概要
別名「ブラック・ウィドウ」(Black Widow)。
かつてはロシアの女スパイだったがスーパーヒロインへと転身した。
コミックのキャラクターとしてのデビューは1964年。
過去の経歴は何回か描かれていたが、設定が改変されたり、劇中で「マインドコントロールによる記憶の改竄」の描写もあるため、どの記憶が実際に起こった出来事であるのかは本人でさえ把握できていない模様。
ファム・ファタールとして描かれている時もある。
Widowの通り未亡人。
元夫はレッド・ガーディアン。
クリント・バートン / ホークアイ、マット・マードック / デアデビル、ハーキュリーズと恋愛関係を経て現在はバッキー・バーンズの相棒兼恋人。
更に詳しい内容については「アベンジャーズ」の項目を参照のこと。
能力
幼少期からの厳しい訓練により、隠密・戦闘・交渉・暗号利用・身分偽装などなど、スパイとしてのあらゆる技術を完璧に習得している。
訓練(作品によっては薬品や超人血清)によって地球人の成人女性が到達しうる極限レベルの身体能力・耐久力・回復力・精神力をもち、男性の軍人程度なら数十人を一人で制圧できる。
戦闘能力
サンボ・サバット・レスリング・柔道などを複合した独自の戦闘スタイルをとる。両脚で相手の頭を挟み込み投げ飛ばすティヘラが得意技。
武器としてあらゆる銃火器、ナイフ、トンファー、棍、槍、ワイヤーなど様々な武器を使いこなす。
時には敵から奪った武器を使ったり、キャプテンアメリカの盾など味方の武器を借用することもある。
ハッキング
各国の機密情報からアイアンマンのスーツシステムにまでアクセスしてハッキングできる。
交渉術
マルチリンガルで、少なくとも英語・ロシア語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・中国語・ベトナム語・ノルウェー語・ラテン語を操る。
また心理戦や交渉術にも長けており、謀の神であるロキを騙して情報を奪ったこともある。
変装術
顔はもちろん声色から仕草に至るまで完璧に他人になりすます。
運転・操縦技術
各種車両から二輪車、航空機、船舶、潜水艦、宇宙船まで操縦できる。
装備
ウィドウズ・バイト
両手首に装着する特殊戦闘用リストバンド。
3万ボルトのスタンガン、通信機、ワイヤー射出機、閃光弾や電撃弾などのディスクの発射装置などを備える。
MCU版ではスタークの開発した電気防御システム内蔵のユニフォームを着用している。ウィドウズ・バイトもこのユニフォームと一体化している。
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
CV:浅野まゆみ
属性はファイト。
S.H.I.E.L.D.のエージェント。沈着冷静で頭脳明晰である。
両腕には各種装備が内蔵された武器を装備し、近接格闘術や銃火器の使用に長けている。
MCU版
日本語吹替:佐古真弓(『アイアンマン2』)、冬馬由美(同日曜洋画劇場版)
→ 米倉涼子(『アベンジャーズ』以降)
KGBのスパイ養成プログラム“レッド・ルーム”で育成された腕利きのスパイ。それを脅威に思ったアメリカによって暗殺対象となったが、その暗殺者がクリント・バートン / ホークアイであり、「殺すよりも引き込んだ方が良い」と判断した彼によってS.H.I.E.L.D.にリクルートされた。
(ただし初期は情勢を考慮してか「敵国のスパイ」とされており、どこの出身だったかは明言されていない)
原作で親友&パートナーであることから、スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカと恋愛のフラグを立てたり、ブルース・バナー / ハルクと懇意であったりしている。どちらともキスはしている。
その他、クリントとも昔、何かしらの関係があった事が示唆されている。
『アベンジャーズ』の日本公開時のキャッチコピーは「ありえないほど《妖艶》」。
他のメンバーがほぼ変わっていないのに対し、毎回、髪型(あるいは髪色)が変わっている。
アイアンマン2
ニック・フューリーの指示により、“スターク・インダストリーズ”の法務部の社員“ナタリー・ラッシュマン”と名乗ってトニー・スターク / アイアンマンを秘密裏に調査していた。
アベンジャーズ
ロシアの悪党組織に潜入捜査をしている途中、クリントがロキに洗脳・誘拐されたと知り、任務を切り上げて、インドで隠れ潜んでいたブルースをリクルート。彼をヘリキャリアへ案内した。
終盤のニューヨーク決戦では、洗脳が解けたクリントとともに奮闘した。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
自分自身が所属する「S.H.I.E.L.D.」がヒドラに乗っ取られている事にショックを受けながらみ、その打倒に向け、スティーブやサム・ウィルソン / ファルコンと一緒に奔走する。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
