概要
アヴォス・ディルへヴィアとは、「暴虐の魔王」アノス・ヴォルディゴードの名前が、誤って伝えられたことにより生まれた、虚構の魔王の名前である。
原因
「始祖の名前は恐れ多くて口にしてはいけない」とされたことで、二千年後に始祖の名前をすっかり忘れて、間違った名前が語り継がれてしまったから。
影響は名前だけに留まらず、魔王の性格も「冷酷さと博愛を併せ持つ、完璧なる存在。常に魔族のことだけを考え、己の身を省みず戦った。欲はなく、崇高な心を持ち、その暴虐な振る舞いも、余人には計り知れない尊き心からくるものだった」という完璧超人のように思われている。(案外間違っていないような。)
余談
ちなみに、これが原因で暴虐の魔王を対象とした起源魔法が命がけになっている。(起源魔法を使うには、その力を借りてくる存在のことを明確に知っていなければならないため)
ネタバレ
実はアヴォス・ディルへヴィアは複数存在していて、それぞれが暴虐の魔王に成り代ろうとしている。七魔皇老の記憶を消し、七つ持つ根源のそれぞれを憑依させた勇者カノンが人間の逆襲から転生後のアノスを守るために幾度も転生し、純血魔族へ転生し偽の魔王と成り代わり、討たれることで人間と魔族の争いを真に止めるため偽の魔王の名を広めたのが始まり。(なお転生には己の血を受け継いだ者でなくてはならないルールがあるため中々時間が掛かった)
また神族がそれを利用し、アノスの腹心の部下であったシンと妻となった精霊女王を利用しアヴォス・ディルへヴィアの伝承を基とした精霊が二人の子として誕生してしまった。
シンは我が子の生存のため、偽の魔王の伝承を世界に広めるという主への裏切り行為をせざる得なくなってしまったのも偽りの魔王が広まってしまった一因。