魔力を借りた上で自らの命を代償に行使し《転生(シリカ)》の魔法で二千年後の世界に転生した。


転生には自分の血を引く肉体が必要だったため、魔法を使い自身の血を引く七魔皇老を生みだし、子孫を作るように命じたことから、魔王の始祖として言い伝えられている。


二千年後の魔法の時代では、人間のグスタイザベラ夫婦の子供として転生する。


魔王の生まれ変わりと目される者を集めた魔王学院に入学するが、現代の魔法技術では測りきれず《不適合者》の烙印を押される。


人物編集

容姿編集

転生後の体は、魔王の血を引いているがほぼ人間のもの。容姿は二千年前の転生前とさほど変わらない。産まれてすぐに《成長(クルスト)》の魔法で六歳相当まで成長する。転生から一ヶ月後、魔王学院から招待を受け、入学するために再度《成長》を使い十六歳相当まで成長し、それ以降は基本的に十六歳相当の身体の姿で過ごしている。


また、自身の正体を隠して行動する際は、《逆成長(クルスラ)》の魔法で六才相当の身体に縮め、アノシュ・ポルティコーロとして活動することもある。


人物像編集

性格は泰然自若にして不可能はないと豪語する絶対的な自信家。しかし決して誇張やハッタリの類ではなく、実際に全てを覆すだけの力があることの裏返しである。


残虐の限りを尽くした人物として恐れられているが、それは魔族を守るために戦っていたがゆえの行動であり、本人は理不尽を嫌う平和主義者。自身は人間によって殺害された母の胎内から生まれ落ちたという凄惨な過去があるが、それでも人間を憎まず魔族を守るため、平和のために魔王軍を率いて戦っていた。そのため、配下達からも慕われていた。


秩序を司る存在である神族に対しては、秩序のためなら人々が傷つくことも厭わず理不尽をもたらすことから嫌っている。神族からも彼を秩序を乱し摂理に従わない「不適合者」として目の敵にされており、度々対立している。


神話の時代では戦場が日常だったこともあってか、平和な魔法の時代においては世間知らずで感性がズレており、ミーシャサーシャからツッコまれることもしばしば。


転生前の両親編集

父親は《幻名騎士団》の団長の滅びの根源を宿すセリス・ヴォルディゴード、母親は《災禍の淵姫》ルナ・アーツェノン


その他編集

好物はキノコで、現代では特にイザベラが作ったキノコグラタンを好物としている。二千年前は彼の好物を知った一部の魔族たちが、彼への貢ぎ物にするため、同じものを食べ験を担ぐため、魔王の強さの研究のためにといった理由でキノコの乱獲が起き、ミッドヘイズのキノコが絶滅しかけたという。


能力編集

滅びの根源を宿しており、その根源は途轍もなく強い滅びの力を秘めている。根源にある滅びの力はその僅か一端にさえ、世界を滅ぼす以上の滅びの力をもつ。


転生後の肉体は自身の血を引いてはいるものの、ほぼ人間のものである。知能、魔力、魔法技術、身体能力などは転生前と同様である。ただしメルヘイスとの戦闘までは、転生の影響により魔力量が転生前の十分の一以下となっていた。


滅びの魔法を主に非常に多種多様な魔法を使用する。魔法を使用しなくともその所作一つ一つに魔力が籠り、魔法の時代においては、戦いに慣れた相手程度なら身じろぎ一つせずとも心臓の拍動や呼吸に魔力を乗せ、衝撃波を生み出して容易く倒す事ができる。


魔法技術も非常に高く、二千年後の世界でも即興で新しい魔法を開発している。


知能においても瞬間的に大量の記述を記憶する、初見の魔法の術式を瞬時に理解し、改良を加えて自分のものにしたりしている。


少しでも力を出そうとすると世界が滅びてしまう為、普段の戦闘では自らの力を自らの力で押さえ込んで相殺させ、その中から残った魔力を制御して戦う。


無尽蔵の混沌と果てしない滅びの力を内包しており、根源の深奥では、世界を滅ぼす以上の力に耐える敵の根源を幾億でも滅ぼせる力が、垂れ流しているだけでお釣りがくるほどに渦巻いている。



