「これも、醍醐味の一つだからね!」
CV:水瀬いのり
概要
結城明日奈のリアフレであり、彼女をSAOに誘った兎沢深澄のSAOにおけるアバター。
元はアニメオリジナルキャラクターで、初出は『ソードアート・オンライン プログレッシブ』第1巻前半をアスナ視点で再構築した劇場版『星なき夜のアリア』。
劇場版での彼女の登場により、デスゲーム開始周りの設定の大幅アップデートはweb→書籍版→アニメ1期→SAOP原作→P映画ときてSAO28巻で5度目になる…と思われたのだが、SAO28巻は小説版SAOPが優先された形となり、原作軸ではアップデートされなかった。
原作版
凄腕の防具系生産職で、カリスマお針子「アシュレイ」の2代目で、システム上のアバターネームよりもアスナ含めアシュレイの名で呼ばれることのほうが多い。
28巻で本格的に登場する前にもME収録の短編などで「アシュレイ」が一人ではない、襲名制である伏線は張られていた。
第1巻時点でのアスナ及びキリトの装備のうち、非金属防具は彼女の作品である。
SAOからは生還するも、既に「悪い友達のせいで娘がデス・ゲームに巻き込まれた!(意訳」と思い込んだSAO恒例の毒親によりネット絡みはスマホもアカウントも何もかも解約され
学校も生還から1年後に元の学校に復学したため、アルゴ同様に音信不通となってしまう。
明日奈をデスゲームに巻き込んでしまったうしろめたさから積極的に連絡を取ることから逃げてしまった面もあり、現実世界での再会を果たすのはアルゴこと帆坂朋がキリト一向に合流し「おせっかい」を焼く原作28巻(UR編)までずれ込むこととなった。
初登場時から大きく設定が変わった彼女だが「うしろめたさから積極的に連絡を取ることから逃げて」いる点は相変わらず女の子版キリトである。
容姿
初出が重要オリキャラ故、その慣例なのかは不明だがゲーム版の重要オリジナルキャラクター一同と同じく「薄紫の髪、赤い瞳、濃紫の服」の紫ヒロイン。
髪型はポニーテール。
アバター姿の大半は紫髪で、原作挿絵では現実世界でも紫となっているが、初出時は普通に黒髪でデスゲーム開始宣言でリアルの姿に戻された際もそちら準拠となっていた。
なお、重要オリキャラが紫なのはプレイヤーの分身の男女それぞれのデフォルトの容姿のイメージカラーを混ぜた結果そうなったパターンが多いのだが、ミトに関しても初出時は1層に限りキリトが青のポロシャツ、アスナは赤のスカート&ベストを着ている。
リアル
本名は兎沢深澄。
私立エテルナ女子学院中等科における、アスナ(結城明日奈)の唯一の友人。
文武両道の学年首席、それでいてヘビーゲーマーという完璧超人である。
詳細は当該項目を参照。
映画版
キリトと同じくSAOの元ベータテスター。その知識と、そしてヘビーゲーマーとしての経験を生かし、デスゲームに巻き込まれてしまったアスナを守り導いていく少女。
第1層、第5層のフロアボス戦に参加 |
ログイン直後、デスゲーム開始の宣言の前にアスナと再会 |
アスナが瀕死となった際、親友の死の瞬間を見る事を恐れて逃げ出してしまった |
この三点が原作と決定的に異なる。
その立ち位置や「劇場版」と言う限られた尺の問題から、人となりを把握するには制作スタッフの解説やゲームなど別媒体での補完が要求されるキャラクターとなっていた。
円盤特典小説「メモラブル・ソング」の冒頭試し読み(ネタバレ注意!!)だけでも、かなりの部分が補完されている。
P劇場版二作はキリトとアスナが行動を共にしている部分は大体原作(とアニメ1期第2話)通りに進行するが、ミトはこれまで画面に映らなかっただけでその場にいたことにしても辻褄は合うような構成となっていた…のだが、後の原作合流時には劇場版の描写を踏襲しない形となった。
なお、円盤特典短編では映画版を前提としているため、原作版ではどこまで設定が生きているのかは不明。
登場経緯
見た目こそ過去の重要オリジナルキャラクターを踏襲しているが、彼女たちと異なり提案は原作者川原礫自らによるもの。
アスナを主人公としてデスゲーム開始を描くにあたって、彼女をSAOへ導く役として設定された。
