SAOP
そーどあーとおんらいんぷろぐれっしぶ
電撃文庫のライトノベル「ソードアート・オンライン」シリーズの一つ。
SAO編の前日談に当たる作品で、本編では第1巻と第8巻でごく僅かにしか描かれなかった浮遊城アインクラッド攻略の最序盤を描く。
そのため、外伝的な作品でありながら「オルタナティブ」の名はつかず、原作者川原礫自らが執筆、イラストも本編同様にabecが担当している。
各章には音楽用語を含むサブタイトルが付けられており、総じて「〇〇(日本語の熟語)の××(音楽用語)」となっている。
文庫本は2012年より刊行されており、2021年末時点で既刊8巻。
由来
本来は初アニメ化の際に補完として描かれたアニメオリジナルエピソードであった。
しかし、アニメの尺に収まりきらなくなったことに端を発してあれよあれよとシリーズ化してしまった。
SAOシリーズすべての原点だけあって川原氏最もお気に入りのシリーズであり、考え方によってはこちらこそが本当のソードアート・オンラインと言えなくもない。
電撃大賞応募(しようと思っていた)作品であった第1巻がクライマックスで、以降の本編は実質第二部という点では、後発作品である『86-エイティシックス-』のフラグメンタル・ネオテニー編とも共通する。ライトノベルの作品展開の新たな形態を開拓したと言ってもいいだろう。
ベータテストの最終到達点であり、プログレッシブ編の中核の一つ「エルフキャンペーンクエスト」の終点でもある「第10層」が一つの区切りとなる予定。
なお川原氏は、そのまま「P」編での攻略体制が破綻するとともにアスナが血盟騎士団に入団する第二のターニングポイントである25層、果ては75層のリメイクや100層到達まで書き直したいとも語っていたが、本編や『アクセル・ワールド』、さらに各メディアミックスの仕事などの兼ね合いを考えるとかなり難しいため、リップサービス程度ぐらいに考えておくのが妥当であろう。
某シリーズや某ロボットに負けず劣らず設定の後付けや変更が非常に多いソードアート・オンラインシリーズだが、その最たる要因が本作であると言える。
具体例を上げるならば75層までろくに接点がなく、出会いに至っては当初は「ダンジョンの奥底で敵として出会った」とまで書かれていたはずのキリトとアスナが「P」の執筆にあたって第1層からバディを組んでいたことになった。
更に劇場アニメ版ではアスナが「宿屋に引きこもっていた」経緯すら「嘘は言ってない」と言わんばかりの改変が入っている。
これらの事情からシリーズ全体を俯瞰するにあたっては混乱が生じることあるかもしれないが、公式は「設定のアップデート」としているため、設定が矛盾したら新しく発表された方が正史と考えておくのが妥当であろう。
無論、個人の好みはあると思われるが。
ただし、劇場版の設定は小説版にはアップデートされず、キャラクターのみがユナイタル・リング編に合流する形をとった。
小説版を原作として、アスナを主人公として(web版から数えて)4度目の再構築を行ったアニメ作品。
2021年10月30日に公開された『星なき夜のアリア』に続いて、2022年10月22日に『冥き夕闇のスケルツォ』が公開。現状はこの2作による前後編として区切りをつけており、次回作は新規ストーリーとなることが発表されている。
最大の特徴は川原氏原案の新たなるオリジナルキャラクターミトが登場する点。
アスナ(Asuna)
“アニキ軍団”エギル(Agil)
個別記事を参照。
プログレッシブ編主要人物
ダークエルフのNPC。所謂「負けイベント」で死亡するはずの存在だったが、アスナのゴリ押しめいた戦闘により生き残ってしまった。以降のキャンペーンクエストで助っ人として活躍する。
SAOで初めてボス攻略を主導した人物。その姿はキリトに大きな影響を与えた。