主な使用魔法編集

アノスは非常に多くの魔法を使用する上、物語中で使用できる魔法が増えていき羅列するとキリがないため、本項では使用頻度が多いものや重要な位置づけにある魔法を記載する。微妙に原作のネタバレを含む可能性があるため、閲覧の際は注意。


  • 魔黒雷帝(ジラスド)

起源魔法。漆黒の雷を撃ち出し、対象にダメージを与える。ただ単に雷を撃ち出すだけではなく、指先や他の魔法に纏って攻撃を強化することも出来る。さらにこの魔法で魔法陣を描くことで、下記にある別の魔法を展開する事が出来る。


  • 殲黒雷滅牙(ジ・ノアヴス)

起源魔法<魔黒雷帝>を元にして発動する古文魔法。黒い雷を纏って相手を引き裂く。小さな魔力を増幅し続ける古文魔法において、限界値まで魔力を引き出すことができ、魔力効率に優れる。


  • 獄炎殲滅砲(ジオ・グレイズ)

炎属性上位魔法。魔法陣を砲塔に漆黒の太陽を放つ。神話の時代には術者は一人で複数の「獄炎殲滅砲」を使用することが出来たが、魔法の時代では学生が二十人で魔法陣を展開してやっと成功率二割へ届く。最高火力だと国を容易く滅亡させることができ、アノスは少なくとも同時に数百発の「獄炎殲滅砲」を放てる。


  • 焦死焼滅燦火焚炎(アヴィアスタン・ジアラ)

魔導王ボミラスが開発した獄炎殲滅砲を超える炎属性最強の魔法。本来は術者が炎の体にならないと使えないが、アノスが術式の欠点を改良したことで起源魔法と化した。上記の条件無しで発動を可能とし、ボミラスのものよりも威力も上がっている。「獄炎殲滅砲」にて構築された立体魔法陣を起動し行使する。主に手足や指に纏い、打撃の強化を行うために使用する。


  • 覇弾炎魔熾重砲(ドグダ・アズベダラ)

蒼き恒星を射出する炎属性の深層魔法。「魔黒雷帝」を纏った「獄炎殲滅砲」を軽く飲み込むほど強力で、高い連射性を誇っている為に使い勝手が非常に良く、作中においても使用される頻度が高い魔法の一つ。


  • 根源死殺(ベブズド)

根源に直接触れる魔法。根源を掴み傷つけることで、相手に想像を絶する痛みを与えることが出来る。それ以外にも指先を漆黒に染め上げ、黒き滅びの力を纏うことで打撃の威力を高めたり、根源に干渉できる性質を利用し、根源の病気を治療する事なども出来る。(もっとも高度な魔眼と魔法制御があればの話だが)


  • 時間操作(レバイド)

局所的にあらゆる時間を操作できる起源魔法。

対象の状態を戻す/止める/進めるなど、ものを過去や未来に送ることができ、2000年前の神話の時代にも数秒前の過去を変えられる者が数えられるほどと言われるレベルで高難易度だが、アノスは少なくとも15年前の過去を変えている。


  • 根源再生(アグロネムト)

再生したい根源と根源を滅ぼした攻撃を起源に、根源を滅ぶ前の状態に戻す起源魔法。根源が滅んだ状態で魔法行使はできないため、滅びる直前に上記の「時間操作」で術式を未来に送っておく必要がある。また、その時点で相手の攻撃を知って術式を構築しなければならないため、基本的に見たことのある攻撃で滅びたときにしか再生できない。


  • 四界牆壁(ベノ・イエヴン)

二千年前に、アノスが平和のために世界を四つに分けるために行使した滅びの壁を構築する魔法。当然簡単には越えられず、名だたる者でも壁を超えるには多くの力を必要とする。世界を分断した際にはアノス自身の根源、勇者カノンと霊神人剣、大精霊に創造神の魔力という莫大な魔力を利用し魔界、人間界、精霊界、神界を分ける巨大な「四界牆壁」を作り出した。並みの者なら触れるだけで滅び、神族に対しては特に強く働く。肉体サイズのごく小規模なものなら代償無しで使用出来る。


