概要
本名:ジェニファー・ウォルターズ。
マーベルでも屈指の有名キャラであるハルクに変身してしまう科学者:ブルース・バナー博士の従姉妹で、ロサンゼルスで弁護士をやっていた。しかし、自身が担当していた裁判の被告である犯罪者の部下に狙撃され重症を負ってしまう。そんな時、バナー博士の血液を輸血してもらい、一命を取り留めた。
だが、ガンマ放射線を多量に受けていた博士の血液の影響で、緑色の肌と耐久性と怪力を持った「女性版ハルク」に変身する体質となってしまった。この力を使って、狙撃犯もろとも犯人をとっちめる事に成功。以来、スーパーヒロインとしてのキャリアを歩みだした。アベンジャーズのメンバーとしても活躍するほか、ザ・シングの代理としてファンタスティックフォーにも参加したことがある。
最近はロシアの暗殺者養成機関レッドルームにて洗脳された赤いハルクである「ウィンター・ハルク」にされたが、後に元に戻っている。
能力
殆ど不死身である。
100トンの物体も片手で軽々持ち上げる超人的な腕力や、敵からの攻撃にも耐える強靭な皮膚と回復力を持つ身体へと変貌する。
ハルク程ではないが、シー・ハルクもガンマ線のエネルギーを吸収したり攻撃に使える。天界人の一柱エソンの宇宙エネルギーや魔力を含有するガンマ線エネルギーを摂取したことにより、ジェニファーが触るだけで敵の肌は焼かれ、よだれが強酸性になった。
ブラックパンサーによってワカンダ製のスーツを得てからはコントロールが可能になり、全身から街の一角を更地にするほどの衝撃波を放ったり、ガンマ線のエネルギー波を攻撃として口から放射している。
その後、ウィンター・ハルクにされて以降は火炎放射も吐く様になった。
更には、他者と姿や能力を交換する能力を得たり、デッドプールと同じく「第四の壁」を認識出来る(マヴカプ3での掛け合いにて)。
なお、この能力に関しては、デッドプールより上らしく(ギャグとして描かれている能力の上下や強弱に何の意味が有るかはともかく)、「MARVELコミックの編集者が作中に現われて、話の展開や絵柄に関してシー・ハルク本人と打ち合わせをする(ちなみに、この場面では、上半身裸のセクシーなイケメン・マッチョの男性が何故かMARVELコミック社内の雑用係をやっている)」「シー・ハルク誌で現実のシーハルク担当の脚本家本人が現われたが、シー・ハルクに窓から投げ落して殺されるという展開が有り、しかも、次号から本当にシー・ハルクの脚本家が変る(脚本家が変ったのは前任者がコミック内でシー・ハルクに殺されたせい)」という狂った展開も有った。
ここまではハルクと同じだが、彼女は従兄弟と違い変身後も理性を持ち続けることが出来る。しかし、反面抑圧されていた彼女本来の外向的で激しい性格が表に出るようになる。そのため、当初ジェニファーは自分がシーハルクであることを隠していたが、彼女がシー・ハルクである事を隠すのを辞め、変身後の自分を楽しむようになっていった。
備考
知力・体力・容姿全てが揃った完璧超人だが、元々コミカル要素の強いシリーズの主人公だったこともあるうえに、鍛えたマッシブボディでは無い為に筋肉と巨乳が備わったボディに性格にも奔放なところがある為、肉体美をおしげもなく晒すことも多い健康的なお色気担当ヒロインとして活躍中。
特に1992年に刊行された「Sensational She-Hulk #40」では、「表紙では全裸なのをコミックスコードが書かれた紙で隠す」 「ページ数を稼ぐようにと縄跳びを渡されて、全裸で縄跳びをするシーンが数ページ続く 」と言う伝説の「全裸縄跳び」を披露した事で知られている……というのは誤りで、実はこの「全裸」は実際には白のビキニ姿だが、縄の残像でビキニ部分を隠すことで読者には裸のように見せているというもの(原理としては水玉コラと同じ)。
ちゃんと同話の中でこのタネ明かしはされているのだが、全裸縄跳び(に見える)シーンばかりが紹介され誤解が広まっているらしい。(ただし、作中でもシーハルク本人すら縄跳びをやめるまでビキニをしている事に気付いていなかった)
ただし表紙絵のコミックスコードの紙の下はビキニではなく本当に裸の設定らしい。紙からはみ出している腰部分にビキニの紐が無いのが確認できる。