最終的に監督の河野亜矢子氏とキャラデザの戸谷賢都氏のイメージも入って女の子版キリトとも言うべきキャラクターとなった。
考え方がキリトと似ているのも意図的なものである。
これはアニメ制作サイドの采配によるもので、川原氏や三木氏ら原作サイドは当初完全パラレルでいいと思っていたらしい。
一方2022年11月6日(=作中世界におけるSAOサービス開始の日)に行われた記念イベント「FULL DIVE」で披露された朗読劇にて原作27巻よりも先の時系列であるキリトの誕生会に出席する姿が描かれ早々に生還が確定。
原作への逆輸入について川原氏は6月時点で「しれっと原作に合流させたい」、編集の三木氏も「(ログアウトできたかについて)そうに違いない!」と乗り気であった。
後にSAO28巻で明かされたところによると、Web版時代から「アシュレイはアスナのリアフレ」という設定があったものの話に組み込めておらず、劇場版でオリキャラを出すにあたってその設定を流用・再定義したのがミトであるらしい。
旧容姿
第1層時点では右前髪をバツ印の白い髪留めでまとめ、服の上には白い外套をまとっている。
絶対領域の眩しいロングブーツだが、リコリスで配信された衣装を見る限りはキュロットスカート。
防具は服&マント+胸甲&腕当てといった軽戦士仕様。
…ではなく、資金は武器に全部突っ込んで防具は初期装備と言うピーキーなプレイスタイルによるもの。
デスゲームと知っていればもっとまともなお金の使い方をしたかもしれないが、ベータテスト第10層でも同じ衣装だったわけで…。デザインだけ同じ上位装備(または強化した)なのか、あるいはデスゲームでなかったから本当に初期装備で突き進んでいたのかは不明。
少なくともデスゲームと判明した後は、金属防具の方はしっかり更新している(※)。
※:星なき夜のアリア円盤特典短編「メモラブル・ソング」より
第5層
新規衣装2種で続投。PC環境で右がアスナとの再会時、左がその後のフロアボス決戦時。
ベータテスト当時
性転換可能であった当時は長身ギョロ目にオールバックという厳つい風体の男性型アバター(CV:中尾隆聖)を使用していた。装備は正式サービスの際とほぼ同じ衣装だが、ロングブーツの下に黒タイツを着用している。被っている仮面は若干バフがかかる…かもしれない(出:裏攻略本)。
キャラデザはなかなか難航したようで、川原先生が当初出した案は『ソウルエッジ』のヴォルドだったとのこと(出:裏攻略本)。
イラストを書く際の注意点
SAOのデスゲーム開始直後のみ、アバターの髪と瞳がリアル準拠の色になっているため配色を間違えたイラストが少なからず存在する。アバターとリアルの姿が混在しないよう注意しよう。
装備・スキル
当初は生産職ではなくバリッバリの前衛戦士として登場。
最大の特徴は従来のSAO関連作品の中でも使い手が存在していなかった「大鎌」。
凶険な見た目に反して攻撃範囲とデバフを重視した武器種で、専用ソードスキルは円盤特典時点で基本技《モーアー(Mower)》、それによく似た低軌道横薙ぎの範囲技《フェラー(Feller)》が登場している(※)。
新生ALOにおけるリーファの長刀のように他の武器種の技を一部使用できるかは不明。
またミトは隙あらば鎌を激しく回転させるが、これはソードスキルの発動モーションか、誰かさんの納刀同様のただの癖かは不明。投剣用のピックも回していたのでクセかもしれないが。
加えてスタッフ公認で良くも悪くも足癖が悪い。
明日奈を足で通せんぼしたり、宝箱を蹴っ飛ばしたり、果ては牽制攻撃も足である。
他に特筆する点としては彼女が「投剣」スキルを使用した際、ピックを逆さまにつかんで発動しており、このシーンによって武器をちゃんと持っていなくてもモーションさえ検知すればソードスキルは発動することが判明した。
『冥き夕闇のスケルツォ』
大鎌から伸縮自在のギミック満載鎖鎌へと変更。
忍者を想起させる暗器めいた物となり、服装も忍者や暗殺者を想起させる風貌となっている(付け加えるならアスナが煙玉の存在を目撃したため、彼女経由でそれが伝わる可能もある)。
