※どうぶつの森の住民についてはこちら⇒ハルク(どうぶつの森)
概要
天才物理学者ブルース・バナー博士はガンマ線爆弾実験中、誤って大量のガンマ線を浴びてしまう。死には至らなかったものの、感情の昂ぶりによって巨人ハルクに変身してしまう身体になってしまった。
しかし、何もしなければおとなしい一方で、少しでも危害を加えられると怒りに身を任せて暴れまわり、圧倒的なパワーでありとあらゆる物を破壊してしまうハルクを危険視した軍上層部は、ハルク/バナーを亡き者とする事を決定する。
国家権力から命を狙われることになったバナー博士は、元の体に戻り少しでも平穏な生活を得る方法を見つけ、なにより生き延びるために逃亡生活を送ることになる。
プロフィール
本名:ブルース・バナー
種族・人種:人間 / アメリカ人
能力・技能
MARVELのヒーローの中でも最強クラスの怪力・耐久力・跳躍力を持ち、戦うときはもっぱら肉弾戦。
手を叩くだけで、自分よりも巨大な敵をまとめて吹飛ばしたり、衝撃波や暴風を発生させ、敵を攻撃したり燃料の詰った軍用ヘリの爆発を吹き消したりなどもできる。
- 「サンダークラップ」という有名な技であり、かなり強い技とされる。
怒れば怒るほど巨大化したり無制限に強くなる特性をもっている。核爆発を何個か吸収してフィン・ファン・フームよりも遥かに巨大化したこともある。場合によっては強化されていく脚力とスタミナゆえに、高速戦や長距離の移動だけでなく、(調子が良ければ)ほとんど飛行能力といっても過言ではない跳躍もできる(一度のジャンプで1610キロも跳べる時もあり、飛行能力がなくてもついていける)。怒りの状態によりクイックシルバーやシルバーサーファーと戦闘が可能になり、至近距離からのミサイルや銃弾などをかわして掴む事が出来るようになる。泳ぐスピードも時速150キロを記録している。
なお、ガンマ線を使った衝撃波の放射や腕からビーム状にして放つなどの技も持つ。
吐く息も武器になる。
(冷静時には)、武器の扱いにも手馴れているようで、怪力を利用して身の回りにある道具を武器として使う応用力にも優れている。好みの武器は車や戦車などの車両系らしく、戦車の上部を引きちぎって使う「戦車ハンマー」は度々使用されているのが見られる。
異星で剣闘士として戦わされていた頃には鎧を身に着け、大きなハンマーと斧で武装していた。
得意技(兼口癖)は「ハルクスマッシュ!!!」
ハルクスマッシュは、その気になれば周囲の人間を気絶させることもできる。
(激怒時には)アニメやゲームでは特にハチャメチャ度がとどまる所を知らず、時には物理原則や宇宙の法則をねじ曲げるほどのパワーを発揮する。
- 一度の跳躍で大気圏を突破して地球サイズの隕石を正拳の一撃で粉砕する。
- 本来は力の強弱関係なく高潔な者にしか扱えないソーの神槌ムジョルニアを力だけで持ち上げる
- 物理攻撃が無効なはずのオンスロートの鎧を破壊する
- 次元の壁を破壊する。
などなど枚挙に遑がない。
当然ながら、スピード・回復力・皮膚の防御力もそれに見合った速さ・早さ・堅牢さを誇り、(ただし、それを貫通する注射針も存在するので、パワー同様に精神状態に左右される可能性が大きい。)体表面ではなく、体内の肺活量や内臓機能もハイレベルであるので、水中で呼吸したり水中や宇宙空間でも生存・戦闘可能である(長時間活動するなら当然ながら防護ヘルメットは必要である)。
精神的な防御力も意外と高い。また、普通なら不可視で干渉不能なアストラル体も見ることができるだけでなく干渉も可能(ブルース自身の能力であり、いうなれば幽霊を見るだけでなく触れる事もできる)。
(更に)落ち着いた状態なら、(冷静な分パワーは落ちるが)のパワーで博士由来の知恵と冷静さで立ち回れる。
ハルクの質量は、別次元の世界や地獄などから来ているという説もある。
