CV:寺島拓篤
概要
本作のもう一人の主人公的な立ち位置。
白髪に薄い青の瞳を持つ黒服の魔族の青年。混沌の世代の一人。
《錬魔の剣聖》と称えられながらも、いたって飄々とした性格。
純血の魔族ではあるものの、混血であろうと全員に平等に接する。
魔剣のみならず、魔族には使えないはずの霊剣や神剣まで従え、使いこなすことができ、アノスからも一目置かれている。
アノスとの班別対戦後にはアノスの班に入っており、ミサ・イリオローグと付き合い始めている。
関連タグ
魔王学院の不適合者 アノス・ヴォルディゴード ミサ・イリオローグ
以下、3章のネタバレ注意
「……いつか、世界に平和を、それが僕の願いだった……だから、逃げた。たとえ負け続けても、最後に一度勝てばいいと思った。それが正しいと信じていた」
「違う。僕には勇気がなかったんだ。今、目の前に助けるべき人がいる。いつかなんて、もう待てやしない。僕は今救いたい。今、一人でも多く、苦しんでいる人を助けたい。そう思えないのなら、僕はいつかが来たって、きっと命なんてかけられないっ!」
実は、彼は二千年前にアノスと戦った人間の勇者カノンが魔族に転生した姿であり、暴虐の魔王の名を騙るアヴォス・ディルへヴィアの正体である。
経歴
勇者カノンは二千年前、魔王への恨みから「勇者学院アルクランイスカ」を成立しようとするジェルガに反対したことにより暗殺された。すぐにカノンは蘇ったが、彼らの計画はもう止められなかった。
そこでカノンは霊神人剣を握り、ある一つの宿命を断ち切る。
それは二千年後に暴虐の魔王アノス・ヴォルディゴードが転生するということ。
これが二千年後、アノスが「暴虐の魔王」とならなかった外的理由でもある。
その剣が人々の記憶、歴史、事象さえも断ち切ったのだ。
そして彼はジェルガらの魔王に対する憎しみの連鎖を終わらせるために、偽の魔王アヴォス・ディルヘヴィアとして人間側に討たれることを計画した。
カノンは精霊の国や敵陣でもあった魔族の国にまで赴き、各地の魔王の配下たちと交渉し、アノスの名前を変えさせることに努力する。そしてその計画は成功し、七魔皇老の記憶を彼らの同意の元で消し、自身の六つの根源と融合させて操ることで偽の魔王の言い伝えを二千年の間に広めて計画の準備を整えることとなる。
その間、カノンは幾度となく転生を繰り返し、より魔王の血に近い体へと移り変わっていた。
そしてアノスが転生した。今度は不適合者として。
アノスの班に入ったレイは、勇者学院との対抗戦中に計画を実行するために神殿に安置されていた霊神人剣エヴァンスマナを強奪し、人族の都市であるアゼシオンへ向けて「魔王アヴォス・ディルへヴィア」として宣戦を布告して人間に討たれようとしたが、自身の正体と目的に気づいたアノスが計画を阻止するために介入してきたため戦闘に入ることとなる。
能力
7つの根源
神々と協力した大魔法により他者の根源を少しずつ譲り受けたもの。一つの体に7つの根源が入っているため、7つ全てを滅ぼさない限りはレイ自身は滅びることはなく、さらにこの根源は時間経過で復活するため、本人の技量も合わさって非常に厄介である。
だが、この根源が一つ潰された際は実際に根源が潰された痛み————「死よりも数倍酷い痛み」を味わうことになるため、レイのような強い心を持たないものではないと耐えられないであろうといわれている。
主に使用している剣
・霊神人剣エヴァンスマナ
はるか昔から伝わる人の名工が鍛え、剣の精霊が宿り、神々が祝福したとされる伝説の聖剣。
その剣は秩序に支配されない宿命を断ち切る剣であり、暴虐の魔王を討つために作られたと伝えられている。現状抜けたのはレイしかおらず、真の静謐な心の持ち主しか抜けない剣として長年断崖の絶壁に突き刺さっていた。多くの魔王の血を浴びたことにより、現在は少し錆び、その真価が発揮されていない。
・一意剣シグシェスタ
元は魔王の右腕シン・レグリアが使っていたものとしてダンジョンの地下の倉庫に保存されていた魔剣。曰く、一意専心をなすことで初めてその真価を発揮する剣であり、その心を常とすることでこの魔剣に秘める「魔」を思うがままに変化させることができる。現在使用できるのはアノスとシン、そしてレイのみである。