概要
東ヨーロッパ内陸の小国。
長年紛争が絶えず、国民の多くはそれに武器を供給していた企業の社長であるトニー・スタークを恨んでいた。
ワンダ&ピエトロ姉弟の故郷でもあり、幼少期は『ワンダヴィジョン』の回想で描かれている。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
舞台として初登場。
ヒドラの研究施設があり、ロキの杖を用いて人体実験を行っていたことをつかんだアベンジャーズが冒頭に襲撃、杖を奪取した際に姉弟と初めて会った。
終盤、ウルトロンがビブラニウムを用いた装置を起動させ、首都が地面ごと浮上。それを隕石として落下させることで人類絶滅を目論んだが、アベンジャーズの活躍で阻止され、トニーとソーの攻撃で首都は粉砕された。
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
ウルトロン事件で民間人に多数の犠牲が出てしまい、これを機に国連はアベンジャーズたち超人を管理下に置くことを決め、その取り決めには「ソコヴィア協定」と名付けられた。
しかし今度はその調印式で爆弾テロが起こり、ワカンダ国王ティ・チャカを始め数十人が死傷。
犯人はウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズかと思われたが、実際はウルトロン事件で家族を亡くしたソコヴィア出身のヘルムート・ジモが、復讐のためにアベンジャーズを仲違いさせようと起こしたものだった。
結果的にジモの目論見は成功し、チームは分裂。協定も改めて調印された。
ファルコン&ウィンター・ソルジャー
ウルトロン事件によって国全体が疲弊し、復興に際して周辺諸国に侵入・吸収され、現在は国名すら存在していないことが判明。
首都の跡地には記念碑だけが残っており、脱獄したジモが訪れている。
ソコヴィア協定
アベンジャーズをはじめとした超人たちを国連の管理下に置く取り決め。
署名した超人は国連が認めた時のみその活動が許可され、署名を拒否して活動を続けた場合、それに協力した人物も含めて違反者と識別される。
コミック版『シビルウォー』における「超人登録法(Superhuman Registration Act)」に相当するが、こちらではアメリカ政府が運用している。
名前の通りきっかけはウルトロン事件だが、劇中ではそれ以外にニューヨークやワシントンD.C.の戦いなども挙げられ、アベンジャーズが危険な自警団だと批判されたことを受けて提案された。
この説明をロス国務長官から聞いた際、トニー・スターク / アイアンマンは被害者家族と面会したこともあって賛成したが、スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカは反対していた。
『シビル・ウォー』時点では117ヵ国が賛成して成立。
その後、署名を拒んだスティーブとその一派は、署名したがスティーブとバッキーをティ・チャラ / ブラックパンサーから逃がしたナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウを含めて投獄、または追われる身となってしまった。
このうちクリント・バートン / ホークアイとスコット・ラング / アントマンは司法取引の結果自宅軟禁に。
またスコットにスーツとピム粒子を提供したハンク・ピムとホープ・ヴァン・ダインは「協力者」とみなされて逃亡生活を送る羽目になり、『アントマン&ワスプ』まで彼と絶縁状態だった。
『ワンダヴィジョン』ではS.W.O.R.D.の暫定長官タイラー・ヘイワードがある計画を進めていたが、これが協定の「超人の遺体を兵器として利用することを禁ずる」に触れるため、長官はワンダを利用して隠蔽しようとしたものの未遂に終わり、結局逮捕されている。
それからしばらく経った『シー・ハルク:ザ・アトーニー』にて、デアデビルことマット・マードックの口から既に協定が廃止されたことが判明している。
廃止となった理由は具体的には語られていないものの、前述の「ワンダヴィジョン」での一件の他、以下の可能性が考えられる。
・協定の中心人物であったロス長官が5年間消滅していたことで有耶無耶となった。
・ヒーロー達によって世界が救われたことで、世論で協定反対の声が多く挙がった。