また、ハルク自体が黒魔術の力でパワーアップされているらしい。
また、ハルクに代表される「ガンマ・ミューテイト」はコズミック・ビーイングの一柱である「ワン・ビロウ・オール」(名前の意味は意訳すると「反超越者」となり、憎しみと破壊の根源とされる)を力の源としているという後付設定も有る。
これほどの強さを誇るがゆえに、公式並びにファンからも「MARVELヒーローの強さの上限基準」として認知されているところもあり、同時にMARVELヴィランズに対してもハルクを単騎でどの程度相手に出来るかが彼らの危険度を示す基準点ともいえる状況にある。
要するにバランスブレイカーに対する抑止力としての役割も、図らずも担っているわけである。
ワールド・ウォー・ハルク
ハルクを語る際に欠かすことの出来ない有名エピソードとして、「プラネット・ハルク」及び「ワールド・ウォー・ハルク」がある。
ハルクが暴走して周囲に甚大な被害が出る事を危惧したアイアンマン、ミスター・ファンタスティック、ドクター・ストレンジ、ブラックボルト達が結成したヒーローの秘密会議イルミナティによって、廃棄衛星の処理と騙され、宇宙船に乗せられ遠く離れた惑星へ飛ばされたハルク。
本来は緑豊かな無人の惑星に送られるはずだったが、騙されたことに怒り宇宙船内部で暴れたため軌道がずれ、辿り着いた惑星「サカー」はアスガーディアンや怒りが少ない時のハルク並みの戦闘力をもつ輩がウジャウジャしている星だった。その奴隷たちが競わされているコロシアムで優勝、星の独裁者レッドキングを粉砕して星の王となり、極めて優秀な女戦士カイエラと結婚し、子作りを果たす。
だが、乗ってきたロケットが謎の爆発を起こしたことで星は壊滅。カイエラも彼女が身ごもっていた子も亡くなってしまった。生き残った仲間と共にハルクはイルミナティへの復讐のため地球に帰還。
この時のハルクは極限までの怒りを秘めながら会話もできる冷静さを併せ持つというチート状態で、ハルク迎撃に当たったインヒューマンズ、二つに分離していたアベンジャーズ、X-MEN、ファンタスティック・フォー、アントマン、チャンピオンズ、ゾムという強力な悪魔を召喚したドクター・ストレンジといった並みいる強豪ヒーロー、チームを殆ど一人で全員叩き潰して壊滅寸前まで追い込む(ゴーストライダーは互角の勝負を繰り広げ、「本気を出せば今のハルクにも勝てる」と周囲から期待されたが、ハルクの真意を悟ると「復讐の資格有り」として撤退してしまった)。
イルミナティの面々を捕らえたハルクは、かつて自分が惑星サカーでそうされたように、彼らを剣闘士として互いに戦わせ、命を奪わせようとする。だが、ハルクには死なせる気はなかった。ハルクの目的はあくまでも彼らに罪を自覚させることにあり、最初から誰も殺すつもりはなかったのである。
そこへ現れた最強のヒーローにしてハルクの親友セントリーとの死闘の末、辛くも勝利する。しかしこれで変身が解けた事で、「先ほどまでのハルクこそ王」と考えていた仲間の一人が、ロケットが爆発したのはイルミナティの仕業ではなく、かつて打倒したレッドキングの元家臣の仕業であったこと、そしてそれを黙っていたと聞いて知り、再度ブチギレそうになるが残った理性で押しとどめ、敢えて衛星兵器の攻撃を受け入れ、倒された。
交友関係
友人・家族
- ベティ・ロス=バナー
元同僚。後に結婚する事となる。しかし、ハルク(ブルース)の放つガンマ線の放射線を被爆し続けた結果、命を落とす事に…と、見せかけて実は生きていたらしく、最近バナー同様の変身能力を得て真っ赤なシーハルクになりました。
ハルク追跡部隊の指揮官。ベティの父親。あくまで軍務でハルクを追っかけてるので、バナー自体にはそんなに恨みは無い。当初は娘の結婚に反対していたが、死の間際に戦うバナー=ハルクの姿を見て、彼を認めて息を引き取った…と、見せかけて娘同様実は生きていた。
