概要
夫と同居せず、別居している先から夫の住居へ、一定以上の頻度で訪れてくる妻。
古代の日本などにおける妻問婚(夫も妻も生家に住んでいて、夫が妻の家へ通ってくる)の逆バージョン。
ただし、
- 妻が訪れてくる頻度が少ない場合
- 別居を余儀なくされる理由がある場合(「夫の仕事場と妻の仕事場が離れ過ぎていて、同居していると仕事に差し支えがある」「夫が/妻が転勤した」など)
- 夫婦関係の悪化で別居を選んだ場合
は、あまり通い妻扱いされない。
「亭主元気で留守がいい」とよく言われている通り、夫婦だからと言って必ずしも共に過ごす事が好ましいとは限らない。
実際、近年はコロナ禍により自宅で共に過ごす時間が多く成った事が原因で増えた「コロナ離婚」が話題になった。
個人主義の浸透により「ある程度距離を置いた方が良い関係を保てる」という考え方が生まれた事もあって、近年は結婚した夫婦が同意の上で別居する「別居婚」という概念も広まってきている。
同居していない分、互いのプライベートが充実する上、逢瀬の度に感じる想いはいつも新鮮で、倦怠期とは無縁……という訳だが、お互いの相性にもよるだろう。
現実には、互いが経済的に自立できている事が前提の概念であり、それがないと「住居を複数構えるのは費用と手間が掛かる」「育児の上で不便」などのデメリットがある他、当然だが浮気や不倫をしやすいリスクもある。
フィクションでも、実際には結婚していない恋人同士や愛人関係にある方が、通い妻としては一般的なようである。
それ以外の関係でも、片方がもう片方の家に頻繁にやって来て世話を焼くような場合には、比喩として「通い妻」扱いされる事も。