ツンツン頭の関西弁プレイヤー。ギルド《アインクラッド解放隊(ALS)》を率いて攻略に挑む。
リンド(CV:大塚剛央)
後の攻略組大手ギルドのひとつ《聖竜連合》の元である《ドラゴンナイツ・ブリゲード(DKB)》を率いて攻略に挑む。キリトの印象は書道部員。元はディアベルの派閥の一員で実質的な二代目リーダー。ディアベルを意識してアバターの髪を青く染めている。
実はアニメ1期で《聖竜連合》のモブとして何度も画面に写っている。
なお、主要人物にもかかわらずアニメ1期、劇場版アリア共にキバオウに出番を奪われている。
モルテ(Morte)(CV:小林裕介)
DKBに潜伏する扇動PK集団のスパイ。表向きはリンドのギルドの一員。デュエルを悪用してキリトの殺害を狙った。ALSにも変装の上で工作を行っている。
ジョー(CV:逢坂良太)
ALSに潜伏していた扇動PK集団のスパイ。表向きはキバオウの配下で事件の度に周囲を煽り問題を大きくする。「ジョー」は正式なキャラクターネームではなく通称。
各巻ゲストキャラクター
下記以外にもゲストキャラクター多数。
主要人物ほどの出番はなくとも、巻をまたいで再登場する者もいる。
劇場版第2作にて追加されたキャラクター。
今後重要な地位を占めるか、それともアスナを導くだけでフェードアウトするか…?
小説版では本編28巻に合流したが、上記の通り劇場版とは違う経緯になった。しかしSAOにいたこと、アスナの友人であることは変わらないため、「P」にも今後登場する余地はある。
ネズハ(Nezha)
ギルド《レジェンド・ブレイブス》所属の鍛冶職人。フルダイブ不適合症の負い目を突かれて黒ポンチョの男に唆され、武器強化詐欺に手を染めてしまったが…?
ALS所属のタンク。実は女性であり、対立するDKBの幹部であるシヴァタの彼女。リズベット作の全身鎧で武装している。シヴァタからは「リッちゃん」と呼ばれている。
ALSの末路が分かっているだけに読者から今後を不安視されているキャラの筆頭。
オコタン
ALSのスカウト担当のハルバード使い。
ハフナー
DKBサブリーダー。キリトの印象はサッカー部員。DKBの一員だがゲーム攻略が第一。
シヴァタ(Shivata)
DKB幹部。キリトの印象は陸上部員。第5層にしてALSのリーテンと早々に交際を始める。末永く爆発しろ、と言いたいところだがどうなることやら。
ヤマタ
DKBのチョンマゲ黒人。アニメ1期やSAOP1巻の挿絵などに何度も姿を見せているが、出番はまったくなく詳細は不明。
1期から10年経とうかというアリアにもしっかり登場しているが、相変わらずなにも明かされなかった。
ライトノベルを基にした漫画。アインクラッド第4層以降は階層ごとに作者を変更している。
アスナ視点で展開される作品もあり、のちの映画版の基礎となったとも言える。
ソードアート・オンライン プログレッシブ(1〜3層)
全7巻。作画:比村奇石
ソードアート・オンライン プログレッシブ 泡影のバルカローレ(4層)
全2巻。作画:三吉汐美
ソードアート・オンライン プログレッシブ 冥き夕闇のスケルツォ(5層)
全3巻。作画:ぷよちゃ
ソードアート・オンライン プログレッシブ 黄金律のカノン(6層)
全2巻。作画:霧月
ソードアート・オンライン Re:Aincrad
連載中、既刊2巻。作画:樹深
原作本伝も元にしたアインクラッド編の再構築作品(その都合上劇場版アニメの設定は含まれていない)。そのためタイトルに「プログレッシブ」を含まないが、便宜上こちらに記載する。
ゲーム用にシナリオ面の変更はあるが、プログレッシブが初出のキャラクター・設定が登場している。
劇場版の公開に合わせタイトルを一新し、プログレッシブ編のシナリオが追加実装される。
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