最近はスーパーパワーを得て真っ赤なレッドハルク(通称Rulk)になり、2013年現在はヒーローチーム・サンダーボルツを率いている。ちなみに、レッドハルク自身は、怒りを爆発させると、身体から熱波を出すことができる。ゴーストライダーの能力(バイク含む)も身に着け、現在ではヒーローチーム「サンダーボルツ」のリーダーをも務めている。
MCU版では、『インクレディブル・ハルク』の事件の後も活動を続けており、現在はアベンジャーズの支援者の1人となっている(ただし、ハルクの一件もあって、ヒーローたちに対しては「国家に制御されるべき化け物たち」とみて警戒の念も抱いている)。『Captain America: New World Order』の時点では大統領になっているとのこと。
バナー博士の従姉妹である弁護士。スーパーパワーのルーツは負傷した際ブルース・バナーの血液を輸血した為である。
- ドク・サムソン
本名:レナード・サムソン。ガンマ線を浴びた事によって超人となった精神科医。
実はMCUには『インクレディブル・ハルク』で登場済みだったりする。
- スカー(Skaar)
ハルクの息子のひとり。ハルクが惑星サカールでカイエラと愛し合った末にできた子。
『ワールド・ウォー・ハルク』ラストにて姿が確認できる。(日本語版・小学館プロより)
ウルヴァリンの息子であるダケンとは仲が悪い(ちなみに父親同士の中もよろしくない)。
地球人と宇宙人のハーフ、実はブルースがハルクに変身する様にスカーは緑の巨人から少年の姿に変身できる。
MCUでは「スカール」表記で、『シー・ハルク:ザ・アトーニー』最終回にて初登場。
惑星サカールからハルクとともに地球に訪れ、マット・マードックと会食していたジェニファー・ウォルターズとその一家に挨拶する。
バナーがハルク化するきっかけとなった事故を起こしてしまった少年。
それ以来、ハルクの親友でいつづけている。
アベンジャーズ結成にも噛んでおり、キャプテン・アメリカといったヒーローとの親交も有名。
「ワールド・ウォー・ハルク」の際にも友人としてハルクを説得に現れ心を通わせる。
後述のアボミネーションに似た怪物A-Bombに一時なってしまったこともあるが、知性がやや失われた程度で、ハルクのことを友と呼び助けていた。
- アマデウス・チョ
アジア系アメリカ人の少年。知能指数200点、いやそれ以上とも言われる天才少年。世界で八番目に賢いらしい。
リック・ジョーンズに継ぐ相棒のポジションだったが
ある事件により彼自身にもガンマパワーが宿りハルクファミリーの仲間入りした。
人間の人格を保持したままで安定。今現在は事実二代目ハルクとなっている
ごぞんじ「X-MEN」のキャラクター、実はハルク紙面からのデビューであり、その後も原作アメコミではハルクと数多くの対戦を果たしている。気質が似てるからかよく衝突する。一方で協力し合った際にはウルヴァリンを怪力ヒーローが投げるファストボール・スペシャルの投げ役としてコンビを見せる。
アベンジャーズの戦友にして喧嘩仲間。戦うこと10回以上、勝敗はその時の都合による、全くの互角という対等なライバルである。
多くの場合は引き分け、概ねハルクの方が押している場面が多い一方で、ハルク側がパワーアップしているのにソーが一撃で大気圏外まで吹き飛ばしてKOする事もある。因みに大御所スタンリーは「ソーの方が強い」と言っている
ハルク曰く「タフな奴」。喧嘩仲間と言える位には殴り合いをしている反面、腕にぶら下がらせたり、慰めて貰って笑いながら感謝したり、「人間は嫌いだがお前(スパイダーマン)は好きだぞ」と言う位には仲が良かったりする(このセリフはアニメでも使われている)。殴り合いの結果は、ハルクが勝ち越していると思われるが、勝つ時も手こずったりする事が多く、意外とスパイダーマンに負けたりしている。