- 刃の反対側に隠されたどう見ても長さがおかしい分銅(伸び際に全体が紫色に発光していたので何らかのスキルの可能性あり)。
- 伸びそうにない刃がガチャッと伸びる(≒二次元の強者にありがちな「無駄な動作をせず必要最小限の動きで回避」をしたらアウト)
- 変形・展開して元の大鎌としても使用可能
というとてもエグい複合武器。某B社がDXミトハーケンを出してくれるかもしれないかっこいいウェポンとなった。
結果、公開前はアスナとのデュエルのシーンやその風体からPK堕ちしたのでは?と先を危ぶむ声も上がっていた。
劇場版SAOP
SAOベータテスト最終日
テスト終了のカウントダウンが響く中でディアベル(入場者特典の裏攻略本にて確定)やキリトと共に10層のフロアボスへの扉まであと少しの場所まで迫るも、立ちはだかる刀スキル使いの強敵「オロチ・エリートガード」の範囲攻撃でスタンを受けた結果、遅れてやってきたキリトに追い抜かれボス部屋の扉に手をかけるキリトを(物理的に)前に文字通りタッチの差でベータテスト終了。思わずロールプレイの仮面が剥がれて体育座りでしょげる憂き目にあった。
「アリブレ」にて・その1
ミトはβテストにて既に「はじまりの街」周辺がそう間もないうちにMobが枯渇したのを目撃しており、強くなるにはどんどん先に進むしかないという教訓を得ている。
その結果、ベータテスター中はキリトに続く、アインクラッド踏破率No.2の最強クラスのプレイヤーとなった。
キリトとの関係は最初に協力してクエストをクリアした相手であり、野良パーティでのクエスト攻略が上手くいかずに途方に暮れていたキリトに手を貸したのが出会いだった。この際ミトは彼のことを「名前も知らない剣士」と呼んでいる。ミトは「また会えば名乗ろう」と言い残して去ったものの、再会は後述の最終日で互いに名乗るどころではなく、約束は守られることはなかった。
星なき夜のアリア前半
SAOのサービス開始と同時にダイブし、兄のナーヴギアでダイブしてきたアスナと合流、「はじまりの街」観光を楽しむも、そのわずか数時間後にGM・茅場晶彦からのデスゲーム開始宣言を受け、即座に行動を開始する。
恐慌状態に陥るアスナを勇気づけ、共にデスゲームを生き抜くべくあがき絆を深めていったが、ゲーム開始から3週間後、その日々は唐突に終わることになる。
二人でネペント系モンスター(原作第8巻「はじまりの日」にてキリトをモンスターPKの危機に陥れた植物系モンスター「リトルネペント」の上位種。実が付いた個体を倒してしまうと増援が大量にポップしてしまう)を狩りに出かけた際、ミトはレア装備を落とす珍しいモンスターを見つけ、実力を付けていたアスナならばと安心していたこともあり、彼女にネペントを任せ別行動をとって追跡する。
ミトは首尾よくレア装備を手に入れるも、いっそマイナスの奇跡と言っても過言ではない不運が二人を襲う。
アスナのソードスキルの射程内に「実つき」個体が湧出。実を破壊し、二人は増援の大量のネペントに囲まれ窮地に陥ってしまう。
結論だけ言えばアスナの油断にすら思えるが、
- 「実付き」が湧いたタイミングが、既にソードスキルが発動し攻撃の予備動作に入った後
- 脇のタイミングが僅かでもずれれば、またはミトの帰還が僅かでも早ければ回避できた
- 湧き位置も、寸分のズレもない通常個体の完全な真後ろ
- やはり僅かでも左右にズレていれば、わざとソードスキルを失敗させ回避できた
- 使用した「シューティングスター」が槍のソードスキル並の射程と貫通力を持っていた
ここまででも十分不幸だが、マイナスの奇跡は更に続く。
- ミトが追い込まれた先に崖崩れのトラップが仕込まれており、二人が分断される。
- アスナはネペントを残り一体まで殲滅するも、よりにもよってフィールドボス「Giant Anthrosaur」(出:裏攻略本)が乱入
多勢に無勢であったアスナはもちろん、転落ダメージを受けたミトも手持ちの回復薬が底をつき、遂に二人はHP全損=死の瀬戸際に追い込まれる。
そして......
