概要
アーツェノンの滅びの獅子とは、災淵世界イーヴェゼイノにて生息している破壊衝動を持つ幻獣の王とされる生物。
極めて強大な滅びの力を有しており、銀水聖海にいくつか存在する魔力や想いの溜まり場である《淵》。
その数多ある《淵》の内の一つである《渇望の災淵》から産まれるとされる、世界最高位の幻獣。
銀水聖海に蔓延るあらゆる災いや渇望を内包するが、その中でも渇望の根幹を成すのが破壊衝動とされる。完全に受肉すると銀水聖海のすべてを滅ぼすとされ、
全ての世界を滅ぼす大いなる災厄として、銀水聖海に存在するあらゆる世界から忌み嫌われている。
その力はどれだけ僅かな、どれほど微小な力だったとしても世界に甚大な被害と爪痕を残す大災害となる。
その強大さたるや、かつて《渇望の災淵》から僅かに突き出された滅びの爪が、大災害を生んだ。
その影響で幾多の神々は滅び去り、秩序(概念)が歪みに歪み、狂い果て、決して雨の止まぬ世界になった。
ちなみに、上記の大災害を起こした滅びの獅子は
受肉を果たしていない不完全な状態、それも軽く爪を突き出しただけで深層世界たる災淵世界イーヴェゼイノの半分を一瞬で削り去り、滅ぼしてしまった。
受肉した人物
幻獣機関所長ドミニク・アーツェノンにより滅びの獅子を受肉させる実験を繰り返されたが、現在完全に受肉した個体は存在しておらず、獅子の完全受肉に必要な災禍の淵姫がいなかったため、アノスを除いてはどれも体の一部分という不完全な受肉となっている。
不完全に受肉した部分は肉眼では見えず、そこには
凝縮された強大な滅びの力が確認されるのみである。
言わずと知れた本作の主人公。滅びの獅子で唯一、災禍の淵姫から生まれたため最も完全体に近いアーツェノンの滅びの獅子であり、滅びの獅子の切り札たる「爪」を除く、五体全てを有しているとされている。
詳しくはリンク先を参照。
獅子の両目が受肉している。高圧的な性格の三つ編みの少女。
有する渇望は「他者への羨望」
獅子の眼や自らの渇望を嫌っており、眼につけている義眼を常に大切にしている。故にその眼を壊したアノスを恨んでいるが、アノスが扮した二律僭主ノアとは反発はするものの好意的な態度で接している。
災禍の淵姫を連れ出すために転生世界ミリティアへと赴いた。
- ボボンガ・アーツェノン
獅子の右腕が受肉している。くたびれた幽鬼のような隻腕の男。有する渇望は「他者への執着」
原作ではアノスやゼシア・ビアンカに対してその渇望を見せている。だが、姉であるナーガには比較的従順である。コーストリアと共にミリティアへと赴き、アノスと敵対した。
- ナーガ・アーツェノン
災人イザークが目覚める前のイーヴェゼイノの元首代理であった人物。
滅びの獅子の姉弟の実質的なリーダーであり、その身には獅子の両脚が受肉している。
常に義足をつけ、黒い車椅子に座っており、髪は短く耳にピアスをつけている。
有する渇望は「他者への虚言」であり、日常的に敵を騙し、自らにも嘘をついて生活している。