また、スパイダーマンは放射能を浴びたクモ、ハルクはガンマ線と、「両者とも放射線が原因でパワーを得た」仲間同志だったりする。
- ハルクリング
ヤング・アベンジャーズにおけるハルク役。シェイプシフター(変身能力者)で、スクラル人の姫とクリー人の英雄であるキャプテン・マーベルの息子。緑色の皮膚をしているがガンマ線とは関係が無い。
ゲイであり、チームメイトのウィッカンと愛し合っている。
ヴィラン
- アボミネーション / エミール・ブロンスキー
もともとは軍人(ソ連のスパイ)だったが、ガンマ線を浴びた結果、理性はあるが元に戻らなくなってしまった怪人。見た目は筋肉質な半魚人に近い。
MCUでは『インクレディブル・ハルク』や『テン・リングスの伝説』に登場。
- リーダー / サミュエル・スターン
もともとはさほど頭は良くなかったが、ガンマ線を浴びた結果頭が肥大し、超人的な頭脳を手に入れた。人を操ることも可能。
映画『インクレディブル・ハルク』に中盤登場した「ブルー」がこれに相当する。その後長らく音沙汰がなかったが、2024年公開予定の『Captain America: New World Order』で再登場するようだ。
- アブゾービングマン / カール・クリーク
肉体を自身が触れた物質と同じ素材に変化させる能力を持つ。トレードマークは武器の鉄球とスキンヘッド。うっかり不利な物質に触れる行動で倒されやすい。ちなみに妻は同じくヴィランのタイタニア。
- Zzzax(ザザックス?)
発電所での事故によって生まれた"生きた電気"。
- マエストロ / ブルース・バナー
荒廃した未来世界における年齢を重ねたハルク(の可能性の一つ)。白い口髭を蓄え、頭部は禿げ上げっている。野蛮でずるがしこい性格をしており、またハルクの姿のまま通常会話もできる。
自分が倒した相手の武器を戦利品として回収、身に着けたりしており、その中には何があったのかムジョルニアやキャップの盾、シルバーサーファーのボードやマグニートーの兜、ウルヴァリンの骨格、アイアンマンの顔パーツ、ウルトロンの頭部など味方ヒーローも含めたそうそうたる面子のものが存在している(ちなみにまとっているマントは、ドクター・ストレンジのもの)。
メディア展開
実写
初代ハルクを演じたルー・フェリグノが、2019年現在まで殆どの実写のハルクの声を担当している。
変身前のブルースに関しては、マーベルヒーローズの中でも描写や中の人の移り変わりが非常に激しく、なんと2000年代に入ってから3度も役者が変わった(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』をきっかけに同期のスパイダーマンも並んだ)。
- ちなみに、スパイダーハルクやハルクの能力を持つアイアン・スパイダーも存在する。下記のブルース・バンナーもスパイダーハルクの1人。
単独ドラマ
『超人ハルク』のタイトルで1977年から1982年まで放送。
ブルース(ドラマではデヴィッド・ブルース・バナーという名前)を故ビル・ビクスビーが演じた。
単独映画(2003年版)
大きさ・脚力的に最大最強、そして回復力、肌やパンツの色、怒りによる巨大化やパワーの増加、スピードとジャンプ力、精神面の描写、成層圏→水中での無呼吸状態からの回復、ハルク化の原因、出生、ベティによってハルク化が直るなどの描写含めて最も原作に忠実なのはこのアン・リー監督版である。
- ブルースの描写としては、前述のドラマが最も忠実だという意見もある。
この作品では、数十km単位の大ジャンプ、アメリカ大陸を一時間で横断、ミサイルの追尾を逃げ切る、ミサイルを素手でキャッチして弾頭を噛み取り、口から吹き出して米軍の最新ヘリを撃ち落す、激しい傷が血も出ずに数秒で治る、皮膚が凍り低酸素により気を失う程の大気圏から落下しても生還&あっという間に回復などのすさまじい(というより、もはや何でもありと思わせる)能力を見せた。