(参考サイト:http://marvel.wikia.com/Sensational_She-Hulk_Vol_1_40)
そもそも、このシーンはかなりシュールなギャグなので、真面目に考察・議論する意味は有るのか?という問題は有るが。
ちなみにこのシーンでは「MARVELが売上の為なら何でもやる事は知ってたけど、ここまでやるとは思わなかった」「私、成功した弁護士なのに、何でこんな事しないといけないの?」などというメタな台詞を言った挙句、実在するMARVELの女性編集者が現われて全裸縄跳びをやめさせようとするなど、やりたい放題であった。
他にも「『絶対に破れないシー・ハルク用の服』が破れない理由→服の裏に『コミックスコード』と書かれている」「シー・ハルクのセミヌードが盗撮されるが、印刷所が緑の肌を何かの間違いだと思って肌色で印刷してしまう」など「コミックスコードに違反せずに、コミックスコードそのものを揶揄する」ような内容のエピソードも有る。
ちなみに、シー・ハルクの初登場は1980年だが、この頃からMARVEL・DC以外のアメリカの中小のコミック出版社からは「コミックスコードを無視したコミック」が発売され始めており(日本で喩えるなら映倫の審査を受けずに商業映画を自主上映するようなもの)、ある意味で、シー・ハルクそのものが「コミックスコードの形骸化が始まった時期っぽいヒーロー(コミック)」とも言える。
1993年に実写化予定があったが実現しなかった(参照)が、2019年にドラマ化する事が発表された。
ちなみに、新しく作られた女性ヒーローであるシーハルクがいきなり単独誌デビューしたのは、元々シー・ハルクが最初から実写化を目論んで作られたキャラクターだった為。
MCU
演:タチアナ・マズラニー、吹替:井上麻里奈
フェイズ4のドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』にて初登場。
コミック通り、ブルース・バナー / ハルクのいとこであり、弁護士。
大きな変更点は母親が存命であること。
ブルースや友人からは「ジェン」と呼ばれている。
先に実写化されたデッドプールに続いて第四の壁を破る能力も再現されており、配信前の特別映像では
「毎週のようにカメオ出演があるようなドラマじゃない」
とメタ発言をしている。
シー・ハルク:ザ・アトーニー
当初は、検事局に務める検事補だった。
特殊な装置によって普通の人間の姿に戻ったブルースとドライブ中、突如現れた謎のUFO(『マイティ・ソー/バトルロイヤル』に登場したサカールの宇宙船)に驚いて運転を誤り事故を起こす。半壊した車からブルースを助けたとき、彼の血が自分の傷口に入り込み、ハルク化の能力を得てしまう。
ブルースが10年かけてやってきたハルクの人格の制御が必要と思われたが、ハルクとしての人格がそもそも発現せず、力と感情の制御に専念することができた。
力を得てしまったがためにブルースからはスーパーヒーローとして生きるしかないと言われるが、法律家としての人生を送りたいジェンはこれを拒否。喧嘩の末、何とかブルースと折り合いをつけて元の生活に戻る。
しかし勤務中の法廷にヴィランのタイタニアが乱入、これをハルクの力で撃退してしまったことで検事局をクビになってしまう。
その後、再就職先を探している中、解雇のきっかけとなった裁判で対決したGLK&H弁護士事務所にスカウトされ、二つ返事で了承。
しかしその配属先は、ヒーローやヴィランなど超人たちのトラブルに関する事件を引き受ける「超人法律部」の責任者のポストであり、命じられた初仕事は、ハルクが最初に戦ったアボミネーションことエミル・ブロンスキーの仮釈放案件。
普通の弁護士として活躍したいジェニファーだったが、更なる転職の成功も望めないため、やむなく「超人専門の弁護士」としてのキャリアをスタートさせる。
小ネタ
- コミックでは彼女の勤務先である弁護士事務所にはMARVELコミックの出版物が、全部、地下倉庫に置いてある、と云う設定。(あくまで、スーパーヒーロー/スーパーヴィラン関係の裁判の弁護をやる場合の資料として)
関連タグ
公式が病気 - その姿に、および上記備考に関して。
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