「ごめんアスナ。約束、守れない……!!」
ミトはアスナの死の瞬間を目撃することへの恐怖に負け、パーティを離脱し逃走を選択してしまったのである。(なお裏攻略本の三木氏より、自分が死ぬことへの怖さよりも、アスナの死を見ることの方が怖かった模様)。
一度はフレンドリストからアスナにインスタントメッセージを送り生死を調べようとしたものの、その絶望的な生存確率から「宛先人不明」で返信=死の確定を恐れ実行でき(※2)なかった。ならばすぐ元の場所に戻り文字通り死ぬまで戦って贖罪しようと考えるも一度冷えてしまった頭ではそれもできず、逃亡の代償を生きることも死ぬことも選べない己の弱さを突きつけられ、考えるのをやめたいと願うほどの絶望で支払うこととなった。
いかに完璧超人であっても、ほんの3週間前まで所詮「お嬢様学校の中学3年生」でしかなかった彼女には、劇中のような極限状態は耐えられなかったのだ。
注釈
※1:この少し前、二人はベータテスターが放置したトラップ付き宝箱を開けてコボルトの大群に惨殺される非ベータテスターらしきプレイヤー達を目撃しており、これが二人の死の恐怖を強めて裏切りの遠因になった可能性がある。
※2:原作では「フレンドが死亡した場合自動解除される」という説明があるが、第1層当時ではこの情報はあまり周知されていなかったであろうことに加え、恐らくお互いだけをフレンド登録していたであろうことから、実際のフレンド消失について未経験だったがゆえに仕様に気付けなかったことが予測される。
空白期間(メモラブル・ソング)
アスナの側は偶然通りかかったキリトに命を救われたものの、そんなことを露知らずのミトはアスナを見捨て程なくして我に返り絶望する。元の場所に帰ってアスナと同じ最期を迎えようと考えるも、一度頭と心が冷えてしまえば死の恐怖に抗うことができず、己の弱さを突きつけられることになった。
その後も自殺を考え続けるも「自殺なんてしたらアスナは絶対に許さないだろう」と考え宙ぶらりんのまま、後の誰かさんと同じようにモンスターと自殺まがいの連戦を繰り返しながら前に進んでいたところで後の有名人2名と遭遇。彼らとの交流を経てアスナの死を無駄にしないために攻略最前線の行けるところまで行って死ぬ事を決意する。
…が、さっそくその直後に後の有名人二人が何者かによってMPKを受け、彼女らを自身の命と引き換えに助けようとするも逆に助けられ、叱責と共に死に損なう曇らせを受けている。
また、この時は自責の念からPKKも辞さない覚悟であった。
なお後にキュアラブル・ペインで明かされたところによると、この時に奢られたバイオレット・フィズにドハマリしてしまい、曇ってる最中でありながら一日の締めに3杯は飲むように。
遂にはエール酒まで飲めるようになってしまい、自身も将来を不安がっている。
『アリブレ』にてその2
その後プレイヤーのキャラネームが表示される「生命の碑」を見に行こうとするも結局実行できなかった際にそこでベータテスターを擁護するクラインとも邂逅。言葉を交わし、ボス戦参加を決意している。
星なき夜のアリア後半
ミトは攻略会議でアスナとニアミスしていたものの、アスナより前方の離れた席にいたため気づくことはできなかった。
なお、アスナ側は会議場を去る間際にミトの存在に気づきこれがきっかけでキリトに相談して自力でわだかまりを解いている。
アスナの生存を知るのは第1層ボス「イルファング・ザ・コボルトロード」戦の終盤、イルファングのカタナスキルによる範囲攻撃で攻撃隊がスタンで崩壊し(ミトだけは同じ技をベータテストで経験済みのため一人だけガードに成功した)、集中攻撃を受けるミトをアスナが(かつて逃げ出したミトとは逆に)自身の命を顧みずに救援に駆けつけた時であった、言葉が出ないミトであったが、金打と言う形でアスナに無言の赦しを受け二人は和解。ミトはカタナスキル攻略のアドバイスと共にアスナに件のレアモンスターから得た「ウインドフルーレ」を投げ渡し、更にはキリトを含めた3人で戦線を立て直して勝利の立役者の一人となる。
しかし、アスナが「ビーター」の汚名を被ったキリトとの同行を望んだことで、ミトとアスナは結局別々の道を往くことになった。