(なお、皮膚の防御力は後年、特に『アベンジャーズ』版の方が上回っている感はあるが、ハルクに対して使用された兵器の規模が異なるため単純に比較できない)。
ガンマ線の被爆が原因、怒りが増大することによって強くなるというコミックの設定は2003年版の映画だけに適用された。
小ネタ
- ハルクを演じたのはアン・リー自身
- 声はやはりルー・フェリグノが担当しているが、彼は警備員の役で顔出し出演している。
- 本作で使われたミサイルは後のMCUにも登場するジェリコ。
- ベティ・ロス役のジェニファー・コネリーはMCUにおけるヴィジョン役のポール・ベタニーの奥方であり、『スパイダーマン:ホームカミング』にてAIのカレンの声を担当している。
アニメ
超人ハルク
1982年版と1996年版がある。
ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ
CV:松田健一郎
主要人物の1人。発表会に参加した。
今作では常にハルクの姿でありやや片言な部分があるが普通に喋っている。
ヒーローの中で最初にロキにディスクに封印されてしまう。
ディスクの属性はパワー。
スパイダーマンが所持していたがジョエル・マーフィーに奪われてしまう。
その後ディアブロの錬金術に操られ町を破壊した。
キャプテンアメリカに倒されアカツキ・アキラにDセキュアされる。
ヴィランのいる戦艦に突入時エドワード・グラントの手に渡り彼にDスマッシュされパートナーとなる。
エドとはお互いに信頼し合っている描写が多い。
MCU
演:エドワート・ノートン、日本語吹き替え:水嶋ヒロ(インクレディブル・ハルク)
演:マーク・ラファロ、日本語吹き替え:宮内敦士(アベンジャーズ以降)
詳しくはブルース・バナーの当該項目を参照。
ゲーム
『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』まではバナーと人格が同一化されていたため理知的な性格だったが、『MARVEL VS. CAPCOM 3 Fate of Two Worlds』ではバナーの理性が飛んだため、話し言葉が片言になっていた。また、ガンマ線を怪獣王の放射火炎の如く特殊攻撃に利用できるようである。
こぼれ話
- 当初コミックスにおけるハルクの体色は灰色(グレー)だった。しかし、「色指定のG(グレー)を緑のG(グリーン)と間違えた」とか「印刷機の関係で灰色だと色がつぶれるので、緑にした」など諸説ある。
- なお、この灰色のハルクはのちにジョー・フィグジットことグレイ・ハルクとして再登場する。また、このバージョンはゲーム「Marvel Super Heroes」以降、2pカラーとして採用されることも少なくない。
- 物語中盤にて暴れん坊の通常カラー「サヴェッジ・ハルク」とグレイハルク、ブルースバナーの人格を加え、三つの人格が完璧に融合した「スマートハルク(または、『マージ(融合)ハルク』)」という第4の人格がある。だいたい日本語版でみられるハルクはこれである。
- ちなみに、灰色の「グレイハルク」は、知性はやや下がるが、粗暴で好戦的な性格になり、会話も可能。「この俺を倒せるつもりか!」などと、相対した敵に対し言葉を交わしていた。
- そして緑の「サヴェッジハルク」は、知能レベルが下がり、「ハルク、最強!」「ハルク、壊す(smash!)」と、片言でしか会話できない。その分パワーは、ハルクの各形態内では最強。かの「オンスロート」とガチで殴り合い、そのアーマーを単体で破壊した。
