概要
MARVELコミックに登場する種族、というよりは概念に近い存在。
別名「コズミック・エンティティーズ(cosmic entities)」。"宇宙的"の通り、宇宙規模の巨大な力を持ち、各神話の神以上の力を持つ存在たちの総称。
またその権能がコミックで主に描かれる【アース616】に止まらず、全マルチバースの概念や法則などを司る上位の存在として「アブストラクト・エンティティーズ(Abstract Entities)」がおり、こちらはさらに次元が違うので、通常は人間に知覚できない。
ただ基準は時代や著者によって結構曖昧なところがあり、さらに後付け設定とパワーインフレが常である点は留意されたし。
該当キャラ
抽象的存在
- ワン・アバーブ・オール(One Above All)
「超越者」。全ての源。創造と思いやりの具現化。
- ワン・ビロウ・オール(One Below All)
ハルクに代表されるガンマ・ミューテイトの力の源でもある。
- リビング・トリビューナル(Living Tribunal)
それぞれ正面が「公平(equity)」、向かって左側が「必要性(necessity)」、右側が「復讐(vengeance)」を表す、某怪人のような3つの顔を持つ。
後述するビヨンダーズに殺されたため、【アース19141】のアダム・ウォーロックが称号と役割を受け継いだ。
- エターニティ(Eternity)
- インフィニティ(Infinity)
- デス(Death)
- オブリビオン(Oblivion)
以上4人(?)はトリビューナルを支える、1ランク上の存在。
- マスター・オーダー(Master Order)
- ロード・カオス(Lord Chaos)
- ミストレス・ラブ(Mistress Love)
- サイアー・ヘイト(Sire Hate)
- フェニックス・フォース(Phoenix Force)
停滞したものを焼き尽くす裁きも権能の1つ。
ジーン・グレイに宿ったのはこの力であり、たびたび暴走している。
この5人(?)は上記4人に次ぐ存在。
- インビトウィーナー(In-Betweener)
インフィニティ・ジェムズの中でもひときわ強力なソウル・ジェムの持ち主。
- ザ・ファースト・ファーメント(First Firmament)
自らが生みだしたセレスティアルズと対立し、バラバラにされたことでマルチバースが生まれた。
その後もマルチバースは集合と分裂を繰り返しており、そのサイクルには"Second Cosmos"「第2宇宙」、"Third Cosmos"「第3宇宙」、と名付けられている。
作中は第7宇宙の時代で、初めてエターニティとインフィニティの2つで具現化されていた。2015年の『Secret Wars』にて第8に移行。
宇宙的存在
種族としては最初に生まれた存在で、生命の進化を操作する。
この一環で生まれたのがエターナルズとディヴィアンツである。
- アスピラント(Aspirants)
- イーオン(Eon)
全宇宙の「知識」を司っており、クエーサーが用いる「クァンタム・バンド(Quantum Bands)」の設計者でもあるが、後に死亡。娘のエポック(Epoch)が引き継いだ。
全宇宙をただ見続ける「観察者」たち。
- ストレンジャー(Stranger)
それを実現させた科学力の高さは健在で、エゴロス(Egros)ことエゴ・ザ・リビングプラネットの生みの親であり、地球のミュータントの起源ともされる。
- アマツミカボシ(Amatsu-Mikaboshi)
オブリビオンの化身の1人で、宇宙を再び無に戻すことが目的。
「ザ・デバウアー(the devourer:貪欲に食べる人)」の二つ名を持つ、宇宙規模の災害。
ヘラルドと呼ばれる尖兵を従えている。
- ブラック・ウィンター(Black Winter)
元ネタは「黒死病」と、北欧神話においてラグナロクの前兆となる「フィンブルの冬」。
- クロノス(Kronos)
研究中の事故で死亡したが宇宙と一体化し、時間をある程度操れるようになった。
- シンギュラリティー(Singularity)
ヒーローチーム「A-force」と関わりが深い。
- アンチマター(Antimatter)
関係者
- ヌル(Knull)
オブリビオンの化身の1人とされる邪神・闇の神。シンビオートの生みの親。
- アニヒラス(Annihilus)
- エルダーズ・オブ・ザ・ユニバース(Elders of the Universe)
以下インビトウィーナーとともに「インフィニティ・ジェムズ」を所持していた5人。
- トリコ・スラテラス / チャンピオン(Tryco Slatterus / Champion)
- オード・ジオンズ / ガードナー(Ord Zyonz / Gardener)
- タニリーア・ティヴァン / コレクター
- ギルペペルドン / ランナー(Gilpetperdon / Runner)
- エン・ドゥイ・ガスト / グランドマスター
エターナルズの1人。デスに一目惚れしたことから虚無主義に走り、ジェムズを揃えて全智全能の力を得た。
あくまで神であるため、冒頭に述べた通り本来は1つ下のレベルだが、主神ともなるとギャラクタスやクロノスと同じくらいの強さらしい(サノス談)。
その他
- ビヨンダーズ(Beyonders)
第2宇宙の時代に、セレスティアルズが召使いとして創った種族。
その崩壊時にマルチバースの外へ移動したものの、A.I.M.の発明とされていた現実改変アイテム「コズミック・キューブ」の力の源だったことや、サヴェッジランドの誕生など、介入はしていた。
そして各宇宙に存在するオーウェン・リース(Owen Reece)という男性を爆弾「モレキュールマン(Molecule Man)」に作り替え、全マルチバースを同時に破壊する計画を実行。しかし【アース616】のオーウェンが、出会ったDr.ドゥームの協力で過去の自分を殺すことで回避。そのまま他アースの自分を次々と殺され、妨害される。
だがこれによりマルチバースは収縮、次々と衝突・消滅(「インカージョン」)し、【616】と【1610】だけになってしまった。これが『Secret Wars』の始まりである。