キリトがアスナを救ったのはミトが逃げ出した本当にすぐ直後。
上述の通りいっそ奇跡的なまでに不運が重なったことに加え、アスナが打つ手を無くしたのもミトの離脱で動揺した部分が大きい。
- 数々の些細なミスと不幸が一つでも避けられていれば
- あるいは、ミトが心をあとほんの少しだけ強く保てていれば
- 最悪、ミトが死を決意して(実際はアスナが生きている)森に戻っていれば
二人は離別せず、SAOという作品は全く違ったジャンルになっていたかもしれない。
ボス戦後(キュアラブル・ペイン)
ボス戦から2時間後にあっさりとアスナと再会してしまった。
ユナはこっそり歌を練習できる場所を探すべくキリトに助力を願ったが、今はまだ美少女攻略組どころかヘタレコミュ障の童貞ボーイであったキリトは、言い訳をして役目をアスナに任せてしまったのである。
気まずいどころではないミトに変わらず接するアスナは探索の中、ミトが世話焼きであると告げる。幼少期のトラウマから封印してしまっていた記憶。自分が「独りよがり」に見えるプレイをしていた理由。
「自分が戦うのではなく、戦う誰かのために」。
生産職の道を見い出したミトは、再起の道を歩み始めることになる。
なおキリトが探索ルートを完全に暗記していた様を見て、半ば呆れながらもこの段階で完全にゲーマーとしての負けを認める事になった。
冥き夕闇のスケルツォ
攻略最前線から退き防具製作の道に転向しており、ソロで素材集めを行っていた。
そのためアスナも行方を掴めず、かねてよりアルゴに捜索を依頼していたが、第5層ボス攻略に挑む前になって行方が判明したことで戦力増強のため勧誘を受ける。
自責の念からそれを断り、ならばデュエルで決めようという申し出に対しては、キリトと共に過ごすことで成長を遂げていたアスナと互角に立ち回りつつも勝利する。
しかしながら、アスナとの離別以前に抱いていた情熱の再燃、そして彼女の身を案じてこっそり覗いていたキリトの説得に心動かされ、ボス戦に遅れて参戦する。ボスに拘束されていたアスナを救い出し、キリトたちとの連携で攻略を乗り切った。
その後、アスナと真の意味での和解を果たし、何かあればすぐ駆け付けることを約束して第5層から去っていった。
ちなみに、デュエルの際にアスナが装備していたペンダントを壊してしまい、お詫びの品として特殊効果を付与した自作のペンダントを贈っているが、これが終盤においてお守りとして機能することになる。
己の弱さから自信を失い攻略の第一線から身を引くことになったミトであったが、攻略組全体から見れば万が一の際に頼れて、中枢の一部しか存在を知らないリザーバーという立ち位置に落ち着いた。
また落ちぶれてもヘビーゲーマーゆえか生産職としても将来非常に有望。アスナに送ったペンダントは習作でありながら第5層時点にもかかわらずレベル5の麻痺毒及びダメージ毒に耐性がある逸品。具体的には上記の毒は万が一第5層で使用された場合は死を覚悟するレベルであり、それに対する耐性アクセサリはキリトも驚く性能である。
メタ的な意味でも使い勝手の良い立ち位置であるため、ミトが世にデビューする前に生まれた攻略組が75層以下に戻れなくなった世界線などでも彼女は下の階層から攻略組を支えていた…などと想像することも不可能ではない。
なお忍者っぽくなっていた彼女であったが、アスナの大ピンチに最高のタイミングで駆けつけたはいいものの、入口の都合から「他に誰かいた?!」と実際に作中でツッコミを受ける唐突でシュールなエントリーを行ったのはご愛嬌。
人間関係(劇場版)
円盤特典小説にて邂逅。傷心のミトと深く関わる。
原作版では劇場版の出来事が起きていないため、出会った経緯自体が異なるかもしれない。
web版から20年、アニメ化から10年を経て現実ではミトこそがノマカプの間に挟まってきた女なのだが、追加に伴う一連の展開で作中時系列では見事にキリトが百合の間に挟まる男と化した。
当の二人は「ほんの数十秒の差で運命がガラリと変わっていた」ことは知る由もないが。
