SAOACR
えすえーおーえーしーあーる
ソードアート・オンライン オルタナティブ クローバーズ・リグレット
Sword Art Online Alternative Clover's Regret (SAOACR)
著者:渡瀬草一郎
原案・監修:川原礫
挿絵:ぎん太
巻数:全3巻
SAO事件当時にサービスを開始した古参のVRMMOアスカ・エンパイアを舞台にした小説。
ソードアート・オンライン・オルタナティブシリーズの一つ。
また、DVDの特典小説「Sister's Prayer」でVRMMOアスカ・エンパイアが登場したのが舞台設定の元になっている。
ガンアクション中心で主要人物も純粋にゲームを楽しんでいるSAOAGGOに対して、仮想現実が急速に普及しつつある社会に起きつつある問題やそこで起きる人間ドラマに焦点を当てた作風となっている。
また、茅場晶彦やその遺産と直に接したことで彼を否定しきれない原作本編の主要人物(特に、事件に巻き込まれなければ不幸な人生だった面子)に対し、第三者の立場、あるいは一方的な被害者として茅場を明確に否定しているキャラクターがでているのも特徴的。
戦巫女のナユタと忍者のコヨミ。アスカ・エンパイアで仲良くなった二人はゲーム内で不思議な法師ヤナギと出会う。
その老僧侶は、とあるクエストの謎解きを探偵に依頼したいという。その報酬は一〇〇万円。法外すぎる値段に驚く少女二人だがその奇妙な依頼を受ける探偵も負けず劣らず奇妙な青年だった。
ステータスボーナスは運に全振り。つまりバトルは最弱、しかしレアアイテムドロップ率最強のトリッキーなプレイヤーで・・・。
最先端VRMMOの世界で少女二人を引き連れた胡散臭い探偵による謎解きが始まる。
主要キャラクター
- ナユタ/櫛稲田優里奈(くしいなだ ゆりな)
本作の主人公。17才。女性プレイヤーでVRMMOアスカ・エンパイアではジョブは戦巫女。リアル・アバター共におっぱい。
戦闘スタイルは体術を使った近接戦闘。敏捷性に能力値の多くを割いており、装備品も回避性能重視。
巫女衣装は白南風の小袖というレア装備。
リアルでは女子高生。兄が居たがSAO事件に巻き込まれゲーム内で死亡している。
その私生活にはある秘密が…
2巻以降はクレーヴェルには絶大な信頼を寄せており着々と外堀を埋めているが、2巻時点では恋心はない(少なくとも自覚はしていない)。
コヨミとはゲーム内で偶然知り合って意気投合し、リアルでも会うほど友人関係を築いている。
- クレーヴェル/暮井海世(くれい かいせい)
アスカ・エンパイアで"自称"探偵をする男性(和風世界観のアスカ・エンパイアに探偵という職業(ジョブ)は無い)。狐を思わせる容姿の男性。
LUC全振りの極端なステータスを持ち、戦闘面では役立たずを通してもはや完全に足手まとい。ただし、その運の値のおかげでレアモンスターとの遭遇率が高いためレベルだけは高い。
ナユタとコヨミと出会ってからはオフの時間はそのステータス(≒レアドロップ率上昇)を目当てに半ば強引に連れ回されていることが多い上、仕事中も度々事務所に入り浸られている。
一方で探偵の自称に違わず知性は高く、運営が意図しないゲーム内の異常の解明や、現実の犯罪が絡んだ案件でその本領を発揮する。
SAO生還者であり、アバターは事件当時のものをコンバートしているので現実世界の姿とそっくりである。
SAO事件では自身の安全優先して行動していたが、末期にはシンカーが団長のアインクラッド解放軍に所属していた。シンカーとは生還後も連絡を取り合っている。
元警察官であったものの、同僚であり共にアインクラッドに囚われたナユタの兄ヤクモ=櫛稲田大地がSAO事件の犠牲となり、自分だけ帰還した事から陰口を囁かれるようになり退職。その後は仮想世界の拡大に警察や政府の対応が追いついていないことを憂慮してクローバーズ・ネットワークセキュリティ・コーポレーション、略してクロネコを立ち上げる。
VR技術の産物を利用しつつもSAOシリーズの主要人物で茅場晶彦を全否定している数少ない一人である。クレーヴェル本人は知る由はないものの、クロネコ立ち上げの切っ掛けである仮想世界の急速な拡大が茅場の遺産によるものである点も因果なものと言える。
元警察官故か、あるいは過去に何かあったのか、イリーガルユースオブハンズでポリスメンのお世話になることを非常に恐れている。見境のない落ち武者にはぜひ見習っていただきたい。
が、彼の周りにはJK・JS・そして(見た目)JCと警部が動き出しそうな女性ばかり増えていく。
ナユタに至っては通い妻に片足突っ込んでいるような気も…まったく、高校生は最高だぜ!!
