CV・小清水亜美
概要
アノス・ヴォルディゴード達が通う魔王学院の教師で彼等の担任。種族は魔族。
魔皇エリオ・ルードウェルを父親に持つエミリアの一家は全員が皇族派である故の皇族至上主義で、自身も始祖の血を受け継ぐ皇族であるため、教える立場に在りながら混血の生徒(白い制服)を見下し、皇族の生徒(黒い制服)と比べ露骨に態度を変える。
故に(実際は本物の始祖だが)混血扱いのアノスの言動に苛立ちを感じている。
劇中で働いた差別行為及び不正
- 白服で混血だからとアノスの班リーダー候補を拒否
- ミーシャの名前を呼ばない(サーシャ・ネクロンではない方などと呼ぶ)
- アノス班を減点させる為に王笏を自分の生徒に盗ませる様命令する
差別行為に対する報い
そして第2章『魔剣大会編』。
前回の優勝者であり実兄であるクルト(CV:新垣樽助)がアノスによって呆気なく倒されたことにより、彼女の怒りが頂点に達した。
決勝戦へコマを進めたアノスの参加を妨害するため、参加資格として扱われている彼の魔剣強奪を画策。
正攻法では敵わないと踏んだのか、決勝戦前夜にアノスがいないところで彼の母イザベラや彼を慕うファンユニオンの面々に近づき、噓偽りを並べて魔剣を奪おうと搦め手を弄するも、すぐに怪しまれて不発に終わる。
作戦失敗と見るや即座に実力行使に切り替え、その過程でイザベラやファンユニオンの面々を殺害しようとするが、この私怨剥き出しの蛮行は間一髪で駆け付けたアノスの逆鱗に触れる結果を招いてしまい、配下と母親に勝手に危害を加えたエミリアをアノスが許すわけがなく彼の魔剣で痛めつけられた挙句、エミリアは惨殺されてしまう。
しかし、彼女にとっての地獄はここからだった・・・
殺された直後に、アノスにより今まで忌まわしく思っていた「混血」に自身が転生させられ、それ以降何度転生しても再び混血として生まれるという、皇族至上主義の彼女にとって死ぬよりも辛い呪いをかけられて放置されてしまい、エミリアはひとり慟哭するのであった。全裸で。
転落人生からの逆転
転生後のエミリアは記憶の改竄を全くされない形で容姿が完全に変わっている為、誰からも本人だと気付いて貰えず、魔王学院の教師を続けられなくなってしまった。
魔剣大会が終了した後、担任が事実上の失踪を遂げたアノスのクラスでは、3回生1組の担任をしているメノウ・ヒーストリアが臨時の担任を兼任する事になった。
ちなみに、彼女はエミリアと違って裏で不正を働く事はせず、混血の生徒に対しても公平な立場で接する人格者である。
その後、第4章『大精霊篇』にて、転生後のエミリアは魔王学院の制服を着た皇族派の生徒のことを見ていたことで皇族派の生徒の怒りを買ってしまい、「混血のくせに皇族派のことを気安く見るな」と言われて皇族派の生徒から攻撃を受け、魔力も吸い取られる。
そこへ、皮肉にもかつて自分が殺そうとしたイザベラが助けに入り、エミリアはターゲットをイザベラに変えた皇族派の生徒の攻撃から彼女を守り、アノスの家で治療を受けることに。(ちなみに、皇族派の生徒はイザベラと共に彼女を助けたアノスの父グスタにもケガを負わせたことでアノスの怒りを買い、八つ裂きの刑に処された)
そこで、エミリアはアノスに転生の呪いを解いて欲しいと懇願するが、「皇族でさえあれば街が美しいと思えるか」と、混血として過ごしたエミリアに問いかけその場を去る。
そしてその後、アノスはアヴォス・ディルへヴィアとの戦いを終え、周囲から本当の暴虐の魔王と認められる存在になり、エミリアはアノスの元を訪れ「自分には居場所がない。自分の悲劇を救ってほしい」と改めて懇願。
するとアノスは、エミリアに勇者学院アルクランイスカの教師になるように命じる。
彼は「勇者学院アルクランイスカで1年間勤め上げることに成功すれば、魔王学院に復職させ七魔皇老と同じ地位を与える」と約束。
これにエミリアは同意し、勇者学院アルクランイスカの教師として勤務する事になる。
その後いろいろな事件を乗り越え、エミリアはアノスに認められて勇者学院の学院長として活躍するなど着実な更生と成長を見せている。
アニメ版では、暴徒化した皇族達による混血達への暴行の現場に居合わせた所から始まる。
その際、皇族の生徒達からの暴行を受けてる時に、かつてイザベラとファンユニオン達に向けた暴言と同じ言葉を浴びせられる事になる。
そこをイザベラとグスタが助けに入り、そして彼女から「大丈夫。私は味方よ。混血だからって、人を蹴っていい理由にはならないわ」と慈愛の言葉を掛けられ、彼女を庇う。
そして現場に駆け付けたアノスが生徒達を、両親に手を出した怒りとして「八百八十八つ裂きの刑」に処す。
そしてアノスの家で、アノスが地下街へ向かう際、アノスは他の者達を先に行かせて2人は言葉を交わす。
「もう…もう…気が済んだでしょう?私を殺して…滅ぼして下さい。」
アノス「皇族に戻せとは言わぬか?」
「ハッ…戻せるのですか?」
アノス「たとえ戻った所で、時間は戻りはせぬがな。このままであれば…ミッドヘイズは、かつてお前が望んだ皇族達の街になっていくだろう。美しいと思うか?」
「何が…ですか?」
アノス「支配する側にいれば、皇族でさえあれば。お前はその街を美しいと思って生きていけるか?混血として過ごした日々があってなお、皇族に戻りさえすれば、自分が尊いのだと信じられるか?今なおそう思えるのならば、元の姿に戻してやろう。アヴォス・ディルヘヴィアの元へ行くがよい。…エミリア。お前は…母さんを庇ったな。ありがとう…。」
そしてエミリアは地下街へ向かったアノスに「どうしろって…言うんですか?」と泣き崩れ、途方に暮れるのであった。
関連リンク
エミリア(リゼロ)、エミリア(ラピスリライツ)・・・名前繋がり。この2人と本項のエミリアを加えた3人を「(2020年夏季)3大エミリア」と呼ぶ人もいる。
小谷さやか・・・中の人繋がりかつ教師繋がり。また「教師らしからぬ欠点の持ち主」繋がりでもあるが、エミリアの悪辣さに比べればこちらの欠点はよほど可愛らしいものであり、普段は面倒見の良い好人物である。