  • 魔王城召喚(デルゾゲード)

魔王城デルゾゲードを召喚する起源魔法。主にアノスが理滅剣を使うために発動する。2000年前には使用出来なかったが、現代は2000年前の魔王城を起源に力を借りて使用することで発動を可能としている。5分経過で自動的に元の場所にもどる。


  • 森羅万掌(イ・グネアス)

あらゆる距離や規模を越えて万物を掌握する魔法。

遠くにあるものを掴んだり、ものの規模を無視して掌握する、同時に複数のものを掴んで持ち上げるなど、万物万象をその手中に収めて掌握することができる。

アノスはこれで月を持ち上げたり、神界へと通じる神々の門(空間の裂け目)をこじ開けたりもしている。


  • 波身蓋然顕現(ヴェネジアラ)

あらゆる可能性を具象化する魔法。

父のセリスが開発した魔法で、作中では抜けば必ず滅びるという背理剣を実際には抜かずに「抜いたかもしれない可能性」を実在化させたり、他にも「同一人物を同時に複数の場所に存在させる」、「滅びなかった別の可能性」を具現化させてその滅びを無かったことにするなど、汎用性が極めて高い。


  • 黒七芒星(デムド・イヴ)

黒の七芒星を描き、そこを通過した魔法の威力を著しく増加させることができる深化魔法。通常の手段では深化させられない魔法も、遥か深淵へと迫らせて深化させることができる。途方もない威力の増加率を誇る同系統の魔法の中でも、最強格に位置するほど強力。


  • 掌握魔手(レイオン)

あらゆる秩序(概念)や権能、攻撃魔法などを一点に収束させ、魔力と膂力に任せて力尽くで掌握する魔法。

魔法制御を僅かにでも間違えると即座に暴発する。

しかし一点に収束させ、掌握した力の分だけその威力が跳ね上がり、自身の魔法の強化にも使用できるので使い方次第では既存の魔法の強さを凌駕する魔法を放つことができ、強力である。


  • 灰燼紫滅雷火電界(ラヴィア・ギーグ・ガヴェリィズド)

膨大な滅びの紫電を打ち出す雷属性の魔法。深層魔法「覇弾炎魔熾重砲」をも上回る火力であり、並の世界であれば容易く滅ぼせるほどの強大な威力を誇る。

世界を滅ぼせる程の威力だが、世界へ影響を出さずに攻撃したい対象の根源にだけ集中してその威力を与えることができる。非常に強力で使い勝手の良い魔法。


  • 極獄界滅灰燼魔砲(エギル・グローネ・アングドロア)

二千年前の創造神ミリティアと破壊神アベルニユー、魔王アノスを起源として魔力を借り、そこに現在の術者の魔力を上乗せして、終末の火を放つ深層大魔法。

魔法陣を構築するだけで神界が滅びかけ、まともに放てば世界の全てを滅尽させる。加減して放ったとしても、見渡す限りの天地が灰になるほどの威力を誇る。アノスが独力で開発・習得した魔法であるはずだが、アノスが生まれるより以前に存在し、アノス以外にも使えることや、アノスも知らない続きの効果の存在が示唆されているなど、未だ多くの謎に包まれている。


  • 涅槃七歩征服(ギリエリアム・ナヴィエム)

一歩歩くごとにアノスの根源に凝縮された滅びの魔力を解放し、力を底上げする深化魔法。その余波であらゆるものが滅びてしまう。現段階で作中最強の魔法。本人曰く強く作りすぎてしまったらしく、最後の七歩目を踏むと世界を千度滅ぼして、無しか残さないほどの圧倒的な滅びを解放する。そんな圧倒的滅びを解放して、更にお釣りまで返ってくるほどの威力を誇る。

(ちなみに六歩目まで耐えられた相手は存在しない)





魔眼編集

  • 破滅の魔眼

あらゆる事象の破壊因子を呼び起こし、眼に映るもの全てを破壊できるとされる滅びの魔眼。アノス曰く「究極の反魔法」であり、時の番神の時間停止魔法を打ち消す効果を持つ。