- 「スマートハルク」または「マージハルク」は、上記グレイ、サヴェッジ、ブルース・バナーの人格が融合した状態。パワーはサヴェッジよりやや劣るが、常時ハルクのパワーを、知性を有した状態で操る事が可能。また、その性格も粗暴さをやや抑えている。顔つきもサヴェッジに比べ、知性が感じられるそれに。
- ちなみに「オンスロート」を倒した際、現実改変能力で、ハルクの中からブルース・バナーが出てしまった。そしてバナーのみがヒーローズ・リボーンの世界で新たなハルクとなり、劇中で活躍する。一方、バナーを失い、基本世界アース616に残されたハルクは、危機的状況に陥る事になる(リターンでバナーが戻った際、再び融合し事なきを得た)。
- アン・リー版『ハルク』の敵役は、実父が変身した敵ハルクである。その能力は、上記のアブゾービングマンとザザックスを足して2で割ったものである。
- テレビドラマ「超人ハルク」にてハルク役を演じた俳優兼ボディビルダーのルー・フェリグノ氏は、実写映画版にてハルクの声を演じている。バナー博士役の俳優が変更されても、変身後のハルクの声のみは3作品とも同じだった。ちなみに、ルー・フェリグノ氏は、2003年版と2008年版に警備員役でカメオ出演もしている。
- ブラジル人サッカー選手にフッキと言うFWが居るが、つづりが「HULK」である事から「超人」の異名を持つ。
- DCとのクロスオーバーでスーパーマンとの対戦経験がある(結果は敗北)。
- キャプテン・ハルク(スーパーマンに近い恰好)や未来の年老いて白髭を生やした「マエストロ」、ゴリラのような「ブルース・バンナー」、サイボーグ化、アンドロイドなど、さまざまな形態のハルクや関係者がいる。
- 変身前のブルース・バナーの容姿・人格・バックグランドなども実に多岐に渡っており、一見するとどうみても同キャラクターには見えないことが多い。中の人の名前的には、アン・リー版の主役エリック・バナが近い。
- ディープなアメコミマニアにしか知られていないが「ウルヴァリン」はハルク誌面で初登場を果たした。その上当時のマスクは猫のようなデザインだった。
- 1970年、講談社「週刊ぼくらマガジン」にて。池上遼一版スパイダーマンのように、日本人作家により翻案されたマンガが連載された。
ハルクは最強なのか
結論
結論から言えば、場合による。
一応マーベルの大御所であるスタン・リーはファンの質問に対し、「ハルクよりソーの方が強い」と回答している。
ハルクが無限にパワーアップするプロセスには「怒れば怒る程」という条件が必要になる。
なので、敵がハルクに匹敵する『パワー』を持ち、なおかつ『策略家』であれば、相性が悪い。
実際、DCとの公式コラボでは策略家バットマンや超人スーパーマンに敗北しており、Marvel内でもスパイダーマンや、マイティ・ソーに一撃KOされた事もあった。特にスーパーマンにはボロ負けでダメージすら負わせられなかった時すらある(参考 )。
ホークアイに殺害されたり、キャプテン・アメリカに負けた事すらある。
更には、時間を操るコズミック系に人間に戻されて無力化されるケースもある。
ワールド・ウォーも、他ヒーローが対処出来ない場所で怒り狂っていた為、あの状況になっていた。なので、状況が整わねば、怒りを蓄積できない事も多い。
然るべき条件と状況下であれば、最強のパワーを発揮できる。逆に言えば、怒りを散らされる、相手が対処できなくなる程にハルクが強くなる前に相手側がハルクを倒してしまう、その他の綿密な策略を弄されれば、パワーを活かせず負けてしまう事も十分にあり得る。
しかし彼がアベンジャーズ等、ヒーローチームのキーマンなのは変わりない。そしてチームが勝つためには、敵に勝てる程の怒りを彼から確実に引き出す必要があり、そのためのチームプレイが必須なのである。言うなれば、彼が最強になる為には「彼の怒りをサポートする味方」、もしくは「彼の怒りを引き出す敵」が必用不可欠なのである。