- コヨミ/暦原栞(こよみはら しおり)
金髪に黒いリボンの女性プレイヤーでアスカ・エンパイアではジョブは忍者。武器は刀。
ナユタと同じく敏捷性重視の戦闘スタイルでチームのムードメイカー。ただし少しアホの子。
リアルでは大阪の会社に勤めている23歳のOLでナユタよりも年上だが、その外見は中学生レベル。そのことを話題にされると怒る。そのわりにナユタに対してはナチュラルにセクハラを仕掛ける。
ブラインシュリンプ(養魚の餌にする小型の甲殻類)をペットとして飼っていたなど、ちょっとずれたところがある。
サブキャラクター
- ヤナギ/矢凪貞一(やなぎ ていいち)
1巻のキーパーソン。朴訥とした印象を受ける、穏やかな老人。
アスカ・エンパイア内ではジョブは僧侶。
依頼料百万円という高額報酬でクレーヴェルにあるクエストの攻略を依頼するが……。
リアルは菓子舗、矢凪屋竜禅堂の会長を務める。しかし実は余命宣告を受けた状態であり、終末期医療に定評のある病院に入院している。そんな彼がなぜゲーム内でクエストに挑むのか、が1巻のコア。
鬼動傀儡・支援型特化・鬼姫複製の八号。銀髪に鬼の角が額に二本、陰陽師の衣装を着た少女の姿をしている。
鬼動傀儡と呼ばれるカラクリ人形のアイテム。アイテム欄から召喚して使用する。
とあるイベントクエストの最中にコヨミとナユタが見つけて連れ帰ってきた。イベント後はナユタの持ち物となり、実戦から毛づくろいまで使われている。
うなじ側の首筋にコイン投入口があり、アスカ・エンパイア内の通貨を投入する額で起動時間が決まる。
また、対人戦で使用できないように相手がプレイヤーの際は機動を停止するほか、パーティー内で2体以上使用できない制限付き。
その容姿は後に出会うことになるプレイヤー・マヒロに酷似しており……?
- マヒロ/霧原真尋(きりはら まひろ)
幼い女性プレイヤーでアスカ・エンパイアではジョブは兵法者。
重装備の武者姿でパーティを組む際は主に盾役を担う。
リアルでは小学生で、芸能事務所に所属するかけだしの子役。
年に似合わずホラー大好きでグロもバッチコイ、ホラー系同人ゲームも所有している。また、笑いの沸点が低い。
子役らしく普段は怜悧に振る舞いつつも、一方で根っこの部分は年相応の女の子である。
その容姿は髪が黒である以外、鬼姫と酷似しており……?
父の山代宗光と母は離婚しておりマヒロとの面会にも制限がついていたが、母の目と法の抜け道をくぐってAE内でこっそり父と会っていた。だがある日突如父が失踪、行方不明となった父を探すため、担当マネージャー・楢伏の旧友である暮井海世の元を訪れた。
- 山代宗光
霧原真尋の父親で技術者。
遠藤透という他人の名前を使いアスカ・エンパイアの開発チームで働いていた。
とある事件に巻き込まれ、娘と連絡を絶つが……?