  • 滅紫の魔眼

破滅の魔眼と似て非なる滅びの魔眼。秩序やそれを利用した権能に対して有効であり、作中では理滅剣ヴェヌズドノア、未来を限局して臨んだ未来を引き寄せる未来神ナフタ、創造神の有する<創造の月>アーティエルノトア、因果を暴走させて事象を改竄する狂乱神アガンゾンを武器にした乱竄神鎌ベフェヌグズドグマなどの権能を無力化している。


  • 混滅の魔眼

混沌とした滅びを本質とする魔眼。矛盾や混沌とした存在を上書きして滅ぼす強力な力を持つ。開きかけただけで世界に対して非常に大きな負荷がかかり、世界を滅ぼしかねないためアノスでも滅多に使わない。

あまりにも強すぎるため秩序を滅ぼす力ですら余波に過ぎず、上記の危険性から本来の能力は未だ不明。





特性編集

  • 魔王の血

肉体的損傷による出血とは異なり、アノスの根源を傷付けることで吹き出す。万物を腐食させる滅びの血。

強大な腐食作用を有しており、その血に触れたあらゆるものを黒い錆のように腐らせ、滅尽させてしまう。

血の一滴にさえ滅びの力を含み、現象や空間、果ては世界をも容易く滅ぼしてのける程の強大な力をもつ。その為、強力な攻撃以外には使えず、その特性自体がかえって弱点となってしまうことの方が多い。


装備編集

魔王の始祖が所有する魔剣。万物万象の理そのものを滅ぼすことができる。使用には魔王城デルゾゲードの立体魔法陣を起動する必要がある。神話の時代にも滅多に使用されず、アノスが使用した際に見た者は滅ぼされたため、魔法の時代では言い伝えられていない。

実は魔剣ではなく破壊神アベル二ユーの権能を剣の形に封じた魔法。強力な力を持つ割に世界に対する負荷が小さいため扱いやすいが、魔力消費が莫大で柄を握らなければ真価を発揮しない、破壊神の秩序を封じられると無力化されるなど様々な制約がある。

第12章では魔王城デルゾゲードでなくても、サーシャがいれば使用出来るようになっている。



  • 金剛鉄の剣

転生後のアノスの父親であるグスタが魔剣を持たないアノスのために金剛鉄で鍛えた剣。本来魔剣でなければ魔剣大会に参加できないのだが、アノスはあらゆる魔力を秘匿する〈秘匿魔力(ナジラ)〉と自身の魔力を付与する〈武装強化(アデシン)〉の魔法で魔剣に見せかけている。アノスがクルト戦後に発した一言がレイの母親であるシーラの症状を一時的に改善させる一助となった。


余談編集

  • 作中でメチャクチャをやる時にしばしば使用される「〇〇だからといって、××とでも思ったか?」はアノス構文と呼ばれる。本作において大抵の道理はこの一言で蹴っ飛ばされる重要構文であるので押さえておこう。
    • 使用例:「タグの使用がないからと言って、記事を作らせないとでも思ったか?」
  • 2020年には「最強は俺だ」キャンペーンでSAO及び劣等生とコラボ。主人公3人の中で最強はともかく最弱が誰かは言うまでもなく、この時ばかりはファンもアンチも「やめてやれよ」「地獄のような広告」とおもったとかなんとか。
    • 「ゲーマーだからといって、リアルファイトに喚ばれないとでも思ったか?」

関連タグ編集

魔王学院の不適合者 魔王 ミーシャ・ネクロン サーシャ・ネクロン レイ・グランズドリィ ミサ・イリオローグ エレオノール・ビアンカ ゼシア・ビアンカ シン・レグリア


アノシュ・ポルティコーロ


勝てる気がしない 最強 チート 不死身


ヴァルバトーゼ:1期の中の人つながり。こちらも有言実行なかつての魔界の覇者。前世の部下であるシン・レグリアの中の人までまんま腹心だった。


竜宮院聖哉:2期の中の人つながり。こちらは病的なまでに万全盤石容赦無い対策を講じてから慎重に事を進める現代からファンタジー異世界への召喚勇者。母親中の人聖哉を召喚した女神と同じ人。

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