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CV:山寺宏一

―――これは、ゲームであっても遊びではない

概要

量子物理学者兼天才的ゲームデザイナーとして知られる、桐ヶ谷和人憧れの人物。

マスコミを嫌っており、メディアへの露出は少ない。

また、ナーヴギアを始めとする本作に登場するVR技術のほぼ全てが彼の理論を元に組み上げられている。

学生時代から天才としての頭角を表し、既に数億の資産を築いていた。

SAO正式サービス開始から数時間後、1万人のプレイヤーの前でSAOデスゲーム化を宣言。

度々口にし、作外でSAOの作品紹介としても使われている「これは、ゲームであっても遊びではない」との言葉と共に姿を消した。

というのはちょっと改変が入ってあり、「これは~」商業化で後付けされた言ってないセリフシリーズである。

実際に劇中で彼がこのセリフを発するのは2022年のリメイクを待つ事になる。

詳細は当該セリフの記事で。

人物像

紛う事なき狂気の天才、マッドサイエンティストそのもの。

天才科学者と言う外面からは想像も出来ないが、内面では「異世界」へと旅立つ事を狂的に渇望しており、元々VR技術もその為に生み出されたもの。

SAOの舞台である鋼鉄の天空城アインクラッド」はこそ、彼は幼少時から空想していた異世界像そのものである。

SAO事件以前から自身の目的の為なら手段を選ばない危うさを垣間見せていたが、自身の渇望を含めそれ等を知る者は恐らく少なかったのだろう。

作外で度々視聴者に指摘されているナーヴギアフェイルセーフガン無視の設計は、天才の狂気を関係者が推し量れなかった証左と言える。

その一方で悪の美学の持ち主であり、デスゲームクリアに必須の要素は理論上はクリア可能=絶対にクリア出来ないゲームは作らない(とはいえ「ゲームクリアにあたって絶対倒さなければならないボスが絶対に死なない」という様な事がないだけである)。

また殆どの場合、何らかの理由で自分に都合の悪い形でデスゲームの継続に支障が出ても、運営の不手際と認める措置をとっており、自分の都合だけでゲームのルールを捻じ曲げる事はしない。

挙句に運営には真摯で点滴を打ちながら心身を削り、一週間飲まず食わずでログインし続けた事まである。

これ等の要因に加えて結果的にキリトが家族との仲を修復出来たり、アスナが家庭と一族の柵から脱却して自立出来たきっかけを与えてくれた事や肉体を捨てて電脳世界の住人となって以降もVRMMOに関わる数々の事件に巻き込まれて窮地に陥ったキリト達を幾度も救ってくれた項目からキリトとアスナを始めとする茅場の人となりを直に知る者は全てが終わった後も彼を憎みきれておらず、複雑な感情を抱いてしまっている。

加えてSAOがキリト視点から描かれる以上、どうしても茅場が肯定的に描かれる事が多く、作中世界の一般人の認識に踏み込まれるのはスピンオフのクローバーズ・リグレットを待つ事になる。

作中の動向

アインクラッド編

ゲームマスターとしてゲームを監視する一方、一般プレイヤーを装い団長としてSAO最強のギルド《血盟騎士団》を育て上げ、進行役として攻略を先導しSAOプレイヤー達を導いてきた。

初めて確認されたユニークスキル《神聖剣》の使い手であり、その有り得ない程に高い防御力から他とは一線を画した強さを誇り、彼のアバター「聖騎士ヒースクリフ」は最強の名を欲しいままにしていた。

しかし、75層突破後にキリトにその防御力の正体(システム的不死)、そしてプレイヤーとしての彼の正体を看破される。その報酬として本来の予定を前倒しにして、SAOクリアを賭けたキリトとの激闘の末、プレイヤーとしては勝利を収めるもキリトとアスナの絆が巻き起こしたゲームシステムを超越した奇跡により相打ちに近い形で敗れた。

その報酬として、本来ならHP全損でゲームオーバーである筈の2人を特別にゲームクリアとして生かし、他の生存プレイヤーを全員ログアウトさせた後も一旦SAO内に留め、共にアインクラッド崩壊の様子を見届けている。

自分の理想の世界の為に無関係の人々を巻き込み4000人を殺す事となった惨事の張本人だが、上述の通りやろうと思えばGM権限でSAOに幾らでも干渉出来る立場でありながら自分なりのルールを守り、基本的に「観測者」の立場を崩さず卑怯な手段を取る事は無かった。