ハルクがヴィランになったら
基本世界の場合
仮に基本世界(earth616)でハルクがヒーローからヴィラン化したとしたら、たとえ配下を引き連れようが少なくとも基本世界であるearth616のハルクは最強の存在にはなれない。
MARVELの宇宙において、確認されている限りearth616やearth13においては宇宙意志エニグマが授ける『エニグマフォース』というパワーが存在する。
これは宇宙の危機が訪れた際、エニグマ自身が認めた人物に与えられる宇宙最強の力であり、無尽蔵のコズミックパワーである。これに敵う存在は同じ宇宙からは生まれない。また、守る庇護の力故に、当然ヴィランにはこの力を与えられない。
宇宙最強という概念を体現した力なので、その宇宙で生まれた存在である限りエニグマが与えたパワーに勝つ事は出来ない。エニグマフォースを破る可能性があるとすれば、それは他宇宙で生まれた存在に依存するしかないといえる。
そしてMARVELの基本世界earth616において、エニグマは「世界で最も優れた戦士」という理由を含めて、かつてスパイダーマンを宇宙の守護者に抜擢した。更には他にもエニグマフォースが与えられるキャプテンユニバースの候補が多数点在している(フラッシュトンプソン、エージェントヴェノム、Dr.ストレンジ等)。
スパイダーマンを含めたユニパワー候補の他、アベンジャーズの名だたるヒーローたちを相手にしなければならない。ゆえに、ヴィラン化したハルクは最強にはなれないのである。
さらに言うと、実際に本家ハルクは公式でグレイハルクの状態でエニグマの力を手にしたスパイダーマンに完敗している。(参照1 参照2)
※またアメコミの設定(強さ、来歴、人物像)は変わりやすいという噂があるが、これを文字通りにとるとデマにしかならない。アメコミ、特にマーベルで基本世界の設定変更を行う事は必ずビッグイベントとして扱われる程に重大な事であり、既存の設定が消える事なんかほぼない。設定を変える場合は別世界としてシリーズが始まる(アルティメットシリーズ等)事が殆どであり、基本世界のルールが変わる事はほぼ絶対にない。それ所か本家世界に関わる対戦イベントでは必ず簡易な説明がページごとに頻繁に行われており、今までに出来た設定の整理がされている。つまり、マーベルは寧ろかなり設定を堅固に作っている為、強さ設定が揺らぐ事はなく、過去に描写された戦闘能力はそのキャラクターの潜在能力として後に残るか、何かしらの理由付けが必ずされているという事に注意。実際にそのエニグマに選ばれたスパイダーマンは自身が主人公を担う連載シリーズで自分がハルクと殴り合える腕力があるとはっきり発言している(スーペリアシリーズ等)。また、スパイダーマンは基本的な設定が塗り固められているクラシックな時期にエニグマに選ばれている為、キャプテンユニバース(宇宙最強)候補である設定や、エニグマフォースという存在自体が設定から消える事もないだろう。実際2022年のコミックでも触れられている。
誤解のないように書いておくと、earth616において、
"ヒーローと呼べる状態"であればハルクもユニパワー候補の一人である。
別世界の場合
別世界には「マエストロ(上記「敵」を参照)」という前例がある事からわかるように、ハルクが最強になる世界線もある。だがこれはあくまでもMARVEL世界における並行した「"もしも"の別世界」としてはっきりと区分されており、この世界にそもそもエニグマという概念自体がない可能性すらある事に注意。それにアイデンティティウォー等に始まり、ハルク以外の他のヒーローが宇宙最強の力を手に入れている世界を描いた作品だって普通にある。というか、実際にマエストロになった後にホークアイとケイトビショップに敗北した世界もある。
関連イラスト
グレイハルク