直で接触したのは劇場版スケルツォ中盤。それまでは有名人のキリトをミトが一方的に知っていた形となる。恋愛的なヒロインにはならない方針のようで、接触の際にはキリトにハッキリ「あなたのこと嫌い」と発言している。
無論本物の嫌悪ではなく、ゲーマーとしての対抗心やアスナの相棒の位置を取られたことへのSBJCな感情でほぼ間違いないだろう。
『アリブレ』のキャラストーリーではリアルでベータテストの時の事を回想し「あの黒い剣士、正式サービスで会えるといいな」と同じゲーマーとして(←重要)好意的な感情を持っている描写もある。『フルダイブ』によれば一応、友人その2的なポジションには収まった様子。
ちなみに原作者の川原氏は『やがて君になる』の大ファンであり作者の仲谷鳰氏との対談に歓喜するほどの百合好きであるが、自分自分は百合を描けないタイプで忸怩たる思いをしている模様。そういう意味でもキリトになり損なった子であると言える。
声優ネタではキリト役の松岡禎丞氏とミト役の水瀬女史は主役・ヒロインでの共演作も多く、キャスト解禁時には「つぐつぐの嫁がまたSAOに増えた」と一部ファンの間では話題になっていた。
キリトやミトと同じく元ベータテスター。劇場版では特にミトとの絡みはなかったが、アリブレでのイベントストーリーにおいて、劇場版の裏側でミトと関わっており、第一層ボス攻略までの短い期間だが行動を共にしていた事が明かされた。ディアベルもミトもお互いにベータテスターである事を知り、更に先行者=キリトの存在によってベータテスト時にトッププレイヤーになると言う目標を絶たれたナンバー2同士と言う共通点があった。その為か、ディアベルはある程度ミトに対してその胸の内を語っており、短い間だが彼と交流したミトもディアベルの境遇を痛いほど理解し同情に近い感情を抱いていた。皆を救うリーダーになると共に、ベータテスターの時に果たせなかった1番になると言う願望を抱きながらも、夢半ば斃れたディアベル。ミトは彼の無念を百層のクリアの向こう側まで持っていくことを誓うと共に、己の欲望に揺らぎながらそれでも尚、思惑に流されそうになった攻略の場を必死に押し留め、プレイヤー達を助け、背中を押して勝利へと導いた彼を「貴方は貴方なりに“彼=キリト”を超えるプレイヤーになれた」と、そう称賛したのだった。
偶然か否か、アスナの友人には紫髪の人物が他に2人もいる上、そのいずれもが離別している。特にキズメルはNPCなので別れざるを得ない存在かつ、既に悲劇的な結末になることが原作者の口から述べられている。
コペル
原作8巻の短編「はじまりの日」に登場する元ベータテスターの少年。
ミトとは全く面識がない(はず)が、デスゲーム開始後に「キリトが初めてパーティを組んで共にクエストに挑んだ相手」「実付きネペントの被害者」と言う共通点がある。
ただし、コペルはわざと「実付き」を攻撃してキリトにMPKを仕掛けるもリトルネペントの探知特性(盲目だが、それ以外の感覚による探知)を把握しきっていなかったために隠蔽スキルを破られてネペントの群れに袋叩きにされて因果応報の最期を迎えた(キリトは死に物狂いで闘いなんとか生き残ることが出来た)。
上述の『アリブレ』の話だがベータ時代に同クエストでキリトと組んだのが他ならぬミトであったのは皮肉なことである。
ミトと同じ劇場版(第1作)のオリジナルキャラクター、メタ的にはミトの先輩。ミトの初出である劇場版第2作でデスゲーム開始宣言の場にカメオ出演している。
彼も大切な人を目の前で(ミトと異なり本当に)死なせてしまった。しかも彼の場合はミトと違い心は決して諦めなかったが、FNCにより体が勝手に諦めた(FNC=フルダイブ不適合障害。詳細は彼の項を参照。)というあまりにも悲惨な経験をしている。
ゲーム版
比較的最近のキャラクターかつ「鎌」という代用の難しい武器を得物にしていることから原作再現度が低めのキャラクターとなっている。
なおSAOゲームシリーズにおいて、鎌自体はゲーム系列の方に『ホロウ・フラグメント』の頃から既に登場していたりする。
そもそも作中作のSAOにおいて、武器種とソードスキルが無数にあるという設定であるし、鎌を武器とするモンスターは超重要局面で登場している。