  • デスゲームの犯行声明を出した後、囚われたプレイヤー達の肉体をどう対処すべきか現実世界に通知し、医療バックアップ体制が整うまで猶予も与えた。更に医療費として自身の億超えの資産を提供している。
  • SAOで起こる現象には可能な限りリアリティーを追求し、且つ理不尽な事態に陥らない様に設定した。強敵モンスター攻略も、情報が揃っていてレベルも十分ならば普通にクリア出来る様にしていた。
  • 正体バレの際、目撃者全員を管理者権限で殺害して口封じ出来たにも拘らず、決闘の相手であるキリト以外を自発的解除不可の麻痺状態にするだけに留めた。

これ等の事から、帰還後のキリトとアスナは茅場に対し複雑な感情を抱いており、加えて後の数々の事件で自分達や友人達の窮地を幾度も救ってくれた恩義もあって最終的に「やった事については今でも許す訳にはいかないが、憎みまではしない」という形に落ち着いている模様。

作中ではデスゲーム宣告のローブを羽織ったアバター、血盟騎士団団長ヒースクリフのアバター、そしてリアルでの白衣を纏った姿の三つの姿を持つが、pixivではこのタグはリアルでの姿、ヒースクリフ双方に使われているようだ。

フェアリィ・ダンス編

SAOがクリアされた直後、使用していたVRマシンを使って脳のスキャニングを実行、精神(フラクトライト)をデータへと変換し、肉体はそれに耐えきれず死亡する。その為、データ化した自身の事を「茅場晶彦の残響」と称している。

完全な再構築には時間を要していたものの、ALOでのキリトとアスナの窮地に際し突然現れ逆転の一手となる「ヒースクリフのプレイヤーID」を与える事で勝利を齎した。その後、「世界の種子」ことVRワールド制作プログラム「ザ・シード」を託した。

オーディナル・スケール

嘗ての師である重村徹大が企てを完遂しようとする間際、オーグマーによるAR(拡張現実)を介して彼の前に現れ言葉を交わしている。

アリシゼーション編

いつの間にか「プロジェクト・アリシゼーション」の存在を知り「オーシャン・タートル」内部のネットワークに潜伏していた。

異界戦争の終盤では「オーシャン・タートル」の原子炉爆発を阻止するべく、観測者としての立場を放棄して二足歩行ロボット「ニエモン」の機能を掌握、爆弾の解除の為、奔走する。途中で機体が損傷し機能停止するも、自分を信じる凛子の叫びに応じるかの如く再起動を果たし仕事を成し遂げた。

その後、機体毎海底に落ちたが、アンダーワールドに外部ネットワークからアクセスする為のケーブルを繋ぐという作業を密かに行っていた。

ユナイタル・リング編

冒頭にて星王と密談を行っている。

与えた影響

SAO事件、そして茅場の存在は、VR技術を危険視する思想、逆に新たな可能性を後の世に示す等、数多くの影響を与えた。しかし、事件によって大勢の人生を狂わせた事もまた事実であり、彼の行為は結果的に新たな事件の火種になっている

人間関係

家族構成は不明。

神代凛子

後輩。

独身のまま生涯を終えたが、大学時代から交際しており、茅場も彼女の事を「現実に馴染めず浮世離れしていた自分を現実に繋ぎ止めてくれた大切な人」と最後まで想い続け、自分の死後に彼女に累が及ばない様にダミーの小型爆弾を彼女の身体に取り付ける事で「凛子は自分の命を盾に自分に脅され、犯行に加担した」という偽装工作を行う事で彼女の身を守ろうとした。

肉体を捨てた後も彼女への想いは変わらず、アリシゼーション編において再会した時に自分に付き合わせてしまった事を謝罪している。

須郷伸之比嘉健

同じく後輩。

比嘉からは尊敬されていた様だが、須郷からはその才能と凛子との交際を妬まれており、後に「フェアリィ・ダンス編」における事件を引き起こす事になる。

重村徹大

恩師で「アーガス」の外部取締役とゲーム開発者というビジネスパートナーの関係であると同時に、の命を奪った加害者と遺族でもある。

重村は茅場への憎悪よりも自分自身への怒りから、「オーディナル・スケール編」における事件を引き起こす事になる。

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