僅かながらも、レッドルーム時代の過去にスポットが当たった。その中で、心配を1つなくすという理由で、子宮を摘出されたことが判明。
家庭を持っているクリントへの憧れもあり、『アベンジャーズ』で自分がリクルートしたブルースに恋人となることを申し出るが、ブルースはその思いを受け止めきれなかった。そして、最後にブルースが姿を消したことで、この話はうやむやになってしまった。
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
ソコヴィア協定に賛成し、アイアンマンチームの側につく。だが、真に正しいのはスティーブだと翻意し、彼らの逃亡をほう助したがため、ソコヴィア協定に違反、国際指名手配されてしまう。
マイティ・ソー バトルロイヤル
クインジェットに記録された映像(『エイジ・オブ・ウルトロン』のもの)としてのみ登場。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
『シビル・ウォー』でのアベンジャーズの内部分裂が原因でソコヴィア協定に違反し、スティーブ、サムと共に逃亡生活を送っていた。
ブルースとも『エイジ・オブ・ウルトロン』以来に再会したが、別れ際の流れがあっただけに、どこかぎこちなかった(サムも「ちょっと変な空気」と評した)。
アベンジャーズ/エンドゲーム
サノスの指パッチンで宇宙中の命が半分になり、混乱する時代で、スティーブ、ジェームズ・ローズ / ウォーマシン、オコエら生き残りとともに、世界の安定に尽力している。「過去を振り切って前を向くべきかも(=アベンジャーズを解散する)」というスティーブの意見に反対するなど、ヒーローたちの結束を保っていたいという意識がある。
スコット・ラング / アントマンの帰還と、彼の提案した「タイム泥棒作戦」に賛同、処刑人「ローニン」と化していたクリントを迎えに行く。
作戦ではクリントとともに、2014年のヴォーミアへ赴く。
以下、『エンドゲーム』のネタバレあり
ヴォーミアでソウルストーンの番人をしているレッドスカルから、大切な人を犠牲にしなければストーンは手に入らないことを告げられる。
奇しくも、ナターシャとクリントは数々の戦いで共闘してきた、かけがえのない親友であり、条件を満たしていた。
2人は自ら谷底へ落ちようとし、それを妨害し合う。
結果、ナターシャはクリントの手を振りほどき、谷底へ落ちていった。
「家族」「仲間」を渇望し続けた孤独な暗殺者は、大切な「家族」のために、その命を捧げた。
すべての戦いが終わったのち、ブルースはインフィニティ・ストーンでナターシャを蘇らせようとしたが、成功しなかったと言っていた。
恐らく、「ナターシャの死」を代償に得たソウルストーンを用いて「ナターシャの命」を得ようとすること自体が矛盾するためだろう。
ブラック・ウィドウ
初の単独映画。
『シビル・ウォー』と『インフィニティ・ウォー』の間に起こった出来事が描かれる。
ホークアイ
故人なので直接の登場は無いが、作中ではその存在が言及されたり、回想シーンなどで登場。
ナターシャの死はクリントとある人物を対立させる切っ掛けを生み出してしまう。
ホワット・イフ...?
原語版はレイク・ベル、日本語版は樋口あかりが担当。
ちなみにベルは後に映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』に出演している。
第3話では、『アイアンマン2』におけるドーナツ屋でトニーにリアクター汚染を緩和させる注射をするシーンにおいて、なぜかトニーが死亡し、彼に対する殺人容疑でブロック・ラムロウ率いるストライクチームに拘束されてしまう。が、護送中に逃亡し、『インクレディブル・ハルク』におけるブルースとベティ・ロスが身を隠している大学に訪れ、彼らと出会う。ブルースがハルクとなり、しかも爆死してしまうという異常事態を経て、S.H.I.E.L.D.のデータベースに「2年前に死亡した女性」からのアクセスがあったことを発見するも、謎の敵に殺されてしまう。彼女が死の間際に残した「すべては『希望』のため」という言葉が、ニック・フューリーが事態を解決する手掛かりとなった。
デッドプール&ウルヴァリン
直接の登場は無いが、TVAがウェイドに過去の活躍を映像で見せる形で出演する。
劇中ではトニーをはじめ、他のメンバーには何かしら小ネタが挟まれている中で彼女は特にその様な描写は無かった。
因みに全くの余談だが、ナターシャ役のスカーレット・ヨハンソンはデッドプールを演じるライアン・レイノルズとは元夫婦であり、今後もし共演した際にはネタにされるかもしれない。
余談
ちなみに女性ならば文法的に「ナターシャ・ロマノワ」が正しいと思われるが、彼女の場合は「ロマノフ王朝の末裔」であることが売りのひとつなので、男名をそのまま用いているのだろう。
(なお、日本では別作品の登場人物の名前に使われている。上リンク先参照のこと)
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