だが現実では流石に大人の事情があったのだろう、存在はあくまでビジュアルのみで武器カテゴリは両手斧だった。
2021年11月1日に配信されたが、これまでゲームシリーズで鎌を含んでいた両手斧がリストラされ、その後のアップデートでも追加予定された盾と片手斧のセットでキャラメイクには限界があった。
HFから続いた世界線には唯一の出演となる。
同作では同じく大鎌使いのドロシーが登場する。
「鎌」を通常時から使える数少ない作品。
『アリブレ』
ミトが初めてプレイアブル実装。
使用武器は細剣で代用され、心意技(同作の必殺技に相当)とパートナーボーナス(特定キャラ2人の行動が続く際に発動できる合体攻撃)で劇場版と同じ鎌を使うに留まっている。
これはメイン武器の特殊性ゆえのもので、エルドリエやレンリなどの剣以外を扱う整合騎士たちも同様である(イスカーンのナックルは特例だろう。)
ミトのスキルレコードはアビリティ(能力強化)のみとなっており、本人はイベント限定のNPCとして自動的に助力する形で登場している。
余談
アリアでミトは水瀬女史と中尾氏の二人一役となっているが、スケジュールの都合上同時収録ではなく、先に中尾氏が録っていたことを水瀬女史が舞台挨拶で明かしている。
ラスリコで女神が量産されたせいか長らく欠番となっているスーパーアカウント「月神ルナリア」となったミトのイラストがチラホラ見られるが、2023年時点では二次創作なので要注意。
関連イラスト
関連タグ
SAO:作中作としてのソードアート・オンライン、アインクラッド編&プログレッシブのサブキャラクターはこちら。
コルディリェーラ棚田群:アスナとミトの離別の場のモチーフになった世界遺産。崖に棺桶がぶら下げるハンギング・コフィンという風習がある。
ヘスティア(ダンまち)/(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか):水瀬女史の代表的なメインヒロインであり、こちらはキリトと声が同じ主人公に強い好意を抱いている。さらにこちらではアスナ役の戸松遥も主人公のアドバイザーとして近しい役で登場している。なお、キリアスのように公式のカプが定まって無いためにヘスティアはアスナと違ってやや嫉妬深く、かのアドバイザーに割って入られないよう警戒している。人間関係的にはミトとは対照的と言えるだろう。
作中設定 | 各VRマシン ソードスキル SAO ALO GGO オーディナル・スケール アンダーワールド ユナイタル・リング アスカ・エンパイア SA:O |
---|---|
主人公 | キリト アスナ |
ヒロイン | ユイ シリカ リズベット リーファ シノン アリス アルゴ ユウキ サチ |
キリトの仲間たち | ユージオ クライン エギル |
原作主要人物 | 菊岡誠二郎 ロニエ ティーゼ エイジ ユナ キバオウ 整合騎士 |
劇場版オリジナル | エイジ ユナ ミト |
敵役 | PoH 茅場晶彦 須郷伸之 死銃 重村徹大 アドミニストレータ ガブリエル |
スピンオフ主要人物 | ルクス レン ナユタ |
ゲーム主要人物 | ストレア フィリア レイン セブン プレミア 主人公(SAO) レイ クレハ ツェリスカ イツキ メディナ ペルソナ・ヴァベル |
その他主要人物 | 主人公(SAO) コハル イーディス ミスト |
イラスト関連 | abec 猫猫猫 黒星紅白 ぎん太 |
一覧 | ソードアート・オンラインの登場人物一覧 ソードアート・オンラインのカップリング一覧 |
評価タグ(イラスト) | SAO100users入り→SAO500users入り→SAO1000users入り→SAO5000users入り→SAO10000users入り |
評価タグ(小説) | SAO小説10users入り→SAO小説30users入り→SAO小説50users入り→SAO小説100users入り→SAO小説200users入り→SAO小説500users入り→SAO小説1000users入り |
外部リンク
メモラブル・ソング 冒頭試し読み:映画本編の解説要素あり。