CV:檜山修之
概要
『ソードアート・オンライン プログレッシブ』第1巻「星なき夜のアリア」に登場。
デスゲーム化したSAOにて、アインクラッド第1層のボス攻略リーダーとして名乗りを上げたプレイヤー。
アバターの髪を青く染めた青年。装備はシンプルな片手剣と盾で、「気持ち的にナイトやってます」とのこと。
周囲には隠していたがベータテスト版SAOの経験者、それもミトと並ぶベータテスターNo.2の最強クラスのプレイヤーである(劇場版『星なき夜のアリア』裏攻略本にて確定)。
ベータテスト最終日、ミトと先を争うように第10層のボス部屋を目指していたが、オロチ・エリートガードの攻撃によりスタン。後からやってきたキリトに追い抜かれてテスト終了を迎えた。
本サービス開始後
ベータテスターへのいきすぎた誹謗中傷(※1)が蔓延する状況を受け、その風潮を打開し「プレイヤー全員が一丸となってSAOをクリアする」べく立ち上がる。
しかしながらそのために
- 自身は経歴を偽ることになり、結果としてベータテスターを敵視するキバオウを騙す。
- ゲーム攻略のリーダーシップを取るべく「自分がボスを倒し、ラストアタックボーナスを獲得しなければならない」という焦りからベータ時代の凄腕たるキリトの動向を警戒し、彼とアスナのペアを攻略チームの最後衛に置く。
- キバオウとアルゴを経由させることで自分の存在を隠しつつ、キリトに剣の買い取りを持ち掛け戦力ダウンを狙う。
など清濁併せ呑む行為も行っていた。
※1:デスゲーム開始直後、大半のベータテスターは自分たちの生き残りを優先し、非ベータテスターたちを「はじまりの街」に置き去りにして旨みのある狩場やクエストをいち早く攻略していったため。
これだけならベータテスターがバッシングされるのも当然だが、一部の元テスターは先にクエストに挑むことによってベータ時代との差異情報を収集し、後に挑むプレイヤーたちの一助としていた。
実際、その代償として、1層攻略期間の約1か月の間でさえも手持ち情報の差異が原因で元テスター1000人のうち約3割が死亡しており、非ベータテスター以上の死亡率であった(漫画版でのアルゴの調査による)。更にログインせずデスゲーム参加を免れた者達2~3割も除外すると、1層フロアボス戦の時点で既に元テスターの生存者は過半数を割るかどうかまで損耗している。
最期
そして第1層ボスとの決戦。
ボスエネミー「イルファング・ザ・コボルトロード」相手に攻略チームは奮戦し、HPゲージを概ね削り切ったその時。
上記の焦りから、彼は文字通り致命的な判断の誤りを犯すことになる。
イルファングはベータ当時同様基本装備である斧とバックラーを捨てて攻撃パターンを切り替える。
その瞬間こそがラストアタックの狙い目と知っていたディアベルは、キリトを一瞥しつつ単身イルファングに突撃を仕掛けた。
だが、正規サービス版イルファングの第2の武器はベータ時代の湾刀(タルワール)から第10層にポップするエネミーがよく使っていた野太刀に変わっていた。そのことに気付いたキリトの叫びも空しく、完全に相手の動きを見誤った前衛はカタナ系ソードスキルの範囲攻撃でスタン(一時行動不能)に追い込まれ、その先頭にいたディアベルは連続攻撃の直撃を受け吹き飛ばされてしまう。
自身のHPゲージの減少速度からゲームオーバー、すなわち死が避けられないことを悟ったディアベルは、回復を試みるキリトを制止し、自分もまたベータテスターであることを明かし「ボスを倒してくれ」と言い残しHPを全損、SAOからも現実世界からも永遠に去った。
そしてキリトは奮起し、アスナやエギル(劇場版ではミトも加わる)の援護を得てボス攻略を成し遂げた。
しかし、唯一の死亡者となったディアベルを救えなかったキリトに対しリンド(アニメではキバオウ)は憤慨する。
さらに、忍び込んでいた悪意を皮切りに、キリトを含むベータテスターを一方的に非難する意見が続出する事態に陥ってしまう。
キリトはディアベルを含む他のベータテスターを守り、争いを収めるべく、自身がベータテスト時代の知識を悪用して正式版でチートに近い行為をしているという「嘘の暴露」を行い、悪役を演じた(実態は単に「10層までのことなら何でも知っている」程度だが、それを他者に共有せずにいることとわざと悪ぶったため殊更ズルをしているように映った)。
これによって他のベータテスターが中傷されることはなくなったが、キリトはその代償としてSAOクリアまでの約2年間「ビーター」(ベータテスト上がりのチーター)という汚名を背負い続けることになった。
なお「キリトが非難を受け、ビーターの汚名を被る」展開は同じだが、非難する人物や理解者は各媒体で異なる。
その後
結局、第1層攻略チームはその後キバオウがリーダーを務める「ALS(アインクラッド解放隊)」と、ディアベルの遺志を継いだシミター使い・リンドがリーダーを務める「DKB(ドラゴンナイツ・ブリゲード)」(後の「聖竜連合」の母体)の二大派閥に分かれてしまい、攻略方針を巡って幾度となく衝突することになってしまった。
そのためキリトとアスナは、エギルら中立派のプレイヤーたちの手を借りながら彼らの争いを抑えつつ、この後の階層攻略を行うことになる。
ちなみにALSのキバオウは「プレイヤー全員が一丸となり助け合う」という協調性を、DKBのリンドは「自分たちがSAOをクリアに導く」という勇者志向を、それぞれディアベルから受け継いだと言われている。
外伝作品
イルファングの攻撃がディアベルに及ぶ直前に、間に入った主人公がパリィで防いだのでHP全損を免れるが、独断行動の責任を取ってリーダーの座を降り攻略組から去る。
後に再登場するが、今度は主人公たちを救うため生死不明となった。
その後全く音沙汰がなかったが、2024年1月下旬追加のシナリオにて3度目の登場を果たす。
ちなみに
某突っ込みどころ満載動画など、一部のMAD動画ではやたらネタにされまくられてしまっている。なお、キバオウさんも同様。なんでや!