- リリカ/リリカ・ログリエ
金髪でポニーテール、緑の瞳の女性プレイヤー。
クレーヴェルこと暮井海世のリアル姉、リリカ・ログリエ。アメリカ人の弁護士の夫がいる人妻で、現在もアメリカ在住。
アスカ・エンパイアではジョブは神弓。レア武器で弓の黒鬼灯(くろほおずき)を使用する。
弓の性能も良く矢を3発同時に撃てる機能を持つ。
- ヤクモ/櫛稲田大地(くしいなだ だいち)
SAOに囚われたナユタの兄。アインクラッド解放軍に所属していた。
無能な指揮官に連れられSAO内の前線にて死亡。
リアルでは警察官でクレーヴェルこと暮井海世と同僚だった。
過去にアスカ・エンパイアをプレイしていた事があるスリーピングナイツ2代目リーダーの女性プレイヤー。
本編には名前のみ登場となっている。
- シンカー
SAOサバイバーで元アインクラッド解放軍のリーダーを務めていた男性プレイヤー。本編にも出演している。
クレーヴェルとは解放軍で共闘していた。
ネットゲーム総合情報サイトMMOトゥデイの管理人。クレーヴェルとは生還後も連絡を取り合っている。
ソードアート・オンライン SAO SwordArtOnline
カテゴリ | ライトノベル WEB小説 アニメ ゲーム アプリ |
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原作者・出版社関連 | 川原礫 電撃文庫 アクセル・ワールド 絶対ナル孤独者 |
ジャンル | SF ファンタジー デスゲーム VRMMORPG |
表記揺れ | ソードアートオンライン SAO SwordArtOnline 刀劍神域 |
アニメ関連 | 伊藤智彦 足立慎吾 2012年夏アニメ 2014年夏アニメ 劇場版 |
ゲーム関連 | インフィニティ・モーメント(PSP) / ホロウ・フラグメント(PS Vita) / ロスト・ソング(PS3/PS Vita/PS4) / Re:ホロウ・フラグメント(PS4) / ホロウ・リアリゼーション(PS4/PS Vita) / 千年の黄昏(PS4/PS Vita) / フェイタル・バレット(PS4/XboxOne/Steam) 二見鷹介 アクリア アートディンク ディンプス |
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ルーツ 総集編
2026年8月中旬。 かつて1万人の意識をナーヴギアという機器を使用し、電子の牢獄に閉じ込め、約4千人という未曾有の犠牲者を命を出した《SAO事件》。 茅場晶彦の起こしたその事件を、解決に大きく導いた黒の剣士《キリト》こと桐ヶ谷和人は、GGOで出会った狙撃主《シノン》こと朝田詩乃の暮らすアパートで、学校で使用するノートPCとエクセルの操作方法を教えてもらったお礼として、晩御飯を食べる事になっていた。 彼女の部屋の本棚に目を引かれて手に取った《慟哭の雙り》。 それは今から十年以上前、2011年に発刊されたベストセラー小説だった。 詩乃によれば実家から母が送られたそうだが、聞けば作者である《葛原 優吾》が、直々に詩乃の母親にこの小説を贈ったようで、どうやら母と作者の葛原は何らかの交流を持っていたらしい事を、和人は食事の場で聞かされる。 その後、母と交流のある《葛原 優吾》の事が気になり、詩乃が彼の事を調べると、なんと彼は死刑判決を受けた獄中作家だった事がわかる。 更に、葛原と詩乃の父は、友人同士であるかもしれないと詩乃は語る。 詩乃は、母が父の事を自分に話さないのは、葛原が何か関与しているからではないか、と思うようになり、不安と葛藤を抱えながら、詩乃は父の過去を辿るべく、和人と共に奈良県の吉野町にある父の実家を訪問する。 そこには、かつて詩乃の母が処分したと聞かされていた、アルバムや思い出の品を納めた箱があり、その中から詩乃は、父の生前の肉声が録音されたICレコーダーを発見する。 レコーダーを再生する和人と詩乃だが、二人は想像を絶する運命を辿った彼の過去を知ることとなるーーー。 原作 川原 礫 シナリオ アルマ 表紙イラストレーター ヤスモリさん→https://www.pixiv.net/artworks/46716654 2021年 2月19日 内容を加筆修正。133,170文字pixiv小説作品